
依頼者の水産加工会社から相談を受けたところ、その会社が厚生労働省から『直近決算が債務超過のままでは、技能実習の受入れ基準を満たせません。改善の見通しに関する評価書面を用意してください』と言われていた。
債務超過の原因は、魚価や原料相場の変動と、季節による水揚げ量のブレにあります。
このまま企業評価書を用意できなければ、依頼者は今いる特定技能人材・技能実習生の継続雇用すらできなくなります。継続雇用できなければ加工・出荷の体制を維持できず、体制を維持できなければ受注を断らざるを得ず、最悪の場合、事業そのものが立ち行かなくなります。
ちょうど上期の実績が固まり、下期の受任体制を見直し始める時期ではないでしょうか。
特定技能・技能実習の在留資格申請は、貴所にとって重要な業務のひとつです。だからこそ、財務の壁で足止めになる案件を、みすみす他の事務所に譲りたくないというのが本音ではないでしょうか。
先生おひとりの悩みではありません。同じ壁に直面し、依頼者を後回しにできず苦しんでいる事務所は少なくありません。
あなたはこのような悩みはありませんか?
- 依頼者の水産加工会社が赤字・債務超過で受入れ審査が不安な方
- 企業評価書を誰に頼めばよいか分からない方
- 受任機会を逃さず依頼者の信頼を守りたい方
結論から言えば、中小企業診断士と連携し、企業評価書を用意できる体制を整えておけば、この壁は乗り越えられます。ただし、進め方を誤ると依頼者との関係にも影響しかねません。何を、どの順で整えればよいのか、この記事で見ていきます。
- 水産加工業で企業評価書が必要になる理由
- 企業評価書の作成資格と行政書士の役割分担
- 企業評価書に記載する項目の具体イメージ
- 中小企業診断士と連携する際の進め方
- 受任機会を守るために今日からできること
ご相談いただいても、売り込みは一切ありません。連携や契約の義務はありません。依頼者との関係はそのまま維持されます。在留資格の申請は貴所、企業評価書の作成はKICKという役割分担です。
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なぜ水産加工業の債務超過案件で受任機会を逃しやすいのか

水産加工会社は、魚価や原料相場の変動、季節による水揚げ量のブレを受けやすい業種です。加えて人手不足で特定技能人材への依存度が高く、受入れの相談は今後も増えていきます。
ところが、依頼者の直近決算が赤字・債務超過だと、特定技能や技能実習の受入れ審査で企業評価書(改善見通しに関する評価書面)の提出を求められることがあります。この書面は、外国人技能実習機構(OTIT)提出書類の別紙②-1・番号20にあたります。
ここで多くの事務所が立ち止まります。企業評価書は誰でも作成できるわけではないからです。
水産加工業は、遠洋・沖合漁業会社や沿岸養殖業者からの仕入れを受け、加工・出荷までを担う業種です。人手のかかる工程が多く、特定技能・技能実習の受入れニーズは高い一方で、原料となる魚の価格は年によって大きく上下します。豊漁・不漁の波、燃料費や資材費の上昇が重なると、単年度の決算だけで経営状況を判断しにくい業種でもあります。
そのため、依頼者から「今期は赤字だが、来期は立て直せる見込みがある」という相談を受ける場面が少なくありません。この「見込み」を、感覚ではなく数字で裏付けて説明する書面こそが企業評価書です。
惣菜製造工場や食肉処理・加工会社、パン・菓子製造工場なども同様に、原材料費や人件費の変動を受けやすい構造を抱えています。飲食料品製造業全体で見ても、外国人材の受入れニーズが特に高い業種のひとつであり、企業評価書に関する相談は今後も増えていくと見込まれます。
| 壁 | 具体的な内容 | 対応できる専門家 |
|---|---|---|
| 財務の壁 | 魚価・原料相場の高騰で赤字・債務超過に陥っている | 中小企業診断士など |
| 資格の壁 | 企業評価書の作成には専門資格が必要 | 中小企業診断士など |
| 時間の壁 | 財務分析・改善見通しの検討に一定の時間がかかる | 中小企業診断士など |
受任機会を逃す背景には、次の4つの構造的な理由があります。
- 魚価・原料相場の変動で赤字になりやすい構造
- 季節による水揚げ量のブレが収益を不安定にする
- 企業評価書は中小企業診断士など専門資格者しか作成できない
- 財務分析には時間がかかり、審査の期限に間に合わないおそれがある
この4つを事前に理解し、備えておくかどうかで、依頼者からの信頼の度合いは大きく変わります。特に3つ目・4つ目の壁は、貴所だけで解決しようとするほど時間を失いやすいポイントです。
育成就労制度は2027年4月に施行が予定されており、技能実習からの移行を検討する水産加工会社も増えていきます。制度が変わる過渡期だからこそ、財務状況の説明を求められる場面は今後も続くと見ておいたほうがよいでしょう。
このまま何もしなければ何が起きるか

企業評価書を用意できないまま時間だけが過ぎると、依頼者の受入れ審査が停滞します。
水産加工の現場は人手不足が深刻です。受入れが遅れれば、加工ラインの稼働そのものに支障が出かねません。依頼者にとっては経営に直結する問題です。
加工・選別・パッケージングといった工程は、繁忙期には特に人手を要します。予定していた人員が受入れ審査の遅れで確保できないと、既存の従業員に負荷がかかり、離職につながるおそれもあります。結果として、翌年以降の受入れ計画までもが後手に回ってしまいます。
先延ばしにした結果、次のような事態につながりやすくなります。
- 依頼者が、企業評価書を用意できる別の専門家や事務所に相談先を変える
- 在留資格の申請自体が足止めされ、受入れ計画が崩れる
- 「専門外のことは相談しにくい事務所」という印象を持たれる
- 依頼者からの紹介や継続受任の機会が減っていく
特に水産加工業は、魚価変動で赤字と黒字を行き来しやすい業種です。今回だけの一時的な相談だと軽く見ていると、同じ依頼者から二度目の相談は来ません。
依頼者にとって、在留資格の申請と企業評価書の準備は別々の手続きに見えても、進めるうえでは連動しています。片方だけを担当し、もう片方は「専門外なので分かりません」と答えてしまうと、依頼者は結局、両方を任せられる窓口を探すことになります。
その結果、貴所が担当していたはずの在留資格の申請そのものも、まとめて他の事務所に移ってしまう——これが、最も避けたい事態です。
一方で、財務の相談先までセットで案内できる事務所は、依頼者にとって「まとめて頼れる窓口」になります。水産加工業のように、繁忙期・閑散期の差が大きい業種ほど、いざというときに動ける相談先の価値は高くなります。
逆に言えば、ここで手を打てる事務所は、依頼者にとって「頼れる窓口」として記憶されます。次の章で、その具体的な手立てを見ていきます。
水産加工業の現場では、加工ラインの人員が一人でも欠けると生産計画そのものが崩れることがあります。依頼者にとって受入れの遅れは、単なる手続きの遅延ではなく、出荷計画・取引先との約束にまで影響する経営問題です。
その重さを理解している事務所かどうかは、依頼者との会話の端々で伝わります。「うちの業界のことを分かってくれている」という安心感が、継続的な受任につながっていきます。
企業評価書を中小企業診断士と連携して用意するという選択肢

結論は明快です。企業評価書の作成を、中小企業診断士など専門資格者と連携して進めるという選択肢です。
企業評価書という書面の位置づけ
企業評価書(改善見通しに関する評価書面)は、外国人技能実習機構(OTIT)提出書類の別紙②-1・番号20にあたる書面です。申請企業の直近決算が債務超過のときに、改善の見通しを客観的に説明する目的で求められます。
この書面を作成できるのは、中小企業診断士など専門の資格者に限られます。行政書士・税理士のいずれも作成できません。役割分担は次のとおりです。
在留資格の申請は貴所、企業評価書の作成はKICKコンサルティング株式会社(銀座本社)という分担です。貴所の実務が増えることはありません。
財務分析の進め方
KICKは、認定経営革新等支援機関として、依頼者の決算書・試算表をもとに財務分析を行います。損益分岐点や資金繰りの状況を整理し、赤字・債務超過に至った理由と、今後の改善見通しを言語化します。
水産加工業であれば、魚価変動や季節性による収益の波を織り込みながら、数字の裏付けがある改善の道筋を示すことがポイントになります。
進め方の流れは、おおむね次のとおりです。
- 依頼者の決算書・試算表など、必要な資料を共有していただく
- KICKが財務分析を行い、赤字・債務超過に至った要因を整理する
- 改善の見通しを言語化し、企業評価書としてまとめる
- 貴所が担当する在留資格の申請に、企業評価書を添えて進める
貴所に求められるのは、依頼者の情報を橋渡しすることが中心です。財務分析そのものに時間を割く必要はありません。
連携の相談を受けてから企業評価書が完成するまで、貴所が本来担うべき在留資格の申請業務を止める必要はありません。両者は並行して進められます。
企業評価書に記載する項目の具体イメージ
実際にどのような書面になるのか、記載項目の一覧を示します。架空の数値や記載例ではなく、一般的な構成項目名の提示です。
| 記載項目 | 内容の例 |
|---|---|
| 企業概要 | 事業内容・沿革・水産加工の取扱品目など |
| 財務状況・債務超過の理由 | 直近決算の状況、赤字・債務超過に至った要因の整理 |
| 改善の見通し | 今後の収益改善策、資金繰りの見通し |
このように、記載項目そのものは複雑ではありません。ただし、内容の裏付けとなる財務分析には専門性が必要です。だからこそ、中小企業診断士との連携が受任機会を守る近道になります。
サービスの詳細は次のページにまとめています。
外国人技能実習・特定技能の企業評価書について 社長やご担当者の方へ。“あなた”は今、このようなお悩みを抱えていませんか。 外国人技能実習制度を活用したいが、企業評価書の作成方法が分からないという方 特定技能外国人の受入れにあたり、経営改善の見通しについて評価が必要だと言われた方 ...
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先生の事務所が手に入れる未来

企業評価書を用意できる体制が整うと、事務所の日常に具体的な変化が生まれます。抽象的な話ではなく、目に見える変化として現れます。
面談の空気が変わる
依頼者から赤字・債務超過の話が出ても、動揺せずに「企業評価書という選択肢があります」と答えられます。面談の主導権は、答えを持っている側にあります。
「うちは今期赤字だから受入れは無理かもしれない」と不安げに切り出す依頼者に対して、その場で次の一手を示せる。それだけで、面談の空気は大きく変わります。
不安を抱えたまま相談に来た依頼者に、明確な選択肢を示せることは、士業に求められる価値そのものです。答えを持っている先生には、次も同じ相談が寄せられます。
通帳と時間にゆとりが生まれる
受任を逃さないことは、そのまま受任件数の安定につながります。専門外の対応に時間を割かれることもなく、在留資格の申請という本来の業務に集中できます。
依頼者と金融機関、職員からの見方が変わる
「財務のことまで相談できる事務所」という評判は、依頼者だけでなく、金融機関担当者や職員の間にも伝わっていきます。紹介が紹介を呼ぶ好循環が生まれます。
水産加工業は地域内でのつながりが強い業種です。一社からの信頼が、同業者や取引先への紹介につながるケースも珍しくありません。
この未来を、水産加工業の依頼者と共に手に入れましょう。
自所だけで抱える限界と、中小企業診断士との連携

企業評価書の作成には、財務分析という専門外の領域が伴います。自所だけで対応しようとすると、次のようなリスクが生じます。
- 資格のない業務に踏み込んでしまう専門外リスク
- 独学で対応しようとした場合の時間コスト
- 内容に不備があった場合、依頼者の審査結果に影響するリスク
特に財務分析は、決算書の数字を読み解くだけでなく、業界特有の事情(水産加工業であれば魚価変動や季節性)を踏まえて改善の見通しを説明する専門性が必要です。ここを独学で補おうとすると、依頼者を待たせたうえに、内容の説得力が不足するという結果になりかねません。
企業評価書は、単に書式を埋めれば済むものではありません。審査する側が読んで納得できるだけの、数字の裏付けと論理の一貫性が求められます。ここに時間と専門性を投じるより、貴所は在留資格の申請という本業に専念し、財務分析は専門家に任せるほうが、依頼者にとっても結果的に早い解決につながります。
だからこそ、認定経営革新等支援機関である中小企業診断士と連携する事務所が増えています。
KICKコンサルティング株式会社は、法人支援実績150社以上。代表の松本昌史はMBA(経営管理修士)・中小企業診断士・事業承継士・1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)の資格を持ち、金融検定協会の「中小企業事業再生マネージャー」にも認定されています。全国オンライン対応のため、来社の必要はありません。
水産加工業を含む飲食料品製造業は、外国人材の受入れが特に多い業種のひとつです。業種特有の収益構造を理解したうえで財務分析を行えるかどうかは、企業評価書の説得力を左右します。貴所が単独で財務分析のノウハウを一から蓄積するより、すでに実績のある専門家と連携するほうが、依頼者にとっても近道です。
連携先を持たないまま案件を抱え込むより、専門分野が異なる者同士で役割を分け合うほうが、結果として依頼者の満足度も貴所の評判も高まります。これは水産加工業に限らず、財務状況に不安を抱えるすべての依頼者に共通する考え方です。
費用については、依頼者の状況によって異なります。詳細はサービスページにてご確認ください。
企業評価書作成支援の詳細は次のページにまとめています。
外国人技能実習・特定技能の企業評価書について 社長やご担当者の方へ。“あなた”は今、このようなお悩みを抱えていませんか。 外国人技能実習制度を活用したいが、企業評価書の作成方法が分からないという方 特定技能外国人の受入れにあたり、経営改善の見通しについて評価が必要だと言われた方 ...
ご相談いただいても、売り込みは一切ありません。連携や契約の義務はありません。依頼者との関係はそのまま維持されます。在留資格の申請は貴所、企業評価書の作成はKICKという役割分担です。
士業連携(提携)の詳細は次のページにまとめています。
顧問先の「相談」に、十分に応えられていますか? 士業事務所(税理士・公認会計士、行政書士)の先生方へ。“あなた”は今、このような場面に心当たりはありませんか? ✓ ソフトウェアの登場により 新たな顧客獲得が難しく、売上じり貧... ✓ 「補助金」の相談を受けたもの...
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よくある質問

Q. 連携すると、依頼者を奪われませんか
A. 奪いません。KICKの業務範囲は財務分析・企業評価書の作成・申請サポートに限定しています。在留資格の申請は貴所が担当し、依頼者との関係もそのまま維持されます。
Q. 貴所側の実務負担はどの程度増えますか
A. 財務分析と企業評価書の作成はKICKが主導するため、貴所の実務負担は最小限です。依頼者情報の共有と、審査の進行確認が中心になります。
Q. 企業評価書は誰が作成できますか
A. 中小企業診断士など専門の資格者に限られます。行政書士・税理士は作成できません。だからこそ、専門資格者との連携が必要になります。
Q. 依頼者の決算が債務超過でも受入れはできますか
A. 企業評価書によって改善の見通しを客観的に示すことで、受入れ審査を前に進められる場合があります。個別の状況によって異なるため、早めのご相談をおすすめします。
Q. 魚価変動による一時的な赤字でも対象になりますか
A. 対象になり得ます。水産加工業は魚価や季節性の影響を受けやすいため、その事情を踏まえた改善の見通しを整理することが重要です。
Q. 技能実習と特定技能で、企業評価書の扱いは違いますか
A. どちらも、申請企業が債務超過の場合に改善の見通しに関する評価書面が求められる点は共通しています。制度ごとの詳細は個別にご確認ください。
Q. 育成就労への移行後も企業評価書は必要ですか
A. 育成就労制度は2027年4月に施行が予定されています。移行後も財務状況に関する審査の考え方は引き継がれる見込みのため、早めに体制を整えておくと安心です。
Q. 相談から企業評価書の完成までどのくらいかかりますか
A. 依頼者の決算内容や準備状況によって異なります。審査の期限がある場合は、早めにご相談いただくほどスムーズです。
Q. 複数の依頼者を並行して相談することはできますか
A. 可能です。1事務所ごとに丁寧に対応するため、複数の依頼者を抱えている場合は早めにまとめてご相談いただくことをおすすめします。
Q. すでに他の専門家に依頼者の財務相談をしている場合はどうなりますか
A. 既存の顧問税理士・会計士との役割を奪うものではありません。企業評価書の作成に限った連携も可能ですので、状況に応じてご相談ください。
Q. 水産加工業以外の業種でも対応できますか
A. 対応できます。飲食料品製造業をはじめ、幅広い業種の企業評価書に対応しています。業種ごとの事情を踏まえて分析いたします。
Q. 費用はどのくらいかかりますか
A. 依頼者の状況によって異なるため、具体的な金額は個別にご案内しています。詳細はサービスページにてご確認ください。
ご相談いただいても、売り込みは一切ありません。連携や契約の義務はありません。依頼者との関係はそのまま維持されます。在留資格の申請は貴所、企業評価書の作成はKICKという役割分担です。1事務所ごとに時間をかけてご相談に応じるため、月あたりのご相談数には限りがあります。
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まとめ

水産加工会社は、魚価・原料相場の変動や季節による水揚げ量のブレを抱えやすく、赤字・債務超過は特別な出来事ではありません。
大切なのは、企業評価書が必要になったときに、貴所がすぐに頼れる連携先を持っているかどうかです。在留資格の申請は貴所、企業評価書の作成はKICKという役割分担があれば、依頼者を待たせることなく、受任機会を守れます。
次に依頼者から赤字・債務超過の相談が来たときのために、今のうちに連携の道筋を確認しておきませんか。
魚価や原料相場は、貴所にも依頼者にもコントロールできません。コントロールできるのは、その状況が起きたときに、すぐ動ける体制を持っているかどうかです。企業評価書という選択肢を知っているだけで、依頼者への回答は大きく変わります。
上期の受任実績を踏まえ、下期にどのような体制で臨むか。その検討の材料として、この記事がお役に立てば幸いです。







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