
顧問先が外国人材の受入れを進めているものの、直近の決算が赤字・債務超過に傾き、受入れ審査に通るのか不安を感じていませんか。
とくに飲食料品製造業は、原材料費や人件費の高騰で利益が薄くなりやすく、赤字決算のまま次の受入れ時期を迎える顧問先が少なくありません。
あなたはこのような悩みはありませんか?
- 顧問先の直近決算が赤字・債務超過で、受入れ審査が不安な方
- 企業評価書が必要と言われたが、自所では作れない方
- 作成できる専門家の当てがなく、対応に困っている方
これは先生おひとりの問題ではありません。多くの税理士事務所が、同じ場面で「どこに相談すればよいのか」と手が止まっています。
敵は先生でも顧問先でもありません。敵は「赤字決算」「受入れ審査への不安」「準備不足による受任機会の逸失」という状況です。
結論を先にお伝えします。赤字決算の顧問先でも、企業評価書を中小企業診断士と連携して用意すれば、受入れ審査を前に進められます。税務は貴所、企業評価書の作成はKICKという役割分担です。
本記事は、認定経営革新等支援機関であり、法人支援実績150社以上を持つKICKコンサルティング株式会社(銀座本社)代表・松本昌史(中小企業診断士)が執筆します。
この記事で分かること
- 飲食料品製造業の赤字決算で企業評価書が必要になる理由
- 準備をしないまま決算を迎えると顧問先に起きること
- 赤字決算の顧問先に備える3つの視点
- 中小企業診断士との連携で税理士事務所が得られるもの
ご相談いただいても、売り込みは一切ありません。連携や契約の義務はありません。顧問先との関係はそのまま維持されます。税務は貴所、企業評価書の作成はKICKという役割分担です。
なぜ飲食料品製造業の赤字決算で企業評価書が必要になるのか

結論から言えば、顧問先が債務超過のとき、外国人材の受入れには企業評価書が求められるからです。
理由は制度にあります。企業評価書(改善見通しに関する評価書面)は、外国人技能実習機構(OTIT)に提出する書類の別紙②-1・番号20にあたります。申請企業が債務超過のとき、財務の改善見通しを客観的に示す書面として求められます。
飲食料品製造業は、この場面に直面しやすい業種です。特定技能・技能実習の外国人材の受入れが最も多い業種であり、赤字と受入れが重なりやすいためです。
飲食料品製造業が赤字に傾きやすい構造
飲食料品製造業は、利益率が薄くなりやすい構造を抱えています。
惣菜製造工場では、原材料の相場変動が利益を直接圧迫します。水産加工会社は、漁獲量や輸入価格の影響を受けやすい業態です。
食肉加工会社では、枝肉の相場と電気代の上昇が同時に重なります。パン・菓子製造工場も、小麦やバターなどの原材料費が読みにくい状況が続きます。
こうした業種は、売上があっても利益が残りにくく、一度の相場変動で赤字決算に転じやすいのが実情です。
加えて、飲食料品製造業は設備投資の負担も重い業種です。冷蔵・冷凍設備、加熱や殺菌の機械、衛生管理のための設備など、更新のたびに大きな支出が発生します。
その結果、減価償却や借入金の返済が利益を押し下げ、帳簿上の赤字や債務超過につながることも珍しくありません。事業そのものは回っていても、決算書の数字だけを見ると厳しく映る。これが飲食料品製造業の一つの特徴です。
そして人手不足も深刻です。だからこそ特定技能や技能実習による外国人材の受入れが進み、赤字決算と受入れが同じ時期に重なりやすくなります。
赤字・債務超過でも受入れを諦めなくてよい理由
赤字決算だからといって、外国人材の受入れをただちに諦める必要はありません。
制度は、債務超過の企業を一律に排除しているわけではないからです。財務の改善見通しを客観的に示せれば、受入れ審査を前に進める道があります。
その改善見通しを裏づける書面が企業評価書です。だからこそ、赤字の顧問先ほど企業評価書の準備が受入れ審査のカギになります。
大切なのは、赤字という結果だけで判断されるわけではない、という点です。財務の中身と将来の見通しを、客観的な書面で示せるかどうかが問われます。
| 場面 | 顧問先の状況 | 企業評価書の要否 |
|---|---|---|
| 直近決算が黒字 | 純資産がプラス | 原則として不要 |
| 直近決算が赤字 | 純資産は残る | 状況により準備が安心 |
| 債務超過 | 純資産がマイナス | 企業評価書が求められる |
要するに、飲食料品製造業の赤字決算では、企業評価書が受入れ審査の前提になりやすいということです。特定技能や技能実習の受入れを止めないために、早めの備えが効いてきます。
準備をしないまま決算を迎えると顧問先に起きること

結論として、準備をしないまま赤字決算を迎えると、顧問先の受入れ計画が止まり、貴所への信頼にも影響します。
理由は、企業評価書が「決算が固まってから急に必要になる」書面だからです。決算の数字が出そろってから慌てても、作成できる専門家をすぐに見つけられるとは限りません。
受入れ審査の停滞と現場への影響
具体例で考えてみます。ある惣菜製造工場が、特定技能の外国人材を新たに受け入れる計画を立てていたとします。
ところが直近決算が債務超過となり、企業評価書が必要になりました。作成できる専門家が見つからず、書面の用意が間に合いません。
その結果、受入れの手続きが止まり、現場の人手不足は解消されないままになります。工場の生産計画にも影響が出ます。
顧問先にとっては、決算の相談をしていた貴所が「在留資格まわりまで頼れる事務所」であってほしいという期待があります。ここで対応できないと、その期待に応えきれません。
とくに飲食料品製造業では、現場の人手不足がそのまま生産量に直結します。受入れが一度止まると、既存の従業員に負担が集中し、離職の連鎖を招くこともあります。
受入れ審査の停滞は、単なる書類の遅れではありません。工場のライン、納品先との約束、従業員の働き方にまで影響が広がる問題です。
受任機会の逸失という見えない損失
もう一つの損失は、貴所側の受任機会です。
顧問先が「評価書を作れる専門家を紹介してほしい」と別のルートを探し始めると、その先で財務まわりの相談も流れてしまうことがあります。
本来であれば貴所が窓口になれた相談が、準備不足のために外へ流れる。これは数字に表れにくい、見えない損失です。
顧問先は、困ったときに頼れた事務所を覚えています。逆に、肝心なときに「対応できません」と言われた記憶も残ります。受入れという経営の重要局面で力になれるかどうかは、その後の関係を左右します。
水産加工会社やパン・菓子製造工場のように、地域で複数の同業者とつながりを持つ顧問先も少なくありません。一社での良い対応が、同業者への紹介につながることもあります。
だからこそ、赤字の兆しが見えた段階で、企業評価書を作れる専門家と連携しておくことが、顧問先と貴所の双方を守ります。
赤字決算の顧問先に備える3つの視点

結論として、飲食料品製造業の赤字決算に備えるには、次の3つの視点で準備を進めることをおすすめします。
理由は、企業評価書が「決算の数字」「作成する専門家」「受入れの時期」という3方向の準備を同時に必要とするからです。どれか一つが欠けても、受入れ審査は前に進みません。
ここからは、その3つの視点を順に説明します。
視点1:決算の数値と改善見通しをセットで整える
1つ目は、決算の数値だけでなく、改善見通しをセットで用意する視点です。
企業評価書は、赤字や債務超過という「結果」だけを見る書面ではありません。財務の内容を分析し、これからどう改善していくのかという見通しを客観的に示す書面です。
飲食料品製造業であれば、原材料費の変動、設備投資の負担、季節による売上の波などを踏まえた見通しが必要になります。水産加工会社と食肉加工会社では、改善の道筋も当然に変わります。
ここで大切なのは、貴所が持つ決算・試算表の情報と、中小企業診断士による財務分析を組み合わせることです。決算の数値を最もよく知るのは顧問税理士です。その情報が、質の高い企業評価書の土台になります。
たとえば、赤字の原因が一時的な設備投資によるものであれば、その事情を財務の側面から丁寧に説明できます。原材料の相場が落ち着けば利益が戻る見込みなら、その道筋を数字で示せます。
単に「赤字です」で終わらせず、なぜその数字になったのか、これからどう改善するのかを客観的に語る。これが改善見通しを整えるということです。
視点2:企業評価書を作れる専門家を早めに確保する
2つ目は、企業評価書を作成できる専門家を、早い段階で確保しておく視点です。
ここは誤解が生じやすい点なので、正確にお伝えします。企業評価書を作成できるのは、中小企業診断士など専門の資格者に限られます。税理士は、日ごろ財務に精通していても、この書面の作成者にはなれません。
だからこそ、役割分担が明確になります。顧問先の税務は貴所が、企業評価書の作成はKICKの中小企業診断士が担う。この形が、双方にとって無理のない備えです。
企業評価書の作成を担える専門家を、赤字が見えた段階でつないでおけば、決算が固まってから慌てずに済みます。準備の詳しい流れは企業評価書作成支援の詳細で確認できます。
視点3:特定技能・技能実習の受入れ時期から逆算する
3つ目は、特定技能・技能実習の受入れ時期から逆算して準備する視点です。
外国人材の受入れには、手続きの時期があらかじめ決まっています。決算のタイミングと受入れ手続きのタイミングがずれると、企業評価書の準備が間に合わなくなります。
また、育成就労制度は2027年4月に施行される予定です。技能実習から育成就労への移行を見据えると、受入れを検討する顧問先はこれから増えると考えられます。
受入れ時期から逆算し、決算の見込みが赤字であれば、その時点で企業評価書の準備を始める。この段取りが、受入れ審査を止めない備えになります。
貴所は、毎月の試算表や決算の見込みを通じて、顧問先の数字をいち早くつかめる立場にあります。赤字の兆しが見えた段階で「そろそろ企業評価書の準備を始めましょう」と声をかけられるのは、顧問税理士ならではの強みです。
| 視点 | 整えるもの | 主に担う人 |
|---|---|---|
| 視点1 | 決算数値と改善見通し | 貴所とKICKの協働 |
| 視点2 | 作成できる専門家の確保 | KICK(中小企業診断士) |
| 視点3 | 受入れ時期からの逆算 | 貴所と顧問先 |
要するに、この3つの視点を早めに押さえておけば、赤字決算の顧問先でも受入れ審査を前に進められます。
ご相談いただいても、売り込みは一切ありません。顧問先を奪うことはありません。税務は貴所、企業評価書の作成はKICKという役割分担で進めます。
中小企業診断士との連携で税理士事務所が手に入れる未来

結論として、中小企業診断士と連携すれば、税理士事務所は3つの未来を手に入れられます。
理由は、企業評価書という専門外の負担を切り離しながら、顧問先への価値を高められるからです。
受入れ相談の質が高まる
1つ目は、顧問先との受入れ相談の質が高まる未来です。
赤字決算の顧問先から「受入れは大丈夫か」と聞かれたとき、「企業評価書を中小企業診断士と連携して用意できます」と答えられます。
債務超過の食肉加工会社であっても、改善見通しを示す道筋を提示できます。相談の場で、具体的な次の一手を語れるようになります。
「うちは赤字だから受入れは無理だろう」とあきらめかけていた顧問先に、前に進める道があると伝えられます。不安を安心に変える一言を、根拠を持って言えるようになります。
時間と受任が安定する
2つ目は、貴所の時間と受任が安定する未来です。
財務分析や改善見通しの作成という専門外の実務を、中小企業診断士が主導します。貴所は税務という本来の強みに集中できます。
専門外のことに時間を取られず、しかも受入れまわりの相談を貴所で受けきれる。結果として、顧問契約の継続や紹介につながります。
顧問先と周囲からの信頼が高まる
3つ目は、顧問先や周囲からの信頼が高まる未来です。
「在留資格まわりで困ったら、あの事務所に相談すればよい」という評価は、パン・菓子製造工場のような顧問先の口コミで広がります。
企業評価書という難所を一緒に越えた経験は、顧問先との関係を強くします。これは、決算業務だけでは築きにくい信頼です。
顧問先の経営者は、数字の巧拙よりも「困ったときに動いてくれたかどうか」を覚えているものです。赤字という不安な局面で受入れを前に進められた事実は、長く記憶に残ります。
その信頼は、顧問契約の継続だけでなく、後継者への引き継ぎや新たな相談にもつながります。企業評価書への対応は、目先の一件を超えて、事務所の土台を厚くする取り組みです。
この3つの未来を、中小企業診断士との連携で共に手に入れましょう。
自所だけで抱える限界と、中小企業診断士との連携

結論として、企業評価書を自所だけで抱えるのは無理があり、中小企業診断士との連携が現実的な選択肢です。
理由は2つあります。専門外リスクと、時間コストです。
専門外リスクと時間コスト
1つ目の専門外リスクは、制度の理解です。企業評価書は、税理士が作成者になれない書面です。慣れない書面を無理に扱えば、内容の精度に不安が残ります。
2つ目の時間コストは、財務分析と改善見通しの作成にかかる労力です。飲食料品製造業の原価構造を読み解き、改善の道筋を組み立てる作業は、決算業務の合間に片手間でこなせるものではありません。
とくに繁忙期の税理士事務所にとって、慣れない書面の作成に時間を割くのは大きな負担です。無理に対応すれば、本来の税務サービスの質にも影響しかねません。
だからこそ、企業評価書の作成を担える中小企業診断士と連携する税理士事務所が増えています。専門外の負担を切り離し、本来の税務に集中できるからです。
KICKが担う支援と役割分担
KICKは、認定経営革新等支援機関として、財務分析・企業評価書の作成・申請サポートを担います。全国オンライン対応で、来社は不要です。法人支援の実績は150社以上にのぼります。
飲食料品製造業のように原価構造が複雑な業種でも、決算の数字と現場の事情を踏まえた企業評価書を用意できます。先生方は、顧問先の窓口として安心して連携先を案内できます。
役割分担は明確です。顧問先の税務は貴所が、企業評価書の作成はKICKの中小企業診断士が担います。顧問先との関係はそのまま維持されます。
連携の全体像や条件は、士業連携(提携)の詳細で確認できます。あわせて、企業評価書そのものの流れは企業評価書作成支援の詳細をご覧ください。
連携に契約の義務はありません。顧問先を奪うこともありません。税務は貴所、企業評価書の作成はKICKという役割分担です。まずは一度の相談から始められます。
要するに、専門外の企業評価書を無理に抱えるより、中小企業診断士と組むほうが、顧問先にとっても貴所にとっても安全です。
よくある質問

Q. 連携すると顧問先を奪われませんか?
A. 奪うことはありません。顧問先の税務は貴所が、企業評価書の作成はKICKが担う役割分担です。財務や税務の顧問契約に立ち入ることはありません。
Q. 自所の負担はどの程度になりますか?
A. 負担は小さく抑えられます。財務分析と企業評価書の作成はKICKが主導します。貴所には、決算・試算表など、すでにお持ちの情報を共有いただく形が中心です。
Q. 企業評価書は誰が作れるのですか?
A. 中小企業診断士など専門の資格者に限られます。税理士は日ごろ財務に精通していても、この書面の作成者にはなれません。だからこそ役割分担が必要になります。
Q. 顧問先が債務超過でも受入れは可能ですか?
A. 一律に不可能ではありません。財務の改善見通しを企業評価書で客観的に示せれば、受入れ審査を前に進める道があります。
Q. 飲食料品製造業でも対応できますか?
A. 対応できます。惣菜製造工場、水産加工会社、食肉加工会社、パン・菓子製造工場など、業種の原価構造を踏まえた財務分析を行います。
Q. 企業評価書は具体的にどの書類ですか?
A. 外国人技能実習機構(OTIT)提出書類の別紙②-1・番号20にあたる、改善見通しに関する評価書面です。申請企業が債務超過のときに求められます。
Q. 費用はどのくらいかかりますか?
A. 内容によって変わります。具体的な費用は、サービスページにてご確認ください。まずは相談の段階で費用の心配はいりません。
Q. 特定技能と技能実習のどちらにも対応しますか?
A. どちらにも対応します。育成就労制度は2027年4月に施行される予定で、これからの受入れ増も見据えて準備を進められます。
Q. 決算のどの段階で相談すればよいですか?
A. 赤字の兆しが見えた段階が最適です。決算が固まってからでは、準備が間に合わないことがあります。早めのご相談が、受入れ審査を止めない備えになります。
Q. 全国どこでも対応できますか?
A. 全国オンライン対応で、来社は不要です。地域を問わず、飲食料品製造業の顧問先を持つ税理士事務所と連携できます。
まとめ

飲食料品製造業の赤字決算では、企業評価書が受入れ審査のカギになります。だからこそ、決算の数値・作成できる専門家・受入れの時期という3つの視点で、早めに備えることが大切です。
企業評価書を作成できるのは中小企業診断士など専門の資格者に限られます。税務は貴所、企業評価書の作成はKICKという役割分担なら、貴所は本来の強みに集中しながら、顧問先の受入れ審査を前に進められます。
顧問先を奪うことも、契約の義務もありません。赤字決算の顧問先を、受任機会を逃さずに支えるために、まずは一度ご相談ください。飲食料品製造業の受入れを、企業評価書の備えで前に進めましょう。
ご相談いただいても、売り込みは一切ありません。顧問先との関係はそのまま維持されます。税務は貴所、企業評価書の作成はKICKという役割分担で、無理なく始められます。







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