
顧問先の水産加工会社から相談を受けたところ、その会社が加入している監理団体から『決算が債務超過のままでは、受入れの継続を認めることができません。企業評価書がなければ話を進められません』と言われていた。
債務超過の原因は、最低賃金の改定によるパート従業員の人件費増と、魚価の高止まりにあります。
このまま企業評価書を用意できなければ、顧問先は今いる技能実習生・特定技能人材の継続雇用すらできなくなります。継続雇用できなければ加工・箱詰め・出荷の体制を維持できず、体制を維持できなければ受注をこなせず、最悪の場合、事業そのものが立ち行かなくなります。
ちょうど下期に入り、最低賃金の改定が給与計算にそのまま跳ね返ってくる時期です。
この書面は、税理士はもちろん行政書士でも作成できません。作成できる専門家のあてがなく、受任機会を逃しかねない——この悩みは、先生おひとりの問題ではありません。
水産加工業の顧問先を持つ全国の税理士事務所が、同じ壁にぶつかっています。敵は先生ではなく、「人件費増による赤字・債務超過」と「受任機会の逸失」という状況そのものです。
結論から言えば、中小企業診断士と連携し、審査を一発で通す企業評価書を用意できれば、この壁は越えられます。詳しい進め方は本文でお伝えします。
- 水産加工業の顧問先の人件費増と赤字化が気になる方
- 顧問先の外国人材受入れ審査に不安がある方
- 企業評価書を誰に頼めばいいか分からない方
あなたはこのような悩みはありませんか?
- 顧問先の水産加工会社が、人件費増で赤字・債務超過になりそう
- 外国人材の受入れ審査に企業評価書が必要だが、自所では作れない
- 作成できる専門家のあてがなく、受任機会を逃しそう
- 水産加工業で受任機会を逃しやすい理由と資格の壁
- 中小企業診断士と連携し企業評価書を用意する流れ
- 顧問先と事務所を守る3つの視点
KICKコンサルティング株式会社(銀座本社)は、中小企業診断士が財務分析から企業評価書の作成までを一貫して手がけ、法人支援実績は150社を超えています。
ご相談いただいても、売り込みは一切ありません。連携や契約の義務はありません。依頼者・顧問先との関係はそのまま維持されます。顧問先の税務は貴所、企業評価書の作成はKICKという役割分担です。
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水産加工業の受任機会を逃しやすい理由

結論から言うと、企業評価書を「誰が作れるか」を正しく理解していないことが、受任機会を逃す最大の原因です。
水産加工会社は、加工・箱詰め・出荷などの工程で多くのパート従業員を抱えています。最低賃金が上がれば、その分の人件費がそのまま上乗せされます。
魚価の高止まりと合わせて、利益率はさらに圧迫されます。結果として、直近決算が赤字・債務超過に転落する水産加工会社は珍しくありません。
債務超過のまま外国人材の受入れを申請すると、審査側は経営の継続性を疑います。そこで求められるのが、改善の見通しに関する評価書面=企業評価書です。
企業評価書は、外国人技能実習機構(OTIT)提出書類の別紙②-1・番号20にあたる書類です。債務超過の企業が受入れ審査を通すための、いわば「説明資料」にあたります。
水産加工業は、他の製造業と比べても季節による繁閑の差が大きい業種です。旬の時期に加工量が一気に増える一方で、人手の確保はいつも綱渡りです。
その綱渡りを支えているのが、パート・アルバイトを中心とした人員体制です。最低賃金の改定は、この体制のコストを直接押し上げます。
地域によって最低賃金の水準や改定幅は異なりますが、水産加工の産地は地方に多く、人件費の上昇率が経営に与える影響が相対的に大きい傾向があります。
こうした業界特性を踏まえたうえで、顧問先の決算数値をどう見るかが、審査対応の第一歩になります。
誰が企業評価書を作れるのか
ここで、多くの先生がつまずくポイントがあります。企業評価書は、中小企業診断士など専門の資格者しか作成できません。
税理士は税務の専門家であり、企業評価書の作成資格を持ちません。これは行政書士も同様です。
つまり、顧問先から「評価書を作ってほしい」と頼まれても、自所だけでは対応できないのです。ここに、受任機会を逃す構造があります。
| できること | 貴所(税理士) | 中小企業診断士など(KICK) |
|---|---|---|
| 顧問先の税務相談・申告 | できる | 対応外 |
| 財務分析・改善計画の提示 | 一部対応 | できる |
| 企業評価書(改善見通しの評価書面)の作成 | できない | できる |
表のとおり、税務と企業評価書の作成は、まったく別の専門領域です。この違いを知らないまま案件を止めてしまうと、顧問先は他の窓口を探し始めます。
要するに、資格の壁を早めに理解し、連携先を用意しておくことが、受任機会を守る第一歩です。
なぜ債務超過だと評価書が必要になるのか
受入れ審査の趣旨は、外国人材が安定して働ける環境かどうかを確認することにあります。財務基盤が弱い企業では、受入れ後の雇用管理や給与の支払いが継続できるか、審査側が懸念を持つのは自然なことです。
だからこそ、債務超過という数字だけで判断されるのではなく、「今後どう改善していく見通しなのか」を客観的に示す書類が求められます。それが企業評価書の役割です。
逆に言えば、改善の道筋さえ示せれば、債務超過そのものが受入れの絶対的な障害にはなりません。ここを正しく伝えられるかどうかが、先生の事務所の説明力の見せどころです。
このまま放置すると顧問先に何が起きるか

結論として、企業評価書の準備が遅れるほど、顧問先の受入れ審査は止まり続けます。
水産加工の現場は、繁忙期に人手が足りなくなると、加工ラインそのものが止まりかねません。受入れの遅れは、そのまま生産計画の遅れに直結します。
審査が停滞している間も、人件費と原料費は上がり続けます。経営改善に取り組む前に、資金繰りがさらに悪化するリスクがあります。
さらに見過ごせないのが、依頼者側の心理です。顧問先の社長が「税理士に相談しても、評価書のことは分からないと言われた」と感じれば、他の専門家へ相談先を広げます。
そこで、企業評価書に対応できる中小企業診断士とすでに組んでいる行政書士や税理士事務所があれば、依頼者はそちらへ流れてしまいます。これが、受任機会の逸失という一番避けたい結果です。
顧問料の維持にも影響する
財務の相談に応えられないままでは、顧問料の値上げも切り出しにくくなります。逆に、外国人材受入れという踏み込んだ相談に応えられれば、事務所の付加価値は明確に高まります。
放置は、審査の停滞・依頼者離れ・顧問料の頭打ちという3つの悪循環を招きます。次章で、この悪循環を断つ具体的な選択肢を見ていきます。
金融機関からの見え方も変わる
債務超過の状態が続けば、金融機関からの評価にも影響します。融資の相談をしている最中に、外国人材の受入れ審査まで滞ってしまうと、顧問先の資金計画そのものが崩れかねません。
顧問先が「人手が確保できないので生産量を落とす」という判断に追い込まれれば、翌期の売上見通しにも影響します。放置すればするほど、経営改善の選択肢は狭くなっていきます。
だからこそ、企業評価書の準備は、決算対応と同じタイミングで並行して進めるのが理想です。
現場で実際に起きがちな場面
たとえば、加工ラインの増設に合わせて外国人材の受入れを計画していた顧問先が、審査待ちの間に人手不足で受注を一部断らざるを得なくなる、という場面があります。
取引先からの信頼にも影響しかねません。審査の停滞は、決算対応だけでは解決できない経営リスクとして顧問先に跳ね返ります。
こうした事態を防ぐには、赤字・債務超過の兆しが見えた時点で、企業評価書の準備に動き出すことが欠かせません。
中小企業診断士と連携して企業評価書を用意するという選択肢

結論は、企業評価書の作成を中小企業診断士に任せ、貴所は税務に専念するという役割分担です。
KICKコンサルティング株式会社は、中小企業診断士が財務分析から企業評価書の作成までを一貫して手がけています。
進め方は難しくありません。まず、顧問先の直近決算書と、受入れ予定の在留資格(技能実習・育成就労・特定技能)をKICKに共有していただきます。
次に、KICKの中小企業診断士が財務状況を分析し、債務超過に至った理由と、今後の改善の見通しを整理します。この分析は、貴所の決算業務と重ならないため、追加の負担はほとんど生じません。
育成就労制度は2027年4月に施行予定です。制度が移行しても、債務超過企業に対する評価書面の考え方は引き継がれる見込みのため、いま連携体制を整えておく価値があります。
連携から作成までの流れ
具体的な流れは、次のとおりです。
- 顧問先の直近決算書・試算表を共有いただく
- KICKの中小企業診断士が財務状況・債務超過の理由を分析する
- 改善の見通しについてヒアリングし、評価書の内容を整理する
- 企業評価書を作成し、貴所・顧問先へ内容を共有する
面談は基本的にオンラインで完結します。貴所が同席するかどうかも、案件ごとに柔軟に決められます。
企業評価書に記載する項目のイメージ
「企業評価書とは、実際どんな書類なのか」——ここが分からないまま提案すると、顧問先も先生も不安が残ります。一般的な構成項目は、次のとおりです。
| 項目 | 記載内容(イメージ) |
|---|---|
| 企業概要 | 業種、所在地、事業内容、沿革など |
| 財務状況 | 直近決算の状況、債務超過に至った経緯 |
| 改善の見通し | 今後の収益改善策、受入れ体制の整備状況 |
| 総合評価 | 改善可能性についての中小企業診断士の所見 |
※具体的な数値・記載例は案件ごとに異なるため、上表は一般的な構成項目の一覧です。架空の事例は掲載していません。
詳しい支援内容は、次のページにまとめています。
外国人技能実習・特定技能の企業評価書について 社長やご担当者の方へ。“あなた”は今、このようなお悩みを抱えていませんか。 外国人技能実習制度を活用したいが、企業評価書の作成方法が分からないという方 特定技能外国人の受入れにあたり、経営改善の見通しについて評価が必要だと言われた方 ...
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このように、企業評価書は「何をどう改善する見通しか」を、客観的な立場から言語化する書類です。顧問先の内側にいる貴所だからこそ分かる事情を、KICKの分析に反映させることもできます。
先生の事務所が手に入れる未来

結論として、連携によって先生の事務所が得られるものは、大きく3つあります。
面談の質が上がる
企業評価書という選択肢を知っているだけで、顧問先との面談の幅が広がります。「うちでは分からない」で終わらせず、次の一手を示せるからです。
財務の話にとどまらず、人材確保という経営課題にまで踏み込めることは、面談そのものの価値を底上げします。
時間と受任の安定
企業評価書の作成をKICKに任せられれば、貴所の作業時間は増えません。受任件数だけが安定して積み上がっていきます。
案件ごとに連携先を探し直す手間もなくなり、いつでも同じ流れで対応できる安心感が生まれます。決算期・繁忙期が重なる時期でも、対応の質を落とさずに済みます。
結果として、既存の顧問先からの継続受任だけでなく、外国人材の受入れを検討している新規の相談にも、無理なく対応できる体制が整います。
依頼者・周囲からの信頼
外国人材の受入れという踏み込んだ相談に応えられる事務所は、依頼者にとって「頼れる存在」になります。金融機関や取引先からの紹介にもつながりやすくなります。
「あの事務所は、人手不足の相談にも乗ってくれる」——そうした評判は、水産加工業のような地域密着の業種ほど広まりやすいものです。
面談の質、時間と受任の安定、そして依頼者・周囲からの信頼——この3つを共に手に入れましょう。
自所だけで抱える限界と中小企業診断士との連携

結論は、専門外のリスクを自所だけで抱え込まないことです。
企業評価書の作成を無理に代行しようとすれば、資格の範囲を超えた業務になりかねません。専門外の判断による誤りは、顧問先との信頼関係そのものを損なうリスクがあります。
かといって、案件ごとに一から連携先を探すのは時間コストがかさみます。だからこそ、あらかじめ企業評価書に対応できる専門家と連携しておく事務所が増えています。
KICKコンサルティング株式会社は、代表の松本昌史(MBA・中小企業診断士・事業承継士・1級FP技能士・中小企業事業再生マネージャー認定)のもと、認定経営革新等支援機関として法人支援実績150社以上を積み重ねています。
全国オンライン対応のため、来社の必要もありません。水産加工業に限らず、飲食料品製造業全般の支援実績があります。
連携先を持たない事務所ほど、依頼者から急な相談を受けたときに動きが遅れがちです。あらかじめ連携の窓口を決めておけば、決算期・繁忙期が重なっても慌てずに対応できます。
「知り合いの診断士に聞いてみる」という場当たり的な対応では、企業評価書の作成資格や、OTIT提出書類としての体裁を満たせないおそれもあります。専門外の対応をそのまま進めてしまうリスクは、事前の連携で避けられます。
連携する事務所が増えている背景
外国人材の受入れ制度は、育成就労への移行を控え、今後も変化が続く見込みです。制度の変化を追いかけながら、財務分析まで自所で完結させるのは現実的ではありません。
だからこそ、税務は貴所、企業評価書の作成はKICKという分担を先に決めておく事務所が増えています。役割を分けることで、それぞれが得意な領域に集中できます。
結果として、依頼者にとっても「税務も、外国人材の受入れも、まとめて相談できる事務所」という印象につながります。
士業連携についての詳しい考え方は、次のページにまとめています。
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よくある質問

Q. 連携すると、依頼者を奪われませんか?
A. ありません。企業評価書の作成はKICKが担当し、在留資格まわりを含む依頼者対応は貴所が続けます。継続的な関係を奪うご提案ではありません。契約や連携の義務も一切発生しません。
Q. 自所の作業負担はどの程度増えますか?
A. 決算書など既存の資料を共有いただく程度です。企業評価書の作成そのものはKICKの中小企業診断士が担当するため、貴所で新たに調査・分析を行う必要はありません。
Q. 企業評価書は誰が作成できますか?
A. 中小企業診断士など専門の資格者に限られます。税理士・行政書士が作成することはできません。
Q. 顧問先が債務超過でも、外国人材の受入れはできますか?
A. できる可能性があります。改善の見通しに関する評価書面を用意することで、審査を前へ進められるケースがあります。
Q. 水産加工業以外の顧問先でも相談できますか?
A. 可能です。飲食料品製造業をはじめ、幅広い業種のご相談に対応しています。
Q. 技能実習・育成就労・特定技能のどれが対象ですか?
A. いずれも対象になり得ます。育成就労は2027年4月の施行が予定されており、制度移行を見据えたご相談も承っています。
Q. 相談から評価書の完成までどのくらいかかりますか?
A. 案件の状況により異なります。まずは決算状況をお伺いしたうえで、目安をお伝えします。受入れのスケジュールが決まっている場合は、早めのご相談をおすすめします。
Q. 顧問先にはどう説明すればよいですか?
A. 「税務は自所が担当し、企業評価書は中小企業診断士と連携して用意する」という役割分担を、そのまま伝えていただければ十分です。難しい制度説明は、KICKが個別にご案内します。
Q. 費用はどのくらいかかりますか?
A. 案件の規模により異なるため、この場で具体額はお伝えできません。詳細はサービスページにてご確認ください。
Q. オンラインだけで相談は完結しますか?
A. 完結します。全国オンライン対応のため、来社の必要はありません。決算書等の資料もオンラインで共有いただけます。
Q. 複数の顧問先を並行して相談できますか?
A. 可能です。案件ごとに状況が異なるため、顧問先ごとに個別に財務状況を確認したうえで進めます。
ご相談いただいても、売り込みは一切ありません。連携や契約の義務はなく、依頼者・顧問先との関係はそのまま維持されます。顧問先の税務は貴所、企業評価書の作成はKICKという役割分担です。
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まとめ

水産加工業の顧問先は、最低賃金の改定という構造的な人件費増から逃れられません。赤字・債務超過は、決して珍しい事態ではないのです。
そのうえで外国人材の受入れを検討している顧問先がいるなら、企業評価書という選択肢を知っているかどうかが、受任機会の分かれ目になります。
企業評価書は中小企業診断士など専門の資格者しか作成できません。だからこそ、貴所が税務を、KICKが企業評価書を担う役割分担が、最も現実的な答えになります。
顧問先を守りながら、事務所自身の受任機会と信頼も広げていく——その一歩を、今日から始めてみてください。
下期の最低賃金改定を機に、顧問先の水産加工会社の状況をあらためて確認してみることをおすすめします。人件費増による赤字・債務超過の兆しが見えたときこそ、企業評価書という選択肢を早めに提示できるかどうかが、先生の事務所の価値を左右します。







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