
建設業や製造業、食品製造業などで外国人材を受け入れる中小企業の経営者が、加入している監理団体に相談したところ、「債務超過の状態だと、このままでは受入れの審査が通りません。企業評価書がないと先に進められません」と言われた。
債務超過の原因は、売上の減少や原価の上昇、既存社員の人件費負担など、複合的な要因にあります。特に債務超過状態の企業では、出入国在留管理庁と金融機関から同時に「改善見通し」の提示を求められ、その書類作成に頭を抱える経営者様が少なくありません。
このまま企業評価書を用意できなければ、今いる特定技能人材・技能実習生の継続雇用すらできなくなります。継続雇用できなければ現場の人手を確保できず、新規受注や既存の業務を回すことができません。回せなければ売上は作れず、最悪の場合、会社そのものが立ち行かなくなります。
本記事では、中小企業診断士の視点から、審査を一発で通す企業評価書の作り方と、債務超過状態からの脱却を可視化する方法を解説します。銀行融資と入管許可の両方を引き出すための「改善見通し書面」の実務的な作成手順をご紹介いたします。
なお、こうした書面について厚生労働省の資料では「中小企業診断士、公認会計士等の企業評価を行う能力を有すると認められる公的資格を有する第三者が改善の見通しについて評価を行った書面」という表現が使われています。実務上は「企業評価書」という呼び方で通じることが多いため、本記事でもこの呼称で統一して解説します。「企業評価書 債務超過」という言葉で検索してこのページにたどり着いた方も、まずはこの正式な位置づけを押さえておくと、以降の話が理解しやすくなります。
外国人技能実習・特定技能の企業評価書について 社長やご担当者の方へ。“あなた”は今、このようなお悩みを抱えていませんか。 外国人技能実習制度を活用したいが、企業評価書の作成方法が分からないという方 特定技能外国人の受入れにあたり、経営改善の見通しについて評価が必要だ...
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外国人技能実習・特定技能受け入れ企業が直面する「企業評価書の壁」

厚生労働省の統計によると、2024年の外国人技能実習生の受け入れ数は約27万人。建設業・製造業・食品製造業で全体の約75パーセントを占めており、人手不足の補完策として外国人材受け入れは経営戦略の重要な要素になっています。
技能実習制度は2027年をめどに「育成就労」制度へ移行することが予定されています。移行後は監理団体が「監理支援機関」という名称に変わる見込みですが、直近期末に債務超過がある場合に改善の見通しを示す書面が求められるという財産的基礎の考え方自体は、引き継がれるとみられています。今のうちから企業評価書の作成に慣れておく価値は大きいといえます。
しかし現場では、次のような矛盾した要求に直面しています
- 出入国在留管理庁からの要請:「受け入れ企業の経営が安定していることを示す企業評価書を提出してください」
- メイン行からの要請:「債務超過の改善計画と、その実現可能性を証明する評価書類が必要です」
- 社内の現実:「今は赤字だけど、外国人材が来れば業績が改善するはずだ」
このジレンマを解決するには、単なる数字の羅列ではなく、「現状の課題」から「外国人材投入による改善」までの論理的なストーリーを企業評価書に組み込むことが不可欠です。
企業評価書の基本を先に押さえたい方へ
企業評価書が必要になる条件、作成できる専門家、混同されやすい「評価調書」との違いを、中小企業診断士が1本の記事にまとめています。
債務超過企業が陥りやすい「企業評価書作成の3つの失敗パターン」

当社がこれまで支援してきた150社以上の法人(外国人材の受け入れを検討する企業を含む)の中で、銀行や出入国在留管理庁から「不受理」となった企業評価書には、共通の失敗パターンが見られます。
| 失敗パターン | 原因・結果 | 招く悪影響 |
|---|---|---|
| ①「現状データのみ」で改善見通しなし | 決算書と試算表を提出するだけで、債務超過からの脱却プロセスが見えない | 銀行から「改善の根拠が不明確」と指摘され、融資実行が遅延。入管からは「先行き不透明」と評価される |
| ②「外国人材の効果」を過大表記 | 「外国人が来れば売上3倍になる」など根拠のない予測を記載 | 銀行・入管の信頼が失われ、その後の資金調達や人材受け入れが極めて困難に。修正提出でも説得力を失う |
| ③「405事業の改善計画」と「入管への評価書」を混同 | 作成目的が異なるにもかかわらず、同じ書類で対応しようとする | 各機関の評価基準に沿わず、書類が不受理。時間と費用の無駄が発生 |
特に③の混同は深刻です。経営改善計画策定支援事業(405事業)の改善計画と、出入国在留管理庁への企業評価書は、評価軸・期間・根拠の示し方が全く異なります。ここを誤ると、書類修正のサイクルが長期化し、「結局、事業再生支援へ移行」というケースもあります。
外国人材受け入れ企業が知るべき「企業評価書の構成要素」
出入国在留管理庁と金融機関の双方から信頼を得るための企業評価書には、次の5つの要素が必須です。
①「現状の経営分析」(定量+定性)
単に決算書の数字を並べるのではなく、なぜ債務超過が発生したのか、その構造的な原因を明示することが重要です。
- 売上減少が主因か、原価上昇が主因か
- 設備投資の失敗か、市場環流の悪化か
- 既存社員の人件費負担が圧迫しているのか
この分析を通じて、「外国人材投入による改善の可能性」の根拠が生まれます。例えば、「人手不足で受注が逃げている」ことが原因なら、外国人技能実習生の受け入れで受注取得が改善するシナリオが論理的になります。
②「改善の基本方針」(経営課題に対する解決策)
債務超過からの脱却を目指すには、複数の改善策を並列で推進する必要があります。
外国人材受け入れだけに依存しては、説得力がありません。次のような組み合わせが現実的です
- 売上改善策:受注営業の強化、既存顧客単価の引き上げ、新規市場開拓
- 原価低減策:仕入先交渉、製造プロセスの効率化、外注先の見直し
- 人員体制の最適化:外国人材の計画的受け入れ、既存社員の配置転換
- 資産圧縮:遊休不動産売却、不稼働設備の処分
これらを「1年目は〇〇を優先、2年目は××を加速」という時間軸で示すことで、入管や銀行の審査官に「この企業は本気で改善に取り組む」というメッセージが伝わります。
③「具体的なアクションプラン」(月次・四半期ベース)
改善計画が「絵に描いた餅」になることを防ぐため、実行責任者・実施時期・成功判定基準を明記したアクションプランが不可欠です。
例えば、次のように記載します
| 実行項目 | 責任者 | 実施時期 | 成功判定基準 |
|---|---|---|---|
| 外国人技能実習生の受け入れ手続き開始 | 人事・総務部門 | 2024年6月~2024年9月 | 実習生3名の入国確定、受け入れ体制整備完了 |
| 営業部による新規取引先開拓 | 営業部長 | 2024年6月~継続 | 月10件以上の新規営業活動、2024年12月までに5件以上の契約獲得 |
| 製造原価の削減検討会 | 生産管理・購買部門 | 2024年7月~2024年9月 | 仕入原価を前年比3パーセント削減の施策決定 |
このレベルの具体性があれば、銀行の融資審査会やミーティングで「この企業は現実的に考えている」と評価されます。
④「数値計画」(売上・利益・キャッシュフローの予測)
「債務超過がいつまでに、どのレベルまで改善するのか」を数値で示すことが、金融機関と入管からの信頼を勝ち取る決定要素です。
一般的な形式は次の通りです
- 3年計画の売上・営業利益・税前当期利益の月次予測
- 債務金額の推移表(返済予定と改善見通しの並記)
- キャッシュフロー表(営業活動・投資活動・財務活動の区別)
- 貸借対照表の予想推移(特に負債の削減、純資産の改善状況)
ここで重要なのは、「根拠のない楽観予測」は避けることです。例えば「外国人材で人件費が2割削減される」というなら、「実労働時間×時給×月単位の具体的な計算」が必要です。
⑤「改善見通しの蓋然性」(実現可能性の証明)
作成した計画が「本当に実現できるのか」を示すため、次のエビデンスを準備します
- 外国人材受け入れに関する相談書(送出機関または実習生受け入れ機関との書簡)
- 営業パイプラインの状況(具体的な顧客名・受注見込金額・納期)
- 既存顧客からの実績証明書(長期取引の安定性を示す)
- 同業他社の事例や統計データ(外国人材受け入れ後の売上改善事例)
出入国在留管理庁は、計画書の実現可能性を非常に重視します。「紙の上の計画」ではなく「実行に向けた具体的な段取りが見える企業」として認識されることが合格の条件です。
実務で使える「改善見通し企業評価書」の標準フレーム

中小企業診断士として、当社がクライアント企業に提供している企業評価書のフレームワークを、実務レベルで解説します。
ステップ1:現状分析シート(1~2ページ)
次の項目を順序立てて記載します
- 企業概要:会社名、業種、資本金、従業員数、設立年
- 直近3期の決算状況:売上・営業利益・純利益・総資産・総負債・純資産
- 業界・市場環境の分析:人手不足率、競争状況、需要見通し
- 経営課題の明確化:「なぜ債務超過になったのか」の構造的な説明
ステップ2:改善基本方針書(2~3ページ)
ビジネスモデル俯瞰図(簡易版)を挿入し、次を記載
- 売上改善策の概要と期待効果
- 原価削減・効率化の取り組み
- 外国人材受け入れの位置付けと期待される効果
- 資金繰り改善策
ステップ3:アクションプランシート(3~5ページ)
Ganttチャート形式で、12ヶ月~36ヶ月の実行計画を可視化。各項目に「責任者」「予算」「成功指標」を明記。
ステップ4:数値計画(2~3ページ)
- 3年間の月次売上・利益予測表
- 債務削減スケジュール
- キャッシュフロー改善の見通し
ステップ5:蓋然性証明資料(添付)
- 外国人材受け入れ機関からの内定書または協力確約書
- 営業パイプライン表(見込客リスト、契約予定日)
- 既存顧客の推薦状(経営安定性や納入品質の評価)
このフレームに沿って企業評価書を作成すると、金融機関からは「返済の実現可能性が伝わりやすい」との評価を得やすくなり、出入国在留管理庁に対しても「実習生の受け入れ環境が安定している」ことを具体的に示せるようになります。
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重要:「出入国在留管理庁」と「金融機関」の評価基準は異なる

企業評価書を作成する際、最も注意すべき点は、評価機関ごとに重視する観点が違うことです。
| 評価機関 | 重視する観点 | 評価のポイント |
|---|---|---|
| 出入国在留管理庁 | 「実習生の受け入れ環境は安定しているか」 | 企業の経営状況、実習生への給与支払い能力、研修体制、労務管理の透明性、過去の法令違反歴 |
| 金融機関(銀行) | 「融資返済は確実か」 | 営業キャッシュフロー、債務返済能力、経営改善の実現確度、担保価値、経営者の返済意思 |
出入国在留管理庁は「実習生保護」が主眼なので、給与・労働条件・研修内容の記載が手厚くなります。一方、金融機関は「融資回収の蓋然性」を重視するため、営業利益やキャッシュフローの改善が明確に示される必要があります。
したがって、企業評価書は「入管向け版」と「銀行向け版」の2種類を、ベースは共通にしながらも、強調点を分ける形で作成するのが実務的です。
特定技能の受け入れ企業についても、定期届出における「一定の基準」の一つとして、直近の決算で債務超過がないことが問われる場面があります。企業評価書は、こうした基準への適合状況を説明する際の裏付け資料としても活用できます。
外国人技能実習・特定技能の企業評価書について 社長やご担当者の方へ。“あなた”は今、このようなお悩みを抱えていませんか。 外国人技能実習制度を活用したいが、企業評価書の作成方法が分からないという方 特定技能外国人の受入れにあたり、経営改善の見通しについて評価が必要だ...
建設業に多い「一時的な債務超過」型に学ぶ企業評価書の書き方

建設業(型枠工事・大工工事など)でよく見られる債務超過のパターンをご紹介します。
よくあるパターン:大型現場の竣工直後に一時的な債務超過に陥るケース
典型的な企業像
- 業種:建設業(型枠・大工工事)
- 従業員規模:数十名程度の従業員に加え、技能実習生の受け入れを検討
- 財務状況:大型案件の竣工により、その期だけ売上が一時的に落ち込み、既存スタッフの人件費負担が相対的に重くなって純資産がマイナスに転じる
- 経営課題:単発の大型案件依存から、複数の中規模案件を安定して回す体制への転換
こうした型で作成する企業評価書の重点
- 「債務超過は一時的なもので、営業パイプラインが充実していること」を数字とともに示す
- 「外国人技能実習生の受け入れで、人件費効率と受注能力がどのように改善するか」を試算する
- 「いつ頃、どの水準まで営業利益が回復し、債務超過が解消される見通しか」を時間軸で示す
この型で企業評価書を作成する目的は、「現在の課題を正確に分析し、外国人材受け入れがその解決になることを論理的に示す」ことにあります。銀行にとっては返済の実現可能性、入管にとっては受け入れ環境の安定性という、それぞれの評価軸に沿って説明できているかがポイントです。
自社で企業評価書を作成する際の限界と、プロに依頼するべき理由

「Excelテンプレートでいいんじゃないか」「顧問税理士に頼めば大丈夫」と考える経営者も多いのですが、実務経験から見ると、自社対応には大きなリスクがあります。
専門家に依頼すべき理由は3つ
- 評価機関ごとの書類整備が異なる:入管と銀行の両方から「受理される」企業評価書を作るには、各機関の過去の許可・不許可事例を参照する必要があります。一般的なテンプレートでは不十分です。
- 数値計画の実現可能性判定:「3年で債務超過が解消される」という見通しが、金融機関の融資審査基準に合致しているか、データドリブンで検証する必要があります。楽観的な予測は逆効果です。
- 時間コスト:書類作成から提出、修正対応まで、平均4~6ヶ月を要します。その間に事業環境が変わることもあります。プロなら2~3ヶ月に短縮できます。
特に「銀行から融資を急がれている」「外国人材の受け入れが1月以内に必要」といった時間的プレッシャーがある場合、迷わずプロに相談すべき局面です。
初回のご相談では、御社の状況をお伺いするだけで大丈夫です。しつこい営業や、その場での契約を迫ることは一切ありません。
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企業評価書のサンプル構成をまとめて確認したい方へ
統一様式のない企業評価書の一般的な構成、審査で評価されやすい企業の特徴、受入れ予定日から逆算した準備スケジュールを解説しています。
「改善見通し企業評価書」に関するよくある質問

Q1. 債務超過企業でも外国人技能実習生は受け入れられますか
A1. はい、受け入れられます。ただし「経営が安定している」ことを示す企業評価書が必須です。出入国在留管理庁は、企業の現状よりも「改善への取り組み姿勢」と「実習生給与支払い能力」を重視します。債務超過であっても、営業キャッシュフローが黒字で、給与支払い余力があれば許可の可能性は高いです。
Q2. 経営改善計画策定支援事業(405事業)の計画書と、入管への評価書は別々に作成すべきですか
A2. はい、別々に作成すべきです。405事業の改善計画は「金融機関との信頼構築」と「伴走支援」を軸にしており、期間は3年が標準です。一方、入管への企業評価書は「実習生受け入れ環境の適切性」を軸にしており、時間軸はより短期(6ヶ月~1年)です。目的と評価基準が異なるため、同じ書類で対応すると両者から不受理となるリスクが高まります。
Q3. 中小企業診断士が企業評価書を作成する際、どのような根拠を示すべきですか
A3. 次の4点が重要です。①決算書・試算表などの客観データ②営業パイプライン表(見込客の具体名・金額・時期)③既存顧客からの推薦書または実績証明書④外国人材受け入れ機関との協力確約。この4点が揃えば、入管・銀行ともに「実現可能性が高い」と評価します。
Q4. 企業評価書の作成にはどのくらいの期間がかかりますか
A4. 必要資料が全て揃っていれば、初回ヒアリングから最終報告まで約4~6週間です。ただし、営業パイプラインの整理や既存顧客への推薦依頼に時間を要する場合は、8~12週間になることもあります。「急いでいる」旨を事前に伝えいただければ、優先対応が可能です。
Q5. 企業評価書作成の費用相場はいくらですか
A5. 中小企業規模であれば、通常50万円~100万円程度です。入管向け評価書と銀行向け評価書の両方が必要な場合でも、ベースは共通なため、追加費用は20万円~30万円程度となります。詳細なお見積もりは、初回相談で企業状況をお伺いした上で提示させていただきます。
Q6. 過去に不許可となった企業でも、再申請で許可を取得できますか
A6. 可能です。ただし「不許可理由の特定と改善」が重要です。例えば「給与支払い能力が不十分」と指摘されたなら、その期間の売上改善と資金繰り計画を新たに示す必要があります。当社は過去の不許可事例からの再申請支援も行っており、2回目の申請で許可を取得された企業が複数あります。
Q7. 外国人技能実習生と特定技能労働者では、企業評価書の内容に違いがありますか
A7. 基本的な構成は同じですが、特定技能(1号・2号)の場合は、「経営状況の安定性」をより重視します。特定技能2号(建設・造船など)は、より高度な技能者の受け入れとなるため、企業の財務安定性と長期的な就業環境の提供能力が審査ポイントになります。
Q8. 企業評価書を提出した後、金融機関から追加の資料を求められました。どう対応すべきですか
A8. よくあるケースです。金融機関の融資審査会では「営業パイプラインの具体性」「既存顧客の与信履歴」「経営者の返済への強い意思」などについて、より詳細な説明を求められることが多いです。当社であれば、金融機関の質問内容に応じた「補足説明資料」の作成と、必要に応じて面談同席による説明支援も行います。
Q9. 企業評価書とはそもそも何を指しますか
A9. 「企業評価書 債務超過」というキーワードでこのページに来られた方も多いと思います。企業評価書とは、直近期末に債務超過がある企業について、改善の見通しを第三者の専門家が評価した書面のことです。行政の資料では「改善の見通しについて評価を行った書面」という正式名称で呼ばれますが、実務では「企業評価書」という呼び方が広く使われています。
Q10. 顧問税理士に企業評価書の作成を依頼できますか
A10. 改善の見通しについて評価を行った書面(企業評価書)を作成できるのは、制度上「中小企業診断士、公認会計士等の企業評価を行う能力を有すると認められる公的資格を有する第三者」に限られます。税理士はこの対象に含まれていない点に注意が必要です。決算書の内容を熟知した顧問税理士と中小企業診断士が連携しながら作成を進めるケースは多くありますが、評価書そのものの作成主体は中小企業診断士・公認会計士である必要があります。
Q11. 企業評価書にサンプルやフォーマットは公開されていますか
A11. 官公庁が定める全国一律の様式は公開されておらず、専門家が実務で使いやすい構成をそれぞれまとめているのが実情です。「外国人技能実習 企業評価書 サンプル」や「特定技能 企業評価書 サンプル」「改善の見通しについて評価を行った書面 サンプル」といった言葉で探す方が多いのも、決まったフォーマットが無いことの裏返しといえます。本記事で紹介した企業概要・財務状況と債務超過の理由・改善の基本方針・数値計画・蓋然性を示す添付資料という5つの項目を押さえていれば、独自の構成で作成しても差し支えありません。
Q12. 監理団体や監理支援機関にも企業評価書は必要ですか
A12. はい。受け入れ企業だけでなく、監理団体についても、直近期末に債務超過がある場合は同様に、改善の見通しについて評価を行った書面の提出が求められます。育成就労制度への移行後は「監理支援機関」という名称になる見込みですが、財産的基礎の考え方自体は引き継がれるとみられています。受け入れ企業側の企業評価書とあわせて、監理団体・監理支援機関側の書面整備も早めに検討しておくと安心です。
Q13. 債務超過理由書と企業評価書はどう違いますか
A13. 債務超過理由書は「なぜ債務超過になったのか」という原因説明に焦点を当てた、比較的短い書面です。一方、企業評価書(改善の見通しについて評価を行った書面)は、原因説明に加えて改善の基本方針・数値計画・蓋然性の証明までを含む、より包括的な書面です。債務超過理由書だけでは「今後どう改善するのか」が伝わりにくいため、外国人材の受け入れを視野に入れる場合は、企業評価書として作り込むことをお勧めします。
KICKコンサルティングが提供する「改善見通し企業評価書」作成支援

KICKコンサルティング株式会社(銀座本社)では、中小企業診断士・MBA・1級FP技能士がチームで、企業評価書から金融機関交渉まで一貫支援しています。
当社が実施する支援内容
- 現状診断ワークショップ:経営者・管理部門と共に、債務超過の原因を構造的に分析
- 企業評価書作成:入管向け、銀行向けの双方のバージョンを並行作成
- 営業パイプライン整備:見込客の整理と、具体的な受注予定の可視化
- 金融機関への提出対応:書類提出から、銀行面談への同席サポート
- 出入国在留管理庁対応:必要に応じて、申請段階での質問回答支援
- 伴走支援:計画策定後、実績報告から改善施策の軌道修正まで
特に405事業(経営改善計画策定支援事業)の認定支援機関として、バリューアップ支援事業(早期経営改善計画策定支援)の承認実績も150社以上あるため、経営改善と融資の同時並行が可能です。
事業再生の現場で実際に見えてきたこと
当社がこれまで支援してきた150社以上の法人支援の中で、外国人材の受け入れを検討する企業についても、一つの共通点が浮かび上がります。それは「企業評価書の精度が高いほど、銀行融資と入管許可の両立が実現しやすい」ということです。
逆に、自社で急いで作成した企業評価書は「数値の根拠が不明確」「入管と銀行の両機関の基準を満たしていない」という理由で不受理となり、修正期間が長期化するケースばかりです。結果として、本来なら1~2ヶ月で完結するはずの案件が、半年以上の迷走を招きます。
外国人材受け入れの成否は、企業評価書の精度にかかっていると言っても過言ではありません。
KICKコンサルティングの無料相談は、売り込みを一切しません。企業評価書の必要性や、対応可能な支援内容を説明し、ご判断いただく時間をお取りします。1社ごとに時間をかけてお話をお伺いするため、月あたりのご相談数には限りがあります。
外国人材受け入れという戦略的な経営判断を、「紙一枚の企業評価書」で台無しにすることだけは避けてください。プロの視点から、融資と許可を同時に獲得する企業評価書を一緒に作成いたしましょう。
外国人技能実習・特定技能の企業評価書について 社長やご担当者の方へ。“あなた”は今、このようなお悩みを抱えていませんか。 外国人技能実習制度を活用したいが、企業評価書の作成方法が分からないという方 特定技能外国人の受入れにあたり、経営改善の見通しについて評価が必要だ...
債務超過の改善見通しを「目に見える形」で示す意味

企業評価書を作成する過程で、多くの経営者様から「うちの課題が実は何だったのか、初めて理解できた」というお声をお聞きします。
これは、当社が企業評価書の作成を通じて、単なる「書類完成」ではなく、「経営者自身の経営認識の深化」を重視しているからです。
債務超過からの脱却は、紙の上の計画では実現しません。経営者が「今、なぜ我が社は苦しいのか」を正確に認識し、「次の12ヶ月で何をすべきか」を職人的な精度で実行することが鍵です。
企業評価書は、その第一歩です。
建設業・製造業・食品製造・農業など、どの業種であっても、中小企業診断士による「改善見通し企業評価書」の精度は、銀行融資と外国人材受け入れ許可の両立を大きく左右します。今どのタイミングで動き出すかが、今後の融資と受け入れの成否に関わります。
ご相談いただいても、売り込みは一切行いません。1社ごとに時間をかけてご説明するため、月あたりのご相談数には限りがあります。まずはお気軽にご状況をお聞かせください。
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