
10月に入り、下期がスタートしました。多くの事務所で、顧問先の下期計画を一緒に見直す時期ではないでしょうか。
その中でも、クリニックや診療所の顧問先を担当していると、資金繰りの相談で頭を悩ませることがあります。保険診療の収入は比較的読みやすい一方で、自由診療(保険外診療)の売上は患者数の波によって月ごとに大きく動きます。「今月は良かったが来月は分からない」という状態が続くと、先生(院長)自身も資金繰りの見通しが立てられず、税務顧問である貴所への相談も増えていきます。
これは、貴所だけが抱えている課題ではありません。多くの税理士事務所・会計士事務所が、決算対応や税務申告の枠を超えた経営相談に時間を割けず、「相談には乗るが、具体的な打ち手までは示せない」というもどかしさを感じています。課題を先送りにする風土を放置すれば、顧問先の資金繰りはますます読みにくくなり、貴所への信頼も少しずつ目減りしていきます。
実は、この状況を大きく変えられる制度があります。早期経営改善計画策定支援(バリューアップ支援事業)を活用すれば、貴所の実務負担を最小限に抑えながら、クリニックの資金繰りの波を「見える化」し、顧問先の安心と貴所の顧問料の両方を守る道筋を描けます。詳しいやり方は、この後の章で順番にお伝えします。
- クリニックの顧問先の資金繰り相談が増えている方
- 自由診療収入の波で顧問先の経営が読みにくい方
- 税務の範囲を超えた経営支援に踏み出したい方
あなたはこのような悩みはありませんか?
- 自由診療の患者数が読めず、毎月の資金繰りが不安な顧問先がいる
- 決算対応で手一杯で、経営改善の提案まで手が回らない
- 顧問料を上げたいが、税務の範囲では新しい提案がしづらい
- クリニックの資金繰りが波打つ構造的な理由
- 税務の延長だけでは改善しない3つの壁
- 早期経営改善計画策定支援(バリューアップ支援事業)の仕組み
- 経営改善計画書の構成イメージと具体的な中身
- 認定支援機関と連携して事務所の付加価値を高める方法
ご相談いただいても、売り込みは一切ありません。連携や契約の義務はありません。顧問先との関係はそのまま維持されます。税務は貴所、経営改善はKICKという役割分担です。
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なぜ税務業務の延長だけでは、クリニックの財務が改善しないのか

クリニックの決算をまとめ、税務申告を終える。そこまでは、貴所の日々の業務の中で当たり前にこなしていることです。しかし、「決算が終わったら、また来年まで顔を合わせない」という関係のままでは、自由診療収入の波に対応する提案までは届きません。
ここには、3つの壁があります。
| 壁 | 具体的な状況 |
|---|---|
| ノウハウの壁 | 資金繰り表や損益分岐点の考え方を、顧問先向けに分かりやすく組み立てる型がない |
| 時間の壁 | 決算期・申告期に業務が集中し、経営相談に割ける時間が限られる |
| 立場の壁 | 税務の専門家という立場から、経営全般への提案に踏み込みにくい |
特に自由診療の比重が高いクリニックでは、月ごとの収入の振れ幅が大きいため、「今の数字だけ」を見ていると、資金繰りの波の正体を見誤りやすくなります。税務申告のための決算書は「過去1年」を映しますが、先生方が本当に知りたいのは「これから数か月」の資金の動きです。
つまり、税務業務の延長だけでは、クリニックの財務は改善しません。求められているのは、過去を映す決算書の先にある、これからの資金繰りを見通す経営改善の視点です。
一般の法人と比べても、クリニックには特有の事情があります。診療報酬の入金には数か月のタイムラグがあり、自由診療の入金はその月の患者数にそのまま連動します。この「入金のズレ」と「収入の波」が重なると、通帳の残高だけを見ていても、本当の資金繰りの実態はつかめません。だからこそ、税務とは別の視点で、資金の流れを組み立て直す作業が必要になります。
自由診療と保険診療のバランスが読みにくい
美容系・自費診療系のメニューを持つクリニックほど、この傾向は強くなります。広告や口コミで患者数が伸びた月は収入も伸びますが、翌月には反動で落ち着くこともあります。「良い月の数字」を基準に固定費(人件費・家賃・リース料等)を組んでしまうと、波が来たときに一気に資金繰りが苦しくなります。保険診療と自由診療、それぞれの収入がどのくらいの比率で固定費を支えているのかを分けて把握することが、最初の一歩になります。
このまま何もしなければ、何が起きるか

自由診療の波を放置したまま時間が過ぎると、何が起きるでしょうか。
まず、顧問先のクリニックでは、入金が多い月に採用や設備投資を決め、入金が少ない月に資金繰りが急に苦しくなるという不安定な経営が続きます。院長は「なんとなく不安」を抱えたまま、根拠のある計画を持てずに日々の診療に追われます。
次に、貴所の顧問報酬(ストック収入)にも影響が及びます。資金繰りが厳しくなった顧問先は、まず削れるコストを探します。顧問料の見直しや、他事務所への乗り換えを検討されるケースも珍しくありません。税務は問題なくこなしていても、経営の相談に応えられなければ、顧問契約そのものが揺らぐリスクがあります。
さらに、こうした状況が重なると、事務所の評判にも影響します。「税務はしっかりしているが、経営の相談には乗ってもらえない」という評判が広がれば、新規の紹介も得にくくなります。
クリニックの現場では、資金繰りの不安は職員の採用・定着にも影を落とします。資金繰りが読めないまま増員に踏み切れず、忙しい時期でも人手を増やせない、という悪循環に陥るクリニックも見られます。院長個人の悩みにとどまらず、医院運営そのものに波及していく点が、この課題の見過ごせないところです。
逆に言えば、この課題を先送りにしなければ、顧問先との関係は今よりも強くなります。院長が「資金繰りの波」を自分の言葉で説明できるようになれば、採用や設備投資の判断にも迷いがなくなり、貴所への信頼はむしろ厚くなります。次の章では、そのための具体的な選択肢をお伝えします。
早期経営改善計画策定支援(バリューアップ支援事業)という選択肢

この状況を変える具体策が、早期経営改善計画策定支援(バリューアップ支援事業)です。経営が本格的に悪化する前の、早めの段階で使える制度で、認定経営革新等支援機関の支援を受けて計画を策定すると、専門家費用の3分の2を国が補助します。
補助上限は、計画策定費用50万円、策定後1〜3年間の伴走支援費用30万円を合わせて80万円です。企業概要書の作成や金融機関交渉のオプションを加えると、最大100万円まで活用できます。2025年4月1日以降に支払申請が行われた案件からは、費用の半分を一旦協議会が預かる「2分の1留保」も廃止され、より使いやすい制度になりました。
KICKコンサルティング株式会社(銀座本社)は、この制度の窓口となる認定経営革新等支援機関です。代表・松本昌史は中小企業診断士として、管理会計の手法を使い、クリニックの収支構造を数字で見える化します。
クリニックの収支を「損益分岐点」で見える化する
特に効果的なのが、損益分岐点分析です。人件費や家賃などの固定費と、材料費などの変動費を分け、「毎月いくらの診療収入があれば黒字になるか」を数値で示します。自由診療の変動が大きい月でも、「保険診療だけで固定費をどこまで賄えているか」が見えると、先生方は落ち着いて経営判断ができるようになります。
さらに、財務・非財務の特色を見える化する「ローカルベンチマーク」という対話型のツールも使いながら、院長自身が腹落ちできる計画に仕上げていきます。金融支援(リスケジュール等)を前提とはしないため、金融機関との関係を悪化させることなく、むしろ計画書の提出をきっかけに、資金繰りや将来の展望を共有し、目線を合わせる機会にできます。
金融機関との関係づくりにもつながる
クリニックの開業・設備投資では、金融機関からの借入を利用しているケースも多くあります。損益分岐点や数値計画を盛り込んだ経営改善計画書は、金融機関にとっても「この医院がどう資金を管理しているか」を判断する材料になります。結果として、今後の追加融資や返済条件の相談がしやすくなる土台にもなります。
経営改善計画書は、どのような中身になるか
「計画書」と聞くと難しそうに感じるかもしれませんが、実際の構成はシンプルです。一般的には、次の3つの要素で組み立てます。
| 構成 | 記載内容のイメージ |
|---|---|
| 現状分析 | 収支の推移、自由診療と保険診療の内訳、資金繰りの現状 |
| 数値計画 | 損益分岐点、今後1〜3年の売上・利益・資金繰りの見通し |
| アクションプラン | 診療体制・人員配置・設備投資などの具体的な行動計画 |
架空の数値をお見せすることはできませんが、この3構成を軸に、クリニックの実態に合わせて項目を組み立てていきます。策定後は、最初の決算時から3年間、年最低2回のモニタリングを行い、院長自身がPDCAを回せる体制を整えることまでが支援の範囲です。より詳しい内容は、次のページでご確認いただけます。
中小企業診断士 · 認定経営革新等支援機関 資金繰りの不安、 悪化する前に手を打てていますか。 「何とかなっている」うちに動くことが、経営改善の鉄則です。 KICKコンサルティング株式会社(銀座本社)は、国の補助制度を活用した早期経営改善計画(バリューアップ支援事業)の策...
連携はあくまで役割分担です。税務は貴所、経営改善の計画策定と伴走はKICKが担い、顧問先を奪うことは一切ありません。
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波を乗り越える4つの打ち手
- 保険診療と自由診療の収入を分けて把握し、固定費をどちらで賄っているかを見える化する
- 損益分岐点分析で「毎月いくら診療収入があれば黒字か」を数値で押さえる
- ローカルベンチマークを使った対話で、院長自身が納得できる数値計画に落とし込む
- 策定後は年2回のモニタリングで数値を振り返り、計画を実態に合わせて更新し続ける
この4つを、税務顧問である貴所だけで組み立てる必要はありません。初回相談から計画策定・モニタリングまでの実務はKICKが主導し、貴所には顧問先とKICKをつなぐ最初のきっかけづくりをお願いする形になります。
先生の事務所が手に入れる未来

クリニックの資金繰りの波に、根拠のある対応ができるようになると、先生の事務所には3つの変化が訪れます。
1つ目は、目に見える変化です。決算報告の場だけだった顧問先との面談が、「来月の資金繰りをどう見るか」を一緒に考える場に変わります。院長からの質問も、税務の確認から経営の相談へと広がっていきます。世間話で終わっていた面談時間が、数字を挟んだ具体的な対話の時間に変わります。
2つ目は、通帳と時間の変化です。顧問先の経営が安定すれば、顧問料の支払いも安定し、貴所の売上の土台が強くなります。計画策定や金融機関対応の実務はKICKが主導するため、貴所の業務時間を圧迫することもありません。繁忙期に経営相談が重なって疲弊する、という事態も避けられます。
3つ目は、周囲からの変化です。資金繰りの波を乗り越えた顧問先は、貴所への信頼を深め、他のクリニックや医療法人を紹介してくれることもあります。金融機関からも「経営改善まで伴走する事務所」として、一目置かれる存在になっていきます。職員の方々にとっても、「先生が落ち着いて経営を語れる事務所」という安心感につながります。
税務だけでなく、顧問先の資金繰りの波に寄り添える事務所へ。その未来を、共に手に入れましょう。
自所だけで抱える限界と、認定支援機関との連携

ここまで読んで、「理屈は分かるが、自所だけでここまでやるのは難しい」と感じた方もいるかもしれません。実際、損益分岐点分析やローカルベンチマークを使った計画策定には専門性が要り、金融機関対応にも相応の時間がかかります。
だからこそ、認定経営革新等支援機関である中小企業診断士と連携する税理士事務所・会計士事務所が増えています。計画策定や金融機関対応の実務をKICKが主導することで、貴所は本業の税務に集中しながら、顧問先には経営改善の支援まで届けられます。
自所だけで完結させようとすると、損益分岐点分析のノウハウを一から社内に蓄積し、金融機関対応の経験も積まなければなりません。それには相応の時間がかかり、その間にも顧問先の資金繰りの不安は続いてしまいます。専門の外部機関と連携すれば、その立ち上げの時間を大きく短縮できます。
KICKコンサルティング株式会社(銀座本社)は、法人支援実績150社以上。代表・松本昌史は中小企業診断士・事業承継士の資格に加え、1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)、金融検定協会「中小企業事業再生マネージャー」の認定も持ち、認定経営革新等支援機関として、数字の裏付けを大切にした計画策定を行っています。費用の詳細はサービスページにてご確認いただけます。
税理士・公認会計士の先生方とは、あくまで「税務は貴所、経営改善はKICK」という役割分担で伴走します。貴所の顧問先としての立場、貴所の顧問料はそのままに、経営改善という新しい価値だけを付け加える連携です。クリニックに限らず、飲食業・製造業・建設業など、資金繰りの波に悩む顧問先全般で同じ考え方が活用できます。
士業連携の枠組みそのものについては、次のページに詳しくまとめています。
顧問先の「相談」に、十分に応えられていますか? 士業事務所(税理士・公認会計士、行政書士)の先生方へ。“あなた”は今、このような場面に心当たりはありませんか? ✓ ソフトウェアの登場により 新たな顧客獲得が難しく、売上じり貧... ✓ 「補助金」の相談を受けたもの...
ご相談いただいても、無理な売り込みは一切ありません。連携や契約の義務はなく、顧問先との関係もそのまま維持されます。「税務は貴所、経営改善はKICK」という役割分担だからこそ、安心してご相談いただけます。
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よくある質問

Q. 顧問先を奪われるリスクはありませんか?
A. ありません。連携はあくまで役割分担であり、税務は貴所が担当し続けます。KICKが担うのは経営改善計画の策定と伴走支援の部分に限られ、顧問契約そのものに関与することはありません。
Q. 事務所側の実務負担はどの程度ですか?
A. 計画策定や金融機関対応の実務はKICKが主導するため、貴所の負担は最小限です。顧問先とのつなぎ役として同席いただく程度から始められます。
Q. バリューアップ支援事業と405事業は何が違うのですか?
A. バリューアップ支援事業は、経営悪化が顕在化する前の早い段階で使える制度で、金融支援(リスケジュール等)を前提としません。計画書の内容も、資金繰りやアクションプランを中心とした簡易なものです。一方、405事業は金融支援が前提で、より本格的な経営改善計画を必要とする場面で使われます。目的も入り口も異なるため、顧問先の状況に応じて使い分けます。
Q. どのようなクリニックが対象になりますか?
A. 自由診療の比重が高く収入の波が大きいクリニックはもちろん、保険診療中心でも資金繰りの見通しを立てたい医療法人であれば対象になり得ます。規模の大小は問いません。
Q. 顧問先にどう説明すればよいですか?
A. 「決算の数字を、これからの資金繰りに活かすための制度がある」という切り口で十分です。詳しい制度説明はKICKが行いますので、貴所は最初のきっかけづくりをしていただければ問題ありません。
Q. 損益分岐点分析だけを依頼することはできますか?
A. 早期経営改善計画策定支援の枠組みの中で対応する形になります。単発の分析のみのご依頼については、まずはご相談ください。
Q. 補助金の上限額を教えてください。
A. 計画策定費用50万円、伴走支援費用30万円を合わせて80万円が基本の上限です。企業概要書作成・金融機関交渉のオプションを加えると、最大100万円まで活用できます。
Q. 費用(KICKへの報酬)はいくらですか?
A. 顧問先の状況によって異なるため、具体的な金額はサービスページにてご確認ください。
Q. 伴走支援とは具体的に何をするのですか?
A. 計画策定後、最初の決算時から3年間、年最低2回のモニタリングと協議会への報告を行います。単なる計画作りで終わらせず、院長自身がPDCAサイクルを回せる状態を目指します。
Q. 相談から計画策定までどのくらいの期間がかかりますか?
A. 顧問先の状況や資料の準備状況によって異なります。まずは無料相談で、具体的な流れをご案内します。
Q. すでに他士業と連携している顧問先でも相談できますか?
A. 問題ありません。社会保険労務士や司法書士など、他の専門家と連携している顧問先でも、経営改善計画の策定という部分に限定してご相談いただけます。既存の連携関係を変える必要はありません。
Q. クリニック以外の業種でも活用できますか?
A. 活用できます。本記事ではクリニックを例に取り上げましたが、早期経営改善計画策定支援は業種を問わず、資金繰りの波や収益構造に課題を感じる顧問先全般に活用できる制度です。
ここまでのご相談でも、売り込みは一切ありません。連携の判断は、資料を確認してからで構いません。顧問先との関係を維持したまま、まずは制度の中身だけでも知っていただければと思います。
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まとめ
クリニックの自由診療収入は、患者数によって月ごとに波打ちます。その波を「なんとなく不安」のままにせず、損益分岐点という数字で見える化すること。これが、税務の延長では届かなかった経営改善の入り口になります。
早期経営改善計画策定支援(バリューアップ支援事業)は、認定経営革新等支援機関との連携によって、貴所の実務負担を抑えながら、顧問先の資金繰りと貴所の顧問料の両方を守れる制度です。税務は貴所、経営改善はKICKという役割分担だからこそ、無理なく始められます。
決算をまとめるだけの関係から、資金繰りの波にも一緒に向き合える関係へ。その一歩は、まず制度の中身を知ることから始まります。院長にとって「相談してよかった」と思える提案は、税理士・公認会計士の先生方にとっても、顧問先との関係を長く続けるための土台になります。
下期が始まったこの時期に、顧問先のクリニックの資金繰りを一緒に見直してみませんか。
中小企業診断士 · 認定経営革新等支援機関 資金繰りの不安、 悪化する前に手を打てていますか。 「何とかなっている」うちに動くことが、経営改善の鉄則です。 KICKコンサルティング株式会社(銀座本社)は、国の補助制度を活用した早期経営改善計画(バリューアップ支援事業)の策...







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