【税理士向け】農業の赤字決算と企業評価書の備え5つのポイント

三冠バッチ

顧問先の直近決算が赤字になった。外国人材の受入れ審査は、はたして通るのか——。そんな不安を、農業を担当する税理士として抱えていないでしょうか。

農業の顧問先では、資材高や燃料費の高騰で、赤字決算や債務超過が続く例が少なくありません。

特定技能や技能実習の受入れでは、財務が悪化したときに企業評価書(改善見通しに関する評価書面)が求められます。

ところが、この企業評価書は税理士では作成できません。ここで手が止まってしまう先生が多いのです。

あなたはこのような悩みはありませんか?

  • 農業の顧問先が赤字決算で、受入れ審査が不安
  • 企業評価書が必要だが、自所では作成できない
  • 作れる専門家の当てがなく、顧問先を失いそう

結論から申し上げます。企業評価書の作成を中小企業診断士に任せれば、この問題は前に進みます。

先生おひとりで抱える問題ではありません。赤字決算と受入れ審査という状況こそ、先生方とKICKが共に向き合う相手です。

本記事は、KICKコンサルティング株式会社(銀座本社)代表・松本昌史(中小企業診断士)が、農業の赤字決算と企業評価書の備えを、5つのポイントに整理してお伝えします。

読み終えるころには、赤字の顧問先を前に「何から準備すればよいか」が明確になっているはずです。

この記事で分かること

  • 農業の赤字決算で受入れ審査が止まる理由と、企業評価書の作成資格の壁
  • 企業評価書を準備しないまま進めたときに、顧問先で起きること
  • 中小企業診断士と連携して農業の企業評価書を用意する流れ
  • 赤字決算に備える決算対応と、改善見通しの整理のしかた
  • 税理士事務所だけで抱える限界と、特定技能の受入れを支える連携体制

まずは、赤字決算の顧問先を前にした先生の疑問を、一度ぶつけてみてください。KICKは中小企業診断士として、企業評価書の作成をお引き受けします。

ご相談いただいても、売り込みは一切ありません。連携や契約の義務はありません。顧問先との関係はそのまま維持されます。顧問先の税務は貴所、企業評価書の作成はKICKという役割分担です。

農業の赤字決算で受入れ審査が止まる理由と企業評価書の壁

1つ目のポイントです。農業の赤字決算で受入れ審査が止まる理由は、はっきりしています。

財務が悪化した申請企業には、企業評価書という追加書類が求められるからです。そして、その書類を税理士は作成できません。

なぜ企業評価書が求められるのか

特定技能や技能実習の受入れでは、申請企業の財務状況が審査されます。

直近決算が債務超過のとき、外国人技能実習機構(OTIT)提出書類の別紙②-1・番号20として、企業評価書(改善見通しに関する評価書面)が必要になります。

これは「赤字でも、事業を続け、改善していける見込みがある」ことを、客観的に示す書面です。

農業は、この場面に当たりやすい業種です。

  • 施設園芸(ビニールハウス農家)は、燃料費と資材費が重く、赤字に振れやすい
  • 露地野菜栽培法人は、天候と相場で単年の損益が大きく動く
  • 養豚・養鶏・酪農などの畜産会社は、飼料高と設備投資で債務超過になりやすい

つまり、農業の顧問先ほど、企業評価書の準備が現実の課題になります。

農業は、天候・相場・資材価格という、経営者の努力だけでは動かせない要因に大きく左右されます。

そのため、一時的に赤字や債務超過へ振れても、事業そのものは健全という顧問先が少なくありません。

この「赤字の中身」を正しく説明できるかどうかが、受入れ審査の分かれ目になります。

企業評価書は、その説明を客観的な書面に落とし込むための書類です。決算書の写しではなく、改善の見通しまで含めて評価する点に意味があります。

だからこそ、決算の数字を知る税理士の視点と、財務を評価する中小企業診断士の視点、その両方が生きるのです。

税理士では作成できないという壁

ここで壁になるのが、作成資格の問題です。

企業評価書を作成できるのは、中小企業診断士など専門の資格者に限られます。税理士や行政書士は作成できません。

顧問先の決算を最もよく知る税理士でも、この書面だけは自所で仕上げられないのです。

資格ごとの役割を、一度整理しておきましょう。

専門家企業評価書の作成主な役割
税理士作成できない顧問先の税務・決算対応
行政書士作成できない在留資格の申請
中小企業診断士など作成できる財務分析・企業評価書の作成

この表が示すとおり、企業評価書の作成は中小企業診断士などの領域です。

だからこそ、農業の赤字決算では「税務は貴所、企業評価書はKICK」という役割分担が自然な形になります。

要するに、審査が止まる原因は先生の力不足ではありません。作成資格という制度上の壁があるだけなのです。

企業評価書を準備しないまま進めたときに起きること

2つ目のポイントです。企業評価書の備えがないまま受入れを進めると、顧問先も先生も損をします。

審査が前に進まず、時間と信頼を失うからです。

審査が止まり、受入れが遅れる

企業評価書が用意できないと、申請の手続きはそこで停滞します。

農業は、繁忙期と農閑期がはっきりした業種です。人手が要る時期に受入れが間に合わなければ、影響は経営に直結します。

  • 施設園芸なら、収穫・出荷の最盛期に人手が足りない
  • 畜産会社なら、日々の飼養管理に穴があく
  • 露地野菜法人なら、作付けや収穫の段取りが崩れる

受入れの遅れは、そのまま売上機会の損失につながります。

農業の現場では、人手不足がそのまま作業の遅れや品質の低下に直結します。

収穫の適期を逃せば、農産物の価値は一気に下がります。畜産なら、日々の飼養管理の質が生産性を左右します。

受入れの遅れは、単なる手続きの問題では済みません。経営の根幹に響くのです。

顧問先が離れ、受任機会を失う

もっと深刻なのは、顧問先の信頼が揺らぐことです。

顧問先は「先生に相談すれば、外国人材のこともなんとかなる」と期待しています。

その期待に応えられないと、顧問先はこう考え始めます。

  • 「別の、外国人材に強い事務所に相談しようか」
  • 「今の先生では、受入れの壁を越えられないのでは」

企業評価書ひとつの備えがないだけで、長年の顧問関係が揺らぐことがあるのです。

これは、先生にとって受任機会の逸失そのものです。

さらに、先生ご自身の時間も奪われます。作れない書類を前に、調べ物や問い合わせに時間を取られ、本来の税務業務が圧迫されるのです。

農業の赤字決算は、放置するほど改善見通しの説明が難しくなります。赤字が続く前に、企業評価書を出せる体制を整えておくことが、顧問先を守る備えになります。

要するに、備えのない状態は、顧問先の受入れ遅れと、先生の顧問先離れを同時に招きます。だからこそ、早い段階での準備が要になります。

中小企業診断士と連携した農業の企業評価書という選択肢

3つ目のポイントです。赤字決算の顧問先に企業評価書が要るなら、中小企業診断士との連携が最も確実な選択肢です。

作成資格を持つ専門家が、財務分析から書面作成までを主導するからです。

企業評価書という制度上の位置づけ

まず、企業評価書がどんな書類かを押さえておきましょう。

企業評価書(改善見通しに関する評価書面)は、外国人技能実習機構(OTIT)提出書類の別紙②-1・番号20に当たります。

申請企業が債務超過のときに求められ、財務の改善見通しを客観的に示す役割を持ちます。

なお、育成就労制度は2027年4月に施行が予定されています。技能実習からの移行が進むなかで、財務の説明資料の重要性はさらに高まる見通しです。

KICKが担う財務分析と作成の流れ

KICKは、農業の企業評価書を次の流れで準備します。

  1. 顧問先の決算書と資料をお預かりし、財務の現状を分析する
  2. 赤字・債務超過の要因を、資材高・飼料高などの外部要因も含めて整理する
  3. 改善の見通しを、根拠のある数値で組み立てる
  4. 企業評価書(改善見通しに関する評価書面)として書面化する
  5. 在留資格の申請サポートに必要な形で、貴所と連携して仕上げる

この流れのなかで、先生にお願いすることは限られています。

  • 顧問先の決算書と、直近の試算表を共有いただく
  • 赤字の背景について、把握している事情を教えていただく
  • 在留資格の申請スケジュールを、共有いただく

あとは、財務分析から書面化まで、中小企業診断士であるKICKが引き受けます。

顧問先との窓口は、これまでどおり先生です。KICKが顧問先へ直接営業をかけることはありません。

この明確な役割分担があるからこそ、先生は安心して連携を進められます。

財務と改善見通しの実務は、中小企業診断士であるKICKが主導します。

先生は、顧問先の税務と決算という本来の強みに集中できます。役割分担がはっきりしているため、実務の重複や専門外の負担が生まれません。

連携の全体像は、農業の企業評価書作成支援の詳細で確認できます。

ご相談は無料で、売り込みは一切ありません。顧問先を奪うことはありません。顧問先の税務は貴所が続け、企業評価書の作成だけをKICKが担う役割分担です。

要するに、作成資格を持つ中小企業診断士との連携こそ、赤字決算の顧問先に企業評価書を用意する近道です。

赤字決算に備える決算対応と改善見通しの整理

4つ目のポイントです。企業評価書の質は、日ごろの決算対応で大きく変わります。

改善見通しは、決算書に表れた事実を土台に組み立てるからです。

赤字決算のときに点検したい項目

赤字や債務超過の顧問先では、決算の段階で次の点を整理しておくと、企業評価書の準備がぐっと楽になります。

点検する項目農業での見方
赤字の主因燃料・資材・飼料の高騰など、外部要因を切り分ける
設備投資の影響ハウス・畜舎・機械の投資と減価償却を確認する
季節変動繁忙期と農閑期で損益がどう動くかを押さえる
補助金・交付金農業向けの交付金など、収益の下支えを整理する
資金繰り借入の返済計画と手元資金の見通しを確認する

これらは、税理士の先生が決算のなかで日々向き合っている情報です。

その情報を整理しておくだけで、改善見通しの説明力が高まります。

改善見通しを数値で組み立てる

企業評価書で問われるのは「これから改善していける根拠」です。

赤字の事実そのものより、改善の道筋を数値で示せるかが問われます。

農業では、次のような視点が改善見通しの材料になります。

  • 施設園芸なら、燃料効率の改善や作付け品目の見直しによる収益回復
  • 畜産会社なら、飼料コストの見直しや出荷単価の改善による黒字化
  • 露地野菜法人なら、販路の分散や規模の適正化による損益の安定

この改善見通しを、根拠のある数値に落とし込むのが中小企業診断士の役割です。

大切なのは、赤字を「一時的で、説明のつくもの」として描けるかどうかです。

たとえば、燃料費の高騰が主因なら、その影響額を切り分けて示します。設備投資の減価償却が重いなら、投資の回収見込みを示します。

飼料高が主因の畜産会社なら、飼料単価の推移と、出荷価格の改善余地を並べて説明します。

こうした整理は、顧問先の決算を熟知した先生と、財務分析を担う中小企業診断士が組むことで、精度が高まります。

決算対応で整理した事実と、改善見通しの数値。この2つがそろって、はじめて企業評価書は説得力を持ちます。

顧問先に早めの相談をうながす

赤字決算が見えてきたら、顧問先への早めの声かけをおすすめします。

受入れの予定を、決算の相談とあわせて聞いておくのです。

受入れの時期が分かれば、企業評価書の準備にも余裕が生まれます。

とくに押さえておきたいのは、次の3点です。

  • いつ、何人の外国人材を受け入れる予定か
  • 特定技能か技能実習かなど、受入れの制度
  • 直近の決算が赤字・債務超過になりそうか

この3点を早めに把握しておくと、審査の直前で慌てずに済みます。

先生からの一言の声かけが、顧問先の受入れを大きく前に進めます。

要するに、日ごろの決算対応が企業評価書の土台です。先生の決算業務が、そのまま受入れ審査の備えになるのです。

税理士事務所だけで抱える限界と特定技能の連携体制

5つ目のポイントです。農業の企業評価書を自所だけで抱えるのは、割に合いません。

作成資格がないうえ、専門外の負担と時間コストが大きいからです。

自所だけで抱えるときの限界

企業評価書を無理に自所で対応しようとすると、次の負担がのしかかります。

  • 作成資格がなく、そもそも書面として認められない
  • 財務分析と改善見通しの組み立てに、多くの時間を取られる
  • 専門外の判断に、誤りのリスクがつきまとう

本来の税務・決算の時間を削ってまで抱えても、成果は出にくいのです。

特定技能や技能実習の受入れは、今後も農業で広がっていきます。そのたびに自所で抱えていては、事務所の体力が持ちません。

連携する事務所が増えている理由

だからこそ、企業評価書を中小企業診断士と連携する事務所が増えています。

KICKコンサルティング株式会社は、認定経営革新等支援機関(中小企業庁)として、法人支援150社以上の実績があります。全国オンライン対応で、来社は不要です。

先生方にとっての利点を、3つに整理します。

  • 赤字の顧問先でも企業評価書を用意でき、受入れ審査の不安を解消して受任につなげられる
  • 財務と改善見通しの実務はKICKが主導するため、貴所の負担と専門外リスクが小さい
  • 「在留資格まわりで頼れる事務所」として顧問先の信頼が高まり、継続受任と紹介につながる

受入れは一度きりではありません。特定技能の在留期間の更新や、追加の受入れのたびに、財務の説明が必要になる場面があります。

連携する体制を一度つくっておけば、そのたびに慌てずに済みます。顧問先にとっても、頼れる窓口が一本にまとまります。

「農業の外国人材のことは、あの先生に任せておけば安心だ」。そう思ってもらえる関係こそ、継続受任と紹介の源になります。

連携のしくみや先生方の声は、士業連携(提携)の詳細にまとめています。

費用の具体額は、顧問先の状況で変わります。詳細はサービスページにてご確認ください。

育成就労制度への移行を控え、農業の受入れ現場では財務の説明資料の重要性が高まっています。企業評価書を出せる連携体制は、これからの事務所の強みになります。

連携しても、顧問先を奪うことは決してありません。顧問先の税務は貴所が続け、企業評価書の作成だけをKICKが担います。契約の義務も、売り込みもありません。

要するに、農業の企業評価書は「自所で抱える」より「中小企業診断士と組む」ほうが、先生にも顧問先にも得です。だから、連携する事務所が増えているのです。

よくある質問

Q. 連携すると、顧問先を奪われませんか

A. 奪うことはありません。顧問先の税務と決算は貴所がそのまま続けます。KICKは企業評価書の作成だけを担う役割分担です。顧問先との関係に立ち入ることはありません。

Q. 自所の実務負担はどの程度ですか

A. 負担は小さく抑えられます。財務分析と改善見通しの組み立ては、中小企業診断士であるKICKが主導します。先生には、決算書などの資料をお預けいただく形が中心です。打ち合わせもオンラインで完結するため、来所いただく必要はありません。

Q. 企業評価書は、誰が作れるのですか

A. 企業評価書を作成できるのは、中小企業診断士など専門の資格者に限られます。税理士や行政書士は作成できません。そのため、作成資格を持つ専門家との連携が必要になります。

Q. 農業の顧問先が債務超過でも、受入れは可能ですか

A. 債務超過でも、企業評価書(改善見通しに関する評価書面)を用意できれば、受入れ審査を前に進められます。改善の見通しを客観的に示すことが要点です。農業では、外部要因による一時的な赤字も多く、その事情を書面で説明できることが強みになります。

Q. 費用はどのくらいかかりますか

A. 費用は顧問先の状況によって変わるため、この記事では具体額をお伝えしていません。詳細はサービスページにてご確認ください。ご相談の段階で費用は発生しません。

Q. 特定技能と技能実習で、企業評価書の扱いは変わりますか

A. どちらの受入れでも、財務が悪化した申請企業には改善見通しの説明が求められます。特定技能でも技能実習でも、企業評価書の備えは受入れ審査の助けになります。

Q. 施設園芸や畜産など、農業の業種で対応は違いますか

A. 業種ごとに赤字の要因は異なります。施設園芸は燃料費、畜産会社は飼料費というように、要因を切り分けて改善見通しを組み立てます。露地野菜法人なら相場変動、酪農なら設備投資というように、農業の実情に合わせて対応します。

Q. 赤字決算の期に、いつ相談すればよいですか

A. 早いほど有利です。赤字が続く前に相談いただくほど、改善見通しの材料を整理しやすくなります。決算のタイミングで、受入れ予定とあわせてご相談ください。受入れが決まってからでも対応しますが、余裕をもったご相談ほど、質の高い企業評価書につながります。

Q. 全国どこの顧問先でも対応できますか

A. 対応できます。KICKは全国オンライン対応で、来社は不要です。地方の農業法人でも、資料のやり取りと打ち合わせをオンラインで進められます。

赤字決算の農業の顧問先を前に、少しでも迷いがあれば、一度ご相談ください。企業評価書の備えについて、中小企業診断士の立場でお答えします。

ご相談いただいても、売り込みは一切ありません。連携や契約の義務はありません。顧問先を奪うこともありません。顧問先の税務は貴所、企業評価書の作成はKICKという役割分担で、先生の受任機会をお守りします。

まとめ

農業の赤字決算と企業評価書の備えを、5つのポイントで整理してきました。

核心はひとつです。企業評価書は税理士では作れないが、中小企業診断士と組めば用意できるということです。

赤字や債務超過の顧問先ほど、企業評価書の備えが受入れ審査の分かれ目になります。

そして、備えのある事務所は、顧問先の受入れを前に進め、信頼と受任機会を守れます。

先生は、顧問先の税務と決算という強みに集中してください。企業評価書の作成は、中小企業診断士のKICKが担います。

役割を分ければ、赤字決算の顧問先でも、受入れ審査に前向きに向き合えます。農業の人手を支える受入れを、書面の壁で止めずに済むのです。

赤字の顧問先を前に手が止まる前に、まずは一度、連携の形をご相談ください。先生と顧問先にとって最善の備えを、共に手に入れましょう。

ブランディング|KICKコンサルティング株式会社 (銀座本社)

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