

「今期も赤字だった。でも、現場の仕事は確実にある。ドライバーを増やせれば、来期は必ず黒字に戻せる」――そう確信しているのに、外国人採用の手続きを進めようとした途端、「債務超過企業は企業評価書が必要」と告げられ、手が止まってしまった運送会社の社長は少なくありません。
燃料費の急騰、荷主からの運賃値下げ圧力、ドライバー不足による残業代の膨張――。これだけの外部要因が重なれば、優良な運送会社でも決算書の数字が傷つくのは当然です。問題は経営能力ではなく、「構造的な外部コスト増」が財務を直撃しているだけです。あなたの会社がそうであるように、同じ悩みを抱える運送会社の経営者は今、全国に数千社規模で存在します。
そして、その「共通の敵」は、燃料費高騰でも荷主でもありません。「財務の数字だけを見て、経営実態を評価できない審査の仕組み」です。だからこそ、数字の裏にある経営実態を正しく可視化し、OTITの審査官に届ける「企業評価書」が必要になるのです。
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運送業が赤字でも外国人採用の審査を通過できる根本的な理由

「赤字=採用不可」――これは誤解です。外国人技能実習機構(OTIT)の提出書類一覧・確認表(別紙②-1、番号20)には次のように明記されています。「直近の事業年度で債務超過がある場合は、中小企業診断士、公認会計士等の企業評価を行う能力を有すると認められる公的資格を有する第三者が改善の見通しについて評価を行った書類も提出してください」。つまり、債務超過や連続赤字があっても、適切な企業評価書を提出すれば審査を受けられる仕組みになっています。
重要なのは「提出できるかどうか」ではなく、「誰が書いた評価書か」です。OTITが明示している通り、この評価書を作成できるのは中小企業診断士または公認会計士に限られます。税理士は、いくら財務に精通していても、OTIT基準では企業評価書の作成者として認められません。行政書士も同様です。この資格要件を知らないまま、顧問税理士に頼んで評価書を作成してもらったところ、「資格要件を満たさない」として受理されなかったという事例が後を絶ちません。
運送業の赤字企業が審査を通過できる根本的な理由は、「改善の見通しを論理的に証明できる」からです。燃料費高騰という外部要因、2024年問題(時間外労働上限規制)への対応コスト、荷主との運賃改定交渉の進捗――これらを定量的に整理し、中小企業診断士が第三者として評価書に記載することで、OTITの審査官は「この企業は外国人労働者を安定的に雇用継続できる」と判断できるようになります。
運送業の赤字・債務超過が審査で不利になる4つの構造的原因

なぜ運送業の財務が傷つきやすいのか。審査官が「改善できるか」を判断するためには、まず「なぜ悪化したか」を構造的に説明する必要があります。次の4つが、運送業特有の財務悪化原因として整理できます。
| 原因 | 具体的な内容 | 評価書での対応 |
|---|---|---|
| 燃料費高騰 | 軽油単価が2020年比で30〜40%上昇。原価率が構造的に上昇している | 外部要因であることを数値で示し、フューエルサーチャージ導入計画を明記 |
| 運賃据え置き圧力 | 荷主との力関係から、運賃値上げ交渉が遅延している | 交渉中の荷主数・合意済み案件・改定予定時期を明示 |
| 2024年問題への対応コスト | 時間外労働規制対応のため、配置転換や増員コストが一時的に増加 | 一時的な先行投資であることを示し、翌期以降の人件費正常化を数値で提示 |
| 車両減価償却の集中 | 複数台を同期間に購入した場合、減価償却が特定年度に集中し帳簿上の損益が悪化 | キャッシュフロー(営業CF)は黒字であることを別途示し、実態との乖離を説明 |
この4つの原因を整理せずに「とにかく改善します」と書いても、OTITの審査官には説得力がありません。原因・構造・対策・数値を論理的に連結した評価書でなければ、審査を通過するのは難しいのが現実です。
運送業の「2024年問題」と外国人採用の交差点
2024年4月に施行されたトラックドライバーの時間外労働上限規制(年960時間)は、運送業の人手不足をさらに深刻化させました。国土交通省「自動車運送事業の2024年問題への対応について」によれば、規制による輸送能力不足が中長期的な経営課題として顕在化しており、これを補うための人材確保は経営上の急務となっています。外国人労働者の採用は、この不足を補う有力な手段のひとつです。「受注は確実にある。でも決算書の数字が悪い。だから外国人を採用できない」という論理は、制度の正しい理解があれば崩せます。必要なのは正しい評価書と、それを作成できる専門家です。
「放置した場合」に起きる3段階の連鎖リスク

「評価書の作成は後回しでいい」と考えている方に、現実的なリスクをお伝えします。企業評価書の対応が遅れると、次の3段階で問題が連鎖します。
第1段階:申請却下と時間の消失
企業評価書が不備または不適切な場合、OTITは技能実習計画の認定を下しません。再提出には再度の審査期間(通常2〜4か月)が必要になります。採用を予定していた外国人労働者との信頼関係にも影響が出ます。監理団体との関係も悪化しかねません。
第2段階:人手不足の長期化
申請が1〜2回差し戻されると、採用完了が当初予定より半年以上遅延するケースは珍しくありません。その間、現場のドライバー不足は続き、既存ドライバーへの負担が増加します。残業代の膨張、離職リスクの上昇という悪循環が生まれます。特定技能制度下でも同様で、育成就労(2027年制度移行予定)でも企業の財務安定性は審査の重要要素です。
第3段階:採用機会の永続的な喪失
複数回の却下歴がある企業は、監理団体から「リスク企業」と見なされる可能性があります。外国人労働者の採用市場では、監理団体との良好な関係が継続採用の鍵を握ります。一度失った信頼を取り戻すには、相当の時間とコストがかかります。
育成就労制度移行期のダブル審査リスク
現在の技能実習制度は、2027年を目途に「育成就労制度」へ移行する方向で法整備が進んでいます(出入国在留管理庁・厚生労働省の制度改正情報より)。移行期間中は技能実習と育成就労が並行して審査される局面も想定されており、制度移行のタイミングで申請が重なると、企業の財務状況に関する審査基準が二重に問われるリスクがあります。今から企業評価書の体制を整えておくことは、移行期における継続採用のリスクヘッジにもなります。「今は技能実習で採用しているから問題ない」という判断は、制度移行後に見直しを迫られる可能性があります。2027年の育成就労移行を見据えた早期対応が、採用の安定継続につながります。
「評価書さえあれば通った」という後悔は、取り戻せません。
審査却下後に相談に来る経営者の多くが口にする言葉です。
審査を通す企業評価書の4ステップ作成フレームワーク

では、実際にどのような評価書を作れば審査を通過できるのでしょうか。中小企業診断士(経済産業大臣登録)の立場から、運送業に特化した4ステップを解説します。
なお、企業評価書の詳細な作成基準・提出要件については、外国人採用のための企業評価書(改善見通し評価書)作成サービスでも詳しく解説しています。
ステップ1:財務悪化の外部要因を定量的に分解する
まず「なぜ赤字になったか」を数値で証明します。軽油単価の上昇率、運賃据え置き期間、2024年問題対応の追加コスト額を直近3〜5期の決算書から抽出し、外部要因による影響額を明示します。「経営者の失策ではなく、業界全体が直面した外部ショック」であることを、国土交通省や経済産業省の統計データも参照しながら示します。
ステップ2:売上・受注の安定性を荷主構成で証明する
赤字でも受注は安定している。この事実が最も重要です。主要荷主との契約状況(契約形態・契約年数・契約継続率)、売上の荷主別構成比、長期契約の有無を整理します。売上が安定していれば、コスト構造さえ改善すれば黒字化できることを示せます。
ステップ3:具体的な改善計画を数値で示す
「改善の見通し」が評価書の核心です。フューエルサーチャージの導入予定時期と想定回収額、運賃改定交渉の進捗状況、不採算路線の整理・集約計画、外国人ドライバー採用による1人あたり人件費の適正化効果を、翌期・翌々期の試算損益計算書として示します。
ステップ4:キャッシュフローで実態を補完する
損益計算書が赤字でも、営業キャッシュフローがプラスであれば、企業は実態として継続可能です。減価償却費が大きい運送業では、帳簿上の損益と実際の資金状況が乖離するケースが頻繁にあります。この乖離を丁寧に説明し、「帳簿は赤字でも、手元資金は確保できている」という事実を示すことで、審査官の懸念を払拭します。
運賃改定交渉の「進捗」を評価書に反映させる方法
「荷主が運賃値上げを認めてくれない」という状況は、審査上ではむしろ説明の余地を生みます。国土交通省が推進する「標準的な運賃の告示制度」に基づいた交渉実績や、荷主との協議記録があれば、評価書に「運賃改定交渉の進捗状況と改定見込み時期」として記載できます。合意済みの荷主が1社でもあれば、その実績を改善見通しの根拠として活用できます。評価書は「現状の説明書」ではなく「未来への計画書」です。交渉中であることも、前向きな材料になります。
なぜ自社・顧問税理士では対応が難しいのか

「決算書なら税理士が作っているし、そのままお願いすればいい」――よくある誤解です。しかし、これには3つの根本的な問題があります。
問題1:資格要件の壁
OTITの提出書類確認表(別紙②-1、番号20)が指定する作成者は「中小企業診断士または公認会計士等」です。税理士はこの要件に含まれません。顧問税理士がどれほど優秀でも、その方が作成した評価書はOTITの審査上、有効な提出書類として扱われない可能性があります。これは税理士の能力の問題ではなく、制度設計上の資格要件の問題です。
問題2:経営分析の専門性の壁
企業評価書には「改善の見通し」を論理的に記載する必要があります。これは会計処理の記録ではなく、経営戦略・市場環境・競合分析・コスト構造改革を統合した「経営診断」です。中小企業診断士の試験科目には企業経営理論・運営管理・経済学・財務会計・中小企業政策が含まれており、まさにこの評価書作成に必要な能力を体系的に学ぶ国家資格です。
問題3:審査官目線の欠如
評価書は「読まれる書類」です。OTITの審査官が何を確認したいのか、どの数値に目が止まるのか、どの説明が不足すると差し戻しになるのか――この「審査官目線」は、日常的に評価書作成に携わっていないと身につきません。自社で作成した場合、形式は整っていても「説得力」が欠けるため、補足説明を求められるケースが多発しています。150社以上の法人支援実績を持つ専門家に依頼する経営者が増えているのは、この現実を知っているからです。
評価書が通過した先に広がる、3つの具体的な未来
1. 現場の安定と既存ドライバーの負担軽減
外国人ドライバーが現場に加わることで、既存ドライバーへの過度な残業依存が解消されます。残業代の圧縮、離職率の低下、採用コストの削減が連動して実現します。年間の人件費総額が適正化され、損益計算書の改善に直結します。
2. 荷主への信頼性向上と受注拡大
ドライバーを安定的に確保できる会社は、荷主からの信頼が高まります。大口荷主との長期契約更新、新規ルートの受注獲得において、「人員確保ができている会社」という評価は明確な差別化になります。運賃改定交渉の際も、安定した供給能力は交渉力の裏付けになります。
3. 財務の健全化と金融機関との関係改善
外国人採用により人件費構造が改善し、損益計算書が黒字化へ転じると、金融機関との融資交渉にも好影響を与えます。債務超過の解消が視野に入った段階で、メインバンクからの評価も変わります。経営者としての意思決定に余裕が生まれ、次の設備投資・事業拡大へのステップが踏めるようになります。この3つの未来を、私たちは一緒に手に入れましょう。
KICKコンサルティングの企業評価書作成サービスについて
KICKコンサルティング株式会社(銀座本社)は、代表・松本昌史(MBA・中小企業診断士・1級ファイナンシャル・プランニング技能士・一般社団法人金融検定協会「中小企業事業再生マネージャー」認定)が150社以上の法人支援実績をもとに、運送業を含む中小企業の企業評価書作成に特化して対応しています。
| 比較項目 | 自社作成・税理士依頼 | KICKコンサルティング |
|---|---|---|
| OTIT資格要件 | 要件外(受理されないリスクあり) | 完全クリア(中小企業診断士が作成) |
| 経営陣の作業負担 | 数週間〜数か月の作業が必要 | 決算書の提供とオンラインヒアリングのみ |
| 納品スピード | 目安なし | 最短3営業日 |
| 対応エリア | 自社のみ | 全国対応(完全オンライン・来社不要) |
| 運送業特有の財務分析 | 業界知識が必要で難易度高 | 燃料費・2024年問題を含む業界対応済み |
リスクリバーサル:無料相談では売り込みは一切行いません。まず御社の状況をお伺いし、評価書作成が必要かどうかの判断から一緒に考えます。相談後に依頼する義務も一切ありません。
サービスの流れ(4ステップ)
ステップ1:無料相談・状況確認――Webフォームまたはお電話で受付。基本的な財務状況と採用計画をお伺いします。
ステップ2:オンラインヒアリング――Zoom等を活用したオンライン完結型ヒアリング。決算書3〜5期分をご用意いただくだけで、来社不要で全工程が完了します。
ステップ3:企業評価書の作成――ヒアリング情報と財務データをもとに、中小企業診断士が審査官目線で評価書を作成します。
ステップ4:納品・申請サポート――最短3営業日で納品。申請書類の確認など、申請サポートも対応します。
よくある質問(Q&A)

- Q1. 税理士に頼んだ企業評価書は、OTITに提出できますか?
- 提出自体は可能ですが、OTITの別紙②-1(番号20)が指定する「企業評価を行う能力を有すると認められる公的資格を有する第三者」の条件は、現状では中小企業診断士・公認会計士等が対象とされています。税理士はこの列挙に含まれておらず、審査で受理されない可能性があります。確実を期すには、中小企業診断士または公認会計士が作成した評価書を提出することをお勧めします。
- Q2. 運送業で赤字が2期続いています。それでも審査を通過できますか?
- 可能です。重要なのは「なぜ赤字になったか」と「どのように改善するか」を論理的に説明できるかどうかです。燃料費高騰・2024年問題対応コスト・運賃改定交渉の遅延など、外部要因が主因であれば、それを数値で示した上で具体的な改善計画を記載することで、審査官に改善見通しを伝えることができます。
- Q3. 債務超過の状態でも外国人技能実習生を受け入れられますか?
- 制度上は受け入れ可能です。OTIT(外国人技能実習機構)の規定では、債務超過がある場合に「中小企業診断士または公認会計士等が改善の見通しについて評価した書類」を提出することが求められています。この企業評価書を適切に作成・提出すれば、債務超過状態でも技能実習計画の認定申請を進められます。
- Q4. 特定技能・育成就労でも企業評価書は必要ですか?
- 特定技能の在留資格申請においても、受け入れ企業の財務状況の安定性が審査要件に含まれます。債務超過や連続赤字がある場合、出入国在留管理庁・OTITへの申請の際に同様の評価書類の提出を求められるケースがあります。2027年に移行予定の育成就労制度でも、企業の継続性・安定性が重要な審査ポイントになると見込まれます。
- Q5. 企業評価書の作成にはどのくらいの時間がかかりますか?
- KICKコンサルティングでは、決算書のご提供とオンラインヒアリング完了後、最短3営業日で納品しています。OTITからの提出期限が迫っている場合も、まずご相談ください。緊急対応の実績もあります。
- Q6. 評価書作成のために用意すべき資料は何ですか?
- 基本的には直近2〜3期分の決算書(貸借対照表・損益計算書)があれば対応できます。加えて、主要荷主との契約状況がわかる資料、採用予定の外国人労働者の職種・業務内容、改善計画の骨子(お考えがあれば)をご用意いただくと、より精度の高い評価書を作成できます。
- Q7. 全国どこでも対応してもらえますか?
- はい、全国対応しています。ヒアリングはZoom等のオンラインツールで完結するため、北海道から沖縄まで来社不要でサービスをご利用いただけます。銀座本社への訪問も不要です。
- Q8. 企業評価書と決算書は別物ですか?
- 別物です。決算書は過去の財務実績を記録した書類ですが、企業評価書(改善見通しに関する評価書面)は、中小企業診断士または公認会計士等の有資格者が「今後の経営改善の見通し」を評価した第三者意見書です。OTITが求めているのは後者であり、前者(決算書)だけでは要件を満たせません。
- Q9. 監理団体経由の技能実習と、企業単独型技能実習で企業評価書の扱いは違いますか?
- 基本的な評価書の位置づけは同じです。いずれも直近事業年度に債務超過がある場合に、中小企業診断士等が作成した改善見通し評価書の提出が必要になります。OTITの別紙②-1(番号20)はどちらの申請類型にも適用される要件です。
- Q10. 相談だけでも無料で対応してもらえますか?
- はい、初回の無料相談は完全無料です。売り込みや強引なクロージングは一切行いません。「まず自社の状況が評価書の作成要件に該当するか確認したい」という段階でのご相談も歓迎しています。毎月の無料相談枠は3社限定のため、お早めにお問い合わせください。
まとめ
運送業が赤字・債務超過でも外国人採用の審査を通過するには、「燃料費高騰・2024年問題・運賃改定遅延」という外部要因を数値で分解し、改善計画を論理的に示した企業評価書が必要です。この評価書を作成できるのは、OTITの規定上、中小企業診断士または公認会計士等に限られます。税理士や行政書士、自社での作成では審査要件を満たせないリスクがあります。評価書の出来次第で、採用の可否が決まると言っても過言ではありません。財務の数字だけを見て諦める前に、経営の実態を正しく伝える評価書で活路を開いてください。








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