
顧問先が外国人材の受入れを進めるなかで、直近決算が赤字・債務超過となり、受入れ審査が通るか不安になる。そんな場面に立ち会う税理士の先生は少なくありません。
とくに自動車整備業の顧問先では、整備士不足を背景に特定技能の受入れが増えています。ところが決算が債務超過だと、追加で企業評価書(改善見通しに関する評価書面)を求められます。
あなたはこのような悩みはありませんか?
- 顧問先の決算が債務超過で、受入れ審査が通るか不安
- 企業評価書が必要だが、自所では作成できない
- 作成を頼める専門家の当てがなく、受任機会を逃しそう
結論から申し上げます。企業評価書を作成できるのは中小企業診断士など専門の資格者に限られます。税理士の先生が無理に抱える必要はありません。
大切なのは、企業評価書が必要になる場面を早めに見抜き、作成できる専門家と組む体制を持つことです。そうすれば、債務超過の顧問先でも受入れ審査を前へ進められます。
本記事では、KICKコンサルティング株式会社(銀座本社)代表・松本昌史(中小企業診断士)が、税理士の先生の視点で「顧問先を企業評価書で守る7つのチェック項目」を整理します。
- 自動車整備業の顧問先で企業評価書が必要になる条件
- 顧問先を守るための7つのチェック項目
- 何もしないと顧問先の受入れと自所の受任がどうなるか
- 企業評価書を中小企業診断士と連携して用意する流れ
- 税務は貴所・企業評価書はKICKという役割分担
まずは、貴所の顧問先が同じ状況にあるかを確かめる意味でも、気軽にご相談ください。
ご相談いただいても、売り込みは一切ありません。連携や契約の義務はありません。顧問先との関係はそのまま維持されます。税務は貴所、企業評価書の作成はKICKという役割分担です。
なぜ債務超過の顧問先で受任機会と信頼を失いやすいのか

結論は明確です。企業評価書という壁を越えられず、顧問先の受入れが止まってしまうからです。
理由は、企業評価書を作成できる資格が限られている点にあります。企業評価書(改善見通しに関する評価書面)は、外国人技能実習機構(OTIT)提出書類 別紙②-1・番号20で、申請企業が債務超過のときに求められる書面です。
この書面を作成できるのは中小企業診断士など専門の資格者に限られます。税理士の先生は、決算や税務のプロであっても、この評価書を作成する立場にはありません。
ここに、先生方が受任機会と信頼を失いやすい構造があります。顧問先は「先生に相談すれば何とかなる」と期待します。ところが企業評価書は自所で用意できません。
自動車整備業で債務超過が起きやすい背景
自動車整備業の顧問先を思い浮かべてください。ディーラーの整備工場、民間車検場(指定・認証工場)、中古車販売・整備会社などです。
これらの会社は、設備投資や在庫、人件費の負担が重くなりがちです。数期の赤字が続けば、債務超過に転じることも珍しくありません。
一方で整備士の高齢化と人手不足は深刻です。そこで特定技能の外国人材を受け入れようとします。ところが決算が債務超過だと、そこで企業評価書が必要になるのです。
とくに中古車整備会社では、相場変動による在庫の評価減が利益を圧迫します。ディーラーの整備工場では、設備更新の借入が自己資本を薄くします。数字の背景を最もよく知るのは、決算を預かる税理士の先生です。
だからこそ、先生が「この顧問先は債務超過に近い」と早く気づけるかどうかが、受入れの成否を分けます。決算の異常に気づく力は、そのまま顧問先を守る力になります。
誰が何を担えるのかを整理する
役割を混同すると、顧問先への説明もぶれてしまいます。まず「誰が何を担えるのか」を表で整理します。
| 役割 | 担い手 | できること |
|---|---|---|
| 顧問先の税務・決算 | 税理士(貴所) | 決算書の作成、税務対応、数値の確認 |
| 在留資格の申請サポート | 行政書士など | 特定技能・技能実習の在留資格の申請サポート |
| 企業評価書の作成 | 中小企業診断士など(KICK) | 改善見通しに関する評価書面の作成 |
要するに、企業評価書だけは税理士の先生の守備範囲の外にあります。だからこそ、作成できる専門家と組む体制が、顧問先を守る鍵になるのです。
自動車整備業の顧問先を企業評価書で守る7つのチェック項目

ここが本記事の中心です。結論として、顧問先を守るには、受入れの入口で7つのチェック項目を押さえることが有効です。
理由は単純です。企業評価書が必要になるかどうかは、決算の状態と受入れ制度で決まるからです。先生が早めに見抜けば、顧問先は慌てずに準備できます。
自動車整備業の顧問先を念頭に、7つのチェック項目を順番に確認しましょう。
直近決算が債務超過・赤字に当たるかの確認
最初のチェックは、顧問先の直近決算が債務超過や赤字に当たるかどうかです。これが企業評価書の要否を分ける入口になります。
決算を最もよく知るのは税理士の先生です。純資産がマイナスか、赤字が続いていないか。整備工場の設備更新や車両在庫の評価も含めて確認します。
- 純資産(自己資本)がマイナスになっていないか
- 2期以上の連続赤字になっていないか
- 役員借入金の扱いで実態がどう変わるか
この段階で「債務超過に近い」と分かれば、後の準備がぐっと楽になります。
受入れ制度と在留資格の種類の確認
2つ目は、顧問先がどの制度で外国人材を受け入れるのかの確認です。特定技能なのか、技能実習なのかで、必要書類が変わります。
自動車整備業は特定技能の対象分野です。中古車整備会社や民間車検場が、整備士の補充として特定技能を選ぶケースは増えています。
さらに、育成就労制度は2027年4月に施行される予定です。技能実習からの移行が進むため、制度の種類を早めに確認しておくと安心です。
企業評価書の要否と提出先の確認
3つ目は、企業評価書(改善見通しに関する評価書面)が本当に必要かの確認です。債務超過の場合に求められる書面だからです。
この評価書は、外国人技能実習機構(OTIT)提出書類 別紙②-1・番号20に位置づけられます。提出先と番号を取り違えないことが大切です。
顧問先が債務超過で、かつ受入れを進めるなら、企業評価書は避けて通れません。要否を早めに判定しておきましょう。
作成できる資格者の確保
4つ目は、企業評価書を作成できる資格者を確保できているかの確認です。ここが最も見落とされやすい項目です。
繰り返しになりますが、企業評価書を作成できるのは中小企業診断士など専門の資格者に限られます。税理士の先生や顧問先の総務担当では作成できません。
作成者の当てがないまま受入れを進めると、審査の直前で立ち止まります。作成できる専門家との連携を、早い段階で用意しておくことが顧問先を守ります。
改善見通しを示す財務資料の整理
5つ目は、改善見通しを示す財務資料と数値根拠の整理です。企業評価書は「これから良くなる」という見通しを客観的に示す書面だからです。
整備業なら、車検台数の推移、外注費の削減、設備投資の回収見込みなどが根拠になります。税理士の先生が持つ数値が、そのまま土台になります。
- 売上・粗利の推移が分かる資料
- 資金繰りの見通しが分かる資料
- 整備部門ごとの採算が分かる資料
これらを整えておけば、中小企業診断士による企業評価書の作成がスムーズに進みます。
申請スケジュールと決算期の逆算
6つ目は、申請スケジュールと決算期から逆算した準備計画の確認です。時間切れは、顧問先の受入れを止める大きな要因です。
企業評価書の作成には、資料の収集と分析の時間が要ります。決算の確定から審査までの日程を、後ろから逆算して組みます。
「受入れを急ぐ整備工場ほど準備が遅れる」という事態は避けたいところです。段階的に計画を立て、余裕を持って進めましょう。
役割分担の明確化
7つ目は、誰が何を担うかという役割分担の明確化です。ここが曖昧だと、顧問先が混乱し、先生の負担も増えます。
税務と決算は貴所、企業評価書の作成はKICKの中小企業診断士、在留資格の申請サポートは行政書士など。この分担を顧問先に一言伝えるだけで、安心感が生まれます。
7つのチェック項目を、確認のタイミングとともに一覧で整理します。受入れの相談を受けたら、この順で当たると漏れがありません。
| チェック項目 | 確認する内容 | 主な担い手 |
|---|---|---|
| 決算の状態 | 債務超過・連続赤字に当たるか | 税理士(貴所) |
| 受入れ制度 | 特定技能・技能実習・育成就労の別 | 顧問先・行政書士など |
| 評価書の要否 | 別紙②-1番号20の書面が要るか | 税理士(貴所) |
| 作成資格者 | 中小企業診断士などの確保 | KICK |
| 財務資料 | 改善見通しの数値根拠 | 税理士(貴所)・KICK |
| スケジュール | 決算期からの逆算計画 | 貴所・KICK・行政書士など |
| 役割分担 | 誰が何を担うかの共有 | 関係者全員 |
要するに、この7つのチェック項目を押さえれば、自動車整備業の顧問先を企業評価書の壁から守れます。特別な作業ではなく、先生がすでに持つ情報の確認が中心です。
ポイントは、7項目のうち5つまでが先生の得意分野に重なることです。作成資格者の確保だけを外部に預ければ、残りは日々の顧問業務の延長で対応できます。
このまま何もしなければ顧問先の受入れはどうなるか

結論を先に述べます。何もしなければ、顧問先の受入れは止まり、先生への信頼まで揺らぎかねません。
理由は、企業評価書がそろわないまま時間だけが過ぎるからです。審査は前に進まず、顧問先の焦りだけが募っていきます。
審査の停滞と受入れの遅れ
債務超過の顧問先が企業評価書を用意できないと、受入れ審査はそこで停滞します。特定技能の人材確保が遅れ、整備現場の人手不足は解消しません。
民間車検場や中古車整備会社では、整備士1人の不在が売上に直結します。受入れの遅れは、そのまま顧問先の経営に響きます。
審査が止まっている間も、人件費や設備費は出ていきます。企業評価書が用意できないだけで、債務超過がさらに深まる悪循環に陥ることもあります。
顧問先の不安と相談先の分散
顧問先は「税理士の先生に聞いても解決しない」と感じると、別の相談先を探し始めます。相談先が分散すると、先生の存在感は薄れてしまいます。
本来、先生は顧問先にとって最も身近な専門家です。その立場を守るためにも、企業評価書の受け皿を用意しておくことが大切です。
顧問先が別の専門家に企業評価書を頼めば、そこから在留資格や財務の相談まで流れていく心配もあります。窓口を先生に集めておくことが、顧問関係を長く保つ支えになります。
受任機会そのものの逸失
最も避けたいのは、受任機会そのものを失うことです。外国人材の受入れは、顧問先との関係を深める好機でもあります。
その好機に「自所ではできません」で終われば、顧問先は残念に思うでしょう。反対に、連携先を示せれば、先生の評価はむしろ上がります。
自動車整備業のように特定技能の受入れが広がる業種では、同じ相談が今後も繰り返し起こります。企業評価書の受け皿を一度整えておけば、次の顧問先の相談にもそのまま応えられます。
だからこそ、何もしないという選択は、顧問先と自所の双方にとって損失になりかねないのです。
企業評価書を中小企業診断士と連携して用意するという選択肢

結論は、企業評価書を中小企業診断士と連携して用意することです。これが顧問先を守る現実的な方法になります。
理由は、作成資格と実務負担の両方を、連携先に預けられるからです。先生は税務に専念しながら、顧問先の受入れを前へ進められます。
企業評価書の制度上の位置づけ
企業評価書(改善見通しに関する評価書面)は、外国人技能実習機構(OTIT)提出書類 別紙②-1・番号20の書面です。債務超過の申請企業に求められます。
この書面は、財務の現状と改善の見通しを客観的に示すものです。作成には財務分析の専門性が要り、中小企業診断士などの資格者が担います。
KICKが担う財務分析の流れ
KICKでは、企業評価書の作成を次の流れで進めます。自動車整備業の顧問先を例に、実務レベルで説明します。
- 決算書と資金繰り資料をお預かりし、財務の現状を分析する
- 整備部門の採算や車検台数など、改善の根拠を整理する
- 改善見通しに関する評価書面(企業評価書)を作成する
- 在留資格の申請サポートに合わせて書面を仕上げる
数値の土台は、税理士の先生がお持ちの決算資料です。先生の情報とKICKの分析が組み合わさることで、説得力のある企業評価書になります。
自動車整備業では、車検や点検の需要が景気に左右されにくい点が強みです。KICKは、こうした業種特有の安定性も改善見通しの根拠として整理します。単なる赤字の説明ではなく、回復の道筋を客観的に描くのが企業評価書の役割です。
くわしい流れや対応範囲は、企業評価書作成支援の詳細でご確認いただけます。
先生の負担を増やさない連携のかたち
連携といっても、先生の作業が増えるわけではありません。財務分析と企業評価書の作成は、KICKの中小企業診断士が主導します。
先生には、決算資料の共有と、顧問先への一言の橋渡しをお願いするだけです。専門外の書面を無理に抱えるリスクは生じません。
売り込みは一切ありません。連携や契約の義務はありません。顧問先を奪うこともありません。税務は貴所、企業評価書の作成はKICKという役割分担です。
自所だけで抱える限界と、中小企業診断士との連携で描く未来

結論は、企業評価書を自所だけで抱える必要はない、ということです。連携すれば、先生の事務所はより良い未来を描けます。
理由は、専門外の作業を無理に抱えると、時間も信頼もすり減るからです。作成できない書面に時間を割くより、得意分野に集中するほうが顧問先のためになります。
自所だけで抱えたときの限界
企業評価書を作成できるのは中小企業診断士など専門の資格者に限られます。税理士の先生が独力で用意することはできません。
作成できない書面のために顧問先を待たせれば、先生の負担と焦りが増えるだけです。専門外リスクと時間コストの両方がのしかかります。
制度や書式は改正されることもあります。日々の税務をこなしながら、企業評価書の要件まで追い続けるのは現実的ではありません。無理に抱えるほど、本来の顧問業務に割ける時間が削られていきます。
連携が生む3つの未来
中小企業診断士と連携すると、先生の事務所には3つの変化が生まれます。
- 面談の質/顧問先の受入れ相談に、明確な受け皿を示して応えられる
- 時間と受任の安定/専門外の書面を抱えず、税務に集中しながら受任を守れる
- 顧問先と周囲からの信頼/頼れる事務所として、継続受任や紹介につながる
とくに自動車整備業のように受入れ需要の大きい業種では、この体制が先生の強みになります。だからこそ、連携する事務所が増えているのです。
KICKと組むことで守れるもの
KICKコンサルティング株式会社は、認定経営革新等支援機関として法人支援150社以上の実績を持ちます。全国オンライン対応で、来社は不要です。
企業評価書の作成、財務分析、特定技能の受入れに向けた改善見通しの整理を、中小企業診断士が主導します。料金の詳細はサービスページでご確認いただけます。
連携の全体像は、士業連携(提携)の詳細と、企業評価書作成支援の詳細をあわせてご覧ください。
顧問先の受入れ審査を前へ進める体制を、KICKと共に手に入れましょう。
よくある質問

Q. 連携すると顧問先を奪われませんか?
A. 奪いません。税務と決算は貴所、企業評価書の作成はKICKという役割分担です。顧問先との関係はそのまま維持されます。KICKから顧問契約の提案をすることはありません。
Q. 自所の負担はどの程度ですか?
A. 負担は小さく抑えられます。財務分析と企業評価書の作成はKICKの中小企業診断士が主導します。先生には決算資料の共有と、顧問先への橋渡しをお願いするだけです。
Q. 企業評価書は誰が作成できるのですか?
A. 企業評価書(改善見通しに関する評価書面)を作成できるのは、中小企業診断士など専門の資格者に限られます。税理士の先生や顧問先の担当者は作成できません。
Q. 顧問先が債務超過でも受入れは可能ですか?
A. 可能な場合があります。債務超過でも、改善見通しに関する評価書面(企業評価書)を用意することで、受入れ審査を前へ進められます。まずは要否の確認から始めます。
Q. 自動車整備業でも対応できますか?
A. 対応できます。自動車整備業は特定技能の対象分野です。ディーラーの整備工場、民間車検場、中古車整備会社など、業種の実態に合わせて企業評価書を作成します。
Q. 費用はどのくらいかかりますか?
A. 料金の詳細はサービスページでご確認ください。顧問先の状況によって必要な作業が変わるため、まずはご相談のうえでお見積りをご案内します。
Q. 特定技能と技能実習のどちらでも相談できますか?
A. どちらでもご相談いただけます。特定技能はもちろん、技能実習や2027年施行予定の育成就労制度への移行も見据えて、必要な企業評価書を整えます。
Q. 決算前の早い段階でも相談できますか?
A. 早い段階のご相談を歓迎します。決算の確定を待たずに要否を見立てれば、申請スケジュールに余裕が生まれ、顧問先の受入れが遅れにくくなります。
Q. 全国どこからでも依頼できますか?
A. 依頼できます。KICKは全国オンライン対応で、来社は不要です。地方の整備工場や中古車整備会社の顧問先でも、遠隔で財務分析と企業評価書の作成を進められます。
Q. まず何から始めればよいですか?
A. 顧問先の直近決算が債務超過に当たるかの確認からです。そのうえで企業評価書の要否を見立て、必要ならKICKと連携して準備を始めます。気軽にご相談ください。
まとめ

自動車整備業の顧問先が特定技能の受入れを進めるとき、債務超過だと企業評価書が壁になります。この書面を作成できるのは中小企業診断士など専門の資格者に限られます。
だからこそ、税理士の先生が無理に抱える必要はありません。7つのチェック項目で早めに要否を見抜き、作成できる専門家と組めば、顧問先を企業評価書の壁から守れます。
税務と決算は貴所、企業評価書の作成はKICKの中小企業診断士。この役割分担で、顧問先の受入れ審査を前へ進め、先生への信頼を守りましょう。
ご相談いただいても、売り込みは一切ありません。連携や契約の義務はありません。顧問先を奪うこともありません。税務は貴所、企業評価書の作成はKICKという役割分担です。まずは顧問先の状況を、気軽にお聞かせください。







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