
顧問先の運送会社が外国人材の受入れを進めようとした矢先、直近決算が赤字・債務超過になった。受入れ審査に通るのか、税理士として何を準備すればいいのか——そんな不安を抱える先生は少なくありません。
あなたはこのような悩みはありませんか?
- 顧問先の運送業が赤字決算で、特定技能の受入れ審査が不安
- 企業評価書が必要だが、自所では作成できない
- 作成を頼める専門家の当てがなく、顧問先を逃しそう
結論から申し上げます。運送業の赤字決算に必要な企業評価書は、税理士が作成することはできません。作成できるのは中小企業診断士など専門の資格者に限られます。
だからこそ、税務は貴所、企業評価書の作成はKICKという役割分担が有効です。この体制なら、赤字決算の顧問先でも受入れ審査を前に進められます。
これは先生おひとりの問題ではありません。運送業は燃料費や人件費の高騰で赤字に陥りやすく、同じ場面に直面する税理士事務所が増えています。共通の敵は「赤字・債務超過」と「受任機会の逸失」であって、先生でも顧問先でもありません。
本記事では、KICKコンサルティング株式会社(銀座本社)代表・松本昌史(中小企業診断士・MBA)が、法人支援150社以上の経験をもとに、税理士の先生が押さえるべき備えを整理します。
- 運送業の赤字決算でなぜ企業評価書が必要になるのか
- 特定技能・技能実習の受入れ審査で問われる財務の論点
- 赤字決算に備える7つのチェック項目の具体的な中身
- 企業評価書を中小企業診断士と連携して用意する流れ
- 顧問先をつなぎとめながら、貴所の負担を抑える方法
ご相談いただいても、売り込みは一切ありません。連携や契約の義務はありません。顧問先との関係はそのまま維持されます。税務は貴所、企業評価書の作成はKICKという役割分担です。
なぜ運送業の赤字決算で受任機会を逃しやすいのか

結論として、運送業の赤字決算は企業評価書の必要性と、税理士が作成できないという壁が重なるため、受任機会を逃しやすい場面です。
理由は3つあります。運送業の構造的な赤字、特定技能の受入れで問われる財務、そして作成資格の制限です。順に見ていきます。
運送業が構造的に赤字へ傾きやすい理由
運送業は、売上に対して変動費と固定費の両方が重い業種です。特に赤字を招きやすい要因が集中しています。
- 燃料費の高騰が利益を直接圧迫する
- ドライバー不足による人件費・外注費の上昇
- 車両やリース資産にかかる減価償却と維持費
- 荷主との運賃交渉で価格転嫁が進みにくい
一般貨物トラック運送会社では、燃料費が原価の大きな割合を占めます。路線バス会社やタクシー会社では、乗務員の確保が経営の生命線です。乗務員が採れなければ、車両があっても売上を生めません。
加えて、運送業は先に人と車を用意し、後から売上が立つ業種です。運転資金の立て替えが常に発生するため、資金繰りが張りつめやすい特徴があります。
これらが重なると、1期だけでなく数期にわたって赤字が続き、債務超過に陥ることがあります。だからこそ、運送業の顧問先は外国人材の受入れ時に財務の壁にぶつかりやすいのです。先生が日頃見ている数字の重さを、そのまま審査対策に生かせます。
特定技能・技能実習の受入れで財務が問われる場面
運送業は、2022年に自動車運送業が特定技能の対象分野へ加わり、外国人材の受入れが本格化しました。育成就労制度も2027年4月に施行が予定されています。
受入れの審査では、会社が外国人材を安定して雇用できるかが確認されます。ここで問われるのが財務の健全性です。
技能実習・育成就労の申請では、外国人技能実習機構(OTIT)に提出する書類があります。申請企業が債務超過のとき、改善見通しに関する評価書面(企業評価書)の提出が求められます。これはOTIT提出書類の別紙②-1・番号20に位置づけられています。
つまり、赤字・債務超過の運送会社が外国人材を受け入れるには、企業評価書がほぼ避けて通れないのです。
税理士が企業評価書を作成できないという壁
ここで多くの先生がつまずきます。企業評価書は、税理士や行政書士が作成することはできません。
作成できるのは中小企業診断士など専門の資格者に限られます。税務申告や決算のプロである税理士であっても、この書面だけは資格の範囲外なのです。
| 役割 | 担い手 |
|---|---|
| 税務・決算・記帳 | 貴所(税理士) |
| 在留資格の申請・書類対応 | 行政書士・受入れ企業 |
| 企業評価書の作成 | KICK(中小企業診断士など) |
要するに、運送業の赤字決算では「企業評価書が要る」「しかし自所では作れない」という二重の壁が生じます。この壁を役割分担で越えることが、受任機会を逃さない鍵になります。
運送業の赤字決算と企業評価書に備える7つのチェック項目

結論として、赤字決算の顧問先を受入れ審査へ導くには、税理士の先生が事前に確認すべき論点が7つあります。
この7つを押さえれば、企業評価書の作成をKICKへ引き継ぐときも、手戻りなくスムーズに進みます。運送業の現場を思い浮かべながら確認してください。
直近3期の損益と債務超過の有無を確認する
まず、直近3期の損益と純資産を確認します。単年度の赤字か、数期連続の赤字かで、審査での見え方が変わります。
特に重要なのが債務超過の有無です。純資産がマイナスなら、企業評価書が必要になる可能性が高いと考えてください。
一般貨物トラック運送会社では、車両の入れ替え時期に大きな設備投資が重なり、一時的に赤字が深まることがあります。その背景まで整理しておくと、後の改善見通しが描きやすくなります。
また、赤字の中身が本業の営業赤字なのか、特別損失など一過性のものかも切り分けておきます。一時的な要因なら回復の道筋を示しやすく、企業評価書の説得力が高まります。運送業では、事故や大口荷主の喪失が単年度の数字を大きく歪めることがあるため、この切り分けが特に重要です。
運送業特有のコスト構造を把握する
次に、運送業ならではのコスト構造を把握します。企業評価書では、赤字の原因が構造的なものか一時的なものかが問われるためです。
- 燃料費が原価に占める割合
- ドライバーや乗務員の人件費・社会保険料
- 車両のリース料・減価償却費・修繕費
- 高速道路料金や保険料などの運行コスト
タクシー会社なら乗務員の歩合給、路線バス会社なら路線ごとの採算など、業態で論点が異なります。コストの内訳を数字で押さえておくことが、改善の説得力につながります。
車両・リース資産と借入金のバランスを見る
運送業は車両という重い資産を抱える業種です。有形固定資産とリース資産、そして借入金のバランスを確認します。
車両を借入で購入している場合、返済負担が資金繰りを圧迫していないかが論点になります。逆に、含み益のある資産や売却可能な遊休車両があれば、改善の材料になります。
ここを整理しておくと、企業評価書で「返済可能性」を説明する際の根拠がそろいます。運送業の受入れ審査では、この資産と負債の見立てが重視されます。
特に、リース資産はオフバランスになりやすく、実態より負担が軽く見えることがあります。実際の毎月の支払いベースで資金繰りを捉え直すと、改善見通しの数字が現実に近づきます。
特定技能・技能実習の受入れ計画を確認する
財務だけでなく、顧問先がどのような受入れ計画を描いているかを確認します。特定技能なのか技能実習なのか、受入れ人数はどの程度かを把握します。
運送業では、ドライバー職種の特定技能で外国人材を受け入れる会社が増えています。受入れ計画と人件費計画が整合していないと、改善見通しの数字が崩れます。
受入れの時期も確認します。決算のタイミングと申請の時期が近いと、企業評価書の準備が慌ただしくなります。年間スケジュールの中で、いつ財務資料が固まるかを見通しておくと安心です。
在留資格の申請そのものは行政書士や顧問先が担いますが、税理士の先生が計画の全体像を把握しておくことで、財務面の準備が正確になります。
改善見通しの根拠を組み立てる
企業評価書の核心は、赤字・債務超過からどう回復するかという改善見通しです。ここに客観的な根拠があるかを確認します。
- 運賃交渉や新規荷主の獲得による増収
- 配車効率化や燃費改善によるコスト削減
- 不採算路線・車両の見直し
- 外国人材の戦力化による稼働率の向上
これらを数字の裏づけとともに描けるかが、審査を左右します。税理士の先生が持つ月次の数字は、この改善見通しの土台として非常に価値があります。
抽象的な「頑張ります」では審査は通りません。いつ、どの施策で、いくら改善するのかという時間軸のある数字が求められます。外国人材の戦力化を織り込んだ計画なら、受入れの必要性と改善見通しが一本の線でつながります。
企業評価書の作成資格者を確保する
改善見通しの材料がそろっても、それを企業評価書という書面に落とし込めるのは中小企業診断士など専門の資格者だけです。
この作成資格者を早めに確保できているかが、受任スピードを大きく左右します。赤字決算の相談を受けてから慌てて探すと、審査の時期に間に合わないことがあります。運送業は繁忙期の人員確保が急務になりやすく、受入れの時期を待ってくれないことも多いためです。
KICKでは、中小企業診断士が財務分析から企業評価書の作成までを主導します。詳細は企業評価書作成支援の詳細でご確認いただけます。
貴所とKICKの役割分担とスケジュールを整理する
最後に、誰が何を、いつまでに行うかを整理します。役割分担が曖昧だと、書類の受け渡しで時間を失います。
| 工程 | 担い手 |
|---|---|
| 決算書・月次資料の提供 | 貴所(税理士) |
| 財務分析・改善見通しの設計 | KICK(中小企業診断士など) |
| 企業評価書の作成 | KICK(中小企業診断士など) |
| 在留資格の申請・提出 | 行政書士・受入れ企業 |
要するに、この7つのチェック項目を押さえておけば、運送業の赤字決算でも受入れ審査を前に進められます。特に作成資格者の確保と役割分担は、早いほど有利です。
企業評価書を中小企業診断士と連携して用意する選択肢

結論として、赤字決算の運送業の顧問先には、企業評価書の作成を中小企業診断士と連携して進める選択肢が最適です。
理由は、企業評価書が制度上の要件であり、かつ作成資格が限られているからです。制度と流れを具体的に見ていきます。
企業評価書が必要になる制度上の位置づけ
企業評価書は、正式には改善見通しに関する評価書面と呼ばれます。外国人技能実習機構(OTIT)に提出する書類の別紙②-1・番号20に位置づけられています。
申請企業が債務超過のとき、この書面によって財務は苦しいが改善の見通しがあることを客観的に示します。運送業に限らず、特定技能・技能実習の受入れで債務超過の会社に共通して求められます。
育成就労制度が2027年4月に施行されると、外国人材の受入れはさらに広がる見込みです。赤字決算の顧問先を持つ税理士にとって、企業評価書への備えは避けられない論点になっていきます。
KICKの財務分析から作成までの流れ
KICKでは、中小企業診断士が次のステップで企業評価書を用意します。
- 決算書・月次資料をもとに財務の実態を分析する
- 運送業のコスト構造から赤字の原因を特定する
- 増収・コスト削減による改善見通しを数字で設計する
- 改善見通しに関する評価書面(企業評価書)を作成する
- 在留資格の申請サポートまで必要に応じて連携する
この流れの中で、税務・決算に関する部分は貴所の情報が土台になります。財務分析と書面作成の実務はKICKが主導するため、先生の負担は大きくありません。
全国オンライン対応で来社は不要
KICKは認定経営革新等支援機関(中小企業庁)であり、全国オンライン対応で来社は不要です。運送業の顧問先が地方にあっても、連携して企業評価書を用意できます。
顧問先を奪うことはありません。在留資格や税務の窓口は貴所のまま、企業評価書の作成だけをKICKが担います。売り込みは一切ありません。
貴所と顧問先が手に入れる未来

結論として、企業評価書の連携体制を持つと、貴所は3つの価値を手に入れられます。面談の質、時間と受任の安定、そして信頼です。
理由は、赤字決算という難所を一緒に越えられる相手を持つことで、顧問先への提案の幅が広がるからです。
赤字決算の相談に自信を持って応じられる
顧問先の運送会社から「外国人材を受け入れたいが赤字で通るか不安だ」と相談されたとき、明確な道筋を示せます。
「企業評価書は中小企業診断士など専門家と連携して用意できます」と即答できれば、面談の質が変わります。先生への信頼が一段と高まります。
専門外の作業に時間を奪われない
財務分析や改善見通しの設計、企業評価書の作成をKICKが担うため、先生は本業の税務に集中できます。
慣れない書面の作成に時間を奪われることがありません。結果として、受任の安定と事務所の生産性の両立につながります。
顧問先の信頼と継続受任につながる
赤字という苦しい局面で頼れた事務所は、顧問先にとって手放せない存在になります。特定技能の受入れが一段落しても、関係は続きます。
運送業は、同じ地域に同業の会社が数多くあります。ひとつの顧問先で信頼を得れば、その会社からの紹介で新たな運送会社の相談につながることも珍しくありません。
「在留資格や外国人材のことで困ったら、まず先生に相談しよう」——そう思ってもらえれば、継続受任や紹介にもつながります。運送業の赤字決算という難所を、共に手に入れる未来へ変えていきましょう。
自所だけで抱える限界と、中小企業診断士との連携

結論として、赤字決算の企業評価書を自所だけで抱えるのは得策ではありません。中小企業診断士との連携が最善です。
理由は、作成資格の壁と、専門外の実務にかかる時間コストにあります。
自所だけで抱えると生じるリスク
企業評価書を税理士が作成することはできません。無理に近い書面を用意しても、審査で通用しなければ顧問先の受入れが停滞します。
- 作成資格の壁で、そもそも書面を出せない
- 慣れない財務分析に多くの時間を取られる
- 提出時期に間に合わず、顧問先が離れてしまう
これらのリスクは、赤字決算という難所ほど大きくなります。だからこそ、連携する事務所が増えているのです。
KICKと連携する税理士が増えている理由
KICKの代表・松本昌史は、MBA・中小企業診断士・事業承継士・1級FP技能士・中小企業事業再生マネージャー認定を持ち、法人支援150社以上の実績があります。
この実務力を、先生方のベネフィットとしてお使いいただけます。企業評価書の作成という専門領域を任せられることで、貴所は本来の税務に専念できます。
連携の全体像は士業連携(提携)の詳細で、企業評価書のサービス内容は企業評価書作成支援の詳細でご確認いただけます。
連携しても、顧問先を奪うことはありません。税務は貴所、企業評価書の作成はKICKという役割分担です。契約の義務も、売り込みもありません。費用の詳細はサービスページでご確認いただけます。
よくある質問

Q. 連携すると顧問先を奪われませんか
A. 奪うことはありません。税務や顧問契約の窓口は貴所のままです。KICKは企業評価書の作成という専門領域だけを担います。顧問先との関係はそのまま維持されます。
Q. 税理士である自分の負担はどの程度ですか
A. 主な負担は決算書や月次資料の共有です。財務分析・改善見通しの設計・企業評価書の作成はKICKが主導します。先生は本業の税務に集中いただけます。
Q. 企業評価書は誰が作成できるのですか
A. 中小企業診断士など専門の資格者に限られます。税理士や行政書士は作成できません。だからこそ、作成資格を持つKICKとの役割分担が有効です。
Q. 顧問先の運送会社が債務超過でも受入れは可能ですか
A. 債務超過でも、改善見通しに関する評価書面(企業評価書)で回復の道筋を客観的に示せれば、受入れ審査を前に進められます。数字の裏づけが重要になります。
Q. 特定技能と技能実習で企業評価書の扱いは違いますか
A. 技能実習・育成就労では、OTIT提出書類の別紙②-1・番号20として、債務超過の企業に企業評価書が求められます。特定技能でも財務の健全性は審査で確認されます。いずれも赤字・債務超過の運送業では備えが必要です。
Q. 運送業ならではの論点はありますか
A. あります。燃料費や人件費の重さ、車両やリース資産と借入金のバランスなど、運送業特有のコスト構造が改善見通しの鍵になります。この点を踏まえた財務分析が必要です。
Q. 費用はどれくらいかかりますか
A. 顧問先の状況により異なります。具体的な費用は、サービスページにてご確認ください。まずは無料でのご相談から始められます。
Q. 相談したら必ず契約しなければなりませんか
A. その必要はありません。連携や契約の義務はなく、売り込みも一切ありません。まずは顧問先の状況を整理する相談からで問題ありません。
Q. 地方の運送会社でも対応できますか
A. 対応できます。KICKは全国オンライン対応で来社は不要です。一般貨物トラック運送会社や路線バス会社、タクシー会社が地方にあっても連携できます。
Q. 育成就労への移行で準備は変わりますか
A. 育成就労制度は2027年4月の施行が予定されています。移行後も財務の健全性は問われる見込みです。赤字決算の顧問先ほど、早めに企業評価書へ備えておくことをおすすめします。
まとめ

運送業の赤字決算では、外国人材の受入れに企業評価書が必要になります。しかし、その企業評価書を税理士が作成することはできません。
作成できるのは中小企業診断士など専門の資格者だけです。だからこそ、税務は貴所、企業評価書の作成はKICKという役割分担が、赤字決算の顧問先を受入れ審査へ導く現実的な道になります。
本記事の7つのチェック項目を押さえ、作成資格者を早めに確保しておけば、運送業の顧問先を逃さずに支えられます。難所を、貴所の信頼と継続受任のきっかけに変えていきましょう。
ご相談いただいても、売り込みは一切ありません。連携や契約の義務はなく、顧問先との関係もそのまま維持されます。税務は貴所、企業評価書の作成はKICKという役割分担です。費用の詳細はサービスページでご確認いただけます。







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