
造船業の依頼者が特定技能の受入れについて、加入している出入国在留管理庁に相談したところ、「決算が債務超過の状態です。改善の見通しに関する評価書面を提出いただけないと、受入れの審査を進められません」と言われた。
債務超過の原因は、受注から引渡しまでの資金繰りの時間差と、鋼材など資材価格の変動にあります。売上の計上が引渡し時に集中する一方、運転資金は工事期間中に先に出ていきます。
このまま企業評価書を用意できなければ、今いる技能実習生・特定技能人材の継続雇用すらできなくなります。継続雇用できなければ新しい受注を受けられる人手を確保できず、受注を受けられなければ売上は作れません。最悪の場合、依頼者の会社そのものが立ち行かなくなります。
あなたはこのような悩みはありませんか?
- 造船業の依頼者が債務超過で、受入れ審査が不安な方
- 企業評価書が必要だが、自所では作成できない方
- 作成を頼める専門家の当てがなく、受任機会を逃しそうな方
これは先生おひとりの問題ではありません。造船業は受注から引渡しまでが長く、資金繰りが決算に大きく振れます。だからこそ債務超過の局面で、審査への備えに悩む行政書士の先生は少なくありません。
敵は先生ではなく、債務超過という状況と、審査への不安、そして受任機会の逸失です。結論から申し上げます。企業評価書を作成できる中小企業診断士と連携すれば、債務超過の造船業の案件でも、受入れ審査への備えを整え、受任機会を逃さずに済みます。
本記事は、KICKコンサルティング株式会社(銀座本社)代表・松本昌史が執筆しました。中小企業診断士として、法人支援実績150社以上、認定経営革新等支援機関の立場から、審査を一発で通す企業評価書のための7つのチェック項目を、実務に即して整理します。全体像は本文で段階的にお伝えします。
- 造船業の債務超過案件で、なぜ受任機会を逃しやすいのか
- 受入れ審査に備える7つのチェック項目
- 企業評価書を中小企業診断士と連携して用意する流れ
- 在留資格の申請は貴所、企業評価書の作成はKICKという役割分担
ご相談いただいても、売り込みは一切ありません。連携や契約の義務はありません。依頼者との関係はそのまま維持されます。在留資格の申請は貴所、企業評価書の作成はKICKという役割分担です。
造船業の債務超過案件で受任機会を逃しやすい理由

結論から申し上げます。造船業の債務超過案件で受任機会を逃しやすいのは、企業評価書という壁があり、しかもそれを行政書士が作成できないからです。
理由は3つあります。まず、造船業は決算が赤字・債務超過に振れやすい業種であること。次に、債務超過だと受入れ審査で企業評価書が求められること。そして、その企業評価書を先生の事務所では作成できないことです。
造船業が債務超過に振れやすい構造
造船業は、受注から船の引渡しまでが長期にわたります。船体ブロック製造や艤装工事は、資材の先行手配と人件費が重くのしかかります。
売上の計上は引渡し時に集中しがちです。一方で、造船所や船舶用エンジン・機器製造工場では、工事期間中の運転資金が先に出ていきます。この時間差が、直近決算の赤字・債務超過につながりやすいのです。
加えて、造船業は鋼材などの資材価格の変動を受けやすい業種です。受注時と製造時で資材の相場が動けば、原価が膨らみ、利益が薄くなります。艤装工事の工程が長引けば、人件費もかさみます。
こうした事情が重なると、事業としては健全でも、決算のタイミングで一時的に債務超過に見えることが造船業では起こり得ます。だからこそ、なぜ債務超過になったのかを客観的に説明する資料が重要になります。企業評価書は、まさにその説明を担う書面です。
債務超過だと審査で企業評価書が求められる
特定技能や技能実習(育成就労)の受入れでは、申請企業の財務状況が確認されます。申請企業が債務超過のとき、外国人技能実習機構(OTIT)提出書類の別紙②-1・番号20として、企業評価書(改善見通しに関する評価書面)が求められます。
この企業評価書は、債務超過であっても事業の改善が見込めることを、専門家が客観的に説明する書面です。造船業のように決算が振れやすい業種では、受入れ審査の前提として、この書面の要否を早く見極めることが欠かせません。
育成就労制度は2027年4月施行予定です。制度が移行しても、債務超過の申請企業に改善見通しの説明を求める考え方は変わらないと見込まれます。造船業の受入れを長く支えるつもりなら、企業評価書への備えは今から整えておく価値があります。
企業評価書を行政書士は作成できない
ここが最大の壁です。企業評価書を作成できるのは中小企業診断士など専門の資格者に限られます。在留資格の申請を扱う行政書士は、企業評価書を作成できません。
依頼者は債務超過で困っている。書面が要る。しかし自所では作れない。作れる専門家の当てもない。この状態が続くと、受任そのものを見送らざるを得ず、受任機会を逃してしまいます。
造船業の受入れ審査に備える7つのチェック項目

結論として、造船業の債務超過案件では、次の7つのチェック項目を早い段階で確認しておくと、受入れ審査への備えが整います。
理由は、企業評価書の要否と作成体制を先に押さえておけば、申請スケジュールから逆算して動けるからです。造船業の具体例に沿って、7つを順に確認します。
直近決算の債務超過と純資産の状態
まず、依頼者の直近決算が本当に債務超過かを確認します。純資産がマイナスか、いくら不足しているかを把握します。
造船所や艤装工事会社では、大型工事の期ズレで一時的に純資産が薄くなることがあります。債務超過の有無と金額は、企業評価書が必要かどうかを分ける最初の分岐点です。
企業評価書(別紙②-1番号20)の要否
次に、その案件で企業評価書が求められるかを確認します。債務超過の申請企業では、別紙②-1・番号20の改善見通しに関する評価書面が原則として必要になります。
要否を早く見極めれば、申請の直前で慌てずに済みます。造船業の特定技能の案件では、この確認を初回面談の段階で済ませておくと安全です。
企業評価書を作成できる資格者の確保
企業評価書を作成できるのは中小企業診断士など専門の資格者に限られます。作成を頼める相手を、あらかじめ確保しておくことが要点です。
当てがないまま案件を受けると、書面が用意できず受任機会を逃します。作成できる中小企業診断士との連携先を先に決めておくことが、造船業の債務超過案件では特に重要です。
造船業特有の受注残と運転資金の把握
造船業では、受注残(これから引き渡す工事の残り)が改善見通しの根拠になります。船体ブロック製造や船舶用エンジン・機器製造工場の受注状況を把握します。
あわせて、工事期間中の運転資金の出入りを確認します。長期工事の入金時期と支払時期の差を整理すると、債務超過の背景が客観的に説明しやすくなります。受注残が十分にあれば、今の債務超過が一時的なものだと示す材料になります。
造船業では、1隻あたりの金額が大きく、少数の大型案件で決算が大きく動きます。だからこそ、どの工事がいつ売上になるのかを把握しておくことが、改善見通しの土台になります。
改善見通しを支える根拠資料の整備
企業評価書は、根拠資料があってこそ説得力を持ちます。受注一覧、原価の内訳、金融機関への返済計画などを、早めに集めておきます。
造船業では、艤装工事の進捗や資材価格の動きも根拠になります。改善の裏付けとなる資料を揃えるほど、受入れ審査での説明が通りやすくなります。
特定技能・育成就労の受入れ計画と財務の整合
受入れ計画と財務の見通しが食い違うと、審査で疑問を持たれます。特定技能や育成就労で何人を受け入れ、人件費がどう増えるかを財務と整合させます。
造船所での増員が、受注残の消化と見合っているか。この整合を企業評価書の中で示せると、改善見通しの現実味が高まります。
申請スケジュールと作成期間の逆算
最後に、在留資格の申請スケジュールから、企業評価書の作成期間を逆算します。書面には財務分析の時間が要るため、直前着手では間に合わないことがあります。
役割分担は明快です。在留資格の申請は貴所が、企業評価書の作成はKICKが担います。申請から逆算して早く動くことが、造船業の受入れ審査への最大の備えです。
目安として、初回面談で債務超過が分かった時点で、企業評価書の要否と作成期間を確認しておくと安全です。特定技能の受入れ時期が決まっている案件ほど、後ろから逆算する意識が効いてきます。7つのチェック項目は、この逆算の起点として使ってください。
| チェック項目 | 造船業での確認のポイント |
|---|---|
| 債務超過と純資産 | 期ズレによる一時的な債務超過か、金額はいくらか |
| 企業評価書の要否 | 別紙②-1番号20が求められる案件か |
| 作成資格者の確保 | 中小企業診断士など連携先を先に決めているか |
| 受注残と運転資金 | 船体ブロック・艤装工事の受注状況と資金の出入り |
| 根拠資料の整備 | 受注一覧・原価内訳・返済計画が揃っているか |
| 受入れ計画と財務の整合 | 特定技能の増員と人件費が見通しと合うか |
| スケジュールの逆算 | 申請から作成期間を逆算できているか |
要するに、この7つのチェック項目を早く押さえるほど、造船業の債務超過案件でも受入れ審査への備えが整い、受任機会を逃さずに済みます。
このまま備えなければ造船業の案件で起きること

結論から申し上げます。備えのないまま造船業の債務超過案件を進めると、審査が停滞し、依頼者が離れ、受任機会を失います。
理由は、企業評価書の準備が申請のボトルネックになるからです。書面が用意できなければ、申請そのものが前に進みません。
審査の停滞と申請の遅れ
債務超過の造船業の案件で、企業評価書の要否を見落とすとどうなるか。申請の直前で書面の不足に気づき、審査が止まります。
作成できる中小企業診断士を探すところから始めると、さらに時間がかかります。特定技能の受入れ時期がずれ込み、造船所の現場計画にも影響します。
依頼者離れと受任機会の逸失
依頼者は「頼んだのに進まない」と感じます。船体ブロック製造や艤装工事の会社は、人手を待てません。
結果として、依頼者が別の事務所へ移るおそれが出てきます。企業評価書という一点の備えがないだけで、案件全体の受任機会を失うのは大きな痛手です。一度離れた依頼者は、戻ってこないことも少なくありません。
造船業の受入れ企業は、地域の中で横のつながりを持つことがあります。ひとつの案件でつまずけば、評判を通じて次の紹介にも影響しかねません。逆に、難しい案件を前に進めれば、信頼が次の受任を呼びます。
専門外の作業に時間を奪われる負担
先生ご自身で財務の改善見通しをまとめようとすると、専門外の作業に多くの時間を取られます。造船業の原価構造の分析は、行政書士の本来業務ではありません。
本来注力すべき在留資格の申請にかける時間が削られます。専門外のリスクを抱えながら進めるより、作成は専門の資格者に任せるほうが安全です。造船業の原価は、鋼材・部品・外注・人件費が複雑に絡みます。読み解きを誤れば、改善見通しの説得力そのものが揺らぎます。
企業評価書を中小企業診断士と連携して用意する選択肢

結論として、企業評価書は中小企業診断士と連携して用意するのが最も確実です。作成資格の壁を、役割分担で越えられます。
理由は、造船業の財務分析と改善見通しの説明は、中小企業診断士の専門領域だからです。制度と流れを実務レベルで整理します。
制度上の位置づけと作成資格
企業評価書(改善見通しに関する評価書面)は、外国人技能実習機構(OTIT)提出書類の別紙②-1・番号20にあたります。申請企業が債務超過のときに求められる書面です。
作成できるのは中小企業診断士など専門の資格者に限られます。行政書士や依頼者自身では作成できません。だからこそ、作成できる中小企業診断士との連携が現実的な選択肢になります。
KICKの財務分析と作成の流れ
KICKでは、造船業の決算内容と受注残を確認し、債務超過の背景を客観的に整理します。原価や資金繰りを分析し、改善見通しを根拠とともに書面化します。船体ブロック製造や艤装工事の特性を踏まえ、なぜ改善が見込めるのかを筋道立てて示します。
進め方の目安は次のとおりです。まず決算書などの資料を共有いただき、財務の状況を分析します。次に受注残や返済計画をもとに改善見通しを組み立て、企業評価書として書面化します。作成した書面は、貴所が進める特定技能の在留資格の申請に沿う形でお渡しします。
全国オンライン対応のため、来社は不要です。財務分析・企業評価書作成・申請サポートまで、先生と分担して進めます。詳しくは企業評価書作成支援の詳細をご覧ください。
在留資格の申請は貴所、作成はKICK
役割分担は明快です。在留資格の申請は貴所が担い、企業評価書の作成はKICKが担います。依頼者との関係は貴所のまま維持されます。
KICKが依頼者を奪うことはありません。士業連携の考え方は士業連携(提携)の詳細にまとめています。
連携に契約の義務はありません。ご相談だけでも構いません。依頼者・顧問先を奪うことはなく、在留資格の申請は貴所、企業評価書の作成はKICKという役割分担です。
自所だけで抱える限界と中小企業診断士との連携

結論から申し上げます。造船業の債務超過案件を自所だけで抱えるには限界があります。だから連携する事務所が増えています。
理由は、企業評価書の作成資格と、財務分析にかかる時間の2つの壁があるからです。この壁は、中小企業診断士との連携で越えられます。
作成資格と専門外リスクの壁
企業評価書は中小企業診断士など専門の資格者しか作成できません。先生が財務の改善見通しを自作しても、資格の裏付けがなければ書面として成立しません。
造船業の原価や受注残を誤って読み解けば、改善見通しの説得力を欠きます。専門外のリスクを抱えるより、作成は中小企業診断士に任せるのが安全です。
時間コストと受任の安定
財務分析には相応の時間がかかります。慣れない分析に時間を割けば、在留資格の申請という本業が圧迫されます。
連携すれば、先生は在留資格の申請に集中できます。企業評価書はKICKが用意するため、債務超過の造船業の案件でも受任を安定させられます。だから連携する事務所が増えているのです。
KICKは認定経営革新等支援機関であり、法人支援実績は150社以上です。造船業をはじめ幅広い業種の財務を見てきた中小企業診断士が、改善見通しの書面化を担います。先生は使い慣れた申請業務に専念しながら、依頼者に確かな安心を届けられます。
先生の事務所が手に入れる未来
連携によって、先生の事務所は3つの変化を手にできます。1つ目は、面談の質の向上です。債務超過でも「企業評価書は連携先が作れます」と言え、依頼者に安心を届けられます。
2つ目は、時間と受任の安定です。専門外の作業を手放し、在留資格の申請に集中できます。3つ目は、依頼者や周囲からの信頼です。造船業の難しい案件を前に進める事務所として、継続受任や紹介につながります。この未来を、KICKと共に手に入れましょう。
売り込みは一切ありません。連携や契約の義務はなく、依頼者・顧問先との関係はそのまま維持されます。在留資格の申請は貴所、企業評価書の作成はKICKという役割分担です。士業連携(提携)の詳細もあわせてご確認ください。
よくある質問

Q. 連携すると依頼者を奪われませんか
A. 奪うことはありません。在留資格の申請は貴所が担い、企業評価書の作成のみをKICKが担う役割分担です。依頼者との窓口や関係は、貴所のまま維持されます。
Q. 自所の負担はどの程度になりますか
A. 財務分析と企業評価書の作成はKICKが主導します。先生には決算書などの資料共有をお願いする程度で、専門外の作業を抱える必要はありません。
Q. 企業評価書は誰が作れるのですか
A. 作成できるのは中小企業診断士など専門の資格者に限られます。行政書士や依頼者自身は作成できません。KICKでは中小企業診断士が作成を担います。
Q. 造船業が債務超過でも受入れは可能ですか
A. 債務超過だけで直ちに不可となるわけではありません。改善見通しを企業評価書で客観的に示せれば、受入れ審査に備えられます。要否の見極めが第一歩です。
Q. 費用はどのくらいかかりますか
A. 案件により異なります。具体的な費用は、詳細をサービスページにてご確認ください。まずはご相談だけでも承ります。
Q. 企業評価書とはどのような書面ですか
A. 改善見通しに関する評価書面で、外国人技能実習機構(OTIT)提出書類の別紙②-1・番号20にあたります。債務超過の申請企業で求められます。
Q. 造船業に特有の論点はありますか
A. 受注から引渡しまでが長く、期ズレで一時的に債務超過に見えやすい点です。受注残や運転資金を踏まえた改善見通しの説明が要点になります。
Q. 育成就労への移行にはどう備えますか
A. 育成就労制度は2027年4月施行予定です。移行後も企業評価書の考え方は要点になります。早めに連携体制を整えておくと安心です。
Q. 依頼を受けてから相談しても間に合いますか
A. 早いほど安全です。企業評価書には財務分析の時間が要るため、申請スケジュールから逆算し、初回面談の段階でご相談いただくことをおすすめします。債務超過が分かった時点で要否だけでも確認しておくと、その後の段取りが楽になります。
Q. 全国どこでも対応できますか
A. 全国オンライン対応のため、来社は不要です。造船業が集まる地域を問わず、貴所と分担して企業評価書の準備を進められます。
ご相談いただいても、売り込みは一切ありません。連携や契約の義務はありません。依頼者・顧問先を奪うことはなく、在留資格の申請は貴所、企業評価書の作成はKICKという役割分担です。
まとめ

造船業は、受注から引渡しまでが長く、決算が赤字・債務超過に振れやすい業種です。そのため特定技能の受入れ審査で、企業評価書が求められる場面が生まれます。
この記事では、受入れ審査に備える7つのチェック項目を整理しました。債務超過の有無、企業評価書の要否、作成資格者の確保、受注残と運転資金、根拠資料、受入れ計画との整合、スケジュールの逆算です。
核心はひとつです。企業評価書を作成できるのは中小企業診断士など専門の資格者に限られ、行政書士の先生は作成できません。だからこそ、在留資格の申請は貴所、企業評価書の作成はKICKという役割分担が、造船業の債務超過案件を前に進める最善の備えになります。
債務超過の依頼者を前に受任をあきらめる必要はありません。中小企業診断士との連携で、造船業の受入れ審査への備えを整え、受任機会を確かなものにしましょう。まずはお気軽にご相談ください。







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