
建設業の特定技能で、外国人材の受入れを進める依頼者。その直近決算が赤字や債務超過になり、受入れ審査に向けて企業評価書が急に必要になる——。行政書士の先生方にとって、めずらしくない場面です。
在留資格の申請は日々こなしていても、企業評価書の作成は自所ではできません。頼れる専門家の当てがないまま、受任の機会を逃しかけた経験はないでしょうか。
あなたはこのような悩みはありませんか?
- 依頼者の建設会社が債務超過で、受入れ審査が不安
- 特定技能で企業評価書が要るが、自所で作れない
- 作成できる専門家の当てがなく受任を逃しそう
結論から申し上げます。企業評価書は、中小企業診断士などの専門資格者と連携して用意すれば、建設業の依頼者が債務超過でも慌てずに前へ進められます。
この記事は、KICKコンサルティング株式会社(銀座本社)代表・松本昌史(中小企業診断士)が、行政書士の先生方に向けてまとめました。法人支援150社以上の実務から、備えの要点を整理します。
この記事で分かること
- 建設業の特定技能で企業評価書が必要になる理由
- 慌てないための企業評価書7つのチェック項目
- 中小企業診断士と連携して評価書を用意する流れ
- 在留資格の申請は貴所、評価書はKICKという役割分担
まず、最初の一歩をご案内します。備えの相談だけでも、受任の安定につながります。
ご相談いただいても、売り込みは一切ありません。連携や契約の義務はありません。依頼者との関係はそのまま維持されます。在留資格の申請は貴所、企業評価書の作成はKICKという役割分担です。
建設業の特定技能で企業評価書が急に必要になる理由

結論として、建設業の特定技能では、依頼者が債務超過になった瞬間に企業評価書が必須書類へと変わります。だからこそ、先手の備えが受任を左右します。
理由は、受入れ審査の書類要件にあります。企業評価書(改善見通しに関する評価書面)は、外国人技能実習機構(OTIT)提出書類の別紙②-1・番号20にあたります。申請企業が債務超過のときに求められる書面です。
建設業に赤字・債務超過が起きやすい背景
建設業は、企業評価書の相談が集中しやすい業種です。特定技能・技能実習の外国人材の受入れは、飲食料品製造・製造3分野・建設・介護の上位4業種で全体の大半を占めます。建設業はその一角です。
そのうえ建設業は、財務が振れやすい構造を抱えています。
- 材料費や外注費が先に出ていき、入金は工事完成後になりやすい
- 資材価格や労務費の高騰が、利益を一気に圧迫する
- 大きな現場の一つの遅延が、決算数字を大きく揺らす
たとえば型枠工事会社や鉄筋施工会社では、複数現場が重なると立替負担が膨らみます。足場架設(とび)工事会社や内装仕上げ工事会社、左官・塗装工事会社でも、事情は同じです。人手不足で特定技能を急ぎたい会社ほど、直近決算が赤字・債務超過に傾いていることが少なくありません。
さらに建設業では、決算のタイミングと申請のタイミングが重なると影響が出やすくなります。大型工事の完成前に決算日を迎えると、売上が計上されず、一時的に純資産が薄くなることもあります。実態は健全でも、数字の上では債務超過に見える。こうした「見かけの債務超過」も、企業評価書が必要になる典型的な場面です。
特定技能で外国人材を受け入れたい建設会社は、まさに人手が足りない成長局面にあります。受注は増えているのに手が足りない。だからこそ受入れを急ぐわけですが、その裏で財務は先行投資でひっ迫している——この矛盾が、企業評価書の相談を建設業に集中させています。
作成資格の壁という落とし穴
ここで先生方が直面するのが、作成資格の壁です。企業評価書を作成できるのは中小企業診断士などの専門資格者に限られます。行政書士は在留資格の申請はできても、企業評価書は作成できません。
役割の違いを整理すると、次のとおりです。
| 役割 | 担い手 | できること |
|---|---|---|
| 在留資格の申請 | 行政書士(貴所) | 特定技能の申請サポート・書類作成・窓口対応 |
| 企業評価書の作成 | 中小企業診断士など(KICK) | 財務分析・改善見通しの評価書面の作成 |
要するに、建設業の特定技能で債務超過が絡むと、企業評価書は必ず必要になり、しかも自所では作れません。だから「誰と組むか」を先に決めておくことが、慌てないための出発点になります。
慌てないための企業評価書7つのチェック項目

結論として、備えの要点は7つに絞れます。この7つを申請の初期段階で確認しておけば、建設業の依頼者が債務超過でも慌てずに済みます。
理由は、企業評価書が必要になる場面は、決算数字が出た瞬間に急に立ち上がるからです。事前のチェックが、そのまま受任の安定につながります。どれも特別な財務知識は要りません。受任の初回面談で自然に確認できる項目ばかりです。次の7つを順に確認してください。
依頼者の直近決算が赤字・債務超過になっていないか
最初の確認は、依頼者の財務状態です。特定技能の受任時に、直近の決算書で純資産がマイナス(債務超過)になっていないかを見ます。型枠工事会社や鉄筋施工会社など、立替負担の大きい建設会社は特に注意が必要です。債務超過なら、企業評価書が視野に入ります。
貸借対照表の純資産の部を見れば、債務超過かどうかはすぐに分かります。受任の初回面談で決算書を確認する習慣をつけておくと、後から慌てずに済みます。数字が微妙なときほど、早めの確認が効きます。
別紙②-1・番号20の要否を早めに確認したか
次に、書類要件です。企業評価書は別紙②-1・番号20にあたる書面です。債務超過の建設会社を受任したら、この番号20が必要になるかを早い段階で確認します。気づくのが遅いほど、準備の時間が足りなくなります。
受入れ審査の書類は多岐にわたり、財務に関する書面は見落とされがちです。債務超過の建設会社では、この番号20が受任の成否を左右します。要否の確認を面談の初期に組み込んでおくと、後手に回りません。
企業評価書は自所で作れないと理解しているか
三つ目は、作成資格の理解です。企業評価書を作成できるのは中小企業診断士などに限られます。行政書士も税理士も作成できません。「自所では作れない書類だ」と正しく理解していれば、直前になって作成先を探して慌てることがなくなります。この前提を最初から持っておくことが、備えの土台になります。
決算書・試算表など財務資料がそろっているか
四つ目は、財務資料の準備です。企業評価書の作成には、決算書や試算表、勘定科目内訳書などが必要です。建設業なら、工事別の原価や未成工事支出金の状況も参考になります。依頼者に早めに資料の準備を依頼しておくと、着手がスムーズです。
資料がそろっていないと、着手までに時間が空いてしまいます。特に、直近の試算表は財務の現状を映す大切な材料です。決算から時間が経っている場合は、最新の試算表を依頼者に用意してもらうよう伝えておくと安心です。
改善見通しを説明できる材料があるか
五つ目は、改善見通しの材料です。企業評価書は「改善見通しに関する評価書面」です。今後の受注見込みや資金繰りの改善策を語れる材料が必要です。足場架設(とび)工事会社や内装仕上げ工事会社なら、受注残や継続取引先の状況が説明の裏づけになります。
大切なのは、赤字や債務超過の数字そのものより、これからどう改善していくかという道筋です。受注が回復傾向にある、原価管理を見直した、といった前向きな材料があれば、評価書の説得力が増します。依頼者との面談で、こうした将来の見込みを聞き取っておくと役立ちます。
申請スケジュールから逆算した準備期間があるか
六つ目は、時間の逆算です。企業評価書は、財務分析を経て作成するため、一定の時間がかかります。申請の期限から逆算し、評価書の準備期間を確保できているかを確認します。工期に追われる建設会社では、この逆算が特に効きます。
受入れの時期が決まっている案件では、逆算が甘いと評価書が間に合いません。申請までに、資料の準備、財務分析、評価書の作成という段取りが必要です。余裕を持ったスケジュールを組んでおけば、直前の慌ただしさを避けられます。
評価書を作成できる連携先を確保しているか
最後の七つ目が、連携先の確保です。企業評価書を作成できる中小企業診断士との窓口を、案件が動く前に押さえておきます。この一つがあるだけで、債務超過の依頼者が来ても即座に動けます。
案件が動いてから作成先を探すと、初めての相手とのやり取りに時間がかかります。あらかじめ連携先があれば、依頼者の状況を共有するだけで、すぐに財務分析へ進めます。この差が、受任のスピードと安心感を大きく変えます。
要するに、この7つのチェック項目を先に押さえておけば、建設業の特定技能で企業評価書が急に必要になっても、落ち着いて対応できます。とりわけ最後の連携先の確保が、備えの決め手です。
企業評価書を中小企業診断士と連携して用意する選択肢

結論として、企業評価書は中小企業診断士との連携で用意するのが、行政書士の先生方にとって最も現実的な選択肢です。自所の業務を圧迫せず、受任を守れます。
理由は、企業評価書の作成が財務分析の専門領域だからです。別紙②-1・番号20の書面は、決算内容を読み解き、改善見通しを客観的に示す必要があります。ここは中小企業診断士などの領分です。
制度上の位置づけと作成資格
まず制度面です。企業評価書は、申請企業が債務超過のときに求められる別紙②-1・番号20の書面で、作成できるのは中小企業診断士などに限られます。育成就労制度が2027年4月に施行予定であることも踏まえ、外国人材の受入れ需要は今後も続く見通しです。備えの価値は下がりません。
KICKの財務分析から評価書までの流れ
次に、KICKと連携した場合の実務の流れです。段階的に進めるため、先生方の負担は小さく保てます。
- 先生から依頼者の状況を共有いただく(決算書・試算表など)
- KICKの中小企業診断士が財務内容を分析する
- 改善見通しを整理し、企業評価書(別紙②-1・番号20)を作成する
- 評価書を先生にお渡しし、在留資格の申請は貴所が進める
たとえば内装仕上げ工事会社の依頼者が債務超過でも、この流れなら評価書を用意でき、審査に向けた資料が整います。財務の実務はKICKが主導するため、先生は在留資格の申請に集中できます。
連携にあたって、先生が財務の専門知識を持つ必要はありません。決算書や試算表を橋渡しいただければ、あとは中小企業診断士が読み解きます。依頼者への説明が難しい財務の論点も、KICKが整理してお伝えするので、先生と依頼者の双方が安心して進められます。
企業評価書の具体的な進め方は、企業評価書作成支援の詳細でご確認いただけます。
要するに、企業評価書は中小企業診断士と連携して用意するのが、専門外リスクを避けつつ受任を守る最善策です。次のご相談は、備えの第一歩になります。
ご相談いただいても、売り込みは一切ありません。依頼者を奪うことはありません。在留資格の申請は貴所、企業評価書の作成はKICKという役割分担です。連携の義務もありません。
備えを怠ると建設業の受任機会で何が起きるか

結論として、企業評価書の備えを怠ると、建設業の受任機会をそのまま逃します。逆に、備えがあれば受任は安定し、依頼者の信頼も高まります。
理由は、企業評価書が用意できないと、審査が前に進まないからです。書面がそろわなければ、依頼者は他の窓口を探し始めます。
審査の停滞と依頼者離れ
備えがない場合、次のような流れが起こりがちです。
- 債務超過が判明し、企業評価書が急に必要になる
- 作成できる専門家が見つからず、審査の準備が止まる
- 依頼者が不安になり、他の事務所へ相談してしまう
- 結果として、受任機会も継続の関係も失う
たとえば左官・塗装工事会社の依頼者が急いで特定技能を進めたいのに、評価書の当てがなければ、依頼者は待てません。建設業は工期が厳しく、スピードが信頼に直結します。「あの先生に頼めば早い」という評判が、次の受任や紹介を呼び込みます。逆に一度「対応が遅い」と思われると、依頼者は静かに離れていきます。
備えがある事務所が手に入れる未来
反対に、連携先を押さえている事務所は、次の3つを手に入れます。
| 手に入るもの | 内容 |
|---|---|
| 面談の質 | 債務超過でも「評価書は連携先に任せられる」と即答でき、面談が前向きになる |
| 時間と受任の安定 | 作成先を探す時間が消え、受任を取りこぼさない |
| 依頼者からの信頼 | 「在留資格まわりで頼れる事務所」として継続受任・紹介につながる |
要するに、備えの有無が、受任機会を逃すか安定させるかを分けます。建設業の依頼者に選ばれ続ける事務所の未来を、共に手に入れましょう。
自所だけで抱える限界と中小企業診断士との連携

結論として、企業評価書を自所だけで抱えようとすると限界があります。だからこそ、中小企業診断士との連携を選ぶ事務所が増えています。
理由は、企業評価書の作成が資格と専門知識を要する領域だからです。無理に抱えれば、専門外リスクと時間コストの両方が重くのしかかります。
専門外リスクと時間コスト
自所で対応しようとすると、次の負担が生じます。
- そもそも企業評価書は行政書士では作成できず、対応そのものが不可能
- 作成先を都度探すと、案件ごとに時間と労力がかかる
- 財務の説明資料まで手が回らず、本来の在留資格業務が圧迫される
鉄筋施工会社や型枠工事会社の案件が重なる時期に、評価書の作成先探しに追われれば、本業の申請サポートが後回しになります。これは先生にとっても依頼者にとっても損失です。慣れない財務資料と向き合う時間は、そのまま在留資格業務から奪われた時間になります。
だから連携する事務所が増えている
そこで、あらかじめ中小企業診断士と連携しておく事務所が増えています。KICKは、認定経営革新等支援機関(中小企業庁)として、法人支援150社以上の実績があります。全国オンライン対応で、来社は不要です。
先生方が得られるのは、次のようなベネフィットです。
- 債務超過の依頼者でも、企業評価書を用意でき受任につなげられる
- 財務の実務は中小企業診断士が主導し、専門外リスクが小さい
- 「頼れる事務所」として依頼者の信頼が高まり、紹介も広がる
料金の詳細はサービスページにてご確認いただけます。まずは連携できる体制があるかを知っておくだけでも、いざというときの安心につながります。士業連携の仕組みは、士業連携(提携)の詳細と、企業評価書作成支援の詳細でご覧いただけます。
要するに、自所だけで抱えるより、中小企業診断士と連携するほうが、リスクも時間も抑えられます。だから連携が広がっています。
ご相談いただいても、売り込みは一切ありません。依頼者を奪うことはなく、連携や契約の義務もありません。在留資格の申請は貴所、企業評価書の作成はKICKという役割分担です。
よくある質問

Q. 連携すると依頼者を奪われませんか
A. 奪いません。KICKが担うのは企業評価書の作成など財務の実務のみです。在留資格の申請と依頼者との関係は、これまでどおり貴所が保ちます。役割分担が前提です。
Q. 自所の負担はどの程度ですか
A. 小さく保てます。先生は依頼者の状況と決算資料を共有いただくだけで、財務分析と企業評価書の作成はKICKが主導します。段階的に進めるため、本業の在留資格業務を圧迫しません。
Q. 企業評価書は誰が作成できるのですか
A. 中小企業診断士などの専門資格者に限られます。行政書士や税理士は作成できません。この作成資格の壁があるため、連携が必要になります。
Q. 依頼者が債務超過でも特定技能の受入れは可能ですか
A. 債務超過だけで直ちに不可能になるわけではありません。改善見通しを示す企業評価書(別紙②-1・番号20)を用意することで、審査に向けた資料を整えられます。
Q. 費用はどのくらいかかりますか
A. 案件により異なります。具体的な金額は、サービスページにてご確認ください。まずは連携の相談だけでも承ります。
Q. 建設業以外の業種でも相談できますか
A. できます。飲食料品製造や製造業、介護など、外国人材の受入れが多い業種の企業評価書に幅広く対応します。建設業はご相談の多い業種の一つです。
Q. 型枠工事や足場架設など、専門工事でも対応できますか
A. 対応できます。型枠工事会社、鉄筋施工会社、足場架設(とび)工事会社、内装仕上げ工事会社、左官・塗装工事会社など、建設業の各分野の財務内容を踏まえて評価書を作成します。
Q. 評価書の作成にはどのくらい時間がかかりますか
A. 財務資料の状況によります。決算書や試算表がそろっていれば着手が早まります。申請の期限から逆算し、早めにご相談いただくと余裕を持って進められます。
Q. 育成就労制度への移行にはどう関係しますか
A. 育成就労制度は2027年4月に施行予定です。外国人材の受入れ需要は続く見通しで、企業評価書が必要になる場面も想定されます。今から連携先を備えておく価値があります。
Q. 全国どこからでも相談できますか
A. できます。KICKは全国オンライン対応で、来社は不要です。地方の建設会社を担当する先生からのご相談も承ります。
ご相談いただいても、売り込みは一切ありません。依頼者を奪うことはなく、連携や契約の義務もありません。在留資格の申請は貴所、企業評価書の作成はKICKという役割分担で進めます。
まとめ

建設業の特定技能では、依頼者が債務超過になった瞬間に、企業評価書が必須書類へと変わります。しかもその書面は、行政書士の先生方が自所で作成することはできません。
だからこそ、慌てないための備えが受任を守ります。この記事の7つのチェック項目——財務状態の把握、別紙②-1・番号20の要否確認、作成資格の理解、財務資料の準備、改善見通しの材料、準備期間の逆算、そして連携先の確保——を先に押さえておけば、債務超過の建設会社が来ても落ち着いて動けます。
企業評価書の作成は中小企業診断士などに任せ、在留資格の申請は貴所が担う。この役割分担が、専門外リスクを避けながら受任機会を逃さない道です。備えの相談だけでも、いざというときの安心につながります。建設業の依頼者に選ばれ続ける事務所へ、今日から一歩を踏み出してください。







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