
「顧問先の資金繰りが厳しそうだが、税務顧問の立場からどこまで踏み込めばいいのか分からない」。そんな状況ではないでしょうか。
月次試算表を見て利益率の低下に気づいても、決算・申告業務に追われ、経営改善の提案まで手が回らない。
そうしているうちに顧問先の資金繰りはじわじわ悪化し、ある日突然「顧問料の支払いを待ってほしい」と言われる。これは先生おひとりの問題ではありません。
多くの公認会計士事務所・税理士事務所が、同じ壁にぶつかっています。敵は先生ではなく、「課題を先送りにする現状維持の風土」そのものです。
結論から言えば、この壁を越える鍵は「計画をつくって終わり」にしないことにあります。
早期経営改善計画策定支援(バリューアップ支援事業)には、計画策定後に年2回のモニタリングを続ける仕組みが組み込まれています。これを使えば、貴所の実務負担を抑えたまま、顧問先が自分の力でPDCAを回せる体質へと導けます。
くわしい進め方は本文でお伝えします。まずは全体像から見ていきましょう。
公認会計士という立場は、監査や高度な財務分析に強みがある一方で、日々の資金繰り改善のアクションプランづくりまで手が回りにくいという声もよく聞きます。
だからこそ、貴所の専門性を活かしながら、実務は認定支援機関と分担するという発想が有効になります。
あなたはこのような悩みはありませんか?
- 顧問先の資金繰りが厳しいが、税務の立場からの提案に限界を感じる方
- 経営改善を提案したいが、ノウハウとマンパワーが足りない方
- 顧問料の値上げを切り出せず、収益力に不安がある方
この記事で分かること
- 税務顧問だけでは顧問先の財務が改善しにくい構造的な理由
- 早期経営改善計画策定支援(バリューアップ支援事業)の仕組みと年2回モニタリングの中身
- 顧問先を自走させる3つの視点
- 405事業との違いと、混同してはいけないポイント
- 認定経営革新等支援機関との連携で事務所が手に入れる未来
ご相談いただいても、売り込みは一切ありません。連携や契約の義務はありません。顧問先との関係はそのまま維持されます。税務は貴所、経営改善はKICKという役割分担です。
なぜ税務業務の延長だけでは顧問先の財務が改善しないのか

結論として、税務顧問の延長で経営改善まで担おうとすると、多くの事務所が同じ壁にぶつかります。
壁は主に3つです。次の表に整理しました。
| 壁 | 内容 |
|---|---|
| ノウハウの壁 | 税務・会計の専門性と、資金繰り改善のアクションプラン策定・金融機関対応のノウハウは別分野 |
| 時間の壁 | 決算・申告・月次対応で手一杯。顧問先ごとの経営改善支援まで時間を割けない |
| 立場の壁 | 顧問先から見て「税務の専門家」という立場が強く、経営改善の提案者として動きにくい |
ノウハウの壁が生む機会損失
資金繰り改善には、損益分岐点分析やキャッシュフロー計画といった管理会計の手法が要ります。
これらは税理士試験・公認会計士試験の主要科目ではなく、実務でも体系的に学ぶ機会は多くありません。
結果として、顧問先の財務悪化に気づいても、具体的な改善提案までは踏み込めない事務所が少なくありません。
時間の壁が優先順位を狂わせる
決算期・確定申告期はもちろん、月次巡回監査や記帳代行だけでも業務時間の大半を占めます。
経営改善支援は「重要だが緊急ではない」業務に分類されがちです。
だからこそ、後回しにされたまま顧問先の状況だけが悪化していく事務所が多いのです。
立場の壁で提案が響かない
顧問先の経営者にとって、税務顧問は「申告書を作ってくれる専門家」という認識が根強くあります。
同じ人が急に経営改善を提案しても、説得力が弱まってしまうケースがあります。
要するに、税務業務の延長だけで財務改善まで担うのは、専門性・時間・立場の3つの壁により構造的に難しいのです。
会計士だからこそ踏み込める領域もある
もっとも、3つの壁があるからといって、経営改善支援そのものを諦める必要はありません。
公認会計士は、財務諸表の分析や内部管理体制の評価において高い専門性を持っています。
この強みは、ローカルベンチマークによる非財務情報の分析や、ガバナンス体制の整備支援と親和性が高い領域です。
不足しているのは、資金繰り改善のアクションプランづくりや、金融機関との継続的な対話といった実行フェーズのノウハウと時間です。
ここを認定支援機関と分担できれば、貴所の強みはそのまま活かしつつ、弱みを補完できます。
このまま何もしなければ、何が起きるか

結論として、財務悪化の兆しを放置すると、顧問先だけでなく貴所自身にも影響が及びます。
まず顧問先です。資金繰りの悪化は、放っておくと加速します。
月末の資金繰りに追われる状態が続けば、経営者は目先の資金確保に精一杯になり、根本的な収益構造の見直しに手が回りません。
結果として、赤字体質が固定化し、金融機関からの評価も下がっていきます。
一度悪化した金融機関からの評価を取り戻すには、良い決算を複数期重ねる必要があり、相応の時間がかかります。
次に、顧問先の資金繰りが悪化すれば、それは貴所の顧問報酬(ストック収入)にも直結します。
「今月は厳しいので少し待ってほしい」という一言から始まり、支払いの遅延が常態化するケースは珍しくありません。
最終的に、顧問契約そのものが解消されてしまうことすらあります。
さらに見過ごされがちなのが、事務所の評判への影響です。
「税務は見てくれるが、経営の相談には乗ってくれない」という評価が広がれば、既存顧問先からの紹介も期待しにくくなります。
逆に言えば、早い段階で経営改善のきっかけを提供できれば、これらのリスクをまとめて回避できます。
半年後、1年後の景色を想像する
何も手を打たなかった場合の半年後を想像してみてください。
顧問先の資金繰りはさらに厳しくなり、経営者は日々の資金繰りに追われて先の展望を描けなくなっています。
一方、モニタリングを続けた顧問先はどうでしょうか。
損益分岐点が明確になり、どの数字を追えばよいかが分かっているため、問題が小さいうちに気づいて手を打てる状態になっています。
同じ半年でも、経営者の頭の中の景色はまったく違うものになります。
早期経営改善計画策定支援(バリューアップ支援事業)という選択肢

結論として、早期経営改善計画策定支援(バリューアップ支援事業)は、この壁を越えるための現実的な選択肢です。
この制度は、認定経営革新等支援機関の支援を受けて早期経営改善計画を策定する場合、専門家費用の3分の2を国が補助する仕組みです。
計画策定費用の補助上限は50万円、伴走支援費用(1〜3年後)の補助上限は30万円で、合計最大80万円。追加オプション(企業概要書作成10万円・金融機関交渉10万円)を加えると最大100万円まで活用できます。
2025年4月1日以降に支払申請が行われた案件からは、伴走支援完了まで補助金の半分を協議会が預かる「2分の1留保」も廃止されました。
制度の全体像を押さえたところで、貴所が押さえておきたい3つの視点を整理します。
視点1 ローカルベンチマークで現状を見える化する
最初の視点は、ローカルベンチマークの活用です。
これは財務・非財務の特色を見える化するツールで、対話型の現状分析に使います。
経営者自身が「腹落ちした」うえで計画を策定できるため、絵に描いた餅にならない計画になります。
視点2 損益分岐点分析で資金繰り改善のアクションプランを描く
2つ目の視点は、損益分岐点分析を軸にした管理会計です。
固定費・変動費を切り分け、いくら売上があれば黒字化するかを可視化します。
ここから、資金繰り改善のための具体的なアクションプランに落とし込みます。
視点3 年2回モニタリングで顧問先を自走させる
3つ目、そして最も重要な視点が、計画策定後の伴走支援です。
計画策定後、最初の決算時から3年間、決算期を含め年最低2回のモニタリングと協議会への報告が必要になります。
この制度の目的は、単なる計画づくりではありません。
事業者自身がPDCAサイクルを構築し、自走できる体制を整えることにあります。
内部管理体制や経営の透明性確保に向けたガバナンス体制の整備も、この伴走支援に含まれる重要な要素です。
年2回のモニタリングを重ねるたびに、顧問先は「言われたから直す」段階から「自分たちで気づいて直す」段階へと変わっていきます。
この変化こそが、貴所の顧問先を長期的に守る力になります。
支援の流れ
実際の連携は、次の4ステップで進みます。
- 初回相談・現状ヒアリング(貴所を通じて顧問先の状況を共有)
- ローカルベンチマークによる現状分析・損益分岐点分析
- 早期経営改善計画の策定・認定経営革新等支援機関としての確認
- 年2回モニタリングの開始・金融機関への報告
いずれのステップも、実務の主導はKICKが担います。貴所には、顧問先との橋渡し役をお願いする形になります。
なお、この制度は金融支援(リスケ等)を前提としません。
計画書の提出をきっかけに、資金繰り・課題・将来展望を金融機関と共有し、目線を合わせて信頼関係を築くことが目的です。
ここで、混同されやすい405事業(経営改善計画策定支援)との違いを整理しておきます。
| 項目 | バリューアップ支援事業(本記事の対象) | 405事業 |
|---|---|---|
| 金融支援 | 前提としない | 金融支援(リスケ等)が前提 |
| 計画書の規模 | 簡易な内容(資金繰り・アクションプランなど) | 本格的な経営改善計画(詳細な財務計画を含む) |
| 補助上限 | 計画策定50万円+伴走30万円(3分の2補助) | 上限300万円(3分の2補助) |
| 着手のタイミング | 早め(兆候が出た段階) | 悪化が顕在化してから |
バリューアップ支援事業は、兆しの段階で早めに動ける制度です。405事業の数値・要件をそのまま流用しないよう注意してください。
この制度の活用について、詳しくは早期経営改善計画策定支援(バリューアップ支援事業)の詳細をご確認ください。
ご相談いただいても、売り込みは一切ありません。連携や契約の義務はありません。顧問先との関係はそのまま維持されます。税務は貴所、経営改善はKICKという役割分担です。
先生の事務所が手に入れる未来

結論として、この連携によって、貴所には3つの変化が訪れます。
目に見える変化 面談の雰囲気と会話の質
顧問先との面談が、決算・申告の確認作業だけで終わらなくなります。
「先月のモニタリングでこの数字が改善しましたね」という会話が生まれ、面談そのものの質が上がります。
経営者の表情も、資金繰りへの不安が薄れるにつれて明るくなっていきます。
通帳と時間の変化 顧問料の安定回収と業務時間のゆとり
顧問先の資金繰りが安定すれば、顧問料の支払い遅延というリスクそのものが減ります。
計画策定・モニタリングの実務はKICKが主導するため、貴所の業務時間を大きく圧迫することもありません。
浮いた時間を、他の顧問先の対応や事務所の他の業務に充てられます。
周囲からの変化 顧問先・金融機関・職員からの評価
顧問先からは「税務だけでなく経営も一緒に考えてくれる事務所」という評価が生まれます。
金融機関からも、計画書を通じて事務所としての信頼が積み上がっていきます。
事務所の職員にとっても、経営改善に関わる経験は大きな成長機会になります。
紹介の連鎖が生まれる
経営改善に伴走してもらえた経営者は、同業の経営者仲間にその体験を話す傾向があります。
「あの事務所は資金繰りの相談にも乗ってくれた」という評判は、広告費をかけずに新規の紹介につながります。
これは、税務顧問だけを提供している事務所にはなかなか生まれにくい流れです。
目の前の顧問先の資金繰り改善から、事務所全体の評価向上まで。この未来を共に手に入れましょう。
自所だけで抱える限界と、認定支援機関との連携

結論として、経営改善支援を自所だけで完結させようとすると、専門性・時間・機会損失という3つのコストがのしかかります。
計画策定に必要な管理会計の専門性を一から身につけるには、相応の学習時間が必要です。
年2回のモニタリングを継続するとなれば、既存業務との両立も課題になります。
その間にも、他の顧問先の対応や新規開拓の機会が失われていきます。
だからこそ、認定経営革新等支援機関である中小企業診断士と連携する事務所が増えています。
KICKコンサルティング株式会社(銀座本社)は、認定経営革新等支援機関として、法人支援実績150社以上の実績があります。
代表の松本昌史は、MBA(経営管理修士)・中小企業診断士・事業承継士・1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)に加え、金融検定協会「中小企業事業再生マネージャー」の認定を受けています。
計画策定からローカルベンチマークによる現状分析、損益分岐点分析、そして年2回のモニタリングまで、一連の実務をKICKが主導します。
貴所は、税務顧問という本来の立場を維持したまま、顧問先の財務改善という成果だけを届けられます。
役割分担を整理すると、次のようになります。
| 担当 | 役割 |
|---|---|
| 貴所(会計士・税理士) | 税務顧問・月次巡回監査・顧問先との日常的な信頼関係の維持 |
| KICK(中小企業診断士) | ローカルベンチマーク分析・計画策定・年2回モニタリング・金融機関対応 |
それぞれの専門性を持ち寄ることで、顧問先にとっては「税務も経営改善も、信頼できる専門家に任せられる」という安心感につながります。
費用については、顧問先ごとに状況が異なるため、詳細はサービスページにてご確認ください。
ご相談いただいても、売り込みは一切ありません。連携や契約の義務はありません。顧問先との関係はそのまま維持されます。税務は貴所、経営改善はKICKという役割分担です。
連携の詳しい仕組みは、士業連携(提携)の詳細からご覧いただけます。
よくある質問

Q. 顧問先を奪われるリスクはないか
A. ありません。KICKの業務範囲は計画策定・モニタリング支援に限定されており、税務顧問としての貴所の立場はそのまま維持されます。
Q. 事務所側の実務負担はどの程度か
A. 計画策定・金融機関対応・モニタリングの主導はKICKが担うため、貴所の実務負担は最小限です。顧問先との橋渡しをしていただく形になります。
Q. バリューアップ支援事業と405事業の違いは何か
A. バリューアップ支援事業は金融支援を前提とせず、兆しの段階で早めに着手する制度です。405事業は金融支援(リスケ等)が前提で、悪化が顕在化してから活用します。補助上限も異なり、バリューアップ支援事業は計画策定50万円+伴走30万円、405事業は上限300万円です。
Q. どのような顧問先が対象か
A. 借入の返済に不安が出てきた、資金繰りが月末ごとに厳しい、本業の収益力を立て直したいといった、兆しの段階の顧問先が向いています。
Q. 公認会計士事務所でも認定支援機関との連携は可能か
A. 可能です。認定経営革新等支援機関には税理士・税理士法人・公認会計士・中小企業診断士など複数の専門家が該当し、それぞれの強みを活かした連携が広がっています。
Q. 監査業務との利益相反にならないか
A. KICKが担うのは計画策定・モニタリングという経営改善の実務であり、貴所の監査・税務の独立性を損なうものではありません。役割分担を明確にしたうえで進めます。
Q. すでに他の認定支援機関に相談している顧問先でも対応できるか
A. 状況によります。まずは現状をお伺いしたうえで、貴所・顧問先にとって最善の形をご提案します。無理に乗り換えを勧めることはありません。
Q. モニタリングの負担は誰が主に担うのか
A. モニタリングの実施・協議会への報告はKICKが主導します。貴所には、必要に応じて顧問先の最新の財務状況の共有にご協力いただく程度です。
Q. 伴走支援の期間はどれくらいか
A. 計画策定後、最初の決算時から3年間が目安です。この間、決算期を含めて年最低2回のモニタリングを行います。
Q. ローカルベンチマークとは何か
A. 財務情報と非財務情報の両面から企業の特色を見える化するツールです。対話型の現状分析に使うことで、経営者が腹落ちした計画を策定しやすくなります。
Q. 顧問先が複数事務所と連携するのは問題ないか
A. 問題ありません。税務は貴所、計画策定・モニタリングはKICKという役割分担が明確なため、他の専門家との連携とも重複しません。
Q. 費用はどれくらいかかるか
A. 顧問先の規模や状況によって異なるため、具体的な金額はここではお答えできません。詳細はサービスページにてご確認ください。
ご相談いただいても、売り込みは一切ありません。連携や契約の義務はありません。顧問先との関係はそのまま維持されます。税務は貴所、経営改善はKICKという役割分担です。1事務所ごとに時間をかけてご相談に応じるため、月あたりのご相談枠には限りがあります。
まとめ

税務業務の延長だけで顧問先の財務改善まで担うのは、専門性・時間・立場という3つの壁があり、構造的に難しいものです。
早期経営改善計画策定支援(バリューアップ支援事業)は、ローカルベンチマークによる見える化、損益分岐点分析、そして年2回モニタリングによる自走支援という3つの視点で、この壁を越える手段になります。
大切なのは、計画をつくって終わりにしないことです。
年2回のモニタリングを重ねるプロセスこそが、顧問先を「自分の力で立て直せる会社」へと変えていきます。
そしてそのプロセスは、認定経営革新等支援機関と連携すれば、貴所の実務負担を最小限に抑えながら実現できます。
税務だけの関係で終わるか、経営改善まで伴走する関係へ進むか。この違いは、数年後の顧問先との距離感、そして事務所の評価に大きく表れます。
顧問先の資金繰りを守り、事務所の付加価値を高める一歩を、今日から始めてみませんか。







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