
顧問先の飲食料品製造業から「外国人材を受け入れたいが、直近の決算が赤字で審査に通るか不安だ」と相談された——。そんな場面に戸惑ったことはないでしょうか。
惣菜製造工場や水産加工会社、食肉加工会社、パン・菓子製造工場。人手不足が深刻なこれらの現場では、特定技能や技能実習による外国人材の受入れが年々広がっています。
しかし、直近決算が赤字・債務超過の顧問先では、受入れ審査の場面で企業評価書(改善見通しに関する評価書面)が求められます。これは税理士では作成できない書面です。
あなたはこのような悩みはありませんか?
- 顧問先の直近決算が赤字・債務超過で、受入れ審査が不安
- 企業評価書が必要だが、自所では作成できない
- 作成できる専門家の当てがなく、受任機会を逃しそう
先生おひとりで抱える問題ではありません。飲食料品製造業は外国人材の受入れが最も多い業種であり、同じ悩みを持つ税理士事務所は全国にあります。
結論を先にお伝えします。企業評価書は中小企業診断士などの専門資格者が作成し、税務は貴所が担う。この役割分担で、顧問先の受入れ審査を止めずに支えられます。
本記事では、KICKコンサルティング株式会社(銀座本社)代表・松本昌史が、税理士事務所の先生方に向けて、顧問先の受入れ審査を支える勘所を整理します。
この記事で分かること
- 飲食料品製造業で受入れ審査の相談が集中する理由
- 顧問先の審査を支えるときに陥りやすい3つの落とし穴
- 企業評価書を中小企業診断士と連携して用意する具体的な流れ
- 税務は貴所・企業評価書はKICKという役割分担の全体像
まずは、飲食料品製造業の顧問先とどう向き合うか。その第一歩として、連携のかたちを気軽にご確認ください。
ご相談いただいても、売り込みは一切ありません。連携や契約の義務はありません。顧問先との関係はそのまま維持されます。顧問先の税務は貴所、企業評価書の作成はKICKという役割分担です。
飲食料品製造業の顧問先で受入れ審査の相談が集中する理由

結論からお伝えします。飲食料品製造業は外国人材の受入れが最も多い業種であり、そのぶん受入れ審査にまつわる相談が顧問税理士に集中します。
理由は業種の構造にあります。惣菜製造工場や水産加工会社、食肉加工会社、パン・菓子製造工場は、深夜・早朝の加工作業や繁忙期の増産など、慢性的に人手を必要とします。国内の採用だけでは追いつかず、特定技能や技能実習の外国人材が現場を支えているのです。
特定技能・技能実習の外国人労働者は、飲食料品製造・製造3分野・建設・介護の上位4業種だけで全体の約7〜8割を占めます。なかでも飲食料品製造業は最上位に位置します。
受入れが増えるほど税理士に相談が向かう構造
顧問先が外国人材を受け入れるとき、経営者がまず頼るのは日頃から数字を見ている顧問税理士です。
「うちの決算で審査は通るのか」「銀行対応と同じで、書類が必要なのか」。こうした問いは、在留資格の専門家より先に、貴所へ届きます。
具体例を挙げます。ある水産加工会社が特定技能の外国人材を追加で受け入れようとしたとします。原材料高と設備投資が重なり、直近決算は赤字。経営者は「この決算で大丈夫か」と不安になり、真っ先に顧問税理士へ電話をかけます。
このとき、貴所が受入れ審査の全体像を把握していれば、顧問先の信頼は一段と高まります。逆に「分かりません」で終われば、顧問先は別の相談先を探し始めます。
ここで押さえておきたいのは、経営者は制度の細部を知りたいわけではないという点です。知りたいのは「うちは受け入れられるのか」「何を準備すればよいのか」という結論だけです。
その結論に、財務の視点から見当をつけられるのは顧問税理士です。だからこそ、飲食料品製造業の受入れ審査では、貴所が入口の相談を担う場面が自然と増えていきます。
赤字・債務超過で企業評価書が必要になる場面
飲食料品製造業は、利益率が薄く、原材料価格や電気代の変動を受けやすい業種です。黒字と赤字の間を行き来する顧問先も少なくありません。
直近決算が債務超過の場合、外国人技能実習機構(OTIT)提出書類 別紙②-1・番号20として、企業評価書(改善見通しに関する評価書面)が求められます。
この書面は、財務が悪化していても事業に改善の見通しがあることを、客観的に説明するためのものです。作成できるのは中小企業診断士など専門の資格者に限られます。
つまり、決算対応は貴所が担い、企業評価書は別の専門家が用意する。この構造を知っているかどうかが、顧問先の受入れ審査を支えられるかの分かれ目になります。
受入れ審査を支えるときに陥りやすい3つの落とし穴

結論です。顧問先の受入れ審査を支えようとする税理士が陥りやすい落とし穴は、大きく3つあります。いずれも「良かれと思って」の対応が、かえって受任機会や顧問先を遠ざけてしまう点が共通します。
理由は、企業評価書という書面が、税務の延長線上にはない専門領域だからです。3つの落とし穴を順に見ていきましょう。
「税務の延長線上での対応」という思い込み
1つ目は、赤字・債務超過への対応を、決算調整や税務の工夫で乗り切ろうとする思い込みです。
受入れ審査で問われるのは、税額の多寡ではありません。「債務超過であっても、事業として改善の見通しがあるか」という点です。これは税務申告書だけでは説明しきれません。
具体例です。パン・菓子製造工場の顧問先が債務超過だったとします。決算書の見せ方を工夫しても、企業評価書という別紙の要件そのものは消えません。求められているのは、財務分析にもとづく改善見通しの書面です。
税務の視点だけで対応しようとすると、審査に必要な書面がそろわず、時間だけが過ぎていきます。
「企業評価書は自所でも作れる」という誤認
2つ目は、企業評価書を税理士事務所でも作成できると考えてしまう誤認です。
企業評価書(改善見通しに関する評価書面)を作成できるのは、中小企業診断士など専門の資格者に限られます。税理士は作成できません。ここを取り違えると、顧問先への案内そのものが誤ってしまいます。
「決算書を作っているのだから、評価書も出せるだろう」と考えるのは自然です。しかし、決算書の作成と、改善見通しを第三者的に評価する書面の作成は、制度上まったく別の専門領域です。
具体例を挙げます。食肉加工会社の経営者に「評価書もこちらで用意します」と伝えた後で作成できないと分かれば、顧問先の予定は狂い、事務所の信頼も揺らぎます。誤認は、早い段階でほどくほど傷が浅くて済みます。
「作成を任せられる専門家がいない」という空白
3つ目は、企業評価書を作成できる専門家の当てがなく、案内が空白になってしまうことです。
顧問先に「自所では作れません」とだけ伝えて終われば、経営者は「では誰に頼めばいいのか」と途方に暮れます。その空白を埋めてくれる相談先を、顧問先は自分で探し始めます。
ここで危ういのは、探した先で在留資格から財務まで一括で任せてしまい、顧問先が丸ごと他の事務所へ移ってしまう展開です。受任機会だけでなく、顧問契約そのものを失いかねません。
具体例です。惣菜製造工場の顧問先が、受入れ審査を機に別の総合事務所へ相談し、そのまま税務顧問も切り替えてしまう。こうした事態は、作成の受け皿を用意していないと十分に起こり得ます。
要するに、税務の延長という思い込み・自所で作れるという誤認・任せ先がないという空白。この3つを外せば、顧問先の受入れ審査を落ち着いて支えられます。
このまま放置すると顧問先と事務所に起きること

結論をお伝えします。3つの落とし穴を放置したまま受入れ審査の相談を受け続けると、顧問先の審査が停滞し、事務所は受任機会と信頼を同時に失いかねません。
理由は、外国人材の受入れが、顧問先にとって経営の重要局面だからです。ここで頼れなかった事務所は、次の重要局面でも選ばれにくくなります。
顧問先側で起きること
顧問先の側では、受入れ審査が前に進まないという直接的な不利益が生じます。
- 企業評価書がそろわず、受入れの手続きが停滞する
- 現場の人手不足が解消されず、増産や受注に応えられない
- 「誰に相談すればよいか分からない」まま時間が過ぎる
具体例です。水産加工会社が繁忙期に向けて増員を計画していても、審査が滞れば人員が間に合いません。加工ラインを止めれば、取引先との関係にも影響が及びます。
事務所側で起きること
事務所の側でも、見えにくい損失が積み重なります。
- 受入れ審査という新しい受任機会を取りこぼす
- 「重要な場面で頼れなかった」という印象が残る
- 顧問先が総合的な相談先へ移り、顧問契約を失う
とりわけ痛いのは、受任機会の逸失が数字に表れにくい点です。失った相談は請求書に載りません。だからこそ、気づかないうちに事務所の成長機会が削られていきます。
要するに、放置は顧問先の不利益と事務所の機会損失を同時に招きます。だからこそ、作成の受け皿を先に用意しておくことが重要なのです。
企業評価書を中小企業診断士と連携して用意するという選択肢

結論です。顧問先の受入れ審査を支える最善の方法は、企業評価書の作成を中小企業診断士などの専門家に任せ、貴所は税務に専念するという連携です。
理由は明快です。作成資格を持つ専門家が書面を用意すれば、顧問先は審査を前に進められ、貴所は専門外の実務を抱え込まずに済むからです。
企業評価書とは何か(別紙②-1・番号20)
企業評価書(改善見通しに関する評価書面)は、外国人技能実習機構(OTIT)提出書類 別紙②-1・番号20にあたる書面です。申請企業が債務超過のときに求められます。
役割は、財務が悪化していても事業に改善の見通しがあることを、第三者の視点で客観的に示すことです。単なる決算書の説明ではなく、財務分析にもとづく将来の見通しを整理した書面です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 書面の名称 | 企業評価書(改善見通しに関する評価書面) |
| 位置づけ | OTIT提出書類 別紙②-1・番号20 |
| 必要になる場面 | 申請企業が債務超過のとき |
| 作成できる人 | 中小企業診断士など専門の資格者 |
| 税理士の役割 | 顧問先の税務・決算対応 |
作成できるのは中小企業診断士などに限られる
くり返しになりますが、企業評価書を作成できるのは中小企業診断士など専門の資格者に限られます。税理士・行政書士は作成できません。
これは制度上の線引きであり、実務の巧拙とは関係ありません。だからこそ、作成資格を持つ専門家と連携するかたちが、顧問先にとっても事務所にとっても自然な解になります。
KICKの財務分析から作成までの流れ
KICKでは、認定経営革新等支援機関として、飲食料品製造業をはじめとする受入れ企業の財務分析と企業評価書の作成を支援しています。おおまかな流れは次のとおりです。
- 貴所または顧問先から、決算内容と受入れ状況をお聞きする
- KICKの中小企業診断士が財務分析を行い、改善見通しを整理する
- 企業評価書(改善見通しに関する評価書面)を作成する
- 在留資格の申請サポートは貴所または連携先が担い、税務は貴所が継続する
財務・改善見通しの実務は中小企業診断士が主導するため、貴所の実務負担は小さく抑えられます。全国オンライン対応のため、来社は不要です。
飲食料品製造業では、原材料の仕入れ構造や設備投資の負担が業種特有です。KICKはこうした業種の事情を踏まえて財務を読み解き、改善見通しを整理します。惣菜製造工場と水産加工会社では、利益の出方も設備の重さも異なるためです。
貴所は決算という一次情報をお持ちです。その情報と、KICKの財務分析を掛け合わせることで、顧問先の実態に即した企業評価書を無理なく用意できます。
連携の具体的な進め方は、企業評価書作成支援の詳細でご確認いただけます。飲食料品製造業の顧問先を思い浮かべながらご覧ください。
連携しても、顧問先を奪うことはありません。顧問先の税務は貴所、企業評価書の作成はKICKという役割分担です。売り込みは一切ありません。
要するに、作成資格を持つ中小企業診断士に企業評価書を任せることが、顧問先の受入れ審査を止めずに支える近道です。
顧問先をつなぎとめ、事務所が手に入れる未来

結論です。企業評価書の作成を中小企業診断士と連携して用意できる事務所は、面談の質・時間と受任の安定・顧問先からの信頼という3つを手に入れます。
理由は、受入れ審査という重要局面で頼れる存在になることが、顧問関係の土台を強くするからです。順に見ていきましょう。
面談の質が変わる
顧問先から受入れ審査の相談を受けたとき、「企業評価書は中小企業診断士と連携して用意できます」と即答できれば、面談の空気は変わります。
不安を抱えた経営者に、次の一手を具体的に示せるからです。惣菜製造工場や食肉加工会社の経営者にとって、頼れる顧問税理士がいる安心感は何ものにも代えがたいものです。
時間と受任が安定する
財務分析や企業評価書の作成という専門外の実務を抱え込まずに済むため、貴所は本来の税務に集中できます。
同時に、受入れ審査という新しい受任機会を取りこぼさずに済みます。専門外リスクを負わずに、事務所の対応範囲を広げられるのです。
顧問先と周囲からの信頼が高まる
「外国人材の受入れまわりで頼れる事務所」という評価は、継続受任や紹介につながります。
飲食料品製造業は同業のつながりが強く、良い評判は横に広がりやすい業種です。ひとつの水産加工会社での対応が、次の顧問先を呼ぶことも珍しくありません。
自所だけで抱える限界と連携の意味
ここで正直にお伝えします。企業評価書の作成を自所だけで抱えようとすると、大きな限界にぶつかります。
- 作成資格の壁:企業評価書は中小企業診断士などしか作成できない
- 専門外リスク:不慣れな財務分析は時間もかかり、質も担保しにくい
- 時間コスト:本来の税務に割く時間が圧迫される
だからこそ、作成資格を持つ専門家と連携する事務所が増えています。連携は、事務所の弱みを補い、顧問先への提供価値を高める前向きな選択です。
KICKは、認定経営革新等支援機関として法人支援実績150社以上を重ねてきました。代表の松本昌史は中小企業診断士・MBA・1級FP技能士です。財務分析と企業評価書の作成を、先生方のベネフィットを起点に支援します。
料金の具体額は、顧問先の状況によって異なります。詳細はサービスページにてご確認ください。士業連携の全体像は、士業連携(提携)の詳細でもご案内しています。
連携や契約の義務はありません。顧問先との関係はそのまま維持され、顧問先を奪うことはありません。顧問先の税務は貴所、企業評価書の作成はKICK。ご相談いただいても売り込みは一切ありません。
要するに、連携によって面談の質・時間と受任の安定・信頼という3つを、貴所とともに手に入れましょう。
よくある質問

Q. 連携すると顧問先を奪われませんか?
A. 奪いません。顧問先の税務は貴所が継続し、KICKは企業評価書の作成を担うという役割分担です。財務分析や評価書作成を通じて、顧問先の税務顧問を切り替えるような働きかけは一切行いません。
Q. 自所の負担はどの程度ですか?
A. 小さく抑えられます。財務分析と企業評価書の作成という専門外の実務はKICKの中小企業診断士が主導します。貴所には、決算内容や受入れ状況の共有をお願いする程度です。
Q. 企業評価書は誰が作れるのですか?
A. 中小企業診断士など専門の資格者に限られます。税理士・行政書士は作成できません。だからこそ、作成資格を持つ専門家との連携が現実的な解になります。
Q. 顧問先が債務超過でも受入れは可能ですか?
A. 可能な場合があります。債務超過のときは企業評価書(改善見通しに関する評価書面)が求められます。事業に改善の見通しがあることを客観的に示せれば、受入れ審査を前に進められます。
Q. 費用はどのくらいかかりますか?
A. 顧問先の財務状況や必要な分析の範囲によって異なります。具体的な金額は、サービスページにてご確認ください。無料の相談から始められます。
Q. 飲食料品製造業に特有の事情はありますか?
A. あります。惣菜製造工場や水産加工会社は、原材料高や設備投資で決算が振れやすく、債務超過に陥る局面が生じやすい業種です。改善見通しの整理には、業種の特性を踏まえた財務分析が役立ちます。
Q. 在留資格の申請サポートも頼めますか?
A. 在留資格の申請は貴所または連携先が担います。KICKは財務分析・企業評価書の作成・申請サポートの範囲で支援します。役割分担を明確にして進めます。
Q. 特定技能と技能実習で対応は変わりますか?
A. どちらの制度でも、申請企業が債務超過であれば企業評価書が必要になります。育成就労制度は2027年4月の施行が予定されており、この移行を見据えた準備にも対応します。
Q. 全国どこでも相談できますか?
A. できます。KICKは全国オンライン対応のため、来社は不要です。地方の飲食料品製造業の顧問先についても、オンラインで財務分析と企業評価書の作成を進められます。
Q. まず何から相談すればよいですか?
A. 顧問先のおおまかな決算状況と受入れの予定をお知らせください。企業評価書が必要かどうかの見立てから、無料でご相談いただけます。
まとめ

飲食料品製造業は外国人材の受入れが最も多い業種であり、受入れ審査の相談は顧問税理士に集中します。
直近決算が債務超過の顧問先では、企業評価書(改善見通しに関する評価書面)が求められます。これは中小企業診断士など専門の資格者しか作成できません。
税務の延長という思い込み・自所で作れるという誤認・任せ先がないという空白。この3つの落とし穴を外せば、顧問先の受入れ審査を落ち着いて支えられます。
そのための最善策が、企業評価書の作成を中小企業診断士に任せ、税務は貴所が担うという連携です。顧問先の税務は貴所、企業評価書の作成はKICK。この役割分担なら、受任機会も顧問先も失わずに済みます。
ご相談いただいても、売り込みは一切ありません。連携や契約の義務はなく、顧問先との関係はそのまま維持されます。顧問先を奪うことはありません。まずは、顧問先の受入れ審査を止めないための一手をご確認ください。
飲食料品製造業の顧問先を、受入れ審査の場面でしっかり支える。その体制を、KICKと共に手に入れましょう。







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