
「売上はあるのに、なぜ利益が残らないのか」
利益感度分析図で自社の利益構造を可視化し、どのレバーを優先すべきかを明確にします。ご相談いただいても、売り込みは一切ありません。まずはお気軽にご相談ください。
売上があるのに利益が残らない理由

「今月も売上は予算を達成した。なのに通帳の残高が増えない。」
こうした状況に心当たりのある経営者は、決して少なくありません。
中小企業の経常利益は平均978万円という現実
中小企業庁「令和5年中小企業実態基本調査」によると、中小企業1社当たりの売上高は平均2億1,000万円に達します。
その一方で、経常利益は978万円(経常利益率4.29%)にとどまるのが実態です。
この978万円という数字は、中小企業庁「令和5年中小企業実態基本調査」によるものです。同調査は、中小企業庁が毎年公表する中小企業白書の収益力分析でも使われる基礎データにあたります。
「売上は伸びているのに手元に利益が残らない」という感覚は、経営者個人の努力不足ではありません。多くの中小企業に共通する構造的な実態だと言えます。
さらにみずほリサーチ&コンサルティングの分析では、2023年度の中小企業の売上高経常利益率は4.66%であり、大企業(10.61%)との格差は5.95ポイントと過去最大水準に広がっています。
製造業に限れば、中小企業の4社に1社(25.9%)が営業赤字という実態があります(経済産業省「商工業実態基本調査」)。売上は作れても、利益を手元に残せていない企業がこれほど多い背景には、構造的な問題があります。
その問題の核心は一言で表せます。「どの変数を動かせば利益が増えるのか」を把握しないまま経営していることです。
売上が伸びても、原価率が高ければ利益は残りません。広告費を積んで販売数を増やしても、単価が低ければ限界利益は薄いままです。値下げで受注を取りにいけば、利益はむしろ減ります。
利益は「結果」として生まれるものではなく、「設計」によって生み出すものです。その設計ツールが、本記事で解説する利益感度分析図です。
『平均978万円』の内訳をどう読むか
978万円という数字は、あくまで中小企業全体の平均値です。平均値は一部の高収益企業に引き上げられやすく、実際にはより多くの企業が平均を下回る形で分布していると考えられます。
加えて、みずほリサーチ&コンサルティングの分析が示すとおり、大企業との利益率格差は5.95ポイントと過去最大水準に広がっています。この数字が意味するのは、「頑張っているのに平均にすら届いていない」企業が少なくないという構造です。
だからこそ、感覚ではなく、単価・変動費・販売数量・固定費のどこに手を打つべきかを数字で特定する仕組みが必要になります。次章から解説する利益感度分析図は、その「儲かる仕組み」を可視化するためのツールです。
自社の利益水準をどう位置づけるか
978万円という平均値とだけ自社の経常利益を比べても、業種や規模によって水準は大きく異なるため、それだけでは正確な判断はできません。まず確認すべきは、自社の経常利益率(経常利益 ÷ 売上高)が、中小企業全体の平均とどのくらい離れているかです。
次の表は、中小企業と大企業の売上高経常利益率を比較したものです(みずほリサーチ&コンサルティングの分析による)。
| 区分 | 売上高経常利益率 |
|---|---|
| 中小企業(2023年度) | 4.66% |
| 大企業(2023年度) | 10.61% |
| 格差 | 5.95ポイント |
自社の経常利益率がこの4.66%を下回っている場合は、単価・変動費・販売数量・固定費のどのレバーに歪みがあるのかを、次章以降で解説する利益感度分析図で具体的に特定していきます。逆に4.66%を上回っていても、大企業水準の10.61%とはまだ開きがあるため、伸ばせる余地は残っています。
利益感度分析図とは何か

利益を「分解して見る」という発想
利益感度分析図(りえきかんどぶんせきず)とは、自社の利益に影響を与える変数(単価・販売数量・変動費・固定費)を個別に取り出し、「それぞれを1%または一定量だけ動かしたとき、利益はどれだけ変化するか」をシミュレーションし、可視化した管理会計ツールです。
利益の計算式は次のとおりです。
この式を見ると、利益を左右する「変数」は4種類しかないことがわかります。すなわち単価・変動費・販売数量・固定費の4つです。経営とはこの4つの変数を意図的に動かすゲームです。どれか1つを変えれば利益は必ず変わります。問題は、「どの変数を、どれだけ動かすことができるか」を経営者が正確に把握していないことにあります。
感覚経営との決定的な違い
多くの中小企業経営者は「今月は売上が〇〇万円だったから、来月はもっと受注を増やそう」という売上ベースの思考で動いています。しかしこの発想では、受注を増やすための追加コスト(人件費・広告費・材料費)が利益を圧迫し、売上が増えても手残りが変わらないという事態が起こります。
利益感度分析図を使えば、「受注を10%増やした場合」と「単価を3%引き上げた場合」のどちらが利益に与えるインパクトが大きいかを、数字で比較できます。感覚ではなく、数字で意思決定する経営への転換点となるツールです。
「儲かる仕組み」を可視化するとはどういうことか
「儲かる仕組み」とは、単価・変動費・販売数量・固定費という4つのレバーの組み合わせが、利益を生み出すように設計されている状態を指します。売上だけを追う経営では、この組み合わせのどこが崩れているかに気づけません。
利益感度分析図は、4つのレバーのどこにゆがみがあるかを数字で映し出す「見取り図」です。一度作成すれば、感覚に頼らず「儲かる仕組み」を継続的に点検できるようになります。管理会計というと難しく聞こえますが、要は「利益の設計図を紙の上に描く」だけの作業です。
利益が変わる4つのレバー

利益感度分析図では、次の4つの変数を「レバー」として扱います。それぞれを具体的に整理します。
レバー① 単価(販売価格)
4つのレバーのなかで、利益インパクトが最も大きいのが単価です。単価を引き上げると、変動費は変わらないため、引き上げた分がそのまま限界利益(粗利)の増加に直結します。
例えば、年商1億円・変動費率70%・固定費2,000万円の企業を想定します(本記事を通じて使うモデルケースです)。現状の利益は次のとおりです。
| 項目 | 現状 | 単価5%UP後 |
|---|---|---|
| 売上高 | 1億円 | 1億500万円 |
| 変動費(売上×70%) | 7,000万円 | 7,000万円 |
| 限界利益 | 3,000万円 | 3,500万円 |
| 固定費 | 2,000万円 | 2,000万円 |
| 営業利益 | 1,000万円 | 1,500万円(+50%) |
単価をわずか5%引き上げるだけで、営業利益は1,000万円から1,500万円へと50%増加します。これが単価レバーの破壊力です。
レバー② 変動費
変動費(材料費・外注費・仕入原価など)の削減は、単価引き上げに次いでインパクトの大きいレバーです。同じ売上水準でも、変動費率を1%下げると、その分がそのまま限界利益に加算されます。
中小企業庁の2024年版中小企業白書でも、「低コスト化・数量確保の取組みだけでは大企業との収益格差を埋められない」と指摘されています。単価転嫁と変動費削減を同時に進めることが、利益構造の改善に直結します。
レバー③ 販売数量
販売数量(受注件数・販売個数)を増やすと売上が伸びる一方で、追加の変動費が発生します。限界利益率(粗利率)が高い業種では数量増加の効果が出やすいですが、限界利益率が低い業種では大量に売っても利益が積み上がりにくい構造があります。数量増加を追いかける前に、まず限界利益率を確認することが必要です。
レバー④ 固定費
固定費(人件費・家賃・減価償却費など)の削減は「すぐに着手できる」と思われがちですが、1円削減しても1円の利益改善にしかなりません。単価引き上げや変動費削減と比べると、利益インパクトは限定的です。特に人件費は削減すると採用・定着に影響するため、むやみな固定費カットは中長期の競争力を損ねるリスクがあります。
利益感度分析の本質|努力と成果が一致しない理由

多くの経営者が「一生懸命やっているのに利益が増えない」と感じる本当の理由は、努力の方向と利益インパクトが一致していないからです。
経営の現場では、次のような思考パターンが繰り返されます。
- 受注が欲しいから値引きする → 単価が下がり限界利益が激減する
- 売上を伸ばすために人を増やす → 固定費が上がり損益分岐点が上昇する
- 認知を広げるために広告費を増やす → 費用が増えるが変動費率は変わらない
いずれも「売上」を増やすための施策ですが、利益感度分析で見ると利益インパクトが最も小さいか、マイナスになる施策です。
利益感度分析の本質は、「すべての経営施策をレバーのインパクトで評価する」という視点の転換にあります。社長の判断、営業の努力、現場の改善活動──それらすべてが「どのレバーにどれだけ効くか」という軸で評価されるべきです。この視点なしに経営改善を進めると、ゴールのないマラソンを走り続けることになります。
レバー別 利益インパクト比較

次の表は、同じ努力量を4つのレバーに投入した場合の利益インパクトと難易度を比較したものです。
| 施策 | 利益インパクト | 実行難易度 | 優先度 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 単価引き上げ | 非常に高い | 中(交渉力次第) | ◎ | 5%UPで利益50%増も |
| 変動費削減 | 高い | 中(仕入交渉等) | ◎ | 削減分が全額利益に |
| 販売数量増加 | 中 | 高い(時間・費用) | △ | 追加コストと相殺も |
| 固定費削減 | 低い | 低い(即効性あり) | △ | 1円削減=1円の改善のみ |
この表が示す結論は明快です。利益改善の最優先事項は「単価引き上げ」と「変動費削減」であり、多くの中小企業が力を入れている「数量を増やす」施策は、実は利益インパクトが中程度にとどまります。
よくある失敗パターン

利益感度分析図を持たない経営者が陥りやすい失敗を、具体的に示します。
失敗① 売上だけを追う
「売上さえ増えれば利益も増える」という前提で動くと、受注を取るための値引き・人員増・広告費増が重なり、売上増加分を費用増加が上回るケースが起こります。限界利益率が20%の企業が月商100万円増やしても、新たな人件費が月20万円以上かかれば利益は増えません。
失敗② 広告費を増やす
集客に投資することは正しい方向性ですが、単価が低い状態で客数を増やしても、固定費の回収速度が上がるだけで手残りは変わりません。広告費は「固定費の増加」です。まず単価と変動費率を改善してから投資するのが正しい順序です。
失敗③ 値下げで受注を獲る
値下げは単価レバーをマイナス方向に動かす行為です。先ほどの計算例を逆に適用すると、単価を5%下げると営業利益は1,000万円から500万円へと半減します。「受注できないよりはましだ」という判断が、実は利益構造を最も速く破壊します。
失敗④ 固定費の削減だけに注力する
経費削減の取り組みは重要ですが、固定費の削減は1円削って1円の改善です。年間100万円の固定費を削減しても、単価を3%引き上げれば同じ利益効果が出るケースは珍しくありません。削減ではなく「構造的な利益改善」に経営資源を集中するほうが、結果として手元に残るお金が増えます。
利益感度分析図の実務的な作り方

自社で利益感度分析図を作成する手順を示します。4つのステップで構成されます。
ステップ1|損益を変動費と固定費に分解する
まず、直近1期分の損益計算書(P/L)を用意し、各費用科目を「変動費」と「固定費」に分類します。変動費とは売上の増減に連動して動く費用(材料費・外注費・仕入原価・販売手数料など)です。固定費とは売上に関わらず一定額発生する費用(人件費・家賃・リース料・減価償却費など)です。
この分類作業が最初の難関です。多くの費用科目は「半変動費」(売上に比例する部分と固定の部分が混在)であり、正確に分けるには各費用の発生構造を理解する必要があります。
ステップ2|限界利益率を算出する
この数値が「売上1円を増やしたとき、利益に残る割合」です。限界利益率が30%なら、売上を100万円増やしたとき、利益増加は30万円です。先ほどのモデルケース(年商1億円・変動費7,000万円)で計算すると、限界利益率は(1億円-7,000万円)÷1億円×100=30%となります。業種平均との比較や、商品・顧客別の限界利益率の差異を把握することで、どこに経営資源を集中すべきかが見えてきます。
ステップ3|各レバーの感度をシミュレーションする
単価・変動費・数量・固定費のそれぞれを一定量(例:±1%または±100万円)動かしたときの利益変化を計算します。この計算結果を棒グラフや表にまとめたものが「利益感度分析図」です。どのレバーが利益に最も影響するかを一目で把握できます。
先ほどのモデルケース(年商1億円・変動費率70%・固定費2,000万円・営業利益1,000万円)で、4つのレバーをそれぞれ同じ「5%」だけ動かした場合の利益感度分析図を作ると、次のようになります。
| 動かすレバー | 変化後の営業利益 | 増減率 |
|---|---|---|
| 単価 +5% | 1,500万円 | +50% |
| 変動費 ▲5% | 1,350万円 | +35% |
| 数量 +5% | 1,150万円 | +15% |
| 固定費 ▲5% | 1,100万円 | +10% |
同じ「5%」という努力量でも、単価を動かした場合の利益インパクトは、固定費を動かした場合の5倍に達します。この差を数字で把握できることこそが、利益感度分析図をつくる最大の意味です。
ステップ4|改善優先順位を決定する
感度シミュレーションの結果と、各施策の実行可能性を組み合わせて、取り組む順序を決定します。単価引き上げが最もインパクトが高くても、すでに市場価格が硬直化している場合は変動費削減を先行するなど、自社の状況に即した優先順位が必要です。単価を動かす場合は、値上げ交渉のテクニックだけでなく、「誰に、どんな価値を、いくらで売るか」という価格戦略そのものを見直すことが土台になります。
ステップ5|月次でモニタリングし儲かる仕組みとして定着させる
利益感度分析図は一度作って終わりではありません。原材料費・人件費・販売単価は月ごとに変動するため、月次試算表が出るたびに数値を更新し、レバーごとの利益インパクトの変化を追うことが必要です。
四半期に一度は感度分析そのものを見直し、優先順位が変わっていないかを確認します。この運用を続けることで、利益感度分析図は一度きりの分析資料ではなく、儲かる仕組みを維持するための経営管理ツールとして機能します。
自社の利益感度を数値で把握したい方へ
KICKコンサルティング株式会社(銀座本社)では、財務データをもとに利益感度分析図を作成し、どのレバーを優先すべきかをご提案します。その場でのご契約や、しつこい営業は一切ありません。お断りいただいても費用はかかりませんので、まずは無料相談からどうぞ。
なぜ自社だけでは難しいのか

「わかった。では自社でやってみよう」と思われた方に、正直にお伝えします。利益感度分析図の作成と活用を自社だけで進めることには、3つの構造的な壁があります。
壁① データの分解精度
損益計算書の費用を「変動費」と「固定費」に正確に分類することは、見かけ以上に難しい作業です。人件費は固定費に見えますが、残業代は変動費の性格を持ちます。外注費は変動費ですが、継続的な契約がある場合は実質的に固定費に近い動きをします。誤った分類をもとに感度計算をすると、「施策を実行したが利益が想定どおり改善しない」という事態が起こります。
壁② 思い込みのバイアス
「うちは単価を上げられない」「変動費はこれ以上下げられない」という固定観念が、改善の選択肢を狭めます。外部のコンサルタントが介在することで、経営者自身が気づいていなかった改善余地が浮かび上がるケースが多くあります。「受注を増やすしかない」という思い込みから、「利益の出る仕事を選ぶ」という発想へ転換できるかどうかが、利益構造を変える分かれ目になります。
壁③ 優先順位の誤認
感度分析の結果を見ても、「どれから手をつけるか」の判断には業界知識と交渉実務の経験が必要です。単価引き上げが最も効果的だとわかっても、取引先との関係性・競合状況・自社の付加価値の言語化など、実行に必要な要素は分析だけでは見えてきません。
KICKコンサルティングの支援内容

KICKコンサルティング株式会社(銀座本社)は、中小企業診断士(経済産業大臣登録)・MBA・事業承継士・1級FP技能士の資格を持つ松本昌史が、製造業・建設業・サービス業の中小企業経営者に対して管理会計の実装支援を行っています。
4つの独自分析ツール
これら4つのツールを組み合わせることで、「財務の健康診断(財務レントゲン)」→「リスク把握(損益分岐点)」→「変化要因の特定(利益増減要因図)」→「改善優先順位の決定(利益感度分析図)」という一貫した流れで経営改善を進めます。
また、金融機関への説明や事業計画の裏付けとして第三者による客観的な評価が必要な場面では、企業評価書の作成支援もあわせて提供しています。利益感度分析図で描いた改善の方向性を、金融機関や関係者に説明できる形に落とし込む場面で活用されています。
V字回復プロジェクト
資金繰りの悪化・債務超過・利益の慢性的な低迷を抱える企業向けに、月次の伴走支援型コンサルティング「V字回復プロジェクト」を提供しています。分析・戦略立案だけでなく、経営会議への参加・金融機関との折衝支援・実行モニタリングまでを一体で対応します。
- 対応エリア:全国(オンライン対応可)
- 対応業種:製造業・建設業・サービス業(従業員5名〜50名規模)
- 資格:中小企業診断士(経済産業大臣登録)・MBA
- 相談形式:初回無料・オンライン面談60分
経営が変わると、何が変わるのか
数字の話ばかりしてきましたが、最後に「利益構造が変わった後の経営者の日常」を具体的に描写させてください。
利益感度分析図を手にした経営者が最初に変わるのは、会議の中身です。「今月の売上は?」という問いから、「今月の限界利益率はどうか、変動費率は予算内か」という問いに変わります。数字が経営判断の言語になった瞬間、社員も「なぜその仕事を取るのか」「なぜその取引先と付き合うのか」を理解して動き始めます。
半年後、通帳の残高が変わります。売上規模が多少下がっても、利益率が改善した企業の資金繰りは格段に安定します。毎月の資金ショートを心配しながら金融機関に頭を下げていた経営者が、逆に「この設備投資をしたい」と積極的な相談を持ちかけられるようになります。
そして、休日の過ごし方が変わります。不採算の受注に対応するために土日を潰していた経営者が、週末を後継者育成や家族との時間に充てられるようになる。経営とは本来そういうものであるはずです。数字を正しく読む力は、経営者の時間と心の余裕を取り戻す力でもあります。
「利益が残る会社」とは、社長が経営に集中できる会社です。現場の問題を経営者が一人で背負い込まず、仕組みと数字で判断できる組織に変わっていく。その第一歩を、KICKコンサルティング株式会社(銀座本社)は共に踏み出します。
利益が残る経営の仕組みを、共に手に入れましょう。
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財務データをお持ちいただければ、利益感度分析図を作成し、どのレバーを優先すべきかをご提案します。
初回相談は無料。全国オンライン対応。中小企業診断士(経済産業大臣登録)が直接対応します。ご相談いただいても売り込みは一切ありません。お断りいただいて構いません。
よくある質問

Q1. 利益感度分析図とは何ですか?
利益感度分析図とは、単価・変動費・販売数量・固定費という4つのレバーをそれぞれ一定量変化させたとき、利益がどれだけ増減するかをシミュレーションし、可視化した管理会計のツールです。「どの施策が最も利益に効くか」の優先順位を数字で示すことができます。
Q2. 売上が増えているのに利益が増えないのはなぜですか?
売上増加に伴って変動費や固定費も増加している可能性があります。特に、受注を増やすために値引きをしている場合は単価レバーがマイナス方向に動いており、売上が伸びても限界利益が薄くなります。また、人員増加や広告費の積み増しにより固定費が上昇し、損益分岐点が高くなっている場合も考えられます。利益感度分析でどのコストが利益を圧迫しているかを特定することが第一歩です。
Q3. 利益改善で最初に取り組むべきことは何ですか?
利益感度分析図の結果によって異なりますが、一般的には単価の見直しが最も利益インパクトが大きいため、まず現状の価格設定が適正かを検証します。次に変動費率(原価率)を業界平均と比較し、削減余地を確認します。固定費の見直しは最後の手段であり、単価と変動費の改善を優先したうえで着手するのが効果的です。
Q4. 中小企業でも利益感度分析は使えますか?
むしろ、意思決定のスピードが速く経営者が直接数字に関与できる中小企業こそ、利益感度分析が効果を発揮します。大企業では部門間の調整に時間がかかりますが、中小企業では社長の判断1つで施策を実行できるため、分析→意思決定→実行のサイクルを素早く回せます。年商1億円から5億円規模の企業での実績が多くあります。
Q5. 損益計算書(P/L)だけで分析できますか?
損益計算書を変動費・固定費に組み替えることで、基本的な感度分析は可能です。ただし、商品・顧客・案件別の利益構造を把握したい場合は、受注台帳や原価台帳などの管理データが必要になります。まず手元の決算書をもとに全社レベルの分析から始め、徐々に精度を高めていくアプローチが現実的です。
Q6. 専門家に依頼する必要はありますか?
費用を変動費と固定費に正確に分類する作業、業界平均との比較、改善施策の実行支援まで含めると、独力で進めることには限界があります。特に「どの施策から着手すべきか」の優先順位付けと、単価引き上げのための交渉ロジック構築には、外部の視点と実務経験が有効です。初回の無料相談で自社の課題を整理するだけでも、方向性が明確になるケースが多くあります。
Q7. 利益感度分析と損益分岐点分析の違いは何ですか?
損益分岐点分析は「売上がどこまで下がると赤字になるか」という守りの分析です。これに対して利益感度分析は「4つのレバーをどう動かすと利益が増えるか」という攻めの分析です。両者は補完関係にあります。まず損益分岐点で現状のリスク水準を把握し、次に利益感度分析で改善の方向性と優先順位を決定するという組み合わせが実務では効果的です。
Q8. 利益感度分析はどのくらいの頻度で行うべきですか?
最低でも年1回、決算のタイミングで実施することをおすすめします。原材料費や人件費が変動しやすい業種では、四半期ごとに変動費率を見直すと、利益構造の変化に早く気づけます。価格改定や大口取引先の変化があったときは、その都度、感度分析を更新して優先順位を見直すことが重要です。
Q9. 利益感度分析図を作るのにどのくらいの期間がかかりますか?
直近の決算書と月次試算表が揃っていれば、全社レベルの簡易分析は数日程度で作成できます。ただし、費用科目を変動費と固定費に正確に分解し、商品別・顧客別まで掘り下げる場合は、2〜4週間程度かかることが一般的です。まず全社レベルの分析から着手し、精度を段階的に高めていく進め方が現実的です。
Q10. 複数のレバーを同時に動かしても良いですか?
問題ありません。むしろ実務では、単価引き上げと変動費削減を同時に進めるケースが多く見られます。ただし、複数のレバーを同時に動かすと、どの施策がどれだけ利益に貢献したかが見えにくくなります。着手前に利益感度分析図で各レバーの想定インパクトを試算し、実行後は月次で実績と比較する運用にすると、施策の効果を数字で検証できます。
Q11. 中小企業の経常利益はなぜ平均978万円ほどにとどまるのですか?
中小企業庁「令和5年中小企業実態基本調査」によると、中小企業1社当たりの売上高は平均2億1,000万円である一方、経常利益は978万円(経常利益率4.29%)にとどまっています。この調査は、中小企業庁が毎年公表する中小企業白書の収益力分析にも使われる基礎データです。売上規模の割に利益が少ない背景には、単価・変動費・数量・固定費という4つのレバーのうち、どれが利益を圧迫しているかを把握できていないという構造的な課題があります。まずは自社の限界利益率と固定費水準を確認し、利益感度分析図でどのレバーを動かすべきかを数字で把握することが第一歩です。
Q12. 「儲かる仕組み」を可視化するとは、具体的に何をすることですか?
自社の利益を構成する単価・変動費・販売数量・固定費という4つの要素を数値化し、どの要素が現在の利益をつくり、どの要素を動かせば最も効果的に利益が増えるかを一覧で把握できる状態にすることです。利益感度分析図を作成すると、感覚的な「頑張る経営」から、数字にもとづいて「どこに手を打つか」を判断できる経営に変わります。
Q13. 経常利益978万円という数字は、いつの調査によるものですか?
本記事で紹介した978万円という数字は、中小企業庁「令和5年中小企業実態基本調査」にもとづくものです。中小企業庁の調査は毎年実施され、数値は年度によって変動します。中小企業白書の収益力分析にも使われる基礎データですが、最新の経営判断に用いる際は、公表年の新しいデータもあわせて確認することをおすすめします。
Q14. 自社の経常利益が978万円に届いていない場合、何から始めればよいですか?
まず自社の経常利益率(経常利益 ÷ 売上高)を計算し、中小企業平均の4.66%と比較してください。平均を下回っている場合は、単価・変動費・販売数量・固定費という4つのレバーのうち、どこに歪みがあるかを利益感度分析図で特定することが第一歩です。特に、値引きによる単価の低下や、広告費・人件費の増加による固定費の上昇は見落とされやすいため、優先的に確認することをおすすめします。
まとめ|利益は「頑張り」ではなく「設計」で残す
「売上はあるのに利益が出ない」という悩みは、経営者の努力不足が原因ではありません。多くの場合、単価・変動費・販売数量・固定費という4つのレバーのうち、どれを動かせば一番効くのかを数字で把握していないことが原因です。
本記事のモデルケースが示すとおり、同じ「5%」の努力量でも、単価を動かした場合の利益インパクトは固定費を動かした場合の5倍に達します。感覚で「頑張る」のではなく、利益感度分析図で優先順位を可視化することが、儲かる仕組みをつくる最短ルートです。
管理会計は、大企業だけのものではありません。決算書と月次試算表さえあれば、中小企業でも今日から着手できます。まずは自社の損益分岐点と限界利益率を確認し、4つのレバーのうちどれが最も動かしやすいかを整理することから始めてください。
自社の利益感度分析図を、専門家と一緒に作りませんか?
決算書をお持ちいただければ、その場で概算の利益感度分析図をお見せします。ご相談いただいても、売り込みは一切ありません。その場でのご契約やしつこい営業もなく、お断りいただいて構いません。費用は一切かかりません。









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