黒字なのにお金が残らない5つの原因|MBA保有の診断士が教える資金繰り改善と管理会計の実務

「黒字なのに、なぜ手元にお金が残らないのか」

その原因は、売上でも利益でもなく「資金繰りの構造」にあります。KICKコンサルティング株式会社(銀座本社)では、管理会計を活用した資金繰り改善の無料相談を実施しています。全国オンライン対応、秘密厳守。

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なぜ黒字なのに資金繰りが苦しいのか

毎月の売上は立っている。決算書を見ても赤字ではない。それなのに、月末になるたびに資金繰りに追われる。支払日の前夜、通帳の残高を見て胃が痛くなる。

もし今、そのような状態にあるなら、御社だけの問題ではありません。

東京商工リサーチの調査によると、2024年の企業倒産は10,006件で、11年ぶりに1万件を超えました。さらに2025年も1~11月の累計で9,372件に達し、2年連続で1万件を超えることが確実視されています。

注目すべきは、倒産した企業の71.7%が倒産直前に債務超過だったという事実です。そして、黒字の状態で休廃業・解散に至った企業は、2024年でも51.1%と過半数を占めています(中小企業白書2025年版)。

つまり、「黒字なのに倒産する」のは例外ではなく、約半数がそうだという現実があります。

利益が出ているのに資金が足りない。この矛盾の正体を理解しなければ、いくら売上を伸ばしても、いくら経費を削っても、資金繰りの苦しさからは抜け出せません。

本記事では、MBA・中小企業診断士・1級FP技能士として700社超の財務診断に携わってきた私、松本昌史が、資金繰り悪化の本質原因と、管理会計を活用した改善の全手順を実務レベルで解説します。

結論|資金繰りは「構造」で決まる

最初に結論をお伝えします。

資金繰りの問題は「お金が足りない」という現象ではなく、「お金が回らない構造」の問題です。

多くの経営者が資金繰りの改善を考えるとき、「もっと売上を上げれば」「銀行から追加融資を受ければ」と考えます。しかし、構造を変えないまま売上を伸ばせば、運転資金がさらに膨らみ、資金繰りはむしろ悪化します。追加融資は延命にすぎず、返済が増えればさらに首が絞まります。

資金繰りの構造とは、具体的には次の3つの「ズレ」です。

構造のズレ内容典型例
時間のズレ売上の計上と入金のタイミングが異なる建設業の出来高請求:工事完了から入金まで60~90日
量のズレ利益と手元資金の金額が一致しない減価償却の逆:設備投資で利益は出ても現金は流出
方向のズレ利益が資金に変換されていない売掛金・在庫が膨らみ、利益が「モノ」に化けている

この3つのズレが重なるとき、決算書は黒字でも、通帳は赤字という現象が起きます。そして、この構造を正確に把握するためには、税務会計ではなく管理会計(キャッシュフロー視点の経営分析)が不可欠です。

次章からは、この構造を具体的に分解していきます。

資金繰りが悪化する5つの本質原因

資金繰りが悪化する原因は、単なる「売上不足」ではありません。700社超の財務診断を行ってきた経験から断言しますが、資金繰りが苦しい会社には必ず次の5つのうち複数が当てはまります

原因① 売上増=資金悪化の構造

「売上が増えれば資金繰りは楽になる」。これは最も危険な誤解です。

売上が増えると、仕入代金や外注費、人件費が先に出ていきます。一方、売掛金の回収は1か月から3か月後。この「先出し後回収」の構造がある限り、売上が伸びるほど運転資金が膨らみ、資金繰りは悪化します

たとえば、月商3,000万円の建設会社が受注好調で月商5,000万円に増えたとします。回収サイトが90日、支払いサイトが30日の場合、必要運転資金は次のように変わります。

【月商3,000万円のとき】

売掛金 9,000万円(3,000万円×3か月)- 買掛金 3,000万円(3,000万円×1か月)= 必要運転資金 6,000万円

【月商5,000万円のとき】

売掛金 15,000万円(5,000万円×3か月)- 買掛金 5,000万円(5,000万円×1か月)= 必要運転資金 10,000万円

売上が67%増えただけで、必要運転資金は4,000万円も増加します。この資金をどこから調達するか考えずに受注を増やせば、資金ショートのリスクは一気に高まります。

原因② 在庫増加によるキャッシュ圧迫

製造業に多いパターンです。原材料の仕入れや仕掛品の増加が、帳簿上は「資産」として計上されますが、現金はすでに出ていっているのが実態です。

棚卸資産が月商の2か月分を超えている企業は要注意です。仕入れた材料が製品になり、売れて、代金が回収されるまでの期間を「棚卸資産回転期間」といいます。この期間が長ければ長いほど、キャッシュが「モノ」に化けて倉庫に眠っていることになります。

原因③ 売掛金の回収遅延

売上が計上されても、現金が入ってくるまでは「資金」ではありません。中小企業金融サポート機構の解説にもあるとおり、売掛金回収サイトの長期化は資金繰り悪化の主因のひとつです。

特に建設業では、元請け・下請けの多重構造のなかで回収サイトが長期化しやすい傾向にあります。工事完了から入金まで90日以上かかるケースも珍しくありません。その間、職人の給料、材料費、リース代は毎月出ていきます。

原因④ 固定費過多

売上に関係なく毎月発生する固定費が大きすぎるケースです。特に次のような費目が膨張している企業は、損益分岐点売上が高止まりし、少しの売上減で赤字に転落します。

固定費の項目膨張の典型パターン見直しの着眼点
人件費売上に対して人員が過剰労働分配率が60%超なら要注意
地代家賃ピーク時基準の広さのまま売上対比5%超なら見直し検討
リース料稼働率の低い設備を放置設備稼働率50%未満は要検討
借入金返済コロナ融資の据置期間終了返済額が月次営業CFの50%超なら危険水域

原因⑤ 借入依存体質

東京商工リサーチの財務分析によると、2024年の倒産企業の有利子負債構成比率は78.4%に達しました。一方、生存企業は30.5%です。実に2.5倍以上の差が開いています。

さらに深刻なのは、倒産企業の営業利益に対する支払利息の比率が296.3%に達していた点です。つまり、本業で稼いだ利益の約3倍もの利息を払っていた計算になります。これでは資金が残るはずがありません。

借入金は一時的な資金不足を補う手段であり、利益で返済できる範囲に収めなければ、借入そのものが資金繰りを圧迫する原因に変わります

黒字倒産が起きるメカニズム

黒字倒産とは、帳簿上は利益が出ているにもかかわらず、手元資金が枯渇して支払いができなくなり、倒産することです。

2024年の休廃業・解散企業のうち、黒字の状態で市場から退出した企業の割合は51.5%(東京商工リサーチ調べ)。2年連続で過半数を占めています。

黒字倒産が起きる典型的なメカニズムを、具体的な数字で示します。

【黒字倒産のシミュレーション:製造業A社の場合】

・年商2億4,000万円(月商2,000万円)

・経常利益 年間600万円(利益率2.5%)

・売掛金回収サイト:90日 → 売掛金残高 6,000万円

・買掛金支払サイト:30日 → 買掛金残高 1,400万円

・棚卸資産:2,000万円

・借入金返済:月250万円(年間3,000万円)

・設備投資の減価償却:年間500万円

帳簿上の利益:600万円(黒字)

実際の資金収支:600万円+500万円(償却費加算)-3,000万円(借入返済)= ▲1,900万円(資金不足)

帳簿上は600万円の黒字でも、借入金の返済は経費にならないため、実際には年間1,900万円ずつ資金が減っているのです。この状態で大口の売掛金が1件でも回収不能になれば、資金ショートは一瞬で起こります。

これが「黒字倒産」の正体です。決算書の利益だけを見ていては、この危機に気づけません。

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資金繰り改善の全体像

資金繰りの改善は、やみくもにコスト削減や融資に走っても効果がありません。正しい順序で取り組まなければ、改善どころか悪化を招きます。

私が実務で用いている3ステップの改善フレームワークは次のとおりです。

ステップ目的期間目安主な施策
Step1 止血資金ショートの回避即日~1か月支払優先順位の整理、回収促進、不要資産の現金化
Step2 体質改善構造の可視化と修正1~6か月管理会計の導入、固定費の見直し、回収・支払サイトの交渉
Step3 成長利益構造の再設計6か月~1年高利益率の製品・工事へシフト、パレート分析による選択と集中

「まず止血、次に体質改善、そして成長」。この順番を間違えると、出血しながら走り続けることになります。

Step1|止血(今すぐやるべき施策)

資金ショートの危機が迫っているなら、まず「止血」です。利益改善よりも先に、「今月の支払いを乗り切る」ことが最優先となります。

今すぐ取り組むべき5つの施策を優先順位順に示します。

(1)支払いの優先順位を明確化する

すべての支払いを同列に扱ってはいけません。従業員給与、社会保険料、税金、手形決済など「遅延が致命傷になるもの」を最優先に。仕入先への支払いは交渉の余地があります。

(2)売掛金の回収を前倒しする

入金予定の売掛金について、取引先に早期支払いを依頼します。「今月中に入金いただければ2%割引」といった早期入金割引の提示も有効です。

(3)不良在庫・遊休資産を現金化する

倉庫に眠っている在庫、使っていない機械、乗っていない社用車。これらは帳簿上「資産」でも、キャッシュを生まない資産は負債と同じです。値引きしてでも現金化します。

(4)金融機関に返済条件の変更(リスケジュール)を相談する

毎月の返済額を一時的に減額する「リスケジュール」は、経営改善計画書を提出すれば多くの金融機関が応じます。中小企業庁の認定経営革新等支援機関(KICKコンサルティングも認定機関です)を通じた相談が有効です。

(5)資金繰り表を作成し、向こう3か月の収支を「見える化」する

手元にいくら残り、いつ危険水域に達するのか。これを数字で把握できなければ、対策の打ちようがありません。

Step2|体質改善(管理会計の導入)

止血で急場をしのいだ後は、資金繰りが悪化する「構造そのもの」を変えなければ、同じ危機が繰り返されます。

ここで導入すべきが管理会計です。税務申告のための「税務会計」とは異なり、管理会計は経営判断のための会計です。

私がクライアント企業に導入する管理会計の中核ツールは、次の4つです。

(1)財務レントゲン

決算書を1枚のシートに「レントゲン写真」のように可視化するKICKコンサルティング独自のツールです。売上・費用・利益・キャッシュフローの関係を一目で把握でき、「どこにお金が消えているのか」が直感的にわかります。

多くの経営者が「うちの決算書はよくわからない」とおっしゃいますが、それは決算書が悪いのではなく、「読み方のフレーム」がないだけです。財務レントゲンは、経営者が自社の財務を「見て・わかって・判断する」ための道具です。

財務レントゲンの詳細はこちら

(2)損益分岐点分析

「月にいくら売れば赤字にならないか」。この問いに即答できない経営者は多いですが、損益分岐点売上を知ることは資金繰り改善の出発点です。

損益分岐点売上 = 固定費 ÷ 限界利益率(1-変動費率)

たとえば、固定費が月1,500万円、変動費率60%の企業なら、損益分岐点売上は 1,500万円÷0.4 = 月3,750万円です。現在の月商が4,000万円なら、わずか6%の売上減で赤字に転落します。この「6%」という数字を知っているかどうかで、経営判断のスピードと精度はまったく変わります。

(3)利益増減要因図

「前期と比べて利益が減った。なぜか?」。この問いに対して、売上要因・原価要因・固定費要因・その他要因に分解して、どこがいくら利益を押し下げたか(押し上げたか)を1枚の図で可視化するツールです。

「なんとなく利益が減った」ではなく、「原材料費の上昇が年間400万円の利益を食い、人件費の増加が年間300万円を押し下げた」と定量化できれば、対策の優先順位が明確になります。

(4)利益感度分析図

売上が5%増えたら利益はどう変わるか。原価を3%下げたら利益はどう変わるか。固定費を200万円削ったら利益はどう変わるか。

この「感度」を一覧できるのが利益感度分析図です。限られた経営資源のなかで、最も少ない努力で最も大きな利益改善効果を得られる打ち手が一目でわかります。「努力の方向」を間違えないためのコンパスです。

これら4つのツールを導入することで、「勘と経験」の経営から「数字に基づく経営」へ転換することが可能になります。

Step3|成長(利益構造の再設計)

止血と体質改善が進んだら、次は「利益を増やす」フェーズです。ただし、闇雲に売上を追うのではなく、「利益率の高い仕事を増やし、低い仕事を減らす」という選択と集中が鍵になります。

ここで活用するのがパレート分析(ABC分析)です。

典型的な中小企業では、売上の80%を上位20%の顧客・製品が生み出しています。しかし、利益ベースで見ると、上位20%の顧客が利益の100%以上を生み出し、下位の顧客が利益を食いつぶしているというケースが珍しくありません。

たとえば、ある製造業のクライアントでは、取引先50社をABC分析した結果、次のような事実が判明しました。

ランク社数売上構成比利益構成比
Aランク(上位10社)10社72%120%
Bランク(中位20社)20社22%10%
Cランク(下位20社)20社6%▲30%

Cランクの20社は、売上貢献は6%にすぎないのに、利益を30%も食いつぶしていました。この20社との取引条件を見直す(値上げ交渉、取引縮小)だけで、会社全体の利益率が劇的に改善する可能性があります。

資金繰り表の作り方と実務ポイント

資金繰りを改善するための「最も基本的で、最も重要なツール」が資金繰り表です。

資金繰り表とは、「いつ、いくらの入金があり、いつ、いくらの支出があるか」を月単位(危機時は週単位・日単位)で予測し、手元資金の推移を先読みするための表です。

日本政策金融公庫のホームページから無料でテンプレートをダウンロードできますので、まずはそれを活用してください。

資金繰り表を作成する際の5つの実務ポイントを整理します。

No.ポイント実務上の注意点
1最低3か月先まで作成する資金不足が判明してからでは手遅れ。3か月先の資金残高が赤字なら今すぐ対策を
2入金は「遅め」、支出は「早め」で見積もる楽観的な見積もりは命取り。保守的に予測するのが鉄則
3借入金返済を必ず含める損益計算書には出てこない支出。これを忘れると「黒字なのに資金不足」の罠にはまる
4毎月実績と照合する予測と実績の乖離を分析し、精度を上げていく
5「最低手元資金」のラインを決める月商の1か月分を最低ラインに設定。これを割り込む見込みなら即座に対策を講じる

ただし、正直に申し上げると、資金繰り表だけでは資金繰りの「改善」はできません。資金繰り表はあくまで「現状の見える化」であり、改善のためには管理会計による原因分析と構造改革が不可欠です。

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よくある質問

Q. 資金繰りが苦しいのは赤字だからですか?

A. 必ずしもそうではありません。東京商工リサーチの調査では、休廃業・解散企業の51.5%が黒字の状態でした。帳簿上の利益と手元資金は別物です。売掛金の回収遅延、在庫の増加、借入金の返済など、「利益は出ているが現金が出ていく」構造が原因です。決算書の利益だけでなく、キャッシュフローの視点で経営を見る必要があります。

Q. 銀行に追加融資を断られました。もう手はありませんか?

A. 追加融資だけが資金繰り改善の手段ではありません。まず、既存借入のリスケジュール(返済条件変更)を金融機関に相談してください。中小企業庁の認定経営革新等支援機関を通じて経営改善計画を作成すれば、多くの金融機関が応じます。同時に、売掛金の回収早期化、不良在庫の処分、固定費の削減など、自社内でできる施策を優先的に実行します。

Q. 資金繰り表はExcelで十分ですか?

A. 作成ツールとしてはExcelで十分です。日本政策金融公庫のホームページから無料テンプレートをダウンロードできます。ただし、資金繰り表は「現状の見える化」にすぎません。改善のためには、管理会計による原因分析(損益分岐点分析、利益増減要因分析など)と合わせて運用する必要があります。

Q. 顧問税理士がいるのに、なぜ資金繰りが改善しないのですか?

A. 税理士の専門領域は「税務申告」です。資金繰り改善に必要な管理会計(キャッシュフロー分析、損益分岐点分析、利益感度分析)は、税務会計とは別の専門領域です。資金繰りの構造的な改善には、管理会計とキャッシュフロー経営に精通した専門家の関与が不可欠です。

Q. コンサルティング費用はどのくらいかかりますか?

A. KICKコンサルティングでは初回の財務診断を無料で実施しています。その上で、費用対効果の見込みが立つ場合にのみ、継続支援のご提案をさせていただいております。なお、中小企業庁の「経営改善計画策定支援事業(405事業)」を活用すれば、専門家費用の3分の2(上限あり)が補助されます。

Q. 資金繰りの相談は銀行ではダメですか?

A. 銀行は「融資」の相談先としては適していますが、資金繰りの「構造改善」の相談先としては限界があります。銀行は御社の債権者であり、利害関係のない第三者の立場で経営改善を支援する立場にはありません。中立的な立場で、キャッシュフロー経営への転換を支援する専門家が必要です。

Q. 資金繰りが苦しいことを銀行に知られたくないのですが

A. お気持ちはよく理解できますが、資金繰りの悪化を隠したまま対処しようとすると、かえって状況が悪化します。金融機関は「隠された悪い情報」を最も嫌います。むしろ、経営改善計画を策定した上で、早めに誠実に報告するほうが信頼関係を維持できます。KICKコンサルティングでは、金融機関への説明資料の作成もサポートしています。

放置した場合のリスク

「もう少し様子を見よう」「来月の入金があれば何とかなる」。多くの経営者がそう考えます。しかし、資金繰りの問題を放置した場合のリスクは、想像以上に深刻です。

東京商工リサーチの調査では、倒産企業の66.2%が直前の決算で最終赤字だったことが明らかになっています。そして、前々期から最新期にかけて赤字企業率が10.6ポイントも悪化しています。つまり、業績は急速に悪化するのです。

放置がもたらす5つのリスクを整理します。

(1)取引先からの信用失墜

支払い遅延が始まると、取引先は御社の経営状態を疑い始めます。現金前払いを求められたり、取引停止を通告されたりすれば、事業の維持そのものが困難になります。

(2)金融機関からの支援打ち切り

返済が滞れば「期限の利益の喪失」となり、残債の一括返済を求められます。新規融資は当然受けられません。

(3)従業員の離職

給与の遅延が発生すれば、優秀な社員から順に辞めていきます。特に製造業・建設業では、熟練技能者の流出は企業の根幹を揺るがします。

(4)個人保証の発動

中小企業の借入の多くは、経営者本人が連帯保証しています。会社の倒産は、経営者個人の財産喪失に直結します。

(5)再起の困難化

早期であれば「経営改善」で済む問題が、放置すれば「事業再生」「法的整理」に発展します。後者になるほど、再起のハードルは飛躍的に高くなります。

「まだ大丈夫」と思っているうちが、改善の最後のチャンスです。

なぜ自社だけでは改善できないのか

「資金繰りの改善は自社でもできるのでは?」。そうお考えの経営者もいらっしゃるでしょう。しかし、次の3つの壁が、自社単独での改善を極めて困難にしています。

壁① 管理会計の知識と仕組みがない

多くの中小企業が依存しているのは税務会計(決算書・確定申告のための会計)であり、キャッシュフローを軸にした管理会計の仕組みを持っていません。損益分岐点分析、利益感度分析、パレート分析を実務で回せる人材が社内にいないケースがほとんどです。

壁② 客観的な視点がない

自社の問題は、中にいると見えなくなります。「この取引先は付き合いが長いから」「この設備は社長のこだわりだから」。このような感情が、合理的な判断を妨げます。第三者の視点で「数字が示す事実」を突きつけることで、初めて構造改革が動き出します。

壁③ 金融機関との交渉力がない

リスケジュールや借換え、新規融資の交渉には、経営改善計画書の作成と、金融機関が求める水準の財務分析が必要です。これらの作成には、中小企業の財務と金融機関の審査基準の両方に精通した専門家の支援が不可欠です。

解決策|専門家活用の価値

資金繰りの構造改善に必要なのは、「経営の全体像を見渡せる専門家」です。税理士は税務、弁護士は法務、銀行は融資。それぞれの専門家は自分の領域には強いですが、資金繰りの構造改善には、これらをすべて横断的に見る視点が必要です。

KICKコンサルティング株式会社(銀座本社)は、中小企業庁の認定経営革新等支援機関として、次の支援を一気通貫で提供しています。

支援内容具体的な作業期待効果
財務診断財務レントゲンによる可視化資金繰り悪化の本質原因を特定
経営改善計画策定損益分岐点分析、利益増減要因分析に基づく改善計画金融機関への説明力向上、リスケ承認率の向上
管理会計導入月次の管理会計帳票の整備と運用支援毎月の経営判断スピード・精度の向上
金融機関調整経営改善計画の説明支援、モニタリング報告金融機関からの信頼回復、追加融資の可能性向上
補助金活用支援405事業(経営改善計画策定支援事業)等の申請サポート専門家費用の自己負担を大幅に軽減

KICKコンサルティングのサービス一覧はこちら

経営コンサルタントが描く「具体的未来」

最後に、資金繰りの改善に成功した経営者の「その後」をお伝えさせてください。

目に見える変化が起き始めます。

月次の経営会議で、幹部社員が損益分岐点売上と実績の差額を自発的に報告するようになります。「今月はあと300万円で黒字ラインです」。その言葉が飛び交う会議室の空気は、半年前の重苦しさとはまったく違うものになっています。工事案件の受注判断も変わります。「この案件、利益率が12%しかないので条件交渉します」。社員が利益を意識して動き始めるのです。

通帳の風景が変わります。

月末に通帳を開くのが怖かった日々が終わります。手元資金が月商の1か月分を常に確保できるようになれば、支払いに追われることはなくなります。金曜日の夕方に「来週の支払い、足りるだろうか」と胃が痛くなる夜がなくなります。日曜日に家族と過ごす時間、子どもの運動会に最後まで参加できる安心感。その変化は、数字以上に大きな価値があります。

銀行との関係も変わります。かつて追加融資を断られた銀行から、「新しい設備投資のご予定はありますか」と提案を受ける。それは、御社の信用が回復した証です。

経営者の背中が変わります。

「うちの会社、大丈夫なのか」と心の中で抱えていた不安。それが「この方向で間違いない」という確信に変わったとき、経営者の表情は驚くほど変わります。その変化は、社員にも、取引先にも、ご家族にも伝わります。そして、後継者候補が「この会社を引き継ぎたい」と言ってくれる。それが、資金繰り改善のその先にある、本当のゴールです。

「数字で未来が読める経営」「月末に怯えない資金繰り」「家族に誇れる会社経営」。これらを、共に手に入れましょう。

無料相談のご案内

KICKコンサルティング株式会社(銀座本社)では、資金繰り改善に特化した初回無料相談を実施しています。

無料相談でわかること

・御社の資金繰り悪化の本質原因(財務レントゲンによる初期診断)

・黒字なのにお金が残らない「構造」の正体

・今すぐ取り組むべき優先施策

・活用可能な公的支援制度(405事業等)

・金融機関との交渉の進め方

相談の概要

対象製造業・建設業・サービス業の中小企業経営者
費用初回無料
対応方法対面(銀座オフィス)またはオンライン(全国対応)
秘密保持完全秘密厳守。ご相談内容が外部に漏れることは一切ありません
担当松本(MBA・中小企業診断士・事業承継士・1級FP技能士)

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