
「顧問先の介護施設が、外国人材の受け入れを進めたいと相談してきた。ところが直近の決算は赤字、貸借対照表を見れば債務超過。特定技能や育成就労の申請には『企業評価書』という書類が要ると聞いたが、税理士の自分では作成できないらしい——」。そんな戸惑いを抱えていないでしょうか。
介護報酬改定の影響や人件費・水光熱費の高騰で、特別養護老人ホームや有料老人ホーム、グループホーム、デイサービスなど、介護事業を営む顧問先の決算が赤字・債務超過に傾くケースは、この数年で珍しくなくなりました。人手不足を外国人材の受け入れで補おうとした矢先に、審査の入口で足止めを食う。先生おひとりが直面している問題ではありません。「課題を先送りにしても状況は変わらない」という共通の壁に、多くの税理士事務所が向き合っています。
介護施設は人員配置基準があるため、職員が一人減るだけでも現場の負担が跳ね上がります。だからこそ経営者は一日でも早く外国人材の受け入れを進めたいのですが、決算内容が壁になって前に進めない。顧問先からすれば「税務のことは相談できるのに、この壁は誰に相談すればいいのか分からない」というもどかしさを抱えている状態です。
結論からお伝えすると、中小企業診断士と連携し、企業評価書(改善見通しに関する評価書面)を整えることで、顧問先の受任機会を逃さずに済みます。ただし、その進め方には押さえるべき順序と役割分担があります。全貌はこの記事の中で、順にお伝えします。
- 介護業の顧問先が債務超過のとき、受任機会を逃しやすい理由
- 企業評価書を放置した場合に起きる具体的なリスク
- 中小企業診断士と連携して企業評価書を用意する流れ
- 連携によって先生の事務所が得られる変化
- 費用や役割分担について、よくある疑問への回答
ご相談いただいても、売り込みは一切ありません。連携や契約の義務はありません。顧問先との関係はそのまま維持されます。顧問先の税務は貴所、企業評価書の作成はKICKコンサルティング株式会社(銀座本社)という役割分担です。
なぜ介護業の顧問先が債務超過だと受任機会を逃しやすいのか

特別養護老人ホームや有料老人ホーム、グループホーム、デイサービス運営会社といった介護事業者が、技能実習(育成就労)や特定技能で外国人材を受け入れる場合、外国人技能実習機構(OTIT)提出書類の別紙②-1・番号20にあたる企業評価書の提出を求められることがあります。これは、申請企業の直近事業年度が債務超過であるときに必要となる、改善の見通しに関する評価書面です。
ここで先生方の事務所を悩ませるのが、企業評価書を作成できるのは中小企業診断士または公認会計士に限られるという点です。税理士は税務のプロフェッショナルであり、顧問先の決算や申告の実務では欠かせない存在ですが、将来の改善見通しを第三者の立場で評価する企業評価書の作成資格は持ち合わせていません。この「専門性の壁」を正しく理解しないまま話を進めてしまうと、顧問先を待たせたまま時間だけが過ぎてしまいます。
「税務」と「改善見通しの評価」は別の専門性
決算書を正確に作成し、税務調査に耐えられる申告を行うことと、将来の事業の改善見通しを第三者として評価することは、まったく別の専門性です。前者は税理士の本分ですが、後者は経営分析・財務分析を専門とする中小企業診断士や公認会計士の領域になります。この違いを顧問先にきちんと説明できるかどうかが、最初の分かれ目になります。
介護業ならではの見立ての難しさ
介護事業の収益構造は、介護報酬という公定価格に強く左右されるという特徴があります。単に赤字という数字だけを見るのではなく、報酬改定の影響、利用者数や稼働率の推移、職員配置の状況といった非財務の情報まで踏まえて「なぜ一時的な赤字なのか」を説明できなければ、審査官の納得を得ることはできません。ここに、一般的な財務分析とは異なる、介護業特有の見立ての難しさがあります。
| 項目 | 税理士事務所の対応範囲 | 企業評価書に必要な対応 |
|---|---|---|
| 決算・申告 | 対応可能(本来の専門領域) | 対象外 |
| 改善見通しの第三者評価 | 作成資格なし | 中小企業診断士・公認会計士のみ作成可 |
| 介護報酬改定の影響分析 | 試算表・申告データの提供は可能 | 一時的要因と改善計画への落とし込みが必要 |
顧問先である介護事業者は、赤字の原因が人件費の高騰や介護報酬改定という外部要因であることを肌で分かっています。しかし、それを「改善の見通しがある」という客観的な評価書面に落とし込むには、財務分析の専門知識と、審査官が納得する書式・論理構成が欠かせません。ここに、税理士事務所だけでは埋められない溝が生まれます。
このまま何もしなければ、何が起きるか

企業評価書の準備が進まないまま時間だけが経過すると、まず顧問先の受入れ審査そのものが停滞します。介護現場は日々の人員配置がぎりぎりで回っている施設が少なくありません。外国人材の受け入れが遅れれば、既存職員の負担はさらに増し、離職や現場の疲弊という悪循環に陥りかねません。人手不足が理由で夜勤体制が組めず、新規の利用者受け入れを制限せざるを得なくなった施設も出てきています。
次に起きるのが、顧問先の「相談先の乗り換え」です。「税理士事務所に相談したが、企業評価書には対応できないと言われた」となれば、顧問先は別の専門家や行政書士事務所を自力で探し始めます。決算・申告という本来の業務では信頼されていたとしても、経営の重要な局面で頼りにされなかった記憶は残ります。結果として、既存の顧問報酬というストック収入そのものが揺らぐことにもなりかねません。
加えて、外国人材の受け入れは一度きりの相談では終わりません。育成就労制度への移行が2027年4月に予定されているように、制度は今後も変わっていきます。最初の相談で頼りにされなかった事務所は、その後も継続的な相談相手として選ばれる機会を失うことになります。目先の一件を逃すだけでなく、将来にわたる関係性そのものを手放すリスクだと捉える必要があります。
特別養護老人ホームのように地域の受け皿としての役割が大きい施設ほど、外国人材の受け入れを止めるわけにはいかないという事情を抱えています。受け入れが数か月遅れるだけで、待機者への対応や既存利用者へのサービス水準にも影響が及びます。顧問先にとって「今すぐ動きたいのに動けない」状態が続くことは、経営そのものへの不安に直結します。
さらに見過ごせないのが、事務所としての評判への影響です。介護業界は経営者同士のつながりが強く、外国人材の受け入れに関する情報交換も活発です。「あの事務所は経営の相談にも乗ってくれる」という評判は、新規の紹介にもつながる資産です。逆に、対応できずに顧問先を手放してしまえば、その評判は静かに失われていきます。課題を先送りにする現状維持そのものが、先生方と顧問先双方にとっての「共通の敵」だと言えるでしょう。
企業評価書を中小企業診断士と連携して用意するという選択肢

この状況を打開する現実的な選択肢が、認定経営革新等支援機関である中小企業診断士との連携です。企業評価書は、外国人技能実習機構(OTIT)提出書類の別紙②-1・番号20として位置づけられ、育成就労制度が2027年4月に施行された後も、債務超過企業に求められる評価の枠組みは引き継がれる見通しです。
KICKコンサルティング株式会社(銀座本社)では、代表・松本昌史が中小企業診断士の立場から、顧問先の財務データを基に企業評価書の作成を担っています。介護事業者の場合、単に決算書の数字を見るだけでなく、介護報酬改定の影響や、利用者数・稼働率の推移といった非財務情報も踏まえて、赤字が一時的な外部要因によるものであることを定量的に示します。そのうえで、改善計画がどのように現実的なものであるかを、審査官が読んで納得できる論理構成でまとめていきます。
連携の流れ
- 先生の事務所から、顧問先の決算書・試算表などの財務資料を共有いただく
- KICKが介護報酬改定の影響なども踏まえて財務分析を行う
- 改善の見通しに関する評価書面(企業評価書)を作成する
- 先生の事務所は、通常どおり顧問先の税務・申告業務を継続する
役割分担はシンプルです。顧問先の税務は貴所が担い続け、企業評価書の作成だけをKICKが担当します。先生の事務所が新たな専門知識を身につける必要はなく、実務負担は最小限に抑えられます。
財務分析で押さえるポイント
企業評価書の作成では、次のような観点から改善の見通しを組み立てていきます。
- 損益分岐点分析による、赤字幅と収支均衡までの距離の可視化
- 介護報酬改定や物価高騰など、赤字の背景にある外部要因の特定
- 利用者数・稼働率の推移から見る、事業の底堅さの確認
- 人件費・固定費の構造分析と、実行可能な改善アクションの整理
単に「赤字だが改善する見込みがある」と書くのではなく、なぜそう言えるのかを数字と論理で裏付けることが、審査を通過するための鍵になります。
企業評価書作成支援の詳細は、企業評価書作成支援の詳細のページでご確認いただけます。
ご相談いただいても、売り込みは一切ありません。連携の義務や契約の縛りはありません。顧問先との関係は今までどおり維持されます。あくまで税務は貴所、企業評価書の作成はKICKという役割分担での連携です。
先生の事務所が手に入れる未来

企業評価書の連携先を持つことで、先生の事務所には具体的な変化が生まれます。抽象的な話ではなく、三つの軸で見ていきましょう。
目に見える変化 顧問先との面談の空気
これまで「その件は分かりません」としか答えられなかった相談に、「診断士と連携して企業評価書を用意できます」と即答できるようになります。顧問先の担当者の表情が変わり、面談の話題が税務の確認作業だけでなく、経営全体の相談へと広がっていきます。介護施設の理事長や施設長との会話に、外国人材の受け入れ計画や将来の事業展開といった前向きな話題が増えていくはずです。
通帳と時間の変化 顧問報酬の安定と業務時間のゆとり
受任機会を逃さずに済むことで、既存の顧問報酬というストック収入が安定します。加えて、企業評価書の作成という専門外の業務にご自身の時間を割く必要がなくなるため、本来の税務業務に充てる時間にゆとりが生まれます。慣れない書類作成に時間を取られることなく、先生ご自身の専門性を発揮できる業務に集中できるようになります。
周囲からの変化 顧問先・金融機関・職員からの評価
介護事業者の経営者からは「相談すれば道筋を示してくれる事務所」として信頼が厚くなります。金融機関との面談でも、外国人材の受け入れ計画が具体的に進んでいることは、事業の将来性を示す材料になります。事務所内の職員にとっても、税務にとどまらない提案力のある事務所で働くことは、誇りにつながるはずです。介護業に限らず、他の顧問先からの紹介にもつながっていくでしょう。この変化を、共に手に入れましょう。
自所だけで抱える限界と、中小企業診断士との連携

企業評価書の作成を自所だけで担おうとすると、専門外リスクと時間コストの両面で無理が生じます。作成資格がない業務に踏み込んでしまえば、書類の不備によって顧問先の受入れ審査が長引くだけでなく、事務所の信頼そのものを損ないかねません。だからこそ、中小企業診断士という専門家と連携する税理士事務所が増えています。
KICKコンサルティング株式会社は、認定経営革新等支援機関として法人支援実績150社以上を持ち、全国オンライン対応(来社不要)で企業評価書の作成に対応しています。代表の松本昌史はMBA(経営管理修士)・中小企業診断士・事業承継士・1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)を有し、金融検定協会の「中小企業事業再生マネージャー」認定も受けています。財務分析の専門性を、先生方の顧問先支援というベネフィットのために活用いただけます。
特に介護業は、報酬改定や人員配置基準など、他業種にはない固有の事情を抱えています。こうした背景を理解したうえで評価書を組み立てられるかどうかは、審査の通過率に直結します。自所だけで一から情報を集めて対応するよりも、既に多くの法人を支援してきた専門家と連携するほうが、顧問先にとっても、先生の事務所にとっても合理的な選択です。
費用については、顧問先の規模や状況によって異なるため、詳細はサービスページにてご確認ください。まずは無料相談から、お気軽にお問い合わせいただけます。
士業連携の枠組み全体については、士業連携(提携)の詳細をご覧ください。
よくある質問

Q. 顧問先を奪われることはありませんか。
A. ありません。KICKが担うのは企業評価書の作成のみで、税務顧問としての関係は先生の事務所にそのまま残ります。売り込みや営業行為も行いません。
Q. 先生の事務所の実務負担はどの程度になりますか。
A. 顧問先の決算書や試算表など、既にお手元にある財務資料を共有いただく程度です。企業評価書の作成自体はKICKが担当するため、新たな専門知識の習得は必要ありません。
Q. 企業評価書は税理士でも作成できますか。
A. 作成できません。企業評価書(改善見通しに関する評価書面)を作成できるのは、中小企業診断士または公認会計士に限られます。税理士・行政書士は作成資格を持ちません。
Q. 顧問先が債務超過でも、特定技能や育成就労の受け入れは可能ですか。
A. 可能です。赤字の原因が明確であること、改善計画が現実的であること、資格を有する第三者による評価書面が添付されていることの三つが揃えば、債務超過の状態でも受け入れの申請を進めることができます。
Q. 育成就労制度になっても、企業評価書の扱いは変わりますか。
A. 育成就労制度は2027年4月の施行が予定されていますが、債務超過企業に第三者評価を求める枠組み自体は引き継がれる見通しです。制度の詳細は今後の動向を踏まえて確認します。
Q. 介護報酬改定による赤字は、改善の見通しとして評価してもらえますか。
A. 介護報酬改定などの外部要因による一時的な赤字であることを、利用者構成や稼働率などのデータを用いて定量的に示すことで、現実的な改善見通しとして評価されやすくなります。
Q. 顧問先が複数の介護事業所を運営している場合はどうなりますか。
A. 事業所ごとの収支構造が異なることが多いため、法人全体の財務状況と各事業所の状況を合わせて分析し、評価書に反映します。
Q. 相談から企業評価書の完成まで、どのくらいの期間がかかりますか。
A. 顧問先の資料の準備状況によって前後しますが、まずは無料相談でおおよその見通しをお伝えします。受入れ審査のスケジュールが決まっている場合は、早めのご相談をおすすめします。
Q. 費用はどのくらいかかりますか。
A. 顧問先の規模や状況によって異なるため、この記事では具体額をお伝えできません。詳細はサービスページにてご確認ください。
Q. 全国どこの事務所でも相談できますか。
A. はい。KICKコンサルティング株式会社は全国オンライン対応(来社不要)のため、地域を問わずご相談いただけます。
Q. 特定技能と育成就労で、企業評価書の作成方法に違いはありますか。
A. 求められる評価の考え方に大きな違いはありませんが、育成就労は2027年4月施行予定であり、詳細な運用は今後の制度動向によって変わる可能性があります。最新の情報を踏まえたうえで対応します。
Q. 初回の相談は無料ですか。
A. はい。まずは無料相談で、顧問先の状況や必要な資料についてお伝えします。相談したうえで連携を進めるかどうかは、先生と顧問先のご判断にお任せしています。
Q. 決算対応の繁忙期とも重なりますが、依頼するタイミングはいつが良いですか。
A. 受入れ審査のスケジュールが決まっている場合は、決算対応と並行してでも早めにご相談いただくことをおすすめします。企業評価書の作成に一定の準備期間が必要になるためです。
ご相談いただいても、売り込みは一切ありません。連携や契約の義務はありません。顧問先との関係はそのまま維持されます。税務は貴所、企業評価書の作成はKICKという役割分担です。まずは無料相談から、顧問先の状況をお聞かせください。
まとめ

介護業を営む顧問先が債務超過に陥り、外国人材の受け入れで企業評価書が必要になったとき、税理士事務所だけで抱え込む必要はありません。企業評価書の作成は中小企業診断士・公認会計士の資格が必要な業務であり、税理士の専門外です。だからこそ、税務は貴所、企業評価書の作成はKICKという役割分担で連携することが、顧問先にとっても先生の事務所にとっても、最も負担の少ない道になります。
介護報酬改定や人手不足という時代の逆風は、これからも続いていきます。その逆風のなかで顧問先が外国人材の受け入れという選択肢を確実に活かせるよう、専門性の壁は専門家と連携することで乗り越える。それが、先生の事務所の提案力を高め、顧問先との関係を長く守ることにもつながります。
受任機会を逃す前に、まずは無料相談から状況をお聞かせください。顧問先との信頼関係を守りながら、経営の重要な局面を一緒に乗り越えていきましょう。







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