人件費高騰——「顧問先の決算書を見ると、売上は落ちていないのに利益がどんどん薄くなっている」——そう感じたことはないでしょうか。
原材料費や物流費の上昇はひと段落しても、人件費高騰の圧力はむしろ強まっています。
最低賃金の引き上げ、社会保険料の負担増、採用難による賃上げ競争。
顧問先の多くが、この人件費高騰にどう向き合うべきか分からず、決算のたびに数字だけを見てため息をついています。
先生おひとりが向き合っている問題ではありません。
多くの税理士事務所・公認会計士事務所が、同じ悩みを抱えています。
あなたはこのような悩みはありませんか?
- 顧問先の人件費が上がり続け、利益率が年々下がっている
- 税務の話はできるが、賃上げに耐える体質改善までは提案できない
- 顧問料アップの話を切り出しにくく、今の関係のままで先が見えない
共通の敵は、顧問先の資質や先生の力不足ではありません。
「税務の延長だけで経営改善まで踏み込まない」という、これまでの事務所の役割の枠組みそのものです。
結論を先に言うと、この壁を越える近道が、認定経営革新等支援機関との連携による
早期経営改善計画策定支援(バリューアップ支援事業)の活用です。
ただし、やり方を誤ると405事業と混同したり、顧問先との関係がぎくしゃくしたりします。
この記事では、その具体的な進め方を順番に解説します。
- 人件費高騰が顧問先の経営を圧迫する構造と、税務だけでは解決できない理由
- 早期経営改善計画策定支援(バリューアップ支援事業)の仕組みと補助内容
- 405事業との違い(数値・要件の混同を避けるポイント)
- 認定経営革新等支援機関と連携して顧問先を支える具体的な流れ
- 連携によって事務所が得られる顧問料維持・付加価値向上という未来
ご相談いただいても、売り込みは一切ありません。連携や契約の義務はありません。顧問先との関係はそのまま維持されます。税務は貴所、経営改善はKICKという役割分担です。
なぜ税務業務の延長だけでは人件費高騰に対応できないのか

結論として、税務業務の延長だけでは、人件費高騰に対する顧問先の体質改善は進みません。
理由は次の3つです。
| 壁 | 内容 |
|---|---|
| ノウハウの壁 | 決算書は作れても、損益分岐点分析や資金繰り計画まで踏み込む手法は税務の教育過程に含まれていない |
| 時間の壁 | 確定申告期・決算期に業務が集中し、経営改善に継続的に時間を割く余裕がない |
| 立場の壁 | 「税務の先生」という関係性の中で、賃上げや人員配置に踏み込んだ提案をしにくい |
この3つの壁は、どれも先生の能力不足が原因ではありません。
税理士・公認会計士という専門性の設計そのものが、経営改善という別の専門性とは異なる領域にあるからです。
資格の勉強でも、実務の日常でも、損益分岐点分析や資金繰り計画の立て方を系統的に学ぶ機会は多くありません。
そのため、多くの事務所が「経営相談は受けるが、体系的な計画づくりまでは踏み込まない」というスタンスにとどまっています。
具体例で考えてみましょう。
ある製造業の顧問先が、最低賃金の引き上げに合わせてパート従業員の時給を上げました。
しかし、その分の原価上昇を販売価格に反映できていません。
決算書には「人件費増・利益減」という結果だけが残ります。
税理士として決算書は正確に作れても、なぜ利益が減ったのかを分解し、どこを改善すべきかまで示すことは、通常の税務顧問業務の範囲を超えています。
だからこそ、顧問先は「相談したいが、誰に相談すればいいのか分からない」という状態のまま、決算期を迎えてしまいます。
もう一つの具体例として、介護業や外食業のように人件費比率が高い業種があります。
これらの業種では、時給が数十円上がるだけでも、年間の人件費総額に大きな差が生まれます。
それでも「人手が足りないから仕方ない」で済ませてしまい、価格戦略やシフト設計の見直しにまで踏み込めていない顧問先は少なくありません。
税務の視点からは「今期は人件費が増えましたね」で会話が終わってしまいますが、経営改善の視点からは「どの部門の人件費が重いのか」「価格に反映できているか」まで掘り下げる必要があります。
要するに、税務の正確さだけでは、人件費高騰という構造的な課題には対応できません。
別の視点、つまり管理会計の視点が必要になります。
人件費高騰を放置すると、顧問先と事務所に何が起きるか

結論として、人件費高騰への対応を先送りすると、顧問先の経営悪化と事務所の顧問料の消失が同時に進みます。
理由は、人件費は一度上げると下げにくい固定費だからです。
賃上げは従業員の生活に直結するため、翌年度に引き下げることは現実的に困難です。
つまり、対応を先送りするほど、じわじわと利益を削り続けます。
具体的に見ていきましょう。
- 資金繰りが徐々に苦しくなり、支払いのたびに顧問先の社長が頭を抱える
- 金融機関からの融資姿勢が慎重になり、追加融資が受けにくくなる
- 「税理士に相談しても数字の説明しかしてもらえない」という不満が募る
- 他の専門家やコンサルタントに経営相談だけを外注されてしまう
- 結果として、税務顧問だけの関係に縮小し、顧問料アップの話も出せなくなる
特に見過ごされがちなのが、最後の「顧問料の消失」です。
顧問先の経営が悪化すればコスト削減の対象として顧問料が最初に見直されることは、決して珍しい話ではありません。
逆に言えば、顧問先の経営改善に踏み込んで支える事務所は、コスト削減の対象ではなく「頼れる相談先」として顧問料を維持しやすくなります。
この差は、税務の正確さの差ではありません。
経営改善まで踏み込めるかどうかの差です。
もう一つ、見落とされがちなリスクがあります。
人件費の上昇は、社会保険料の負担増ともセットで進みます。
賃上げをすれば、その分の社会保険料の事業主負担も比例して増えます。
顧問先の社長がこの連動を正しく理解していないまま賃上げを続けると、資金繰り計画に想定外のズレが生じます。
税理士として社会保険料の増加自体は把握できても、それが経営全体にどう影響するかまで説明できる事務所は多くありません。
さらに見過ごせないのが、職員への影響です。
資金繰りが厳しい顧問先を担当し続けると、督促のような会話や、支払いの遅延に関する連絡が増えます。
これは事務所の職員にとって精神的な負担になり、離職の一因にもなり得ます。
顧問先の経営が安定していれば、こうした負担も自然と減っていきます。
だからこそ、早い段階で手を打つ必要があります。
先送りにするほど、顧問先・事務所・職員の三方にとって選択肢が狭まっていきます。
早期経営改善計画策定支援(バリューアップ支援事業)という選択肢

結論として、人件費高騰に苦しむ顧問先には、早期経営改善計画策定支援(バリューアップ支援事業)の活用が有効な選択肢になります。
理由は、この制度が「悪化が顕在化する前」の早い段階で、専門家の支援を受けながら経営改善に着手できる仕組みだからです。
制度の内容を、表で整理します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 補助率 | 認定経営革新等支援機関の支援を受けて計画を策定する場合、専門家費用の3分の2を国が補助 |
| 補助上限 | 計画策定費用50万円+伴走支援費用(1〜3年後)30万円=最大80万円 |
| 追加オプション | 企業概要書作成10万円・金融機関交渉10万円を加えると最大100万円まで対応可能 |
| 2分の1留保 | 2025年4月1日以降の支払申請からは、費用の半分を協議会が預かる仕組みは廃止 |
| 伴走支援 | 計画策定後、決算期を含め年最低2回のモニタリングと協議会への報告が必要(必須) |
この制度の目的は、単なる計画書づくりではありません。
顧問先自身がPDCAサイクルを回し、自走できる体質に変わることが目的です。
具体的な流れの中では、ローカルベンチマークを使い、財務・非財務の特色を見える化します。
これにより、経営者自身が「なぜ人件費が重いのか」「どこから改善できるのか」を腹落ちさせながら、計画に納得感を持てるようになります。
また、この制度は金融支援(リスケジュール等)を前提としません。
資金繰りが悪化する前の、いわば予防段階での活用に向いています。
そのため、金融機関との関係でも「追い込まれてからの相談」ではなく、「早期に手を打つ事務所」という印象を残せます。
実際の進め方は、次のようなステップになります。
- 顧問先の決算書・資金繰りの状況をヒアリングし、対象となりそうか確認する
- 認定経営革新等支援機関(KICK)が顧問先と面談し、ローカルベンチマークで現状分析を行う
- 資金繰り計画・アクションプランを含む早期経営改善計画を策定する
- 計画をもとに、必要に応じて金融機関へ状況を共有する
- 決算期を含め年最低2回のモニタリングを行い、計画の進捗を確認する
このステップの中で、貴所が主体的に動く場面は最初のヒアリングと顧問先へのご紹介程度です。
面談・分析・計画策定・金融機関対応という実務の大部分は、認定経営革新等支援機関であるKICKが担います。
この制度を活用する際は、
早期経営改善計画策定支援(バリューアップ支援事業)の詳細
を確認したうえで、認定経営革新等支援機関との連携を検討することをおすすめします。
ご相談いただいても、売り込みは一切ありません。連携や契約の義務はありません。顧問先との関係はそのまま維持されます。税務は貴所、経営改善はKICKという役割分担です。
先生の事務所が手に入れる未来

結論として、この連携によって、先生の事務所には3つの変化が訪れます。
目に見える変化
顧問先との面談で、数字の報告だけで終わる会話が減ります。
「人件費が上がった原因はここです」「改善の打ち手はこの3つです」と、先生自身が経営の話を切り出せるようになります。
顧問先の社長の表情も変わります。
不安げに数字を聞くだけの面談から、一緒に打ち手を考える面談に変わります。
面談の時間そのものが、報告の時間から相談の時間へと変わっていきます。
この変化に気づいた顧問先ほど、事務所を紹介してくれる可能性も高まります。
通帳と時間の変化
顧問先の資金繰りが安定すれば、顧問料の支払いも安定します。
計画策定・金融機関対応の実務は認定経営革新等支援機関であるKICK(中小企業診断士)が主導するため、貴所の実務負担・マンパワー消費は最小限で済みます。
確定申告期に経営相談まで抱え込む必要がなくなり、業務時間にゆとりが生まれます。
周囲からの変化
顧問先からは「税務だけでなく経営まで見てくれる事務所」という評価を得られます。
金融機関からも「早期に手を打つ事務所」として信頼が高まります。
職員にとっても、税務作業だけでなく経営改善の現場に関われることは、事務所で働く意義を高める材料になります。
抽象的な話に聞こえるかもしれませんが、これは実際に連携を進めた事務所で起きている変化です。
顧問先の決算報告の場で「今期の数字はこうでした」で終わっていた会話が、「来期はここを改善しましょう」という前向きな会話に変わります。
この変化は、顧問先にとっても、事務所にとっても、双方にメリットのある変化です。
もちろん、すべての顧問先にすぐ計画策定を勧める必要はありません。
まずは人件費比率が高い顧問先、資金繰りに不安の兆しが見える顧問先から、少しずつ声をかけていくだけで十分です。
一件の成功事例ができれば、その事務所内での経営改善支援は、次第に広がっていきます。
税務の正確さは、事務所の土台です。
しかし、これからの時代に顧問先から選ばれ続けるには、その土台の上に経営改善という一段を積む必要があります。
人件費高騰に負けない顧問先と、選ばれ続ける事務所を、共に手に入れましょう。
自所だけで抱える限界と、認定支援機関との連携

結論として、経営改善計画の策定・金融機関対応まで自所だけで抱え込む必要はありません。
理由は、計画策定には専門性の壁と時間コストという、税務業務とは別の負荷がかかるからです。
損益分岐点分析、資金繰り計画、金融機関向けの説明資料。
これらを一件ずつ自所で組み立てるには、相当な学習コストと時間がかかります。
だからこそ、認定支援機関の中小企業診断士と連携する事務所が増えています。
KICKコンサルティング株式会社(銀座本社)は、認定経営革新等支援機関として法人支援実績150社以上の実績を持つ中小企業診断士事務所です。
代表の松本昌史は、MBA(経営管理修士)・中小企業診断士・事業承継士・1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)に加え、金融検定協会「中小企業事業再生マネージャー」の認定も持っています。
全国オンライン対応のため、貴所が地方にあっても来社の必要はありません。
連携の形は、事務所ごとの事情に合わせて選べます。
「この顧問先だけ、まず1社試してみたい」という形でも構いませんし、複数の顧問先を段階的にご紹介いただく形でも対応可能です。
いずれの場合も、貴所と顧問先の税務顧問契約に変更は生じません。
連携の中でKICKが担うのは、次のような実務です。
- 損益分岐点分析を含む管理会計の設計
- ローカルベンチマークを用いた対話型の現状分析
- 資金繰り計画・アクションプランの策定
- 認定経営革新等支援機関としての金融機関対応・報告書作成
- 計画策定後、決算期を含め年2回以上のモニタリング(伴走支援)
費用については、専門家費用の3分の2が補助される制度であるため、詳細はサービスページにてご確認ください。
また、計画策定後の伴走支援まで含めて対応するため、「計画を作って終わり」にはなりません。
顧問先の状況が変わるたびに、必要な見直しを継続的に行っていきます。
この継続性が、顧問先にとっての安心感につながり、結果として貴所への信頼にもつながります。
また、士業同士の連携という観点では、
士業連携(提携)の詳細
もあわせてご覧いただくと、貴所にとっての連携のメリットがより具体的に見えてきます。
ご相談いただいても、売り込みは一切ありません。連携や契約の義務はありません。顧問先との関係はそのまま維持されます。税務は貴所、経営改善はKICKという役割分担です。
よくある質問

Q. 連携すると、顧問先を奪われるのではないですか
A. ご安心ください。KICKの業務範囲は経営改善計画の策定・伴走支援に限定しており、税務顧問はそのまま貴所が担います。顧問先との関係を奪うことは一切ありません。
Q. 事務所側の実務負担はどの程度ですか
A. 計画策定・金融機関対応の実務はKICKが主導するため、貴所の負担は顧問先へのご紹介と要所での確認程度です。マンパワーの消費は最小限に抑えられます。
Q. バリューアップ支援事業と405事業の違いは何ですか
A. 大きな違いは、金融支援を前提とするかどうかです。次の表で整理します。
| 項目 | バリューアップ支援事業 | 405事業 |
|---|---|---|
| 金融支援 | 前提としない | 金融支援(リスケ等)が前提 |
| 計画書の規模 | 簡易な内容(資金繰り・アクションプラン等) | 本格的な経営改善計画(詳細な財務計画を含む) |
| 補助上限 | 計画策定50万円+伴走30万円(3分の2補助) | 上限300万円(3分の2補助) |
| 着手のタイミング | 早め(兆候が出た段階) | 悪化が顕在化してから |
Q. どのような顧問先が対象になりますか
A. 人件費や原材料費の上昇で利益率が下がっている、資金繰りに不安が出てきている、金融機関との関係を見直したいなど、経営改善に早めに着手したい顧問先が対象です。
Q. 人件費高騰の対策として、人件費の削減を提案されるのですか
A. いいえ。人件費の削減を前提とはしません。損益分岐点分析などにより、価格戦略や生産性の面から利益体質を改善する方向で計画を組み立てます。
Q. 顧問先が計画策定に消極的な場合はどうすればよいですか
A. まずは決算書を用いた簡易な現状分析からご提案いただくことも可能です。詳しい進め方はご相談時にお伝えします。
Q. 伴走支援は具体的に何をするのですか
A. 計画策定後、決算期を含め年最低2回のモニタリングを行い、進捗を協議会へ報告します。単発の計画づくりで終わらない仕組みです。
Q. 認定経営革新等支援機関でなくても連携できますか
A. 貴所が認定経営革新等支援機関でなくても連携は可能です。KICKが認定経営革新等支援機関として計画策定・報告の実務を担います。
Q. 費用はどのくらいかかりますか
A. 専門家費用の3分の2が補助される制度のため、実質的な負担は抑えられます。具体的な費用は詳細はサービスページにてご確認ください。
Q. 相談から実際の支援開始までどのくらいかかりますか
A. 顧問先の状況によって異なるため、まずは無料相談で状況をお伺いしたうえでスケジュールをご案内します。
Q. 顧問先が複数の業種にまたがる場合でも対応できますか
A. 対応可能です。製造業・介護業・外食業など、業種ごとに人件費比率や価格戦略の考え方は異なりますが、いずれもローカルベンチマークを用いた現状分析から始めるため、業種を問わずご相談いただけます。
Q. すでに他の専門家に経営相談をしている顧問先でも連携できますか
A. 可能です。既存の専門家との役割が重複しないよう、事前にご相談内容を確認したうえで、KICKが担う範囲を明確にしてから支援を始めます。
ご相談いただいても、売り込みは一切ありません。連携や契約の義務はありません。顧問先との関係はそのまま維持されます。税務は貴所、経営改善はKICKという役割分担です。
まとめ

人件費高騰は、一時的な物価上昇とは違い、簡単には元に戻らない構造的な負担です。
税務の正確さだけでは、この負担に苦しむ顧問先を支えきれません。
だからこそ、早期経営改善計画策定支援(バリューアップ支援事業)という制度を、認定経営革新等支援機関との連携で活用する事務所が増えています。
計画策定・金融機関対応の実務はKICKが主導するため、貴所の実務負担は最小限です。
導入で触れたとおり、これは先生おひとりの問題ではありません。
多くの税理士事務所・公認会計士事務所が、税務の延長だけでは対応しきれない同じ壁にぶつかっています。
その壁を越えるかどうかで、これから数年の顧問先との関係、そして事務所の評価が大きく変わっていきます。
税務は貴所、経営改善はKICKという役割分担のまま、顧問先との関係を維持しながら、顧問料の安定と事務所の付加価値向上につなげてください。
まずは1社からで構いません。
人件費高騰に悩む顧問先を思い浮かべながら、無料相談からご検討ください。






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