【保存版】特定技能・技能実習の「企業評価書」とは?|債務超過でも受入れる書き方と依頼先

特定技能・技能実習の企業評価書とは(保存版ガイド)

特定技能・技能実習の受け入れを目指す中小企業が、厚生労働省の窓口に相談したところ、「直近決算に債務超過が見られる状態では、受入れの手続きを進めることができません。改善の見通しについて評価を行った書面(企業評価書)を提出してください」と言われた。

債務超過の原因は、会社によって様々です。一時的な売上の落ち込みによるものもあれば、借入負担や設備投資が積み重なった構造的な要因によるものもあります。共通しているのは、原因を放置したままでは、外国人材の受入れ審査の入り口にすら立てないという事実です。

このまま企業評価書を用意できなければ、今いる技能実習生・特定技能人材の継続雇用すらできなくなります。継続雇用できなければ新しい仕事を任せられず、人手を確保できなければ売上は作れません。最悪の場合、資金繰りと人手不足の両面から、会社そのものが立ち行かなくなります。

現場は人手が足りず、せっかく採用の道筋が見えたのに、財務の一点で足踏みしてしまう。その焦りともどかしさは、資金繰りと現場の両方を背負う経営者ほど痛いほど分かるはずです。

ですが、結論から申し上げます。債務超過であっても、外国人材の受け入れを諦める必要はありません。鍵になるのが「企業評価書(改善の見通しについて評価を行った書面)」です。本記事では、審査を一発で通す企業評価書とは何か、なぜ求められ、誰がどう作るのかを、中小企業診断士のKICKコンサルティングが分かりやすく解説します。

この記事はこんな方におすすめです

  • 特定技能・技能実習(育成就労)の受け入れを検討している経営者
  • 直近決算が債務超過、または赤字が続いている
  • 監理団体・登録支援機関から企業評価書の提出を求められた
  • 自作のサンプル・フォーマットで対応できるか迷っている
この記事で分かること

  • 企業評価書とは何か、なぜ受け入れで求められるのか
  • 「サンプル・ひな形を探して自作」がうまくいかない理由
  • 企業評価書に書くべき中身と、満たすべき要件
  • 債務超過でも受け入れを進めるための依頼先(税理士との違い)
  • 自社が要件を満たすかを確かめる最初の一歩

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企業評価書とは?なぜ受け入れで求められるのか

企業評価書とは何かを解説する図

 

企業評価書とは、財務状況に不安のある企業が外国人材を受け入れる際に、「経営を安定的・継続的に行える見通しがあるか」を第三者が評価した書面のことです。まず、その全体像を3つの視点から見ていきます。

企業評価書の正体は「改善の見通しの評価書面」

企業評価書という言葉は通称で、制度上は「改善の見通しについて評価を行った書面」などと呼ばれます。技能実習(育成就労)や特定技能で外国人材を受け入れる企業は、実習生・労働者を安定して雇用・処遇できる経営基盤があることが前提とされます。

そのため、決算が赤字や債務超過だと「本当に継続して受け入れられるのか」という点が確認され、その懸念に客観的に答える資料として、この評価書面の提出を求められるのです。

なぜ「財務」がここまで問われるのか

理由はシンプルで、外国人材の受け入れは「人の生活と人生を預かる制度」だからです。受け入れ企業が経営難で賃金の支払いが滞ったり、途中で事業が立ち行かなくなれば、来日した本人が最も大きな不利益を被ります。

だからこそ、監理団体・登録支援機関、そして外国人技能実習機構(OTIT)や出入国在留管理庁は、受け入れ企業の財務健全性を重視します。財務に不安がある場合に「今後どう立て直すのか」を示すのが企業評価書、というわけです。

特定技能の定期届出「一定の基準」と債務超過の関係

近年は、特定技能の受入れ機関に関する基準の中に、「過去3年間に債務超過となっていない法人であること」という項目が明記されるようになっています。特定技能の定期届出は令和7年度から年1回化されましたが、この「一定の基準」を満たせているかどうかが、届出の負担や確認の丁寧さを左右する論点になっています。

厚生労働省の技能実習制度に関する資料でも、監理団体の財産的基礎について「中小企業診断士、公認会計士等の企業評価を行う能力を有すると認められる公的資格を有する第三者が改善の見通しについて評価を行った書面」の提出を求める旨が示されています。中小企業診断士が名指しされている数少ない領域であり、企業評価書との関わりの深さがうかがえます。

技能実習制度は2027年をめどに新制度「育成就労」へ移行する予定で、監理団体は「監理支援機関」という新しい呼び方に変わる見込みです。移行後も、財務が不安定な企業には同様の財産的基礎の確認が求められる可能性が高く、今のうちに企業評価書の考え方を理解しておくことが、育成就労への切り替えでも安心につながります。

提出を求められる典型的なケース

企業評価書が必要になりやすいのは、次のような場面です。

  • 直近の決算が債務超過、または連続赤字である
  • 特定技能の定期報告や更新のタイミングで財務面を確認された
  • 新規に技能実習・特定技能の受け入れを申請したところ、経営の継続性を問われた

いずれも「事業をやめる話」ではなく、「続けていくための説明を求められている」状態です。ここを正しく乗り越えれば、受け入れは前に進みます。

要するに、企業評価書とは債務超過などの企業が受け入れを続けるために『改善の見通し』を第三者に評価してもらう書面であり、求められること自体は珍しくない、ということです。

企業評価書の基本を先に押さえたい方へ

企業評価書が必要になる条件、作成できる専門家、混同されやすい「評価調書」との違いを、中小企業診断士が1本の記事にまとめています。

「サンプル・ひな形を探して自作」でつまずく理由

企業評価書のサンプル・ひな形で自作するリスクを示す図

 

多くの経営者が最初に「企業評価書 サンプル」「フォーマット」「ひな形」で検索しますが、実は自作で乗り切ろうとすると、かえって遠回りになりがちです。その理由を3つに整理します。

2-1. 様式(フォーマット)を埋めれば通るわけではない

サンプルやひな形を探す気持ちは当然です。しかし企業評価書は、「決められた欄を埋めれば受理される」という性質の書類ではありません。問われているのは書式の体裁ではなく、「なぜ改善するといえるのか」という根拠と、その説得力です。

同じ債務超過でも、原因や改善の道筋は会社ごとに違います。ひな形の文言をそのまま流用しても、自社の実態に合った根拠になっていなければ、評価としての意味を持ちません。

2-2. 「誰が書いたか」が要件になっている

もう一つ見落とされがちなのが、作成者の要件です。企業評価書は、社長本人が作文すれば足りるものではありません。「企業の経営に関する専門的な知識を有する第三者」による評価であることが求められます。

つまり、いくら立派なサンプルを見つけて自作しても、作成者の要件を満たしていなければ、そもそも評価書面として認められない可能性があるのです。ここは3章で詳しく説明します。

2-3. 時間切れのリスクがある

受け入れの申請や定期報告には期限があります。自作を試み、差し戻され、書き直し……を繰り返すうちに、採用予定者の入国時期や在留期限に間に合わなくなる——これが最も避けたい事態です。

現場は今日も人が足りません。手戻りで数週間を失うくらいなら、最初から要件を満たす形で作るほうが、結果的に早く・確実です。

要するに、企業評価書はサンプルの穴埋めでは通らず、「根拠の説得力」と「作成者の資格」が本質であり、自作は時間切れのリスクも高い、ということです。

企業評価書の中身と要件(誰が・何を書くのか)

外国人技能実習機構OTITの提出書類と企業評価書の要件

企業評価書で押さえるべきポイントは、大きく2つ——「誰が作れるのか(作成者の要件)」と「何を書くのか(記載の中身)」です。順に見ていきます。

作成できるのは「公的資格を持つ第三者」

制度で想定されているのは、中小企業診断士・公認会計士・税理士など、企業評価を行う能力を有すると認められる公的資格を持つ第三者が、改善の見通しについて評価を行うことです。

なかでも中小企業診断士は、経営全般の分析と改善計画の策定を専門とする国家資格であり、財務だけでなく「事業としてどう立て直すか」まで踏み込んで評価できる点が強みです。作成者の要件を満たすことは、企業評価書が受理されるための大前提になります。

中身は「現状・原因・改善の道筋」の三段構え

企業評価書に盛り込むべき中身は、おおむね次の流れで構成します。

  1. 現状の把握:直近の財務状況(債務超過額・赤字の程度など)を正確に示す。
  2. 原因の分析:なぜその状態に至ったのか(一時的要因か、構造的要因か)を掘り下げる。
  3. 改善の見通し:今後どのような施策で、いつ頃までに、どの程度改善するのかを、数値の裏付けとともに示す。

この三段を、第三者の目線で客観的に評価するのが企業評価書です。単なる決算書の要約ではなく、「改善が見込める」と言える根拠を示すことが核心になります。

企業評価書の記載イメージ(構成の一例)

企業評価書に何を書けば良いか、大まかな構成を一覧にすると次のようになります。実際の記載内容や分量は、決算状況や事業内容によって会社ごとに変わります。

記載項目記載する内容の例
企業概要事業内容・沿革・受け入れを予定する人数など
財務状況の現状直近決算の債務超過額・赤字の程度、貸借対照表の状況
状況に至った原因一時的な要因か、構造的な要因かの分析
改善の見通し今後の施策、達成時期の目安、数値による裏付け
作成者情報中小企業診断士・公認会計士等の資格・氏名・評価年月日

経営改善計画とあわせた進め方など、企業評価書のより詳しい内容は次のページでご確認いただけます。

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経営改善計画とセットで作ると強い

企業評価書の説得力は、その土台となる経営改善計画の質に左右されます。改善の見通しを裏付ける具体的な計画(売上・コスト・資金繰りの見込み)があってはじめて、「改善する」という評価に説得力が生まれます。

そのため、企業評価書は経営改善計画とセットで整えるのが理想です。特定技能の所属機関概要書や定期報告など、他の提出書類とも内容の整合を取っておくと、後の手続きがスムーズになります。

要するに、企業評価書は『中小企業診断士等の公的資格を持つ第三者』が、『現状・原因・改善の見通し』を客観的に評価する書面であり、経営改善計画とセットで作るほど強くなる、ということです。

債務超過でも進める企業評価書:中小企業診断士への依頼

中小企業診断士に企業評価書を依頼するメリットを示す図

 

債務超過でも外国人材の受け入れを前に進めるには、企業評価書を「要件を満たす専門家」に依頼するのが最短ルートです。ここでは、依頼のメリットと専門家選びのポイントを見ていきます。

依頼する最大のメリットは「要件と説得力の両立」

専門家に依頼する価値は、作成者の資格要件を満たしつつ、改善の見通しに説得力を持たせられる点にあります。自作では埋められない「第三者性」と「専門的な評価」を、一度で満たせます。

さらに、財務の立て直しそのものを相談できるため、「評価書を出して終わり」ではなく、実際の経営改善まで一気通貫で進められます。受け入れを機に、会社の財務体質そのものを強くできるのです。

税理士に頼む場合との違い

「企業評価書 税理士」と検索する方も多く、税理士に依頼する選択肢もあります。ただし、税理士は税務・会計の専門家であり、事業の将来性や経営改善の設計は必ずしも主戦場ではありません。

一方、中小企業診断士は経営全般(事業・財務・改善計画)を専門とします。「数字の正確さ」に加えて「これからどう立て直すか」という将来の設計まで含めて評価してほしい場合は、中小企業診断士が適しています。どちらに頼むかは、自社が求める評価の深さで選ぶとよいでしょう。

KICKコンサルティングに依頼するメリット

KICKコンサルティングは、次の体制で「財務がネックで受け入れが進まない」経営者を支援します。

  • 代表が中小企業診断士(登録番号423057)・MBA・1級FP技能士
  • 支援実績150社以上(中小企業庁認定の経営革新等支援機関)
  • 企業評価書の作成に加え、その土台となる経営改善計画の策定・資金繰り改善まで一気通貫で対応
  • 東京・銀座本社で、金融機関対応や早期経営改善計画にも精通

人材紹介会社や書類代行では踏み込めない財務・経営の裏付けまでワンストップで支えられるのが、KICKを選ぶ理由です。サービスの詳細と支援の流れは、次のページでご確認いただけます。

要するに、債務超過でも中小企業診断士に依頼すれば『要件』と『説得力』を同時に満たせ、経営改善まで進められる——これが最短ルートだということです。

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まとめ:まず自社が要件を満たすか無料診断

企業評価書の要点まとめ

外国人材の受け入れは、企業評価書を正しく整えれば、債務超過でも前に進められます。最後に要点を振り返ります。

  • 企業評価書=債務超過などの企業が受け入れを続けるための「改善の見通しの評価書面」
  • サンプル・ひな形の自作では、根拠の説得力と作成者要件を満たしにくい
  • 中身は「現状・原因・改善の見通し」の三段。経営改善計画とセットで作ると強い
  • 作成者は中小企業診断士等の公的資格を持つ第三者が要件
  • 特定技能の「一定の基準」や、育成就労への移行後も同様の考え方が続く見込み
  • 財務の立て直しまで見据えるなら、支援実績150社以上の中小企業診断士・KICKへ

「うちの決算内容でも受け入れを進められるのか」——そう迷っている今こそ、動き出す好機です。手続きの入り口でつまずいて採用の機会を逃すより、まず自社が要件を満たすか、どう企業評価書を組み立てるかを知ることが、現場を守る最短ルートになります。

KICKコンサルティングでは、企業評価書の作成から経営改善計画・資金繰りまでワンストップでお手伝いします。

企業評価書のサンプル構成をまとめて確認したい方へ

統一様式のない企業評価書の一般的な構成、審査で評価されやすい企業の特徴、受入れ予定日から逆算した準備スケジュールを解説しています。

企業評価書のよくある質問|特定技能・債務超過の疑問を解消

企業評価書のよくある質問

Q. 債務超過だと外国人材は受け入れられませんか?

一律に不可ではありません。改善の見通しを示す企業評価書を用意することで、受け入れを進められる場合があります。まずは現状の診断が第一歩です。

Q. 企業評価書は自分(社長)で作れますか?

難しいと考えてください。企業評価書は、中小企業診断士など公的資格を持つ第三者による評価であることが求められます。自作では作成者の要件を満たせない可能性があります。

Q. 企業評価書は誰に頼めばよいですか?

中小企業診断士・公認会計士・税理士などが対象です。財務だけでなく「今後どう立て直すか」まで評価してほしい場合は、経営全般を専門とする中小企業診断士が適しています。

Q. 税理士と中小企業診断士では何が違いますか?

税理士は税務・会計の専門家、中小企業診断士は経営全般(事業・財務・改善計画)の専門家です。改善の見通しの設計まで含めて評価するなら中小企業診断士が向いています。

Q. サンプルやフォーマットに沿って書けば受理されますか?

体裁を整えるだけでは不十分です。自社の実態に沿った「改善の根拠」と、作成者の資格要件の両方を満たす必要があります。

Q. 作成までどのくらい時間がかかりますか?

会社の状況や資料の揃い具合によります。申請・定期報告の期限に間に合うよう、早めのご相談をおすすめします。まずは無料相談で必要な準備をご確認ください。

Q. 育成就労になっても企業評価書は必要ですか?

技能実習は2027年をめどに育成就労へ移行する予定で、監理団体も「監理支援機関」という新しい呼び方になる見込みです。移行後も財産的基礎の考え方は引き継がれるとみられ、財務が不安定な企業には、これまでと同様の評価書面が求められる可能性があります。

Q. 特定技能の「一定の基準」に該当するとどうなりますか?

特定技能の受入れ機関に関する基準には「過去3年間に債務超過となっていない法人であること」という項目があり、これに該当しない場合は、定期届出などで財務面の説明を丁寧に求められやすくなります。企業評価書は、その説明を客観的に補う材料になります。

Q. 監理団体や登録支援機関も企業評価書の対象になりますか?

はい。監理団体についても、財産的基礎(債務超過の有無など)の確認があり、財務に不安がある場合は同様の評価書面が求められることがあります。登録支援機関を含め、受け入れに関わる各機関で財務の健全性が重視される点は共通しています。

Q. 企業評価書と経営改善計画は別々の書類ですか?

書類としては別ですが、内容は密接に関係します。企業評価書の「改善の見通し」は、経営改善計画の売上・コスト・資金繰りの見込みが裏付けとなってはじめて説得力を持ちます。あわせて整えるのが理想です。

ご相談いただいても、売り込みは一切ありません。その場でのご契約や、しつこい営業もありません。お断りいただいて構いません。まずは現状をお聞かせください。

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