
「冬の賞与、うちはいくら出せますかね」——秋の下期が始まるこの時期、顧問先の社長からそう尋ねられて、返答に迷った経験はないでしょうか。
感覚と前年実績だけで賞与額を決めている顧問先は少なくありません。資金繰りの裏づけがないまま支給し、年明けの納税資金が足りなくなる、というご相談も毎年この時期に増えます。
下期が始まるこの時期は、最低賃金の改定を受けた人件費の見直しや、年末調整の準備も重なります。顧問先の社長にとっては、1年のうちでもっとも資金の出入りを見通しにくい時期のひとつです。
あなたはこのような悩みはありませんか?
- 顧問先の冬季賞与の相談に、根拠を持って答えられない方
- 資金繰りの話になると税務の範囲を超え、助言に迷う方
- 賞与相談をきっかけに顧問先との関係を深めたい方
結論から言うと、賞与額を感覚で決めさせないためには、顧問先の資金繰りを数字で見える化する仕組みが要ります。ただ、その具体的な進め方は先生おひとりで抱える必要はありません。
この課題を放置すると、賞与支給後に資金がショートし、納税や仕入れの支払いにしわ寄せが及ぶことがあります。そうなれば顧問先の経営は揺らぎ、事務所への信頼も揺らぎます。
- 顧問先が賞与額を感覚で決めてしまう構造的な理由
- 賞与判断を誤った場合に起きる資金繰りの悪化シナリオ
- 早期経営改善計画策定支援(バリューアップ支援事業)を使った3つの判断軸
- 連携によって先生の事務所が手に入れる変化
認定経営革新等支援機関として法人支援実績150社以上を持つKICKコンサルティング株式会社(銀座本社)と連携すれば、実務負担を抑えながら、顧問先に根拠のある賞与判断を示せるようになります。
ご相談いただいても、売り込みは一切ありません。連携や契約の義務はなく、顧問先との関係はそのまま維持されます。税務は貴所、経営改善はKICKという役割分担です。
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なぜ税務業務の延長だけでは、賞与の判断を支えられないのか

結論として、賞与の適否を判断するには、決算書だけでなく年間の資金の動きを可視化する視点が要ります。税務顧問の枠組みだけでは、この視点を十分に提供しにくいのが実情です。
理由は3つあります。ノウハウの壁、時間の壁、立場の壁です。
| 壁の種類 | 具体的な内容 |
|---|---|
| ノウハウの壁 | 資金繰り表や損益分岐点分析といった管理会計の手法は、税務申告の実務とは別のノウハウが要る |
| 時間の壁 | 申告期・年末調整期と重なる時期は、既存業務だけで手一杯になりやすい |
| 立場の壁 | 賞与額という経営判断そのものに踏み込む助言は、税務顧問の契約範囲を超えると感じやすい |
顧問先の社長は、税理士である先生に「数字に強い相談相手」としての役割を期待しています。税務は正確でも、資金繰りの見通しまで示せないと、相談の場が広がりにくいという声を、私たちも多くの事務所から伺っています。
つまり、賞与の判断を支えるには、税務とは別の管理会計の視点を、貴所の体制の中にどう取り込むかが鍵になります。
顧問先が本当に相談したいのは「税額」より「資金繰り」
賞与の時期になると、顧問先の社長が気にしているのは、税額の計算そのものより「支給した後に資金がいくら残るか」です。決算書は過去の実績を映しますが、資金繰りは先々の見通しを映します。
この2つは似ているようで、見るべき数字がまったく違います。顧問先が知りたいのは未来の話なのに、事務所から返ってくるのが過去の数字の説明だけだと、相談のかみ合わせがずれてしまいます。
このまま感覚頼みの賞与判断を続けると、何が起きるか

結論として、賞与額を前年実績や感覚だけで決め続けると、資金繰りの余力を静かに失っていきます。
冬季賞与の支給直後は、年末調整の事務や取引先への支払いも重なる時期です。賞与で手元資金を使い切ってしまうと、納税や仕入れの支払いに資金が回らなくなるリスクがあります。
資金繰りが崩れた顧問先ほど、次のような悪循環に陥りやすくなります。
- 資金繰りが厳しくなり、金融機関への相談が後手に回る
- 従業員への賞与を翌年減らさざるを得ず、離職につながる
- 経営の見通しが立たず、顧問先の社長が疲弊する
特に、いったん賞与を減らした翌年は、従業員からの信頼回復に時間がかかります。人手不足が続く業種ほど、賞与の急な減額は採用・定着の両面に響き、経営の立て直しをさらに難しくします。
金融機関への相談が後手に回るのも深刻です。資金繰りが苦しくなってから駆け込むと、金融機関側も状況把握に時間がかかり、対応が後手に回りがちです。平時からの対話がないまま緊急の相談に至ると、選べる打ち手そのものが狭まってしまいます。
そして、こうした悪化は顧問先だけの問題では終わりません。資金繰りに窮した顧問先は、まず顧問料の支払いを見直そうとします。事務所が長年培ってきたストック収入が、静かに目減りしていくのです。
さらに、経営の相談に応えられない事務所は、顧問先から「税務だけの先生」という評価にとどまり、他の専門家に経営相談の窓口を奪われてしまうこともあります。
先生おひとりの問題ではありません。多くの事務所が同じ課題に直面しており、対応の仕組みを外部の専門家と組んで整えています。
「様子を見ましょう」が、いちばん危うい返答になる
資金繰りの根拠を持たないまま、「様子を見ましょう」とだけ答えてしまう場面はないでしょうか。顧問先の社長にとって、それは「相談しても答えが出ない」というメッセージに映ります。
賞与の判断は、決算が確定してからでは遅く、支給前の段階で資金の見通しを示せるかどうかが分かれ目になります。兆候が出た早めの段階で動けるかどうかが、顧問先の経営の安定と、事務所への信頼の両方を左右します。
早期経営改善計画策定支援(バリューアップ支援事業)という選択肢

結論として、賞与額の判断は、次の3つの判断軸を数字で示せると、顧問先が納得しやすくなります。いずれも、早期経営改善計画策定支援(バリューアップ支援事業)の中で取り組む内容です。
資金繰り表で年間の入出金を可視化する判断軸
月次の入出金を12か月分並べた資金繰り表を作ると、賞与を支給した月にどれだけの手元資金が残るかが一目で分かります。見込みの数字ではなく、実際の入出金予定で確認できるのが強みです。
売上の入金サイトと、仕入れ・人件費・納税の支払いサイトを月ごとに並べるだけで、「賞与を支給しても資金が持つ月」と「他の支払いと重なって苦しくなる月」が可視化されます。顧問先の社長が最も欲しいのは、この一覧性です。
損益分岐点分析で無理のない賞与水準を見極める判断軸
固定費と変動費を分け、損益分岐点となる売上高を把握すると、賞与を増やしても利益体質が崩れない範囲が見えてきます。感覚ではなく、数値計画に基づいた賞与水準を示せます。
特に人件費は固定費の中でも大きな割合を占めるため、賞与の水準が損益分岐点をどう動かすかを事前に示せると、顧問先の社長は「増やしてよい範囲」と「慎重になるべき範囲」を自分の言葉で説明できるようになります。
金融機関との対話で資金調達の余力を確認する判断軸
計画書の提出をきっかけに金融機関と資金繰り・課題・将来展望を共有しておくと、賞与支給後に一時的な資金不足が生じても、相談先との関係が既にできている状態を作れます。
金融支援(リスケ等)を前提とした相談ではなく、あくまで対話の一環として資金繰りを共有しておく位置づけです。平時から目線を合わせておくことで、いざという時の相談のハードルが下がります。
3つの判断軸を支える伴走支援という仕組み
計画策定後は、最初の決算時から3年間、決算期を含め年最低2回のモニタリングと協議会への報告が求められます。単なる計画作りで終わらせず、顧問先自身がPDCAサイクルを回し、自走できる体制を整えることが目的です。
財務・非財務の特色を見える化するローカルベンチマークというツールを使い、対話型の現状分析を行うため、顧問先の社長自身が「腹落ちした計画」として受け止めやすくなります。内部管理体制やガバナンス体制の整備も、この伴走支援に含まれます。
認定経営革新等支援機関の支援を受けて早期経営改善計画を策定する場合、専門家費用の3分の2を国が補助します。補助上限は計画策定費用50万円、伴走支援費用(1〜3年後)30万円の合計80万円で、企業概要書作成・金融機関交渉の追加オプションを加えると最大100万円です。2025年4月1日以降に支払申請が行われた案件からは、支援完了まで補助金の半分を協議会が預かる留保の仕組みも廃止され、負担感はさらに軽くなっています。
計画書は、次のような構成で作られます。実際にどのような書式・記載項目になるか、イメージを持っておくと顧問先への説明がしやすくなります。
| 構成 | 記載内容のイメージ |
|---|---|
| 現状分析 | 財務・非財務の現状(ローカルベンチマーク等を用いた見える化) |
| 数値計画 | 資金繰り計画、損益分岐点を踏まえた収益計画 |
| アクションプラン | 賞与・人件費の方針を含む、実行可能な改善行動の一覧 |
計画策定・金融機関対応の実務は、認定経営革新等支援機関であるKICKコンサルティング株式会社(中小企業診断士)が主導します。詳しい進め方は次のページにまとめています。
中小企業診断士 · 認定経営革新等支援機関 資金繰りの不安、 悪化する前に手を打てていますか。 「何とかなっている」うちに動くことが、経営改善の鉄則です。 KICKコンサルティング株式会社(銀座本社)は、国の補助制度を活用した早期経営改善計画(バリューアップ支援事業)の策...
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先生の事務所が手に入れる未来

賞与相談に根拠を持って応えられるようになると、先生の事務所には具体的な変化が生まれます。
まず、顧問先との面談の雰囲気が変わります。決算書の説明だけで終わっていた面談が、資金繰り表を見ながら「来期はどう投資するか」を一緒に考える場になります。相談される回数そのものが増えたと感じる先生も少なくありません。
賞与の時期だけでなく、設備投資や採用計画といった、まとまった資金が動く場面すべてで、同じ資金繰り表を軸に会話ができるようになります。1年に1度きりの支援ではなく、日常の面談の質そのものが変わっていくのです。
次に、通帳と時間の変化です。顧問先の資金繰りが安定すれば、顧問料の遅延や値引き交渉は起きにくくなります。経営改善計画の実務はKICKが担うため、先生の業務時間を圧迫することもありません。
そして、周囲からの評価も変わります。顧問先の社長からは「頼れる相談相手」として、金融機関からは「経営の実態を把握している事務所」として、職員からは「税務だけでなく経営にも強い事務所」として見られるようになります。
賞与という毎年繰り返される経営判断に根拠を示せることは、一度きりの成果ではありません。翌年も、その翌年も、同じ場面で顧問先から頼られる関係が積み重なっていきます。
顧問先の資金繰りに根拠を示せる事務所へ——この変化を、共に手に入れましょう。
自所だけで抱える限界と、認定支援機関との連携

資金繰り表の作成や損益分岐点分析、金融機関対応まで、すべてを事務所の職員だけで担おうとすると、専門性の壁と時間コストの両方にぶつかります。だからこそ、認定経営革新等支援機関の中小企業診断士と連携する事務所が増えています。
KICKコンサルティング株式会社は、認定経営革新等支援機関として法人支援実績150社以上を持ち、代表の松本昌史は中小企業診断士・事業承継士・1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)の資格を有しています。計画策定から金融機関対応まで、貴所に代わって実務を主導します。
ご紹介いただいた後の流れも、貴所の負担を増やさない形に整えています。顧問先へのヒアリング、資金繰り表の作成、計画書のとりまとめ、金融機関への説明資料づくりまで、実務の中心をKICKが担います。貴所には、進捗の節目でご報告する程度のご負担しか生じません。
製造業、建設業、卸小売業など、業種を問わず対応してきた実績があります。賞与の資金負担が重くなりやすい人件費比率の高い業種はもちろん、季節によって受注量の波が大きい業種でも、資金繰り表を軸にした支援は同じように機能します。
費用については、顧問先の状況によって内容が変わるため、詳細はサービスページにてご確認ください。
また、士業の先生方との連携そのものについても、KICKでは提携の枠組みを整えています。詳しくは次のページをご覧ください。
顧問先の「相談」に、十分に応えられていますか? 士業事務所(税理士・公認会計士、行政書士)の先生方へ。“あなた”は今、このような場面に心当たりはありませんか? ✓ ソフトウェアの登場により 新たな顧客獲得が難しく、売上じり貧... ✓ 「補助金」の相談を受けたもの...
ご相談いただいても、売り込みは一切ありません。連携や契約の義務はなく、顧問先を奪うようなご提案も一切いたしません。税務は貴所、経営改善はKICKという役割分担を徹底します。
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よくある質問

Q. 連携することで、顧問先を奪われるリスクはありませんか。
A. ありません。税務は貴所、経営改善の実務はKICKという役割分担を徹底しており、顧問先との契約関係に立ち入ることはありません。顧問契約はそのまま貴所に残り、KICKが顧問先に直接営業をかけることもありません。
Q. 事務所側の実務負担はどの程度ですか。
A. 計画策定や金融機関対応の実務はKICKが主導するため、貴所に求められるのは主に顧問先へのご紹介と橋渡しです。資金繰り表の作成なども含め、実務の大部分をKICKが担います。ヒアリングの日程調整など、最小限のご協力をお願いする場面はありますが、資料作成そのものを貴所が担うことはありません。
Q. 顧問先が「うちは大丈夫」と言っている場合はどう勧めればよいですか。
A. 無理に勧める必要はありません。まずは「賞与額の根拠を、資金繰り表で一度見える化してみませんか」という切り口で、負担の軽い提案として持ちかける事務所が多いです。実際に数字で示すと、多くの社長が関心を持たれます。
Q. 早期経営改善計画策定支援(バリューアップ支援事業)と405事業は何が違いますか。
A. 主な違いは次のとおりです。バリューアップ支援事業は金融支援を前提とせず、兆候が出た早めの段階で使える簡易な計画です。405事業は金融支援(リスケ等)を前提とした、より本格的な経営改善計画になります。
| 項目 | バリューアップ支援事業 |
|---|---|
| 金融支援 | 前提としない |
| 計画書の規模 | 簡易な内容(資金繰り・アクションプラン等) |
| 補助上限 | 計画策定50万円+伴走30万円(3分の2補助) |
| 着手のタイミング | 早め(兆候が出た段階) |
Q. どのような顧問先が対象になりますか。
A. 資金繰りに不安を感じ始めた顧問先はもちろん、賞与や設備投資など、まとまった資金の判断を控えている顧問先にも向いています。悪化が深刻になる前の段階こそ、この制度の使い所です。業種は問いませんが、人件費比率が高い業種ほど、賞与の判断における効果を実感しやすい傾向があります。
Q. 冬季賞与の資金に不安がある顧問先にも使えますか。
A. 使えます。資金繰り表で年間の資金の動きを可視化し、賞与を支給した後の手元資金の見通しを立てられるため、賞与の判断そのものを後押しする材料になります。
Q. 計画の策定には、どのくらいの期間がかかりますか。
A. 顧問先の状況や資料の整い具合によって異なります。着手から一定の期間で策定まで進められるよう、KICKが伴走しますので、まずはご相談ください。
Q. 年末調整の時期と重なっても対応してもらえますか。
A. 対応可能です。計画策定・金融機関対応の実務はKICKが主導するため、貴所が繁忙期の業務と並行して抱え込む必要はありません。
Q. 損益分岐点分析だけを依頼することはできますか。
A. 顧問先の状況に応じてご相談に応じています。まずは資金繰りや賞与判断でどこに不安があるかをお聞かせください。ご相談の内容に応じて、必要な範囲から進め方をご提案します。
Q. 顧問先が金融機関との関係を気にしている場合はどうなりますか。
A. 早期経営改善計画策定支援は金融支援(リスケ等)を前提としません。計画書の提出をきっかけに、資金繰りや将来展望を共有し、目線を合わせて信頼関係を築く位置づけです。金融機関に不安を悟られたくないという顧問先ほど、早めの対話が結果的に安心材料になります。
Q. 複数の顧問先を同時に相談してもよいですか。
A. 問題ありません。1事務所ごとに丁寧に対応するため、まとめてご相談いただいても、顧問先ごとの状況に合わせて個別に進め方をご案内します。
Q. 費用はどのくらいかかりますか。
A. 顧問先の状況によって内容が変わるため、具体額はサービスページにてご確認ください。
ご相談いただいても、売り込みは一切ありません。連携や契約の義務はなく、顧問先との関係はそのまま維持されます。ご相談いただける事務所の数には限りがありますが、まずは実務負担の少なさを確かめてください。
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まとめ
賞与額を感覚だけで決めさせないためには、資金繰り表・損益分岐点分析・金融機関との対話という3つの判断軸を、数字で示せる体制が要ります。
その体制づくりは、先生おひとりで抱える必要はありません。税務は貴所、経営改善はKICKという役割分担のもと、早期経営改善計画策定支援(バリューアップ支援事業)を通じて、顧問先の資金繰りに根拠を持って応えられる事務所へと変わっていけます。
賞与の判断は、来年もその翌年も繰り返し訪れます。今年、資金繰り表という物差しを一つ持てるかどうかが、来年以降の顧問先との関係を大きく左右します。
冬季賞与の相談が増えるこの時期こそ、顧問先との信頼関係を一段深める機会です。







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