【税理士・会計士向け】経営者保証の解除を後押しする4つのポイント

三冠バッチ

「顧問先の社長から、そろそろ個人保証を外したいと相談されたが、税務の範囲では答えられない」——先生の事務所にも、そんな場面はないでしょうか。

資金繰りは落ち着いてきたのに、金融機関からの借入には社長個人の連帯保証が付いたまま。社長は「もしものときは自宅を失うかもしれない」という不安を抱えながら、事業を続けています。税務申告や決算対応で手一杯の先生の事務所では、財務改善の実務まで手が回らず、相談を受けても「金融機関にご相談ください」としか言えない——そんな状況ではないでしょうか。

あなたはこのような悩みはありませんか?

  • 顧問先から「保証を外したい」と相談されても、税務の範囲では応えきれない先生
  • 経営者保証ガイドラインを勧めたいが、着手の仕方が分からない先生
  • 財務改善の伴走まで担う時間的な余力がない先生

これは先生おひとりの問題ではありません。税務代理という本来の専門性の範囲を超えて、財務改善の実務や金融機関との対話までひとりで抱え込もうとする——そうした事務所の構造そのものが、顧問先の個人保証を先送りにしています。

結論からお伝えすると、早期経営改善計画策定支援(バリューアップ支援事業)を、認定経営革新等支援機関である中小企業診断士と連携して活用することで、税務の延長だけでは届かない財務改善の実務を、貴所の負担を抑えたまま進められます。具体的にどのような流れで経営者保証の解除に近づくのかは、本文で詳しくお伝えします。

この記事で分かること

  • 税務業務の延長だけでは、顧問先の経営者保証の解除が進まない理由
  • 個人保証を放置した顧問先に、この先起きうること
  • 早期経営改善計画策定支援(バリューアップ支援事業)の仕組みと、経営者保証ガイドラインとの関係
  • 連携によって先生の事務所が手に入れる未来
  • 自所だけで抱える限界と、認定支援機関との役割分担

ご相談いただいても、売り込みは一切ありません。連携や契約の義務はありません。顧問先との関係はそのまま維持されます。税務は貴所、経営改善はKICKという役割分担です。

なぜ税務業務の延長だけでは、顧問先の経営者保証の解除が進まないのか

税理士・公認会計士が顧問先の経営者保証の悩みに向き合う様子

結論から言えば、税務代理という専門性の範囲だけでは、顧問先の経営者保証の解除には手が届きません。理由は次の3つの壁にあります。

  • ノウハウの壁:経営者保証ガイドラインが求める「法人と個人の資産分離」「財務基盤の強化」を、金融機関に伝わる形の計画書に落とし込む知見が必要
  • 時間の壁:決算・申告業務と並行して、財務分析からモニタリングまでの伴走を続ける時間的な余力を確保しにくい
  • 立場の壁:税理士・公認会計士は税務代理の専門家であり、金融機関との交渉そのものを担うことは本来業務の範囲外になりやすい

経営者保証ガイドラインが求めていること

全国銀行協会・日本商工会議所「経営者保証に関するガイドライン」は、法人と経営者個人の資産・経理を明確に分離し、事業資金のやり取りが社会通念上適切な範囲であることなどを、保証を求めない融資の検討材料としています。財務基盤の強化と、金融機関への適時適切な情報開示も重要な要素です。

この「財務基盤の強化」の部分こそ、税務申告の延長では対応しきれない領域です。損益の記帳や税務調整とは別に、資金繰り計画やアクションプランを作り、実行し、金融機関に説明できる形で示し続ける必要があるからです。

顧問先が抱える現実的な不安

顧問先の社長にとって、個人保証は経営そのものへの重荷です。

  • 廃業や事業承継の局面で、個人資産まで失うのではという不安
  • 新しい設備投資や出店の判断を、保証の重さを理由にためらってしまう不安
  • 後継ぎ候補が「保証まで背負うのは難しい」と引き継ぎに二の足を踏む不安

こうした不安を抱えたまま、顧問先は日々の経営を続けています。税務の相談はできても、保証解除に向けた財務改善の相談先がないまま時間だけが過ぎている——それが多くの中小企業の実情です。

決算面談で見落としやすいサイン

顧問先の決算面談は、本来こうした不安を拾い上げる機会になります。ところが税務申告のスケジュールに追われていると、次のようなサインを見落としがちです。

  • 「借入の話は銀行に任せている」と社長が話題を避けるようになった
  • 設備が老朽化しているのに、更新の相談が出てこなくなった
  • 後継者候補が事業承継の話に消極的になっている

これらは、個人保証への不安が経営判断にブレーキをかけているサインであることが少なくありません。税務データの確認だけで面談を終えてしまうと、こうした変化に気づく機会そのものを逃してしまいます。

このまま何もしなければ、何が起きるか

経営者保証の課題を放置した場合の悪化シナリオ

結論として、経営者保証の課題を先送りにすると、顧問先の経営判断そのものが停滞します。理由は、保証への不安が意思決定にブレーキをかけ続けるからです。

  • 新規借入や設備投資の判断が遅れ、成長機会を逃す
  • 後継者への引き継ぎの話し合いが進まず、経営体制の若返りが遅れる
  • 金融機関との対話が税務データの提出にとどまり、信頼関係が深まらない

顧問先がこうした停滞を抱えたまま、「うちの顧問税理士(会計士)は、税務以外は相談に乗ってくれない」と感じ始めれば、他の専門家へのセカンドオピニオンを検討し始めます。貴所にとって最も重要なストック収入である顧問料が、静かに失われていくリスクです。

さらに、財務改善に着手しないまま業績が悪化してしまうと、経営者保証ガイドラインが求める要件からむしろ遠ざかります。早めの着手が、結果的に近道になるのはこのためです。

顧問先が高齢の経営者である場合は、事態はより深刻です。個人保証を抱えたままでは、後継者候補が引き継ぎをためらい、経営体制の若返りそのものが止まってしまいます。結果として、貴所が長年築いてきた顧問先との関係も、次の世代に引き継がれないまま途切れるおそれがあります。

「税務は問題なく回っているから大丈夫」と考えているうちに、顧問先の経営判断は少しずつ停滞し、事務所の存在価値も静かに目減りしていく——これが、放置がもたらす最も見えにくいリスクです。

早期経営改善計画策定支援(バリューアップ支援事業)という選択肢

早期経営改善計画策定支援バリューアップ支援事業の仕組み

結論として、早期経営改善計画策定支援(バリューアップ支援事業)は、税務の延長では届かない財務基盤の強化を、公的な補助を受けながら進められる制度です。

制度の仕組み

認定経営革新等支援機関の支援を受けて早期経営改善計画を策定する場合、専門家費用の3分の2を国が補助します。補助上限は、計画策定費用が50万円、伴走支援費用(1〜3年後)が30万円で、合わせて80万円です。追加オプション(企業概要書作成10万円・金融機関交渉10万円)を加えると、最大100万円まで対象になります。

2025年4月1日以降に支払申請が行われた案件からは、伴走支援完了まで補助金の半分を協議会が預かる「2分の1留保」も廃止されました。事業者にとって資金負担のタイミングが軽くなっています。

制度は金融支援(リスケジュール等)を前提としません。資金繰り・課題・将来展望を金融機関と共有し、目線を合わせて信頼関係を築くことが目的です。405事業(経営改善計画策定支援)とは仕組みが異なるため、貴所で案内される際はご注意ください。

405事業(経営改善計画策定支援)との違い

顧問先に案内する際に混同しやすいのが405事業です。両者は次のように仕組みが異なります。

項目バリューアップ支援事業405事業
金融支援前提としない金融支援(リスケ等)が前提
計画書の規模簡易な内容(資金繰り・アクションプラン等)本格的な経営改善計画(詳細な財務計画を含む)
補助上限計画策定50万円+伴走30万円(3分の2補助)上限300万円(3分の2補助)
着手のタイミング早め(兆候が出た段階)悪化が顕在化してから

顧問先の状況が早期段階であれば、まずバリューアップ支援事業から検討するのが基本の流れです。

経営者保証の解除にどうつながるのか

早期経営改善計画では、財務・非財務の特色を見える化するローカルベンチマークなどのツールを使い、経営者と対話しながら現状分析を行います。この対話と、資金繰り計画・アクションプランの実行実績の積み重ねこそが、経営者保証ガイドラインが求める「財務基盤の強化」「金融機関への適時適切な情報開示」の土台になります。

2026年に施行された事業性融資推進法によって、金融機関にも保証に依存しない融資慣行への転換が求められています。財務改善計画を継続的に金融機関と共有できる体制を整えることは、こうした流れの中で顧問先にとって大きな意味を持ちます。

ご注意
経営者保証の解除を最終的に判断するのは金融機関です。早期経営改善計画の活用は、解除に向けた財務基盤づくりと対話の後押しであり、解除を保証するものではありません。

KICKが伴走する支援の流れ

実際の支援は、次のような流れで進みます。

  1. 財務分析:決算書と資金繰りの現状を整理し、課題を数値で可視化する
  2. 対話:ローカルベンチマークを使い、経営者と非財務面(強み・体制・事業環境)まで含めて現状を共有する
  3. 計画策定:資金繰り計画・アクションプランを、金融機関に伝わる形にまとめる
  4. 金融機関との対話:計画書をもとに、資金繰りと将来展望を共有する場を整える
  5. モニタリング:3年間、年最低2回の進捗確認と協議会への報告を行う

この一連の流れをKICKが主導するため、貴所は顧問先への橋渡しと、日々の税務相談の中で経営改善の話題を後押しする役割に集中できます。

伴走支援は必須

計画策定後は、最初の決算時から3年間、決算期を含めて年最低2回のモニタリングと協議会への報告が必要です。単なる計画作りで終わらせず、事業者自身がPDCAサイクルを回し、自走できる体制を整えることが制度の目的とされています。内部管理体制やガバナンス体制の整備も、この支援の重要な一部です。

モニタリングを怠ると、補助金の返還を求められる場合があります。KICKでは決算期に合わせた報告スケジュールをあらかじめ組み、貴所や顧問先に個別の管理負担がかからないようにしています。

この計画策定から伴走支援までの実務を主導するのが、認定経営革新等支援機関である早期経営改善計画策定支援(バリューアップ支援事業)の詳細です。貴所は税務、財務改善の実務はKICKという役割分担にすることで、実務負担を最小限に抑えながら顧問先を支えられます。

ご相談いただいても、売り込みは一切ありません。連携や契約の義務はありません。顧問先との関係はそのまま維持されます。税務は貴所、経営改善はKICKという役割分担です。

先生の事務所が手に入れる未来

連携によって先生の事務所が手に入れる未来の姿

結論として、KICKとの連携は、先生の事務所に3つの変化をもたらします。

目に見える変化

顧問先との面談で「保証の話」を先生から切り出せるようになります。これまで踏み込みにくかった話題に、財務改善の具体策とセットで向き合えるため、面談の空気が変わります。社長の表情から不安の色が薄れ、経営の話に前向きな言葉が増えていきます。

通帳と時間の変化

財務改善の実務をKICKに任せられる分、先生の事務所の業務時間には余裕が生まれます。顧問先が経営に前向きになれば、顧問契約の解約リスクは下がり、顧問料というストック収入も安定します。空いた時間を、高度税務や組織再編といった新たな提案に充てられるようになります。

周囲からの変化

顧問先からは「うちの先生は、税務だけでなく保証の問題まで一緒に考えてくれた」という評価が生まれます。金融機関からも、財務改善に伴走する事務所として信頼が高まり、他の顧問先の紹介につながることもあります。事務所の職員にとっても、経営改善という新しい提案の引き出しが増え、やりがいにつながります。

顧問先の後継者候補にとっても、個人保証という重荷が軽くなる見通しが立てば、経営を引き継ぐ判断がしやすくなります。事務所として、顧問先の世代交代という長期的な局面にも寄り添える存在になれることは、目先の顧問料以上の価値を先生の事務所にもたらします。

顧問先の個人保証という重荷を軽くし、事務所の評価と収益の両方を高める未来を、先生と共に手に入れましょう

自所だけで抱える限界と、認定支援機関との連携

KICKコンサルティング株式会社と税理士事務所の連携イメージ

結論として、経営者保証の解除に向けた財務改善は、自所だけで抱えるには専門性の壁と時間コストが大きすぎます。

金融機関目線での計画書作成、ローカルベンチマークを使った対話、3年間の伴走モニタリング——これらを税務業務と並行して自所で回すのは、多くの事務所にとって現実的ではありません。判断を誤れば、顧問先の財務改善が中途半端に終わり、かえって信頼を損なうおそれもあります。だからこそ、認定経営革新等支援機関である中小企業診断士と連携する事務所が増えています。

特に、経営者保証ガイドラインの要件を満たす資料づくりには、金融機関がどのような視点で財務基盤の強化を評価するかという実務経験が欠かせません。制度の知識だけでは足りず、実際に金融機関との対話を重ねてきた経験値が、計画の説得力を左右します。この部分こそ、税理士・公認会計士の先生方が自所で一から積み上げるには時間がかかりすぎる領域です。

KICKコンサルティング株式会社(銀座本社)の支援内容

KICKコンサルティング株式会社は、認定経営革新等支援機関として法人支援実績150社以上を持つ中小企業診断士事務所です。代表の松本昌史は、MBA(経営管理修士)・中小企業診断士・事業承継士・1級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)・金融検定協会「中小企業事業再生マネージャー」認定という専門性を軸に、財務分析から金融機関対応まで一貫して伴走します。

  • ローカルベンチマークを用いた財務・非財務の見える化と対話支援
  • 金融機関に伝わる資金繰り計画・アクションプランの策定
  • 計画策定後、3年間・年2回以上のモニタリングによる伴走支援
  • 認定経営革新等支援機関としての金融機関対応の実務サポート

費用については、顧問先の状況によって適用できる補助の内容が異なるため、早期経営改善計画策定支援(バリューアップ支援事業)の詳細にてご確認ください。

KICKは士業の先生方との連携を前提に体制を整えており、士業連携(提携)の詳細から、連携の進め方や役割分担の具体像をご確認いただけます。

ご相談いただいても、売り込みは一切ありません。連携や契約の義務はありません。顧問先との関係はそのまま維持されます。税務は貴所、経営改善はKICKという役割分担です。

よくある質問

経営者保証と早期経営改善計画策定支援に関するよくある質問

Q. 顧問先を奪われるリスクはないか

A. ありません。税務は貴所、財務改善の実務はKICKという役割分担で進めます。顧問契約に関わる営業は一切行わず、顧問先との関係はそのまま維持されます。

Q. 事務所側の実務負担はどの程度か

A. 顧問先へのご紹介と初回の橋渡しをしていただくのが中心です。計画策定・金融機関対応・モニタリングの実務はKICKが主導するため、貴所の実務負担は最小限で済みます。

Q. バリューアップ支援事業と405事業の違いは何か

A. 金融支援の前提有無・計画書の規模・補助上限・着手のタイミングの4点が異なります。詳しくは前半の比較表をご覧ください。顧問先の状況が早期段階であれば、まずバリューアップ支援事業から検討するのが基本の流れです。

Q. どのような顧問先が対象か

A. 資金繰りに不安があり、本格的な経営難には至っていないものの、財務改善に早めに着手したい顧問先が対象です。個人保証の解除を見据えている顧問先にも適した制度です。

Q. 経営者保証は必ず解除できるのか

A. 解除を最終的に判断するのは金融機関です。早期経営改善計画の活用は、経営者保証ガイドラインが求める財務基盤の強化と対話の実績づくりを後押しするものであり、解除を保証するものではありません。

Q. 経営者保証ガイドラインとは何か

A. 全国銀行協会・日本商工会議所が策定した、中小企業・経営者・金融機関共通の自主的なルールです。法人と個人の資産分離、財務基盤の強化、金融機関への適時適切な情報開示などを、保証を求めない融資の検討材料としています。

Q. 早期経営改善計画の策定にはどれくらいの期間がかかるか

A. 顧問先の状況によって異なりますが、財務分析から計画策定までは数週間から数か月が目安です。策定後は3年間の伴走支援が続きます。

Q. 伴走支援中に追加の対応が必要になることはあるか

A. 年最低2回のモニタリングと協議会への報告が必須です。報告を怠ると、補助金の返還を求められる場合があるため、KICKが計画的にスケジュールを管理しながら進めます。

Q. 顧問先が金融機関との関係に不安を抱えている場合でも相談できるか

A. できます。むしろそうした顧問先ほど、早期の財務改善と対話の積み重ねが有効です。まずは現状をお聞かせください。

Q. 顧問先に制度を紹介する際、どう説明すればよいか

A. 「税務とは別に、資金繰りと保証の負担を軽くするための公的な支援がある」という切り口でご紹介いただければ十分です。詳しい制度説明や資料づくりはKICKが担当しますので、貴所で細部まで説明する必要はありません。

Q. 費用はどれくらいかかるか

A. 顧問先の状況や適用できる補助内容によって異なるため、具体額はサービスページにてご確認ください。

ご相談いただいても、売り込みは一切ありません。連携や契約の義務はありません。1事務所ごとに丁寧にお話をうかがうため、月あたりのご相談枠には限りがあります。顧問先との関係はそのまま維持され、税務は貴所、経営改善はKICKという役割分担です。

まとめ

税理士・公認会計士とKICKコンサルティングの連携によるまとめ

顧問先の経営者保証は、税務の延長だけでは動かせない課題です。しかし、早期経営改善計画策定支援(バリューアップ支援事業)を認定経営革新等支援機関である中小企業診断士と連携して活用すれば、財務基盤の強化と金融機関との対話の実績を、貴所の実務負担を抑えたまま積み重ねられます。

顧問先が個人保証という重荷を軽くしていく過程に、貴所が「税務だけでなく、そこまで一緒に考えてくれる事務所」として寄り添えるかどうか。その差は、顧問先との信頼関係にも、事務所の付加価値にも、確実に表れます。

ブランディング|KICKコンサルティング株式会社 (銀座本社)

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