405事業|令和8年改訂で何が変わったのか。建設業・製造業向け完全ガイド

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建設業・製造業の経営者へ

金融機関から「来年の返済条件を変更する必要がある」と言われた。営業利益は出ているはずなのに、なぜか資金繰りが厳しい。銀行の担当者から「経営改善計画を作ってほしい」と指示されたが、誰に相談してよいのか分からない——こうした悩みを抱えている建設業・製造業の経営者は、決して少なくありません。

特に、債務が大きい建設業、在庫を多く抱える製造業では、利益と資金繰りのギャップが生まれやすく、金融機関との交渉が避けられなくなります。その際に必要になるのが、公的に認められた「405事業」による経営改善計画の策定支援です。

本記事では、令和8年5月1日に改訂された405事業の最新内容を、中小企業診断士の視点から詳しく解説します。改訂で何が変わったのか、実際の補助内容、そして自社では対応できない理由まで、具体的な数字を交えてお伝えします。

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405事業とは何か──借入金の返済に困った中小企業の救済制度

405事業は、正式には「経営改善計画策定支援事業」という、中小企業庁が実施する公的支援事業です。中小企業等経営強化法に基づいており、借入金の返済負担などで財務上の問題を抱えている中小企業・小規模事業者を対象としています。

この事業が生まれた背景には、大きな課題があります。金融機関から「経営改善計画を作成してください」と指示された企業の多くが、自社だけでは計画を策定することが難しいという現実です。なぜなら、経営改善計画は単なる「数字の並べ替え」ではなく、現状分析から課題整理、実現可能なアクションプラン、資金繰り見通し、そして経営の透明性確保に向けたガバナンス体制の整備まで、多くの専門知識を要するからです。

405事業では、認定経営革新等支援機関(中小企業診断士や特定の金融機関など、中小企業庁に認定された専門家)が、企業に代わって計画策定をサポートします。さらに、その後の「伴走支援」という3年間に渡る継続的なサポートも提供されます。重要なのは、この支援費用の3分の2が国庫(公的資金)で負担されるということです。つまり、企業は3分の1の自己負担で、専門家による本格的な経営改善支援を受けられるのです。

制度の真の目的:「自社でPDCAサイクルを構築できるようになる」

405事業を理解する際、最も重要なポイントが一つあります。それは、この事業の目的が「計画書を作ること」ではなく、「事業者自身が経営改善計画や管理のPDCAサイクルを構築できるようになること」だという点です。

PDCAサイクルとは、Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(検証)→ Action(改善)を繰り返すことです。多くの中小企業では、この仕組みが社内に存在しません。そのため、金融機関からの指摘を受けても、どのように対応してよいのか判断できないまま、経営課題が悪化していくのです。405事業では、認定経営革新等支援機関が伴走することで、このサイクルを内部に作り上げることが重要な支援として位置づけられています。

同時に、ガバナンス体制の整備も重視されています。ガバナンス体制とは、経営の透明性確保、資産の分別管理、内部管理体制など、企業の信頼性を高める仕組みです。特に、経営者と会社の資金が混在している中小企業では、この整備が融資判断に大きく影響します。

改訂版の重要ポイント──通常枠と中小版GL枠の2つの選択肢

405事業は、令和8年5月1日の改訂で、より使いやすく、かつ対応幅が広がりました。改訂の核となる変更が、2つの枠組みの共存です。

通常枠:金融支援が見込める企業向けの基本プログラム

通常枠は、原則として金融機関からの支援(条件変更や融資など)が見込める企業を対象としています。中小企業庁が2022年12月にとりまとめた「収益力改善支援に関する実務指針」に基づいており、以下の流れで進みます。

まず、認定経営革新等支援機関が企業の現状分析を行います。財務分析、商流分析、業務プロセス分析など、多角的な視点から経営課題を洗い出します。次に、その課題に対する解決策を検討し、具体的なアクションプランに落とし込みます。並行して、3年先までの実現可能な数値計画を策定し、資金繰り表を作成します。最後に、ガバナンス体制の現状を把握し、改善案を提示します。

通常枠での補助内容は次のとおりです。計画策定に係る費用は総額200万円を上限として2/3の補助が受けられます。企業の自己負担は最大で約67万円です。その後の伴走支援は総額100万円を上限に2/3補助であり、自己負担は最大で約33万円です。さらに、経営者保証の解除に向けて金融機関と交渉する際に弁護士を活用した場合は、その交渉費用として10万円まで加算できます。

中小版GL枠:抜本的な再生が必要な企業向けの特別プログラム

中小版GL枠は、2022年4月に「中小企業の事業再生等に関するガイドライン」が策定されたことに対応して追加されました。このプログラムは、通常の経営改善では対応できない、より複雑な再生ニーズを持つ企業を支援するものです。

具体的には、以下のようなケースが想定されます。複数の金融機関から借り入れており、債権者間での調整が必要な場合。企業の資産が減少し、負債が資産を上回る「債務超過」の状態にある場合。あるいは、抜本的な事業再生(デット・デット・スワップ、デット・エクイティ・スワップ、債権放棄など)が必要な場合です。こうした複雑な状況では、単なる経営改善では足りず、法的な手続きや専門的な調査分析が必要になります。

中小版GL枠での補助内容は、より手厚くなっています。デューデリジェンス(企業・事業の調査分析)費用は総額300万円を上限に2/3補助。計画策定費用も総額300万円を上限に2/3補助。伴走支援費用は総額100万円を上限に2/3補助です。特に複雑な案件では、複数の専門家(弁護士、税理士、中小企業診断士など)による専門家チームが組織されることになります。

改訂で大きく変わったこと

令和8年5月1日の改訂では、3つの大きな変更が加えられました。

第一に、ガバナンス体制整備の重要性がより明確化されました。従来は「経営改善計画を作れば良い」という認識が広がっていましたが、改訂では「PDCAサイクルを構築し、経営の透明性を高める」ことが目的として前面に出ました。これは、金融機関が貸し出し判断をする際に、企業の経営体制の信頼性を重視する傾向が強まっていることを反映しています。

第二に、過去に事業を利用した企業の再利用条件が拡大されました。原則として、405事業を一度利用した企業は対象外でしたが、改訂では「異なる要因で業況が悪化している場合」「抜本的な再生が必要な場合」などでは、再度の利用が可能になりました。これは、経営環境の変化が急速である現在、企業が直面する課題も多様化していることを考慮したものです。

第三に、費用の上限設定がより柔軟になりました。通常枠と中小版GL枠を組み合わせて利用する場合、過去の費用実績を引き継ぎながら新たな枠の上限額が適用される仕組みが明確化されました。

対象企業と利用条件──自社が使えるかを判断する基準

405事業の利用対象となるには、いくつかの条件を満たす必要があります。「うちの会社は対象になるのか」という判断は、最初の重要なステップです。

通常枠の対象条件

通常枠では、以下の2つの条件を満たす必要があります。第一に、借入金の返済負担等の影響による財務上の問題を抱えていることです。これは単に「赤字である」ことではなく、「金融機関からの返済が経営を圧迫している」という具体的な状況を指します。例えば、営業利益は出ているが、過去の設備投資やリスケジュール返済によって現金流出が多く、資金繰りが厳しい、といった状況が典型的です。

第二に、経営改善計画の策定支援を受けることにより、金融機関からの支援が見込めることです。つまり、計画を作れば、金融機関が返済条件の変更や新規融資を検討してくれるという見通しが必要です。逆に言えば、どれだけ計画を作っても金融機関が支援に応じそうにない企業は、この枠では対象外です。

この判断は、実際には認定経営革新等支援機関と金融機関(主要取引先銀行)が連携して行います。

中小版GL枠の対象条件

中小版GL枠は、「ガイドラインに基づき計画策定を行う中小企業・小規模事業者」とシンプルに定義されています。これは、より複雑な再生ニーズに対応するため、対象の間口を広げたものです。債務超過企業、複数の債権者調整が必要な企業、あるいは廃業を検討している企業も対象になり得ます。

ただし、原則として過去に405事業を利用した企業は対象外です。しかし、改訂で以下のケースでは再利用が可能になりました。過去の利用時と異なる要因で業況が悪化している場合。あるいは、抜本的な再生(デット・デット・スワップなど)や廃業のために計画策定が必要となる場合です。

利用申請の流れ

405事業の利用を検討する場合、以下の流れで進みます。まず、認定経営革新等支援機関に相談します。支援機関が企業の状況を聞き、405事業の適用可能性を初期判断します。次に、主要金融機関(メイン行など)に「経営改善計画の策定支援を受けることに同意するか」を確認します。この確認がない場合、申請時に同意書の提出が必須です。その後、認定経営革新等支援機関と企業が連名で、中小企業活性化協議会(各都道府県に設置)に利用申請を行います。申請から1月以内に金融機関の同意書が提出できない場合、申請は失効します。

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補助内容と自己負担の実態──実際にいくら費用がかかるのか

多くの経営者が気になるのが、「実際にいくら費用がかかるのか」という点です。405事業は公的補助事業であり、企業の負担は軽減されますが、完全に無料ではありません。正確な理解が必要です。

通常枠の費用構成

費用項目公的補助上限(2/3)企業の自己負担目安(1/3)総額上限
計画策定費用約133万円約67万円200万円
伴走支援費用約67万円約33万円100万円
金融機関交渉費用約7万円約3万円10万円
合計(全て利用した場合)約207万円約103万円310万円

重要なポイントがあります。これらの費用は、企業が認定経営革新等支援機関に直接支払う金額ではなく、支援機関が請求する「総費用」に対する割合です。

例えば、計画策定費用として認定経営革新等支援機関が総額300万円を見積もった場合、公的補助は200万円に対して2/3の約133万円、企業は3分の1の約67万円を負担します。その場合、企業は支援機関に直接67万円を支払うのです。ただし、支援機関が請求できる上限は「計画策定200万円」という枠であり、300万円の請求は認められません。つまり、実際には企業と支援機関の契約時に費用を協議し、双方が納得できる金額で進めることになります。

支払いは、認定経営革新等支援機関が業務委嘱を承諾した日以降に行われる必要があります。振込のみが認められており、企業は支援機関に直接支払う必要があります。顧問料や決算料といった別の契約名目での支払は認められません。

中小版GL枠の費用構成

費用項目公的補助上限(2/3)企業の自己負担目安(1/3)総額上限
デューデリジェンス(DD)約200万円約100万円300万円
計画策定費用約200万円約100万円300万円
伴走支援費用約67万円約33万円100万円
合計(全て利用した場合)約467万円約233万円700万円

中小版GL枠では、「デューデリジェンス」という追加の費用項目があります。デューデリジェンスとは、企業・事業の詳細な調査分析を意味します。複数の債権者がいる場合、各債権者の権利や主張が異なることがあり、それらを整理するために専門的な調査が必要になるのです。

また、通常枠と中小版GL枠の両方を利用する場合(例えば、最初は通常枠で計画を作成し、後で抜本的再生が必要だと判断された場合)には、過去の費用実績が引き継がれます。つまり、通常枠で既に200万円の補助を受けていた場合、中小版GL枠のデューデリジェンス「総額300万円」という上限は、新たに加える費用に対して適用されるのではなく、過去の実績を含めて管理されます。

「3分の1の自己負担」の現実的な意味

企業の立場から見れば、405事業による支援費用は、市場相場より大幅に割安です。民間のコンサルティング会社に経営改善計画の策定を依頼すれば、数百万円〜1000万円単位の費用を全額企業が負担することになります。それと比べれば、3分の2が公的補助で賄われる405事業は、経営者の負担が極めて軽いのです。

しかし、逆に注意点もあります。企業は「最低でも3分の1は負担する必要がある」という点です。全く無料で支援を受けることはできません。つまり、通常枠で全て利用した場合、約100万円の現金が必要になります。資金繰りが極めて苦しい企業では、この先払いが課題になることもあります。

計画策定支援の中身──何をするのか、そして自社では何がむずかしいのか

「経営改善計画を策定する」と聞くと、多くの経営者は「売上を増やして、経費を減らす」という簡単な計画を想像しがちです。しかし、実際には、はるかに複雑で専門的な作業が必要です。

計画策定の全体フレームワーク

405事業による計画策定支援は、以下の流れで進みます。

最初のステップは、現状分析です。認定経営革新等支援機関が、企業の過去3年分の申告書、決算書、試算表などを集め、詳細な財務分析を行います。単に「売上と経費」を見るのではなく、会社の基本情報(株主構成、役員構成)、商流(仕入先、得意先の構成)、業務プロセス(製造工程、施工体制)、さらには外部環境(業界動向、市場競争)と内部環境(人材、設備)を多角的に分析します。

建設業であれば、「どの工種の利益率が高いか」「下請けとの関係性は適切か」「建設機械の稼働率は十分か」といった業界特有の視点が必要です。製造業であれば、「原材料費の推移」「製造効率」「在庫回転率」といった指標を深掘りします。

次のステップが、経営課題の明確化です。現状分析の結果から、企業の「真の課題」を引き出します。例えば、「赤字だから経費を30%削減する必要がある」という課題は、経営改善計画の対象にはなりません。なぜなら、「なぜ赤字なのか」という原因が明確でないからです。実は、特定の工事の採算が著しく悪い、あるいは特定の製品ラインの売上低迷が原因かもしれません。単なる「経費削減」では、本質的な改善にならないのです。

その後、課題解決策の検討が行われます。各課題に対して、「どのような施策を実行すれば解決できるか」を複数案検討します。例えば、採算の悪い工事を請けないようにする、あるいは見積時点で適切な利益を確保する体制にするといった施策が考えられます。

これらの施策を、具体的な「行動計画」に落とし込むのが、アクションプランです。「誰が」「いつまでに」「何をするのか」を明確にします。例えば、「営業部長が、毎月の工事採算会議で、見積採算率が基準未満の案件の受注を制限する仕組みを、4月までに構築する」というレベルの具体性が求められます。

次に、数値計画の策定です。アクションプランの実行によって、売上・営業利益・営業キャッシュフローがどのように変化するかを、3年先まで予測します。この予測は「希望的観測」ではなく、現状分析に基づく実現可能な数値である必要があります。

同時に、資金繰り表の作成が行われます。営業利益が改善しても、現金が入ってこなければ企業は倒産します。毎月の現金の出入りを詳細に予測し、「いつの時点で資金がショートするか」「金融機関からどの程度の支援が必要か」を把握します。

最後に、ガバナンス体制の現状把握と改善案が検討されます。これが、改訂版で特に重視されるようになった部分です。ガバナンス体制とは、具体的には次のような点を指します。

  • 経営の透明性:経営者の個人資産と会社資産が混在していないか、経営者からの貸付・借入が適切に管理されているか
  • 資産の分別管理:会社の預金、有価証券、不動産などが適切に管理されているか
  • 内部管理体制:会計帳簿の記帳、決算書の作成、支出承認の仕組みが整備されているか
  • PDCAサイクル:計画の進捗を定期的に確認し、実績と計画の乖離を修正する仕組みがあるか

多くの中小企業では、これらの点で改善の余地があります。例えば、経営者が個人名義で購入した車を会社で使用している、会社の預金から経営者が自由に現金を引き出している、といった状況は珍しくありません。金融機関は、こうした状況を「経営の信頼性が低い」と判断し、融資を渋る傾向があります。

計画策定が難しい理由──自社対応の限界

これまで説明した流れを読んで、「自社で計画を作ることはできないのか」と感じた経営者も多いでしょう。その感覚は、正しいのです。

計画策定が自社対応で難しい理由は、3つあります。

第一に、客観的な現状分析が難しいという点です。企業の経営者や経理担当者は、日々の業務に追われており、「自社の強み・弱み」を冷徹に分析する時間がありません。さらに、自社の常識が業界の常識ではないということに気付きにくいのです。建設業で言えば、「こうした施工方法が当たり前」と思っていても、実は他の企業よりコストがかかっている可能性があります。認定経営革新等支援機関は、複数の企業を支援してきた経験から、「ベンチマーク」として同業他社の水準を知っており、初めてその乖離が見えてくるのです。

第二に、複数の専門分野の知識が必要だという点です。財務分析、業務改善、人材管理、マーケティング、さらには法律知識や税務知識まで、多くの領域にまたがります。経営者が全て精通することは、現実的ではありません。

第三に、金融機関との交渉スキルです。計画書を作成しても、それを金融機関に提出し、「返済条件を変更してほしい」と交渉するのは、経営者にとって精神的な負担が大きいものです。さらに、複数の金融機関がある場合、債権者間の調整が必要になり、専門的な交渉技術が必要です。認定経営革新等支援機関(特に弁護士や中小企業診断士)が間に入ることで、金融機関との関係が冷却することなく、スムーズな交渉が実現するのです。

ガバナンス体制整備がなぜ重要か──金融機関が重視する「経営の信頼性」

405事業の改訂で、最も大きな変化が「ガバナンス体制整備」の重要性の明確化です。これまでの議論では、「計画書さえ作れば良い」という認識が広がっていましたが、今後は「経営体制の信頼性」が同等かそれ以上に重視されるようになります。

ガバナンス体制とは何か

ガバナンス体制という言葉は、大企業では一般的ですが、中小企業では「何のこと?」と感じるかもしれません。簡単に言えば、「会社が適切に経営・管理されているか」という信頼性の指標です。

具体的には、以下の点が確認されます。

①経営の透明性:経営者の個人資産と会社資産が明確に分離されているか。例えば、経営者が会社に貸付金をしている場合、その金額と返済予定が書面で管理されているか。これらが不明確だと、「経営者が会社の資産を自由に使っている」という不信につながります。

②資産の分別管理:会社の資産(預金、有価証券、不動産、売掛金など)が、経営者の個人資産と区別されて管理されているか。例えば、会社の通帳を経営者が持ち歩き、個人的な支出と会社の支出が混在している場合、金融機関は「この企業の決算書は信頼できない」と判断します。

③内部管理体制:会計帳簿の記帳は正確か、決算書は適切に作成されているか、支出についての承認プロセスが整備されているか。小さな企業でも、例えば「日々の支出が500万円を超える場合は、経営者の承認を必須とする」といったルールがあれば、内部管理体制があると見なされます。

④PDCAサイクルの構築:計画を立てて終わりではなく、その実行状況を定期的に確認し、計画と実績の乖離があれば修正する仕組みがあるか。金融機関は、経営者が「経営計画を意識しながら経営している」ことを確認したいのです。

なぜ金融機関がガバナンス体制を重視するのか

金融機関が貸出金の返済を受けるためには、企業が継続的に利益を出し、現金を生み出す必要があります。しかし、ガバナンス体制が整備されていない企業では、経営の透明性が低く、経営判断の根拠が不明確です。その結果、経営状況が悪化しても、経営者が気付くのが遅れたり、適切な対応ができなかったりするのです。

逆に、ガバナンス体制が整備されている企業は、経営状況をリアルタイムで把握し、問題が生じても迅速に対応できます。金融機関にとって、こうした企業は「返済可能性が高い」と評価されるのです。

さらに、ガバナンス体制は「経営者の後継者への引き継ぎ」にも関わります。経営者が会社の経営を「感覚的に」行っている場合、後継者が事業を引き継ぐ際に、経営ノウハウが失われてしまいます。一方、ガバナンス体制が整備されていれば、経営判断の根拠が書面化されており、後継者も比較的スムーズに引き継ぐことができます。

ガバナンス体制の整備例

ガバナンス体制の整備といっても、大掛かりなものが必要ではありません。建設業・製造業の中小企業であれば、以下のような整備で十分です。

  • 経営者への貸付金や借入金を、書面で管理し、返済予定を明確にする
  • 会社の通帳とクレジットカードを、経営者が持ち歩かず、経理担当者が一元管理する
  • 毎月の決算数値(売上、営業利益、営業キャッシュフロー)を、経営者が確認する仕組みを作る
  • 経営計画の進捗状況を、四半期ごとに社内会議で確認し、乖離があれば修正する
  • 社長や役員等との資金貸借を、残高管理表で管理する

これらは、特に難しいものではありません。ただし、多くの中小企業では「やっていない」のです。405事業の支援を受ける過程で、こうした整備を進めることが、「ガバナンス体制の整備支援」なのです。

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伴走支援の実態──計画策定後の3年間で何が起こるか

405事業で見落とされがちなのが、「伴走支援」の重要性です。多くの経営者は「計画書さえ作られば、後は企業で実行する」と考えています。しかし、現実はそれほど簡単ではありません。

伴走支援とは何か

伴走支援とは、計画策定後、原則として3年間、認定経営革新等支援機関が企業の経営改善を継続的にサポートすることです。具体的には、以下のような内容が含まれます。

①定期的なモニタリング:年最低2回(決算期と中間決算期を含む)、企業を訪問し、計画と実績の乖離を確認します。例えば、計画では「営業利益率を5%上げる」とされていたが、実績では2%にとどまったという場合、「なぜ乖離が生じたのか」を一緒に分析します。

②アドバイス・修正支援:乖離が生じた場合、その原因を特定し、対応策を検討します。例えば、原材料費が予想以上に上昇した場合、仕入先の見直しを検討する、あるいは販売価格を見直すといった施策が考えられます。これらを、経営者と一緒に検討するのが伴走支援です。

③金融機関への報告:定期的に、伴走支援の結果を金融機関に報告します。これにより、金融機関は「企業が計画に基づいて経営改善に取り組んでいる」ことを確認でき、融資の継続判断の参考にします。

④乖離が大きい場合の再生支援への移行:もし、計画と実績の乖離が大きく、「このペースでは経営改善が実現しない」と判断された場合、中小版GL枠の利用や、中小企業活性化協議会における再生支援への移行を検討することもあります。

伴走支援が必須である理由

PDFの資料に明記されている通り、「計画策定後最初の決算時から3年間の伴走支援実施は必須」とされています。つまり、企業側の努力不足で伴走支援が実施できない場合を除き、必ず実行されなければなりません。

なぜ、ここまで厳しく「必須」と定められているのか。それは、計画を作るだけでは、経営改善が実現しないという経験則に基づいているからです。

多くの企業では、計画を作った直後は「よし、やろう」という気運が高まります。しかし、数ヶ月経つと、日々の業務に追われ、計画のことを忘れてしまいます。気付いた時には、実績が計画から大きく乖離していた、ということが珍しくありません。

伴走支援により、定期的に外部の専門家に「計画と実績はどうなっているか」と問われることで、経営者は計画の実行を意識し続けることができます。また、乖離が生じた場合、その原因を専門的に分析し、対応策を検討することで、より実現可能な改善が実現するのです。

伴走支援における金融機関との関係

伴走支援の結果は、定期的に金融機関にも報告されます。金融機関にとって重要なのは、「企業が計画に基づいて、誠実に経営改善に取り組んでいるか」という点です。

例えば、営業利益が計画より10%低迷していても、その理由が明確で、対応策が検討されていれば、金融機関は「企業は真摯に改善に取り組んでいる」と評価します。一方、伴走支援の報告がなく、計画との乖離の理由が不明確な場合、金融機関の信頼は低下し、融資継続の判断が厳しくなる可能性があります。

認定経営革新等支援機関の役割──なぜプロが必須なのか

ここまで説明してきたように、405事業による経営改善計画の策定と伴走支援は、単なる「計画書作成サービス」ではなく、多角的な専門知識と経営経験を必要とする複雑な業務です。その中心的な役割を担うのが、「認定経営革新等支援機関」です。

認定経営革新等支援機関とは

認定経営革新等支援機関は、中小企業等経営強化法に基づいて、中小企業庁が認定した機関です。具体的には、以下のような機関が該当します。

  • 中小企業診断士(個人開業者、コンサルティング会社)
  • 税理士・公認会計士
  • 商工会議所、商工会
  • 都道府県中小企業中核支援センター
  • 金融機関の一部
  • 弁護士(特に中小版GL枠で重要)

重要なのは、「単なる専門家」ではなく、「中小企業庁に認定された」という点です。これにより、企業は「この支援機関は、405事業の支援を行う能力を持っている」と確認でき、金融機関も信頼して計画の評価を行うことができるのです。

認定経営革新等支援機関の具体的役割

405事業における認定経営革新等支援機関の役割は、3つに大別されます。

①計画策定の主導:企業の現状分析から課題整理、アクションプラン、数値計画の策定まで、全てのプロセスを主導します。企業側は、必要な資料(決算書、取引先一覧、従業員情報など)を提供し、支援機関からの質問に回答する形で協働します。

②金融機関との交渉:策定された計画を金融機関に提出し、「この計画に基づいて企業が経営改善に取り組む予定です。つきましては、返済条件の変更をご検討ください」という交渉を行います。複数の金融機関がある場合、その調整も支援機関が行います。これは、経営者にとって心理的に大きな負担ですが、支援機関が間に入ることで、冷静で建設的な交渉が実現します。

③伴走支援の実施:計画策定後、3年間、定期的に企業を訪問し、計画と実績の確認、課題解決策の検討、金融機関への報告などを行います。

なぜプロが必須なのか

自社だけでは対応できない理由は、次の4つです。

①客観性の欠如:経営者は、自社の状況に深く関わっており、「当たり前」と思っていることが、実は業界標準では考えられないという状況に気付きにくいものです。外部の専門家による客観的な分析が、初めて企業の「真の課題」を浮き彫りにします。

②金融機関の信頼を得られない:企業が作成した計画書を、金融機関が同じウェイトで評価することはありません。認定経営革新等支援機関が作成した計画書(あるいはサポートした計画書)は、「第三者の専門家が検証した」という信頼の上に成り立ちます。

③複数分野の専門知識が必要:財務分析、業務改善、人材管理、マーケティング、法律・税務知識。これら全てを経営者が持つことは、現実的ではありません。

④交渉スキルと経験:複数の金融機関がある場合の債権者調整、あるいは経営者保証の解除に向けた交渉など、専門的な交渉スキルが必要になる局面があります。

建設業・製造業での実務例──計画策定から改善実現までの流れ

405事業がどのように機能するかを、より具体的に理解するために、建設業・製造業での実例を紹介します(プライバシー保護のため、企業名や具体的な数字は変更しています)。

事例1:建設業(一般土木・躯体工事)のケース

■背景

従業員20名の建設業A社。年間売上は約5億円。過去5年間、毎年赤字又は微黒字の状況が続いていた。金融機関から「返済条件の変更を検討してほしい。そのために、経営改善計画を作成してほしい」との指示を受けた。

■現状分析で判明した課題

認定経営革新等支援機関が詳細な分析を行ったところ、以下の課題が明らかになった。

  • 採算の悪い案件を、営業部門が受注している。特に、競争入札の案件では、利益率が1%程度に落ちている
  • 原価管理体制が不十分で、施工管理者が原価見積値を正確に把握していない
  • 下請け業者の選定が体系的でなく、その結果、工事ごとに原価が大きく変動している
  • 経営者の給与が毎月変動しており、会社の経営状況を反映していない

■アクションプラン

認定経営革新等支援機関と共に、以下のアクションプランを策定した。

  • 見積段階で、利益率の最低基準を定める。基準未満の案件は、営業部門から経営者に報告し、受注判断を経営者が行う体制に変更
  • 原価管理システムを導入し、施工管理者がリアルタイムで原価を把握できる環境を整備
  • 取引実績のある下請け業者を「評価基準」で格付けし、工事の内容に応じて適切な下請け業者を選定する仕組みを構築
  • 経営者の給与を、毎月一定額に固定し、年1回の決算時に経営成績に応じたボーナスを支給する体制に変更

■数値計画

これらの施策の実行により、営業利益率が以下のように改善すると予測した。

  • 1年目:営業利益率2%(売上5億円×2%=1000万円)
  • 2年目:営業利益率4%(売上5.2億円×4%=2080万円)
  • 3年目:営業利益率5%(売上5.5億円×5%=2750万円)

これに伴い、営業キャッシュフロー(実際に入ってくる現金)も改善し、金融機関への返済が可能になると見通した。

■実行結果と伴走支援

計画策定後、認定経営革新等支援機関は年2回以上の訪問を行い、計画と実績を確認した。初年度は、営業利益率が1.5%にとどまった(計画2%)。その原因を分析したところ、採算基準の運用がまだ定着していなく、基準未満の案件が数件受注されていたことが判明した。

これを受けて、営業部門と協働し、採算基準の運用ルールを強化した。その結果、2年目は営業利益率が3.8%(計画4%に近い数字)となり、改善軌道に乗った。

3年目には、営業利益率が5.2%まで改善し、計画を上回る成果が達成された。金融機関も、この成果を評価し、返済条件の改善に応じた。

事例2:製造業(自動車部品加工)のケース

■背景

従業員30名の製造業B社。年間売上は約3億円。大手自動車メーカーへの納入がメイン業務。ここ数年、納入単価が毎年3~5%低下しており、利益が圧迫されていた。金融機関からリスケジュール(返済猶予)を提案されている。

■現状分析で判明した課題

認定経営革新等支援機関による現状分析の結果、以下が明らかになった。

  • 納入単価の低下に対して、原価低減施策を実行していない
  • 製造工程の効率化による改善余地が大きい。特に、段取り時間が業界標準より20%長い
  • 在庫管理が非効率で、不要な在庫が多く積み上がっている
  • 人材育成体制がなく、職人の離職率が高い

■アクションプラン

以下のアクションプランを策定した。

  • 製造工程の見直しを、設備メーカーのサポートを受けながら実行。特に、段取り時間の短縮に注力
  • 在庫管理システムを導入し、不要在庫の削減を実行
  • 製造スタッフを対象に、5S活動(整理・整頓・清掃・清潔・躾)を導入
  • 処遇改善(昇給・ボーナス制度の導入)により、人材定着率を向上させる

■実行結果

認定経営革新等支援機関による伴走支援の下、これらの施策を進めた結果、営業利益が以下のように推移した。

  • 1年目:営業利益率が1.2%から2.5%に改善
  • 2年目:営業利益率が3.5%に到達

この改善を受けて、金融機関も納入単価の低下という外部環境の悪化を考慮し、リスケジュール期間を短縮することに同意した。

事例から見える共通点

この2つの事例から、以下の点が読み取れます。

第一に、計画策定時の数値と、実行結果は完全には一致しないが、方向性は合致しているという点です。計画は「目指すべき姿」であり、実行段階では予期しない課題が生じることもあります。ただし、方向性が正しければ、伴走支援の中で軌道修正を行い、改善を実現できるのです。

第二に、計画策定と伴走支援は、一体となって機能するという点です。計画を作ったからといって、それが自動的に実現されるわけではなく、定期的な確認と修正が不可欠なのです。

第三に、認定経営革新等支援機関の「客観的な視点」が、企業の改善を加速させるという点です。企業内部の人間では気付きにくい課題も、外部の専門家からは明確に見えるのです。

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よくある失敗パターン──計画策定が失敗に終わる理由

405事業による計画策定支援を受けても、全ての企業が成功するわけではありません。中には、計画策定の途中で「金融機関の同意が得られない」「計画と実績の乖離が大きすぎて、改善が進まない」といった失敗に直面する企業もあります。

失敗パターン1:「自社で作成した計画」を認定経営革新等支援機関に提出する

ごく稀ですが、企業が「自分たちで計画を作成し、それを認定経営革新等支援機関に『チェックしてほしい』と依頼する」というケースがあります。これは、ほぼ確実に失敗します。

理由は、自社作成の計画には、「甘い想定」が多く含まれるからです。例えば、「経費を30%削減する」という目標が掲げられていても、「どの費目をどのように削減するのか」が不明確です。金融機関は、こうした計画を見ると「自社の都合の良い想定で作られた計画では信頼できない」と判断し、同意しません。

405事業では、認定経営革新等支援機関が「ゼロベースで」計画を作成することが前提です。自社の意思や希望を聞くことはありますが、実現可能性に基づいて、計画の内容を組み立てるのです。

失敗パターン2:計画は承認されたが、実行段階で形骸化する

計画が金融機関に承認されても、その後、実行が伴わないケースがあります。これは、以下の理由で起きます。

第一に、計画の内容が、経営層と実行部門で理解にズレがある場合です。例えば、営業部門では「採算基準を設ける」ことの重要性を理解していても、実際の営業活動では「受注をとることを優先」してしまい、採算基準が軽視されることがあります。

第二に、計画の実行に必要なシステムやプロセスの整備が不十分である場合です。例えば、原価低減を目標としていても、原価をリアルタイムで把握できるシステムがなければ、実行は難しいのです。

第三に、外部環境の急変に対応できない場合です。計画策定時には予測できなかった、原材料費の急騰、大型案件の喪失、市場競争の激化など、予期しない変化が起きることがあります。こうした場合、計画そのものの見直しが必要になります。

405事業における「伴走支援」は、こうした失敗を防ぐための仕組みなのです。定期的に計画と実績を確認し、乖離があれば原因を分析し、修正を加える。この繰り返しにより、初めて計画は「生きた経営改善」となるのです。

失敗パターン3:金融機関の同意が得られない

計画が完成しても、金融機関からの同意が得られないケースもあります。最も一般的な理由は、以下の通りです。

①計画の根拠が不十分:なぜこの数字を達成できるのか、という根拠が明確でない場合、金融機関は同意しません。例えば、「営業利益を2倍にする」という目標でも、「具体的にどの施策によってそれが実現するのか」が書かれていなければ、信頼できません。

②ガバナンス体制の課題が解決されていない:計画は良くても、経営者の個人資産と会社資産が混在している、経営の透明性が低いといった課題がある場合、金融機関は「経営が改善しても、このままでは信頼できない」と判断します。

③計画の実現可能性が低い:特に、赤字企業の場合、1年で黒字化するといった無理な計画を立てると、金融機関は「実現不可能だ」と判断します。金融機関は、3年間で段階的に改善するという、より現実的な計画を好みます。

失敗パターン4:複数の金融機関がある場合の調整がうまくいかない

複数の金融機関から借り入れがある場合、全ての金融機関から同意を得る必要があります。これは、想像以上に難しいことがあります。

理由は、金融機関によって、企業に対する「評価」が異なるからです。メイン行は「企業の再生を応援したい」という姿勢でも、サブ行は「とにかく回収したい」という姿勢を持つことがあります。こうした利害の相反する状況を調整するには、中立的な立場の認定経営革新等支援機関(特に弁護士)の介入が不可欠です。

405事業で複数の金融機関がある場合、認定経営革新等支援機関による「債権者間調整」は、計画の承認に向けた最重要ステップなのです。

Q&A──よくある質問で、制度理解を深める

Q1. 赤字企業でも405事業を利用できますか?

A. 赤字であること自体は、405事業の対象外要件ではありません。ただし、「金融支援が見込めるか」という判断が重要です。赤字が続いており、経営改善の見通しが立たない場合は、通常枠では対象外になる可能性があります。一方、中小版GL枠では、より広い対象を想定しており、赤字企業でも対象になることがあります。実際には、認定経営革新等支援機関と金融機関で、個別判断されます。

Q2. 債務超過の企業でも利用できますか?

A. 債務超過(負債が資産を上回る状態)であっても、405事業の対象になります。特に、中小版GL枠では、債務超過企業の抜本的再生を想定しており、複数の債権者との調整や、資産の売却、あるいは債権放棄などを含めた計画策定が行われることがあります。通常枠での対象可能性は、金融支援の見通しによって判断されます。

Q3. 計画策定にかかる期間は、どのくらいですか?

A. 一般的には、3~6ヶ月程度です。企業の複雑さ、財務資料の整備状況、金融機関との調整の難しさなどにより、期間は大きく変動します。通常枠は比較的短い期間で完成することが多いですが、中小版GL枠では、複数の債権者調整が必要なため、より長い期間を要することがあります。

Q4. 計画策定後、必ず金融機関から承認されますか?

A. 計画が完成しても、金融機関の同意が100%得られるわけではありません。通常枠では、金融支援が見込める企業が対象であり、金融支援を受けることが条件ですが、計画の根拠不十分、ガバナンス体制の課題など、理由により同意されないケースもあります。その場合、計画を修正し、再度金融機関に提出することになります。極めて稀なケースとして、同意が得られず、法的整理に移行することもあります。

Q5. 伴走支援は、必ず3年間受けなければなりませんか?

A. はい、原則として3年間です。ただし、企業の倒産など、企業側の責めに帰すべき事由により伴走支援が行えない場合は例外です。また、計画と実績の乖離が大きく、抜本的な再生が必要と判断された場合、中小版GL枠への移行や、別の再生支援への移行により、伴走支援が終了することもあります。

Q6. 自社で計画の一部を作成してから、認定経営革新等支援機関に依頼することはできますか?

A. 理論上は可能ですが、推奨されません。405事業では、認定経営革新等支援機関が「計画策定の主体」となることが前提です。企業が先に作成した計画の「修正」という位置づけになると、金融機関からの評価が低下する可能性があります。最初から、認定経営革新等支援機関に一任することが、最も効果的です。

Q7. 405事業を利用して計画を策定した場合、その後、他の支援事業(補助金など)の対象になりますか?

A. 405事業と他の支援事業は、基本的に別の制度です。ただし、計画策定後、その計画に基づいて経営改善を進める過程で、別の補助金(例えば、設備投資補助金や事業再構築補助金)の対象になる可能性があります。認定経営革新等支援機関が、最適な支援施策の組み合わせをアドバイスすることが多くあります。

Q8. 405事業を利用した場合、その記録は信用情報機関に登録されますか?

A. 405事業の利用記録そのものは、信用情報機関に登録されません。ただし、計画策定に伴い、金融機関から返済条件の変更を受けた場合、その情報は信用情報機関に登録される可能性があります(いわゆる「事故情報」)。ただし、その後、計画に基づいて返済を継続し、経営が改善した場合、情報は削除される(一般的には5~7年程度)仕組みになっています。

KICKコンサルティングの強み──中小企業診断士による専門的支援

ここまで説明した405事業の重要性と複雑性を踏まえて、適切な認定経営革新等支援機関を選択することが、計画策定の成功を大きく左右します。

中小企業診断士という専門資格の重要性

KICKコンサルティング株式会社(銀座本社)は、中小企業庁に認定された認定経営革新等支援機関です。代表の松本昌史は、中小企業診断士(経済産業大臣登録)であり、同時にMBA(経営管理修士)の学位を保有しています。

中小企業診断士は、国家試験に合格した専門家であり、経営診断、経営改善計画の策定、経営者への助言などに関して、法定の専門性を持ちます。特に、405事業のような「計画策定と伴走支援」を行う上では、中小企業診断士の経験と知識が不可欠です。

また、松本昌史は保険業界で10年間の勤務経験を持ち、約1,100名の経営者と面談した実績があります。この経験から、「経営者が何に困っているのか」「どのようなアプローチが効果的なのか」を、肌感覚で理解しています。

建設業・製造業への深い理解

KICKコンサルティングは、特に建設業・製造業の経営改善に強みを持ちます。これらの産業は、金融機関との関係が深く、返済圧力が強い傾向があり、同時に経営改善の手法が産業特有であることが多いです。

例えば、建設業では「工事採算管理」が最も重要な課題です。一件あたりの利益率がわずかな産業であるため、採算管理のしくみが構築できていない企業では、経営改善が困難です。KICKコンサルティングは、こうした産業特有の課題に対して、実践的なアドバイスを行います。

製造業では、「原価管理」と「在庫管理」が課題になることが多くあります。特に、下請け製造業では、納入単価の低下に抗しながら、利益を確保する経営改善が必要になります。KICKコンサルティングは、こうした厳しい経営環境下での改善手法を、実例に基づいてお伝えします。

計画策定から伴走支援まで、一貫したサポート

KICKコンサルティングは、単なる「計画書作成サービス」ではなく、計画策定から金融機関との交渉、そして3年間の伴走支援まで、全てのプロセスを一貫して支援します。

特に、伴走支援の段階では、計画と実績の乖離に対して、単なる「報告」ではなく、「解決策の提案」を行います。例えば、営業利益が計画より低迷している場合、その原因を深掘りし、「原材料費の上昇が原因であれば仕入先の見直しを検討する」「営業活動の効率が低下しているなら営業プロセスを改善する」といった具体的な施策を、一緒に検討するのです。

マーケティング・事業拡大まで視野に入れた支援

多くの認定経営革新等支援機関では、「経営改善計画の策定」に焦点が当たります。しかし、KICKコンサルティングは、「計画策定後の実現」を見据えて、マーケティングや事業展開支援まで含めたアドバイスを行うことが特徴です。

例えば、建設業の企業が「特定の工種に特化した競争力を強化する」という経営改善計画を立てた場合、その後の営業展開をどのように進めるか、市場規模はどうか、顧客をどのように開拓するかといった、より戦略的なレベルでのアドバイスを提供します。

これにより、計画の実現可能性が高まり、また、計画を超えた成果が達成されることもあります。

秘密厳守と信頼構築

企業の経営情報は、極めてデリケートな情報です。特に、返済条件の変更を検討している企業の場合、「取引先に知られたら大変なことになる」という懸念があります。

KICKコンサルティングは、弁護士と同等の秘密保護の意識を持ち、得られた情報を厳格に管理します。計画策定のプロセスにおいても、必要な関係者以外には情報を共有せず、企業の信頼を守ります。

無料相談を受け付けています

405事業の対象になるか、どのような支援が必要か、まずは専門家に相談してみませんか。KICKコンサルティングでは、秘密厳守の下で、無料相談を行っています。オンライン・訪問対応も可能です。

以下のリンクから、簡単な相談申込みができます。

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次のステップ──今、行動を起こす理由

ここまで、405事業(経営改善計画策定支援事業)の最新内容を、詳しく説明してきました。最後に、重要なメッセージをお伝えします。

金融機関から「経営改善計画を作成してほしい」と言われたが、まだ動いていない──という企業は、早急に行動することをお勧めします。

理由は、3つあります。

第一に、時間が経つほど、企業の財務状況は悪化する傾向があります。金融機関も「できるだけ早く計画を作成してほしい」と希望しており、指示から時間が経過することで、金融機関の対応が厳しくなる可能性があります。

第二に、405事業の利用申請には有効期限(2年)があり、その間に計画を完成させ、金融機関の同意を得る必要があります。特に、複数の金融機関がある場合、調整に時間を要することもあり、余裕を持った計画立案が重要です。

第三に、認定経営革新等支援機関の支援体制にも限界があり、相談時期によっては対応時期が遅れることもあります。

405事業による経営改善計画の策定は、単なる「金融機関への報告書」ではなく、「企業が経営改善を実現するための羅針盤」です。その策定プロセスを通じて、経営者は「自社の真の課題」を認識し、「解決の道筋」を手に入れることができます。

また、3年間の伴走支援を受けることで、計画の実現可能性が大幅に高まり、経営改善が確実なものになります。その結果、金融機関との関係が改善し、新たな事業展開への余力も生まれるのです。

経営改善計画の策定を、今すぐ相談してください

KICKコンサルティング株式会社(銀座本社)は、中小企業診断士による専門的な支援を行います。建設業・製造業の経営者が直面する課題に対して、実践的なアドバイスと計画策定支援を提供します。

相談は無料です。秘密厳守でお話をお聞きします。オンライン相談も可能です。

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