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出来高払いが招く期末赤字、特定技能外国人の受入れは本当に止まるのか
年商1億9,000万円規模の土木工事会社を経営されている経営者様の中には、決算期が近づくたびに胃が痛くなる思いをされている方が少なくありません。元請けからの入金は工事の進捗に応じた出来高払いが中心となるため、年度をまたぐ災害復旧工事や道路改良工事を抱えていると、工事原価が先行して計上される一方、検収や精算事務の都合で入金は翌期にずれ込みます。結果として、決算書の表面上だけを見ると、実態以上に厳しい赤字や債務超過が一時的に発生してしまうのです。顧問税理士に相談しても「数字としては仕方がない」と言われるだけで、外国人材の受入れ審査にどう影響するのかまでは答えてもらえなかった、というお声もよく耳にします。
本来、御社が担っているのは、台風や豪雨による被災後の道路啓開、上下水道の維持補修といった、地域住民の生活そのものを支える役割です。国土交通省は建設業を「地域の守り手」と位置づけ、災害発生時には最前線で復旧作業にあたる重要な存在として明確に示しています。にもかかわらず、特定技能外国人や技能実習生の受入れ審査の現場では、出来高払いという業界特有の入金構造を理解しないまま、決算書の数字だけを機械的に切り取って「債務超過=危険な企業」と判断してしまう、画一的な審査が今なお存在します。
この「数字だけを見る画一的な審査」こそが、地域インフラを支える建設会社が向き合うべき本当の壁です。経営の実態や社会的役割を正しく言語化できなければ、本当に必要な人材を確保できないまま、現場の人手不足だけが深刻化していきます。私たちKICKコンサルティングは、こうした構造的な壁に直面する経営者様と同じ目線に立ち、この壁を乗り越えるための具体的な方法をお伝えします。
結論、地域貢献度を可視化した企業評価書が審査を動かす
先に結論をお伝えします。直近事業年度の決算書で債務超過が生じていても、中小企業診断士などの公的資格を持つ第三者が作成する企業評価書(改善の見通しに関する評価書面)を適切に整備すれば、特定技能・技能実習の受入れ手続きを止めずに進められる可能性は十分にあります。
外国人技能実習機構(OTIT)が公表する技能実習計画認定申請に係る提出書類一覧・確認表では、直近事業年度に債務超過がある場合、中小企業診断士や公認会計士等、企業評価を行う能力を有すると認められる公的資格者が、改善の見通しについて評価した書類の提出が必要とされています。重要なのは、この評価書に単なる財務数値の説明だけでなく、御社が地域社会で果たしている役割や事業の継続可能性を、専門家の視点で論理的に積み上げて記載できるかどうかという点です。具体的な評価書の組み立て方は、このあとの章で詳しく解説します。
評価書の作成には、財務分析の精度だけでなく、資金計画や事業承継まで見据えた経営全体への理解が求められます。経済産業大臣登録の中小企業診断士であり、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、事業承継士でもある専門家が評価書作成に関わることで、目先の決算数値だけでなく、数年先までの資金繰りと事業の継続性を見据えた説得力のある評価書をまとめることができます。
なお、特定技能における受入れ機関の適正性審査でも、財務基盤の安定性は確認事項のひとつとされています。技能実習から特定技能への移行を予定している場合は、技能実習段階で整備した評価書の考え方が、特定技能の在留資格更新の場面でも判断材料として活用できる可能性があります。
一時的な赤字を理由に、人材確保の歩みを止める必要はありません。御社の状況に応じた具体的な進め方を、中小企業診断士が直接お伺いします。
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なぜ一時的な赤字が「致命的」に見えてしまうのか、審査構造を分解する

出来高払いと損益計算書のタイムラグが生む構造的なクセ
製造業のように受注から納品、入金までの期間が短い業種と異なり、土木工事業は工事進行基準に基づき、工事原価を進捗に応じて先行計上する一方、出来高査定や請求事務の関係で入金が翌期にずれ込みやすいという構造的なクセを持っています。例えば3月決算の会社が、年度末に着手した契約金額4,500万円の災害復旧工事を抱えていた場合、3月末までに工事原価の大半、仮に3,800万円が発生する一方、出来高査定の確定と元請けの支払いサイクルの関係で、入金は翌期の5月にずれ込むことも珍しくありません。この結果、単年度の損益計算書だけを切り取ると、実態以上に厳しい数字が浮かび上がってしまうのです。
| 業種 | 原価計上のタイミング | 入金のタイミング | 決算書への影響 |
|---|---|---|---|
| 一般的な製造業 | 出荷時にほぼ同時 | 出荷後、短期間で回収 | 期ズレの影響は小さい |
| 土木工事業(出来高払い) | 工事進捗に応じて先行計上 | 出来高査定後、翌期にずれ込みやすい | 単年度の利益が実態より悪化して見える |
建設業全体が直面する担い手不足と、外国人材への依存度の高まり
御社が直面している悩みは、決して特殊な事情ではありません。建設業の就業者数は減少が続いており、業界の高齢化と若年層の入職減少は、国土交通省も中長期的な担い手確保の課題として明確に位置づけています。こうした状況のなか、建設分野で活躍する外国人材は年々増加しており、技能実習生は約10万7,000人と過去最多を更新し、特定技能外国人も前年から大幅に増加して3万8,000人を超える規模となっています。建設業にとって、技能実習・特定技能はもはや一部の企業だけが活用する制度ではなく、業界全体の生産体制を支える基盤になりつつあるのです。
| 指標 | 数値 | 出典 |
|---|---|---|
| 建設業就業者数(令和6年平均) | 483万人、ピーク時から約202万人減 | 国土交通省 |
| 55歳以上の就業者割合 | 36.6パーセント | 国土交通省 |
| 29歳以下の就業者割合 | 11.6パーセント | 国土交通省 |
| 建設分野の特定技能外国人数 | 3万8,000人超(前年から大幅増) | 日本建設業連合会 |
だからこそ、決算書の一時的な数字を理由に受入れが止まってしまうことは、御社一社の問題にとどまりません。地域で発注される災害復旧工事や道路維持工事そのものが、担い手不足によって遅延するリスクにもつながります。
このまま放置した場合に起こる3つの悪化シナリオ
決算書の数字だけが独り歩きする状態を放置すると、御社の事業計画は次のような連鎖的な悪化に巻き込まれていきます。
| 段階 | 起こり得る事態 |
|---|---|
| 第1段階 | 在留資格更新や技能実習計画の審査で追加資料の提出(補正指示)を求められ、人員計画が数か月単位で遅延する |
| 第2段階 | OTITや入管対応に追われる間に、既存の技能実習生・特定技能外国人の不安が高まり、定着率が低下する |
| 第3段階 | 受注した災害復旧工事や道路維持工事に必要な人員が確保できず、自治体や元請けからの信頼を損ない、次年度以降の指名にも影響する |
人手不足は決して御社だけの問題ではありません。建設業の就業者数は令和6年(2024年)平均で483万人と、ピークであった平成9年(1997年)の685万人から約202万人、率にして約3割減少しています。55歳以上が36.6パーセントを占める一方、29歳以下はわずか11.6パーセントにとどまり、高齢化と若年層不足が同時進行しているのが実情です。だからこそ、特定技能や技能実習という選択肢を、一時的な決算数値の悪化で手放すべきではありません。
審査が止まってからでは、人員計画の遅れは取り戻せません。早めの準備が、現場を止めないための最大の防御策です。
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地域貢献度を企業評価書に落とし込む、中小企業診断士の実務フロー

定量評価と定性評価を組み合わせる二段構えの分析手順
企業評価書(改善の見通しに関する評価書面)の作成は、単に決算書を要約する作業ではありません。中小企業診断士の視点では、次の手順で定量面と定性面を組み合わせて分析を進めます。
まず直近2期分の貸借対照表と損益計算書をもとに、債務超過に至った金額と、工事進行基準による期ズレがどの程度影響しているかを切り分けて整理します。次に、資金繰り表や受注残高一覧を確認し、翌期以降のキャッシュフロー改善の見通しを具体的な数値で裏付けます。そのうえで、地域における道路啓開や災害復旧の実績、自治体からの指名実績、雇用を維持している人数といった定性的な社会的役割を整理し、最後にこれらを統合して、認定経営革新等支援機関に準じた水準の改善計画書としてまとめ上げます。
中小企業庁から認定経営革新等支援機関として認定を受けた事業者が評価書作成に関わることで、財務分析の妥当性だけでなく、経営改善計画としての実現可能性も担保された書面に仕上げることができます。これは、税理士や行政書士が単独で作成する一般的な書類とは異なる、診断士特有の強みです。
改善計画書に盛り込むべき記載項目、一般的なフレームワーク
実際の評価書面では、次のような項目を整理し、財務面と事業面の両方から審査機関が理解しやすい構成にまとめていきます。
| 記載項目 | 記載のポイント |
|---|---|
| 債務超過に至った要因分析 | 出来高払いの入金タイムラグなど、業界構造に基づく一時的要因であることを数値で説明する |
| 改善計画と数値目標 | 受注残高や工事進捗をもとに、翌期以降の純資産回復の見通しを具体的な数値で示す |
| 事業の社会的役割 | 災害復旧実績、自治体からの指名状況、地域雇用への貢献度を客観的に記載する |
| 雇用継続体制 | 技能実習生・特定技能外国人を含めた人員体制と、定着に向けた取組を明示する |
こうした評価書面の構成や、御社の状況に合わせた具体的な記載の組み立て方については、企業評価書(改善見通しに関する評価書面)作成支援のページでも詳しく解説しています。財務分析と経営改善計画の立案を同時に行えることが、自社で作成する場合との大きな違いです。
評価書承認後に訪れる3つの変化、そして自社だけで挑むことの限界

採用継続が生む現場・組織・地域信用の具体的な未来
企業評価書が承認され、特定技能・技能実習の受入れが継続できるようになると、御社には3つの軸で具体的な変化が訪れます。
現場の軸では、人員計画を半年先、1年先まで見据えて組めるようになります。災害復旧工事や道路維持工事の入札に対しても、必要な施工体制をあらかじめ確保できているため、急な人手不足で受注機会を逃すことがなくなります。だから、繁忙期に外注比率を引き上げて利益率を圧迫するという従来の悪循環から抜け出すことができ、その結果、現場の稼働率と利益率の両方を安定させられるようになります。
組織の軸では、技能実習から特定技能へとスムーズに移行できる体制が整うことで、外国人材本人の将来設計が明確になり、定着率の向上につながります。だから、毎年新しい人材を一から教育し直すコストを抑えられるようになり、その結果、現場のベテラン技能者が若手や外国人材の指導に時間を割ける、技術継承の好循環が生まれます。
地域信用の軸では、財務状況に課題があっても改善に向けて専門家とともに取り組んでいるという事実そのものが、自治体や元請けに対する説明材料になります。だから、災害発生時の緊急対応や、指名競争入札への参加においても、御社の継続的な体制が評価されやすくなり、その結果、地域における「頼れる建設会社」としての立場を長期的に固めていくことができます。
例えば、技能実習生5名、特定技能外国人2名を受け入れている年商1億9,000万円規模の会社であれば、評価書を整備して受入れを継続できることで、外注比率を高めずに自社施工体制を維持でき、年間の粗利益率を数ポイント改善できる可能性があります。さらに、外国人材本人にとっても在留資格更新の見通しが立つことで、長期的なキャリア形成への安心感につながり、定着率の向上という形で御社に還元されます。現場の安定、組織の定着、そして地域からの信頼、この3つを共に手に入れましょう。
自社だけで挑むことの専門性の壁、時間コスト、判断ミスのリスク
企業評価書の作成は、財務分析の知識だけでは完結しません。中小企業診断士としての経営診断的な視点と、OTITや入管の審査基準への精通が同時に求められる、専門性の高い領域です。顧問税理士は税務処理の専門家であり、行政書士は申請書類作成の専門家ですが、いずれも企業評価を行う能力を有すると認められる公的資格者には該当しない場合があり、評価書の作成主体としては要件を満たさないケースが多く見られます。
自社で手探りのまま評価書を作成しようとすると、何度も差し戻しを受けて時間を浪費したり、記載内容の不備によって審査側に誤った印象を与えてしまったりするリスクがあります。経理担当者や経営者ご自身が本業の合間を縫って財務資料を読み解き、審査基準に沿った書面を一から作成しようとすると、数週間から数か月単位の時間を要することも珍しくありません。その間にも現場の人手不足は進行し、受注機会の損失という形で経営に跳ね返ってきます。だからこそ、企業評価を行う能力を有すると認められる公的資格者である中小企業診断士に評価書作成を任せる経営者様が増えています。
KICKコンサルティングの企業評価書作成支援とよくある質問

サービス内容と進め方
KICKコンサルティング株式会社(銀座本社)は、代表の松本昌史が中小企業診断士として直接ヒアリングから評価書作成までを担当します。松本はMBA(経営管理修士)、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、事業承継士の資格を有し、これまで150社以上の中小企業支援に携わってきました。財務分析の知識だけでなく、経営改善計画の立案や事業承継の視点も交えながら、御社の事業実態に即した評価書を作成します。
担当者ではなく経済産業大臣登録の中小企業診断士本人が一貫してヒアリングと書面作成を行うため、業界特有の出来高払いの構造や、災害復旧工事特有の事情についても、説明の手間を最小限に抑えて評価書へ反映することができます。建設業・製造業を中心とした幅広い業種での評価書作成支援の経験を活かし、御社の状況に最適な切り口で改善計画を組み立てます。
進め方は、決算書のご提出とオンラインヒアリングを基本としており、現地への訪問は必須ではありません。ヒアリングでは、財務状況に加えて、これまでの災害復旧実績や自治体との取引状況など、地域貢献度を示す具体的な情報をお伺いします。緊急性の高い案件についても、柔軟に対応する体制を整えています。
ご相談いただいたからといって、売り込みを行うことは一切ありません。ご契約の義務も発生しません。まずは御社の状況をお聞かせいただき、評価書作成が本当に必要かどうかを含めて、率直にお伝えします。
よくある質問
- 一時的な赤字でも特定技能外国人を継続して受け入れられますか
- 直近事業年度に債務超過があっても、中小企業診断士等の公的資格者による改善見通しの評価書を整備することで、受入れ手続きを継続できる可能性があります。最終的な可否は所管行政庁の個別審査によりますが、評価書を整備しないまま申請を進めるよりも、審査がスムーズに進む可能性は高まります。
- 出来高払いによる一時的な赤字も債務超過とみなされますか
- 貸借対照表上で純資産がマイナスであれば、形式的には債務超過と判定されます。ただし評価書では、工事進行基準による期ズレなど、業界特有の実態を説明することが可能です。
- 評価書の作成にはどのくらいの期間がかかりますか
- 決算資料の確認とヒアリングが完了していれば、短期間での対応も可能です。緊急性の高い案件については、まずご相談ください。
- 評価書は誰が作成しても良いのですか
- OTITの基準では、中小企業診断士や公認会計士など、企業評価を行う能力を有すると認められる公的資格者が作成する必要があるとされています。
- 顧問税理士に評価書作成を依頼することはできますか
- 税理士は税務処理の専門家であり、単独では公的資格者としての評価要件を満たさない場合があります。中小企業診断士等との連携が必要になるケースが一般的です。
- 特定技能と技能実習で評価書の取り扱いに違いはありますか
- 技能実習はOTITの審査基準、特定技能は出入国在留管理庁の審査基準に基づきますが、いずれも受入れ機関の財務的な安定性や事業継続性が確認される点は共通しています。技能実習段階で整備した分析の考え方は、特定技能への移行段階でも活用できる場合があります。
- 評価書を提出すれば必ず審査に通りますか
- 評価書は審査を有利に進めるための重要な材料ですが、提出すれば必ず承認されると確約するものではありません。最終判断は所管行政庁が行います。
- 災害復旧工事の実績は評価書に記載できますか
- 地域での道路啓開や復旧工事の実績、自治体からの指名実績は、事業の社会的役割を示す定性情報として記載することが可能です。
- 入管やOTITへの申請手続きそのものも依頼できますか
- KICKコンサルティングは評価書面の作成と経営改善計画の立案を専門としております。入管・OTITへの申請書類の提出そのものは業務範囲に含めておらず、行政書士等との提携も行っておりません。在留資格に関する具体的な手続きは、別途専門家にご確認ください。
- 相談だけでも対応してもらえますか
- はい。現状の決算状況や受入れ計画をお伺いした上で、評価書作成が必要かどうかも含めてご提案いたします。無理な勧誘は行いません。
まとめ
出来高払いという業界特有の入金構造によって生じる期末の一時的な赤字は、御社の経営力そのものを否定するものではありません。重要なのは、その実態を専門家の視点で正しく分析し、地域社会における御社の役割とあわせて、審査機関に伝わる形で言語化することです。災害発生時に最前線で復旧にあたり、地域のインフラを支え続けるという御社の使命を、企業評価書という具体的な書面に変えること、それが特定技能・技能実習の受入れを止めないための最短ルートです。決算書の数字だけで判断されてしまう前に、専門家とともに、御社の実態を正しく伝える準備を始めてください。
毎月対応できるご相談枠には限りがあります。
期末決算が近づくほど、評価書作成にかけられる準備期間は短くなります。受入れ手続きを止めないために、早めの一歩を踏み出してください。
ご相談いただいても、売り込みや契約の強制は一切ありません。義務も発生しません。









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